秋の奈良の風物詩ともいわれる正倉院展。
毎年、奈良国立博物館で2~3週間ほど開催され、
1日の入場者数が1万人を超える超人気コンテンツです。
東京住まいの身としては、やはり叶うことなら、
東京の美術館や博物館でも正倉院展を開催して欲しいもの。
調べてみると、1981年に東京国立博物館で正倉院展が開催されていました。
その際はあまりにも人気が高く、入場を待つ人の行列が、
東京国立博物館の敷地の外まで伸び、外周を1周したとかしないとか。
そのため、伝説の展覧会として語り継がれているのだそうです。
さてさて、令和元年の今年、天皇陛下の御即位を記念して、
38年ぶりに東京国立博物館にて正倉院宝物がまとまった形で展示されることになりました!
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
“正倉院の世界 ―皇室がまもり伝えた美―”と銘打った、
今回の展覧会では、世界最古の四弦琵琶といわれる 《螺鈿紫檀五絃琵琶》 や、
《螺鈿紫檀五絃琵琶》 唐時代・8世紀 正倉院宝物 (注:展示は10/14~11/4)
琥珀やトルコ石などの装飾が施された 《平螺鈿背八角鏡》 をはじめ、
《平螺鈿背八角鏡》 唐時代・8世紀 正倉院宝物 (注:展示は11/6~11/24)
正倉院が1260年の長きにわたって守り伝えてきた、
約9000点の正倉院宝物の中から選りすぐられた約40件が紹介されています。
《鳥毛帖成文書屛風》 (手前) 唐時代・8世紀 正倉院宝物 (注:展示は10/14~11/4)
しかも、今展では、正倉院宝物に加えて、
普段はトーハク内の法隆寺宝物館で公開されている法隆寺献納宝物も併せて展示されています。
《樹下鳳凰双羊文白綾》 (左) 唐時代・8世紀 正倉院宝物 (注:展示は10/14~11/4)
主に聖武天皇の遺品で8世紀美術を代表する正倉院宝物と、
法隆寺から当時の皇室に献納された7世紀美術を代表する法隆寺献納宝物。
我が国を代表する2大古代美術コレクションが夢の共演を果たした超貴重な機会です。
新たな伝説を産み出すであろうこと間違いなし!
並んででも行くべし、な展覧会です。
さてさて、今回出展されている数々の宝物の中で、
特に注目したいのが、会場の冒頭で展示されている 《国家珍宝帳》 です。
《東大寺献物帳(国家珍宝帳)》 (部分) 奈良時代・天平勝宝8歳(756) 正倉院宝物 (注:展示は10/14~11/4)
聖武天皇の崩御後、光明皇后は天皇遺愛の品を中心とする宝物を東大寺の大仏に捧げました。
《東大寺献物帳(国家珍宝帳)》 とは、その宝物600数十点を網羅したリスト。
全長約15メートルにも及ぶ 《東大寺献物帳(国家珍宝帳)》 が、
今展ではなんと、展覧会史上おそらく初となる一挙公開されています!
《東大寺献物帳(国家珍宝帳)》 奈良時代・天平勝宝8歳(756) 正倉院宝物 (注:展示は10/14~11/4)
今展に出展されている宝物も、リストの中に確認することができます。
パネルも併せて展示されているので、
「おー、この後、この宝物が登場するのか!」 とワクワクさせられること請け合い。
まさに、プロローグを飾るにふさわしい宝物です。
また、歴史好きであれば、《黄熟香》 も是非観ておきたい宝物。
《黄熟香(蘭奢待)》 東南アジア 正倉院宝物 通期展示
パッと見は、生ハムの原木のようですが。
こちらは、原木ではなくて、香木。
「蘭奢待」 の名でも知られる天下の香木です。
左の方に1枚、真ん中あたりに2枚、付箋のようなものが貼ってあります。
よく見ると、そこには、足利義政、織田信長の名前が書いてありました。
それは時の権力者が、蘭奢待を切り取らせた際の記録なのだそう。
あの織田信長ですら、わずかしか切り取らせていないだなんて。
いかに 「蘭奢待」 が貴重な香木であるのかを実感させられました。
ちなみに、個人的には、香木と関連して展示されていた 《白石火舎》 がお気に入り。
《白石火舎》 唐または奈良時代 正倉院宝物 (注:展示は10/14~11/4)
大理石製の炉を支える獅子たちが、実にキュートでした。
一生懸命背伸びをしているような姿が、なんともイジらしかったです。
さてさて、正倉院の宝物ももちろん見ごたえがありましたが。
今展のために1分の1サイズで再現された正倉院そのものも、かなり見ごたえがありました。
奈良県を訪れても、こんなに近くで見ることは出来ません。
それだけに、この再現模型を通じて、
正倉院がどれほど大きな建造物なのかを、まざまざと実感させられました。
蔵というよりも、巨大な倉庫。
学生時代に物流倉庫でアルバイトをした経験がありますが、それを思い出しました。
なお、こちらは扉の再現です。
大きさや素材だけでなく、
特殊な扉の封の仕方までもが再現されています。
ちなみに、この鍵はかつて実際に正倉院で使われていたのだそう。
この鍵が長い間、正倉院の宝物を守ってきたのですね。
責任の重さが感じられる鍵でした。
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毎年、奈良国立博物館で2~3週間ほど開催され、
1日の入場者数が1万人を超える超人気コンテンツです。
東京住まいの身としては、やはり叶うことなら、
東京の美術館や博物館でも正倉院展を開催して欲しいもの。
調べてみると、1981年に東京国立博物館で正倉院展が開催されていました。
その際はあまりにも人気が高く、入場を待つ人の行列が、
東京国立博物館の敷地の外まで伸び、外周を1周したとかしないとか。
そのため、伝説の展覧会として語り継がれているのだそうです。
さてさて、令和元年の今年、天皇陛下の御即位を記念して、
38年ぶりに東京国立博物館にて正倉院宝物がまとまった形で展示されることになりました!
