今回ご紹介するのは、ブログでは初登場となる山崎美術館。
小江戸・川越の人気観光エリア “蔵造りの町並み” の一角に位置する美術館です。
開館したのは、1982年。
川越藩の御用を代々勤めた創業230年以上の老舗和菓子屋 「龜屋」 、
その当主である山崎家に伝わる美術品や工芸品を展示公開しています。
外観からは、そんな印象は受けませんでしたが、入り口を抜けるとそこには・・・
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
路地裏のような空間が広がっていました。
さらに、 “蔵造りの町並み” だけに、その路地に面するように、いくつか蔵が建っています。
実は、こちらはもともとは、龜屋の工場だった場所。
これらの蔵には、かつて砂糖やお米などがしまわれていたのだそうです。
山崎美術館として生まれ変わった今は、展示スペースとして使用され、
実際に使われていた菓子器やのれんなど、和菓子屋らしい品々が公開されています。
中でも印象的だったのは、こちらの掛け軸。
当時、東京最大の和菓子屋で修行をしたという六代目が、
そこで学んだ和菓子を記録した絵を、軸装したものなのだとか。
ポップな色合い、かつ、それぞれ正方形に収まる構図。
おしゃれなインスタグラマーのトップ画面のようでした。
さて、山崎美術館で楽しめるのは、和菓子関連の品々だけではありません。
山崎家に伝わる美術コレクションの数々も、
年7回ペースで展示替えされながら、公開されています。
その中核をなすのは、なんといっても橋本雅邦の作品群。
川越藩のお抱え絵師だった橋本養邦を親に持ち、
明治期の日本画壇の最長老であった人物、橋本雅邦です。
プレイヤーとしてはもちろんのこと、
ティーチャーとしての才能を持ち合わせていたという橋本雅邦。
今、『めいこい(=明治東亰恋伽)』 で人気急上昇中の2人、
あの菱田春草と横山大観も、東京美術学校で教鞭を取っていた際の教え子なのだそう。
会場では、春草と大観の2人と一緒に映っている写真も公開されていました。
なお、9月4日よりスタートした “涼風展” では、
そんな橋本雅邦コレクションのうちの5点が出展中。
くわえて、雅邦と同時代の絵師・菊池容斎の作品群も出展されています。
さらに、川越を代表する名家であった山崎家の本宅や別邸に、
秩父宮や朝香宮といった殿下が宿泊した際、その記念に下賜された品の数々も展示されていました。
当初は、銀製の花瓶や壺が下賜されていましたが。
時代が経ると、銀製ではあるものの、記念品のサイズは小ぶりに・・・。
殿下の皆さまも、若干ケチられ・・・もとい、
締めるところは締めるようになったのかもしれませんね。
さてさて、展示品もさることながら、
個人的に気になったのは、展示品に添えられた題名や作者の解説文の字の巧さ。
もしかして、山崎美術館の職員の中に、字が巧い人がいるのかしらん。
と思いきや、なんでも美術館が懇意にしている川越の書家の方にお願いしているのだそう。
そう言う意味では、キャプションそのものもアート作品の一つでした。
ちなみに、その書家さんは現在ご高齢のため、
細かい文字を書くのが苦手になってしまったとのこと。
キャプションを巧く書く自信がある我こそはという方、2代目に立候補されてみてはいかがでしょうか?
展示を一通り見終わった後は、
これぞ “ザ・休憩スペース” 的なスペースで一休み。
こちらでは、お茶のサービスが受けられます。
しかも、龜屋のお菓子付きです。
すべて込々で入館料は500円。
甘ーーーい!
川越観光の際には、是非とも足を運びたい美術館です。
最後に。
川越観光がてらに山崎美術館に訪れてみたくなった埼玉県民の皆さま、耳寄りな情報です。
来たる10月6日に、埼玉県が主催する建築ツアー 「庭園と茶室のあるレトロ建築」 が開催されます。
アートテラー・とに~のガイドのもと、山崎美術館はもちろん、
この秋重要文化財に指定見込みの山崎家の旧別邸や埼玉が誇る遠山記念館を訪れるツアーです。
ちなみに、各館では、館長や副館長、学芸員さんらが登場!
