現在、富山県水墨美術館では、
”小倉遊亀と院展の画家たち展 滋賀県立近代美術館所蔵作品による” という展覧会が開催されています。
充実した近代日本画コレクションで知られる滋賀県立近代美術館。
その所蔵品の中から、菱田春草の 《落葉》 や、
菱田春草 《落葉》 明治42(1909)年 滋賀県立美術館蔵 (注:展示は、10/8~11/4)
速水御舟の 《洛北修学院村》、
速水御舟 《洛北修学院村》 大正7(1918)年 滋賀県立美術館蔵 (注:展示は、9/13~10/6)
安田靫彦の 《飛鳥の春の額田王》 をはじめ、
安田靫彦 《飛鳥の春の額田王》 昭和39(1964)年 滋賀県立美術館蔵 (注:展示は、9/13~10/6)
横山大観、下村観山、小林古径、前田青邨・・・などなど、
院展の常連メンバーたちによる珠玉の名品の数々が出展されています。
展示室がそこまで広くないため、
出展数は50数点と、ややコンパクトな印象ですが。
量はもとより、質は申し分なし!
芸術の秋、院展の秋をたっぷり満喫できる展覧会です。
さてさて、今回の展覧会で特にフィーチャーされているのが、
安田靫彦に入門し、女性初の日本美術院同人となった小倉遊亀 (おぐらゆき)。
まさに亀のごとく、105歳まで長生きし、
その晩年までひたむきに絵を描き続けた人物です。
ちなみに、100歳を超えても、「まだまだ・・・若造ですから」 と称していたのだそう。
100歳でも若造なら、世の中には、ほぼ若造しか生きていないことになります。
と、それはさておき。
今回の展覧会では、姉と妹それぞれの性格を見事に描き分けた 《姉妹》 や、
小倉遊亀 《姉妹》 昭和45(1970)年 滋賀県立美術館蔵 (注:展示は、9/13~10/6)
マティスの絵画との関連も指摘される一枚で、越路吹雪をモデルにした 《憩う》 を筆頭に、
小倉遊亀 《憩う》 昭和35(1960)年 滋賀県立美術館蔵 (注:展示は、9/13~10/6)
小倉遊亀の初期から晩年までの代表作が勢ぞろい。
約75年にも及ぶ彼女の長い長い画家人生を追うことができます。
数ある出展作の中で個人的に印象に残っているのは、
養子である息子とその妻を描いた 《家族達》 という一枚です。
小倉遊亀 《家族達》 昭和33(1958)年 滋賀県立美術館蔵 (注:展示は、10/8~11/4)
描かれているのは、日常の何気ない一コマ。
「あなた。頂き物のメロン、切ったわよ」「うん」
「食べるの?」「うん」
「食べないの?」「うん」
「どっちなの?!」「あー、ごめんごめん。そこ置いといて」
というような、本当にたわいもない会話が繰り広げられているのでしょう。
それはともかくも、画像では全く伝わらないでしょうが。
人物がデフォルメして描かれているのに対して、
メロンは果肉の瑞々しさも皮の模様も、写実的に描写されています。
匂いまで漂ってきそうなほどのリアルさ。
メロンが食べたくなること請け合いの一枚です。
ところで、展覧会には、もちろん小倉遊亀の作品が多く出展されていましたが。
それに次いで、前後期合わせて18点も出展されていたのが冨田溪仙でした。
今展の準主役ともいっても過言ではありません。
新南画ともいわれるその独特な画風は、なんともほのぼのとした印象を受けます。
冨田溪仙 《風神雷神》 昭和9頃(1934ころ)年 滋賀県立美術館蔵 (注:展示は、9/13~10/6)
じーっと眺めていたら、常田富士男か市原悦子の語りが聞こえてくるかのよう。
おそらく、タイトル画面は、こんな感じでしょう↓
ちなみに、今回の展覧会に関連して、先日10月20日に、
富山県水墨美術館にて、『スペシャルトークイベント』 を行ってきました。
富山県水墨美術館でのトークイベントは、昨年の ”尾竹竹坡展” に続き、2回目
その際は、『しくじり先生』 のパロディをやりましたが、
今回は、『セブンルール』 のパロディをお届けしてまいりました。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
”小倉遊亀と院展の画家たち展 滋賀県立近代美術館所蔵作品による” という展覧会が開催されています。
充実した近代日本画コレクションで知られる滋賀県立近代美術館。
その所蔵品の中から、菱田春草の 《落葉》 や、
菱田春草 《落葉》 明治42(1909)年 滋賀県立美術館蔵 (注:展示は、10/8~11/4)
速水御舟の 《洛北修学院村》、
速水御舟 《洛北修学院村》 大正7(1918)年 滋賀県立美術館蔵 (注:展示は、9/13~10/6)
安田靫彦の 《飛鳥の春の額田王》 をはじめ、
安田靫彦 《飛鳥の春の額田王》 昭和39(1964)年 滋賀県立美術館蔵 (注:展示は、9/13~10/6)
横山大観、下村観山、小林古径、前田青邨・・・などなど、
院展の常連メンバーたちによる珠玉の名品の数々が出展されています。
展示室がそこまで広くないため、
出展数は50数点と、ややコンパクトな印象ですが。
量はもとより、質は申し分なし!