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
“正倉院の世界 ―皇室がまもり伝えた美―”と銘打った、
今回の展覧会では、世界最古の四弦琵琶といわれる 《螺鈿紫檀五絃琵琶》 や、
《螺鈿紫檀五絃琵琶》 唐時代・8世紀 正倉院宝物 (注:展示は10/14~11/4)
琥珀やトルコ石などの装飾が施された 《平螺鈿背八角鏡》 をはじめ、
《平螺鈿背八角鏡》 唐時代・8世紀 正倉院宝物 (注:展示は11/6~11/24)
正倉院が1260年の長きにわたって守り伝えてきた、
約9000点の正倉院宝物の中から選りすぐられた約40件が紹介されています。
《鳥毛帖成文書屛風》 (手前) 唐時代・8世紀 正倉院宝物 (注:展示は10/14~11/4)
しかも、今展では、正倉院宝物に加えて、
普段はトーハク内の法隆寺宝物館で公開されている法隆寺献納宝物も併せて展示されています。
《樹下鳳凰双羊文白綾》 (左) 唐時代・8世紀 正倉院宝物 (注:展示は10/14~11/4)
主に聖武天皇の遺品で8世紀美術を代表する正倉院宝物と、
法隆寺から当時の皇室に献納された7世紀美術を代表する法隆寺献納宝物。
我が国を代表する2大古代美術コレクションが夢の共演を果たした超貴重な機会です。
新たな伝説を産み出すであろうこと間違いなし!
並んででも行くべし、な展覧会です。
さてさて、今回出展されている数々の宝物の中で、
特に注目したいのが、会場の冒頭で展示されている 《国家珍宝帳》 です。
《東大寺献物帳(国家珍宝帳)》 (部分) 奈良時代・天平勝宝8歳(756) 正倉院宝物 (注:展示は10/14~11/4)
聖武天皇の崩御後、光明皇后は天皇遺愛の品を中心とする宝物を東大寺の大仏に捧げました。
《東大寺献物帳(国家珍宝帳)》 とは、その宝物600数十点を網羅したリスト。
全長約15メートルにも及ぶ 《東大寺献物帳(国家珍宝帳)》 が、
今展ではなんと、展覧会史上おそらく初となる一挙公開されています!
《東大寺献物帳(国家珍宝帳)》 奈良時代・天平勝宝8歳(756) 正倉院宝物 (注:展示は10/14~11/4)
今展に出展されている宝物も、リストの中に確認することができます。
パネルも併せて展示されているので、
「おー、この後、この宝物が登場するのか!」 とワクワクさせられること請け合い。
まさに、プロローグを飾るにふさわしい宝物です。
また、歴史好きであれば、《黄熟香》 も是非観ておきたい宝物。
《黄熟香(蘭奢待)》 東南アジア 正倉院宝物 通期展示
パッと見は、生ハムの原木のようですが。
こちらは、原木ではなくて、香木。
「蘭奢待」 の名でも知られる天下の香木です。
左の方に1枚、真ん中あたりに2枚、付箋のようなものが貼ってあります。
よく見ると、そこには、足利義政、織田信長の名前が書いてありました。
それは時の権力者が、蘭奢待を切り取らせた際の記録なのだそう。
あの織田信長ですら、わずかしか切り取らせていないだなんて。
いかに 「蘭奢待」 が貴重な香木であるのかを実感させられました。
ちなみに、個人的には、香木と関連して展示されていた 《白石火舎》 がお気に入り。
《白石火舎》 唐または奈良時代 正倉院宝物 (注:展示は10/14~11/4)
大理石製の炉を支える獅子たちが、実にキュートでした。
一生懸命背伸びをしているような姿が、なんともイジらしかったです。
さてさて、正倉院の宝物ももちろん見ごたえがありましたが。
今展のために1分の1サイズで再現された正倉院そのものも、かなり見ごたえがありました。
奈良県を訪れても、こんなに近くで見ることは出来ません。
それだけに、この再現模型を通じて、
正倉院がどれほど大きな建造物なのかを、まざまざと実感させられました。
蔵というよりも、巨大な倉庫。
学生時代に物流倉庫でアルバイトをした経験がありますが、それを思い出しました。
なお、こちらは扉の再現です。
大きさや素材だけでなく、
特殊な扉の封の仕方までもが再現されています。
ちなみに、この鍵はかつて実際に正倉院で使われていたのだそう。
この鍵が長い間、正倉院の宝物を守ってきたのですね。
責任の重さが感じられる鍵でした。
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