現在、横浜市民ギャラリーあざみ野では、
毎年秋に行われる現代アートのシリーズ展 “あざみ野コンテンポラリー”、
その第10弾として、”しかくのなかのリアリティ” が開催されています。
高速道路のあるダイナミックな風景を得意とし、
近年では静物のある室内風景も手がける横野明日香さんや、
絵具が平面上で生成する、反応しあうことを重視し、
制作途中にあえて作品から離れたり、消したり、塗り潰したりする松本奈央子さんなど、
絵画を表現手段としているアーティスト5人によるグループ展です。
5者5様、それぞれ個性がまったく異なりますが、
「しかく(視覚)」 にダイレクトに訴えかけてくるような、
「しかく(四角)」 い作品を制作しているという点では共通していました。
5人とも、これからますます活躍が期待されるアーティスト。
あまり大々的に告知されていないため、
他の展覧会の 「しかく(死角)」 となっている感はありますが、
現代アート好きなら押さえておきたい展覧会です。
今回出展されていた5人の中で、
個人的にもっとも心を惹かれたのは、加茂昂さんです。
2011年の東日本大震災以降、自分が絵を描くことで、
社会に対して何ができるかを考えるようになったという加茂さん。
本展では、そんな彼が福島を何度も取材し、制作した作品が壁一面に展示されています。
モチーフがモチーフだけ、こういう感想を抱くことが正しいのかわかりませんが。
率直な第一印象は、ただ純粋に 「美しい!」 でした。
これまで、東日本大震災をテーマにした作品はいくつも目にしてきましたが、
それらの多くは、東京電力に対する怒りや、放射能に対する恐れが、その根源にあったような。
しかし、加茂さんの作品からは、怒りや恐れといった負の感情が感じられません。
むしろ、穏やかで優しい空気が画面に充満しています。
どこか祈りにも似た温かな眼差しが感じられる作品でした。
また、もう一人印象的だったのが、山岡敏明さん。
彼は自身が生み出した想像上の物体 (生命体?) を、
「GUTIC(グチック)」 と名付け、それを偏執的に描き続けているアーティストです。
壁一面に並んだ巨大なGUTIC。
石のようでもあり、樹木のようでもあり、キノコのようでもあり。
山岡さんの想像の産物であるため、
間違いなく初めて目にするものなのですが、
以前どこかで見たことがあるような、妙なリアリティ、妙な存在感がありました。
ちなみに、今展には、この夏、ポーラ ミュージアム アネックスで個展も開催され、
国内外から高い評価を得ている注目の若手アーティスト・水野里奈さんも参加しています。
中東の細密画、伊藤若冲や曾我蕭白の水墨画といった要素を取り入れ、
「見ても見きることの出来ない絵画」 を目指し、制作を続けているアーティストです。
確かに、どの作品も不思議と見飽きることはありません。
ボーッと眺め続けていると、その空間に、
おばちゃんというか、ほぼほぼおばあちゃんの2人組がやってきました。
どうやらお二人も、水野さんの作品が気に入った様子。
「この絵、素敵だわ~」 「まぁ、本当ね~。欲しいわ~」 などと会話を繰り広げています。
心の中で、”ほぼほぼおばあちゃん、なんて思ってしまってすいません!” と謝る僕。
きっとお二人は、感性が若いのでしょうね。
そう思って、お二人に目を向けると・・・・・
二人とも、まさに水野さんの絵のような柄の洋服を着ていました。
そりゃ惹かれるわけだ。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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毎年秋に行われる現代アートのシリーズ展 “あざみ野コンテンポラリー”、
その第10弾として、”しかくのなかのリアリティ” が開催されています。
高速道路のあるダイナミックな風景を得意とし、
近年では静物のある室内風景も手がける横野明日香さんや、
絵具が平面上で生成する、反応しあうことを重視し、
制作途中にあえて作品から離れたり、消したり、塗り潰したりする松本奈央子さんなど、
絵画を表現手段としているアーティスト5人によるグループ展です。
5者5様、それぞれ個性がまったく異なりますが、
「しかく(視覚)」 にダイレクトに訴えかけてくるような、
「しかく(四角)」 い作品を制作しているという点では共通していました。
5人とも、これからますます活躍が期待されるアーティスト。
あまり大々的に告知されていないため、
他の展覧会の 「しかく(死角)」 となっている感はありますが、
現代アート好きなら押さえておきたい展覧会です。
今回出展されていた5人の中で、
個人的にもっとも心を惹かれたのは、加茂昂さんです。
2011年の東日本大震災以降、自分が絵を描くことで、
社会に対して何ができるかを考えるようになったという加茂さん。
本展では、そんな彼が福島を何度も取材し、制作した作品が壁一面に展示されています。
モチーフがモチーフだけ、こういう感想を抱くことが正しいのかわかりませんが。
率直な第一印象は、ただ純粋に 「美しい!」 でした。
これまで、東日本大震災をテーマにした作品はいくつも目にしてきましたが、
それらの多くは、東京電力に対する怒りや、放射能に対する恐れが、その根源にあったような。
しかし、加茂さんの作品からは、怒りや恐れといった負の感情が感じられません。
むしろ、穏やかで優しい空気が画面に充満しています。
どこか祈りにも似た温かな眼差しが感じられる作品でした。
また、もう一人印象的だったのが、山岡敏明さん。
彼は自身が生み出した想像上の物体 (生命体?) を、
「GUTIC(グチック)」 と名付け、それを偏執的に描き続けているアーティストです。
壁一面に並んだ巨大なGUTIC。
石のようでもあり、樹木のようでもあり、キノコのようでもあり。
山岡さんの想像の産物であるため、
間違いなく初めて目にするものなのですが、
以前どこかで見たことがあるような、妙なリアリティ、妙な存在感がありました。
ちなみに、今展には、この夏、ポーラ ミュージアム アネックスで個展も開催され、
国内外から高い評価を得ている注目の若手アーティスト・水野里奈さんも参加しています。
中東の細密画、伊藤若冲や曾我蕭白の水墨画といった要素を取り入れ、
「見ても見きることの出来ない絵画」 を目指し、制作を続けているアーティストです。
確かに、どの作品も不思議と見飽きることはありません。
ボーッと眺め続けていると、その空間に、
おばちゃんというか、ほぼほぼおばあちゃんの2人組がやってきました。
どうやらお二人も、水野さんの作品が気に入った様子。
「この絵、素敵だわ~」 「まぁ、本当ね~。欲しいわ~」 などと会話を繰り広げています。
心の中で、”ほぼほぼおばあちゃん、なんて思ってしまってすいません!” と謝る僕。
きっとお二人は、感性が若いのでしょうね。
そう思って、お二人に目を向けると・・・・・
二人とも、まさに水野さんの絵のような柄の洋服を着ていました。
そりゃ惹かれるわけだ。
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