その掛け合いを、どうぞお楽しみ♪
普段非公開の場所にも入れる特別なツアーです。
募集は9月17日まで。
埼玉県民限定のツアーであるため、他県民の皆様はあしからず。
気になる方は、是非こちらをクリックしてくださいませ↓
“建築ツアー「庭園と茶室のあるレトロ建築」 ”
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
小江戸・川越の人気観光エリア “蔵造りの町並み” の一角に位置する美術館です。
開館したのは、1982年。
川越藩の御用を代々勤めた創業230年以上の老舗和菓子屋 「龜屋」 、
その当主である山崎家に伝わる美術品や工芸品を展示公開しています。
外観からは、そんな印象は受けませんでしたが、入り口を抜けるとそこには・・・
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
路地裏のような空間が広がっていました。
さらに、 “蔵造りの町並み” だけに、その路地に面するように、いくつか蔵が建っています。
実は、こちらはもともとは、龜屋の工場だった場所。
これらの蔵には、かつて砂糖やお米などがしまわれていたのだそうです。
山崎美術館として生まれ変わった今は、展示スペースとして使用され、
実際に使われていた菓子器やのれんなど、和菓子屋らしい品々が公開されています。
中でも印象的だったのは、こちらの掛け軸。
当時、東京最大の和菓子屋で修行をしたという六代目が、
そこで学んだ和菓子を記録した絵を、軸装したものなのだとか。
ポップな色合い、かつ、それぞれ正方形に収まる構図。
おしゃれなインスタグラマーのトップ画面のようでした。
さて、山崎美術館で楽しめるのは、和菓子関連の品々だけではありません。
山崎家に伝わる美術コレクションの数々も、
年7回ペースで展示替えされながら、公開されています。
その中核をなすのは、なんといっても橋本雅邦の作品群。
川越藩のお抱え絵師だった橋本養邦を親に持ち、
明治期の日本画壇の最長老であった人物、橋本雅邦です。
プレイヤーとしてはもちろんのこと、
ティーチャーとしての才能を持ち合わせていたという橋本雅邦。
今、『めいこい(=明治東亰恋伽)』 で人気急上昇中の2人、
あの菱田春草と横山大観も、東京美術学校で教鞭を取っていた際の教え子なのだそう。
会場では、春草と大観の2人と一緒に映っている写真も公開されていました。
なお、9月4日よりスタートした “涼風展” では、
そんな橋本雅邦コレクションのうちの5点が出展中。
くわえて、雅邦と同時代の絵師・菊池容斎の作品群も出展されています。
さらに、川越を代表する名家であった山崎家の本宅や別邸に、
秩父宮や朝香宮といった殿下が宿泊した際、その記念に下賜された品の数々も展示されていました。
当初は、銀製の花瓶や壺が下賜されていましたが。
時代が経ると、銀製ではあるものの、記念品のサイズは小ぶりに・・・。
殿下の皆さまも、若干ケチられ・・・もとい、
締めるところは締めるようになったのかもしれませんね。
さてさて、展示品もさることながら、
個人的に気になったのは、展示品に添えられた題名や作者の解説文の字の巧さ。
もしかして、山崎美術館の職員の中に、字が巧い人がいるのかしらん。
と思いきや、なんでも美術館が懇意にしている川越の書家の方にお願いしているのだそう。
そう言う意味では、キャプションそのものもアート作品の一つでした。
ちなみに、その書家さんは現在ご高齢のため、
細かい文字を書くのが苦手になってしまったとのこと。
キャプションを巧く書く自信がある我こそはという方、2代目に立候補されてみてはいかがでしょうか?
展示を一通り見終わった後は、
これぞ “ザ・休憩スペース” 的なスペースで一休み。
こちらでは、お茶のサービスが受けられます。
しかも、龜屋のお菓子付きです。
すべて込々で入館料は500円。
甘ーーーい!
川越観光の際には、是非とも足を運びたい美術館です。
最後に。
川越観光がてらに山崎美術館に訪れてみたくなった埼玉県民の皆さま、耳寄りな情報です。
来たる10月6日に、埼玉県が主催する建築ツアー 「庭園と茶室のあるレトロ建築」 が開催されます。
アートテラー・とに~のガイドのもと、山崎美術館はもちろん、
この秋重要文化財に指定見込みの山崎家の旧別邸や埼玉が誇る遠山記念館を訪れるツアーです。
ちなみに、各館では、館長や副館長、学芸員さんらが登場!
その掛け合いを、どうぞお楽しみ♪
普段非公開の場所にも入れる特別なツアーです。
募集は9月17日まで。
埼玉県民限定のツアーであるため、他県民の皆様はあしからず。
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