芸術の秋、院展の秋をたっぷり満喫できる展覧会です。
さてさて、今回の展覧会で特にフィーチャーされているのが、
安田靫彦に入門し、女性初の日本美術院同人となった小倉遊亀 (おぐらゆき)。
まさに亀のごとく、105歳まで長生きし、
その晩年までひたむきに絵を描き続けた人物です。
ちなみに、100歳を超えても、「まだまだ・・・若造ですから」 と称していたのだそう。
100歳でも若造なら、世の中には、ほぼ若造しか生きていないことになります。
と、それはさておき。
今回の展覧会では、姉と妹それぞれの性格を見事に描き分けた 《姉妹》 や、
小倉遊亀 《姉妹》 昭和45(1970)年 滋賀県立美術館蔵 (注:展示は、9/13~10/6)
マティスの絵画との関連も指摘される一枚で、越路吹雪をモデルにした 《憩う》 を筆頭に、
小倉遊亀 《憩う》 昭和35(1960)年 滋賀県立美術館蔵 (注:展示は、9/13~10/6)
小倉遊亀の初期から晩年までの代表作が勢ぞろい。
約75年にも及ぶ彼女の長い長い画家人生を追うことができます。
数ある出展作の中で個人的に印象に残っているのは、
養子である息子とその妻を描いた 《家族達》 という一枚です。
小倉遊亀 《家族達》 昭和33(1958)年 滋賀県立美術館蔵 (注:展示は、10/8~11/4)
描かれているのは、日常の何気ない一コマ。
「あなた。頂き物のメロン、切ったわよ」「うん」
「食べるの?」「うん」
「食べないの?」「うん」
「どっちなの?!」「あー、ごめんごめん。そこ置いといて」
というような、本当にたわいもない会話が繰り広げられているのでしょう。
それはともかくも、画像では全く伝わらないでしょうが。
人物がデフォルメして描かれているのに対して、
メロンは果肉の瑞々しさも皮の模様も、写実的に描写されています。
匂いまで漂ってきそうなほどのリアルさ。
メロンが食べたくなること請け合いの一枚です。
ところで、展覧会には、もちろん小倉遊亀の作品が多く出展されていましたが。
それに次いで、前後期合わせて18点も出展されていたのが冨田溪仙でした。
今展の準主役ともいっても過言ではありません。
新南画ともいわれるその独特な画風は、なんともほのぼのとした印象を受けます。
冨田溪仙 《風神雷神》 昭和9頃(1934ころ)年 滋賀県立美術館蔵 (注:展示は、9/13~10/6)
じーっと眺めていたら、常田富士男か市原悦子の語りが聞こえてくるかのよう。
おそらく、タイトル画面は、こんな感じでしょう↓
ちなみに、今回の展覧会に関連して、先日10月20日に、
富山県水墨美術館にて、『スペシャルトークイベント』 を行ってきました。
富山県水墨美術館でのトークイベントは、昨年の ”尾竹竹坡展” に続き、2回目
その際は、『しくじり先生』 のパロディをやりましたが、
今回は、『セブンルール』 のパロディをお届けしてまいりました。
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