現在、国立西洋美術館で開催されているのは、
“ハプスブルク展 600年にわたる帝国コレクションの歴史” という展覧会。
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(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
数世紀という長きにわたってヨーロッパの中心に君臨した名門ハプスブルク家が、
その財とネットワークを武器に収集した世界屈指のコレクションを紹介する展覧会です。
出展数は、100点。
それらの中には、ティツィアーノやヴェロネーゼらヴェネツィア派の名品の数々、
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ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 《ベネデット・ヴァルキの肖像》 1540年頃 油彩/カンヴァス
ウィーン美術史美術館 Kunsthistorisches Museum, Wien
稀代のコレクターとして名高い神聖ローマ皇帝ルドルフ2世のコレクションや、
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ヨーゼフ・ハインツ(父) 《神聖ローマ皇帝ルドルフ2世の肖像》 1592年頃 油彩/銅板 ウィーン美術史美術館
Kunsthistorisches Museum, Wien
さらには、ヤン・ブリューゲル (父) による風景画、
マリー・アントワネットの肖像画といった作品も含まれています。
ここ近年、上野や渋谷、六本木の美術館で開催され、
話題となった展覧会の数々が、一堂に会したかのようでした。
さまざまな展覧会をギュッと凝縮させ、
美味しいところだけを摘まめるようにした展覧会。
料理に例えるなら、さしずめ贅沢な会席料理といったところでしょうか。
![星]()
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ちなみに。
出展作品の中には、昨年、国立西洋美術館で開催された “プラド美術館展” にて、
日本史上最多となる7点が来日したことで大きな話題となったベラスケスの作品もあります。
それも、4点!
7点には及ばないものの、
4点も来日するなんて、ただ事ではありません!
しかも、その4点の中には・・・
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ディエゴ・ベラスケス 《青いドレスの王女マルガリータ・テレサ》 1659年 油彩/カンヴァス
ウィーン美術史美術館 Kunsthistorisches Museum, Wien
ベラスケス晩年の傑作 《青いドレスの王女マルガリータ・テレサ》 が含まれています。
こちらは、あの 《ラス・メニーナス》 にも描かれている王女マルガリータ・テレサの肖像画。
《ラス・メニーナス》 から3年後、8歳時の姿が描かれています。
近くで見ると、サササッとした大胆な筆致が見えるのですが、
離れたところでは、王女の髪の毛や、レースや青いシルクの質感が、本物のそれにしか見えません。
ベラスケスの魔術的ともいえる画力が冴え渡った逸品です。
また、個人的には、ベラスケス初期の作品である 《宿屋のふたりの男と少女》 もオススメ。
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ディエゴ・ベラスケス 《宿屋のふたりの男と少女》 1618-19年頃 油彩/カンヴァス
ブダペスト国立西洋美術館 Szépművészeti Múzeum/ Museum of FineArts, Budapest
画面右の男性の手元にご注目ください。
親指を立てています。
向かいの老人の発言に対してなのか。
はたまた、少女の癖のあるワインの注ぎ方に対してなのか。
何に対してなのかは不明ですが、「いいね!」 をしていることは確か。
500年前にも、このポーズはあったのですね![グッド!]()
さてさて、展覧会には他にも、個人的オススメ作品があります。
まずは、デューラーの 《ヨハネス・クレーベルガーの肖像》 。
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アルブレヒト・デューラー 《ヨハネス・クレーベルガーの肖像》 1526年 油彩/板
ウィーン美術史美術館 Kunsthistorisches Museum, Wien
描かれているのは、江頭2:50・・・ではなく、
ヨハネス・クレーベルガーという商人。
当時の人々から成金と揶揄されるわ、
かつての雇用主の未亡人に執拗に迫り、評判を落とすわ。
それはそれは好感度の低い人物だったそうです。
そんなイメージを払拭すべく、デューラーに依頼し、
古代の貨幣風に、裸体の胸像を模した自分の姿を描かせたのだとか。
いや、上半身裸になったせいで、エガちゃん感がより増してますよ。
好感度を下げてどうする。
続いては、《角杯(グリフィンの鉤爪)》。
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《角杯(グリフィンの鉤爪)》 北ドイツ? 15世紀前半 角、鍍金された銀
ウィーン美術史美術館 Kunsthistorisches Museum, Wien
動物の角で作られた杯から鳥の足が生えている。
なんとも奇妙極まりない代物です。
しかし、そのあまりにもシュールな姿は、
見れば見るほど、ジワジワと癖になってきます。
ところで、ふと疑問に思ったのですが。
洗浄機やグラス用スポンジが無いこの時代、
こういう角杯の先端部分はどのように洗っていたのでしょうね??
最後に紹介したいのは、西洋の甲冑です。
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これまで数多くの展覧会を目にしてきましたが、
西洋の甲冑を数点まとめて観たのは、今回が初めて。
日本の甲冑とも当然いろいろと違って、興味深かったです。
特に印象的だったのは、画面右の甲冑。
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《ヴェルテンブルク公ウルリッヒ (1487‐1550) の実戦および槍試合用溝付き甲冑》 です。
顔の部分は、なぜか困り顔。
「僕、戦いたくないよー」 とでも言わんばかりの表情をしています。
相手に戦意を喪失させる狙いがあるのかもしれません。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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“ハプスブルク展 600年にわたる帝国コレクションの歴史” という展覧会。


(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
数世紀という長きにわたってヨーロッパの中心に君臨した名門ハプスブルク家が、
その財とネットワークを武器に収集した世界屈指のコレクションを紹介する展覧会です。
出展数は、100点。
それらの中には、ティツィアーノやヴェロネーゼらヴェネツィア派の名品の数々、

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 《ベネデット・ヴァルキの肖像》 1540年頃 油彩/カンヴァス
ウィーン美術史美術館 Kunsthistorisches Museum, Wien
稀代のコレクターとして名高い神聖ローマ皇帝ルドルフ2世のコレクションや、

ヨーゼフ・ハインツ(父) 《神聖ローマ皇帝ルドルフ2世の肖像》 1592年頃 油彩/銅板 ウィーン美術史美術館
Kunsthistorisches Museum, Wien
さらには、ヤン・ブリューゲル (父) による風景画、
マリー・アントワネットの肖像画といった作品も含まれています。
ここ近年、上野や渋谷、六本木の美術館で開催され、
話題となった展覧会の数々が、一堂に会したかのようでした。
さまざまな展覧会をギュッと凝縮させ、
美味しいところだけを摘まめるようにした展覧会。
料理に例えるなら、さしずめ贅沢な会席料理といったところでしょうか。



ちなみに。
出展作品の中には、昨年、国立西洋美術館で開催された “プラド美術館展” にて、
日本史上最多となる7点が来日したことで大きな話題となったベラスケスの作品もあります。
それも、4点!
7点には及ばないものの、
4点も来日するなんて、ただ事ではありません!
しかも、その4点の中には・・・

ディエゴ・ベラスケス 《青いドレスの王女マルガリータ・テレサ》 1659年 油彩/カンヴァス
ウィーン美術史美術館 Kunsthistorisches Museum, Wien
ベラスケス晩年の傑作 《青いドレスの王女マルガリータ・テレサ》 が含まれています。
こちらは、あの 《ラス・メニーナス》 にも描かれている王女マルガリータ・テレサの肖像画。
《ラス・メニーナス》 から3年後、8歳時の姿が描かれています。
近くで見ると、サササッとした大胆な筆致が見えるのですが、
離れたところでは、王女の髪の毛や、レースや青いシルクの質感が、本物のそれにしか見えません。
ベラスケスの魔術的ともいえる画力が冴え渡った逸品です。
また、個人的には、ベラスケス初期の作品である 《宿屋のふたりの男と少女》 もオススメ。

ディエゴ・ベラスケス 《宿屋のふたりの男と少女》 1618-19年頃 油彩/カンヴァス
ブダペスト国立西洋美術館 Szépművészeti Múzeum/ Museum of FineArts, Budapest
画面右の男性の手元にご注目ください。
親指を立てています。
向かいの老人の発言に対してなのか。
はたまた、少女の癖のあるワインの注ぎ方に対してなのか。
何に対してなのかは不明ですが、「いいね!」 をしていることは確か。
500年前にも、このポーズはあったのですね

さてさて、展覧会には他にも、個人的オススメ作品があります。
まずは、デューラーの 《ヨハネス・クレーベルガーの肖像》 。

アルブレヒト・デューラー 《ヨハネス・クレーベルガーの肖像》 1526年 油彩/板
ウィーン美術史美術館 Kunsthistorisches Museum, Wien
描かれているのは、江頭2:50・・・ではなく、
ヨハネス・クレーベルガーという商人。
当時の人々から成金と揶揄されるわ、
かつての雇用主の未亡人に執拗に迫り、評判を落とすわ。
それはそれは好感度の低い人物だったそうです。
そんなイメージを払拭すべく、デューラーに依頼し、
古代の貨幣風に、裸体の胸像を模した自分の姿を描かせたのだとか。
いや、上半身裸になったせいで、エガちゃん感がより増してますよ。
好感度を下げてどうする。
続いては、《角杯(グリフィンの鉤爪)》。

《角杯(グリフィンの鉤爪)》 北ドイツ? 15世紀前半 角、鍍金された銀
ウィーン美術史美術館 Kunsthistorisches Museum, Wien
動物の角で作られた杯から鳥の足が生えている。
なんとも奇妙極まりない代物です。
しかし、そのあまりにもシュールな姿は、
見れば見るほど、ジワジワと癖になってきます。
ところで、ふと疑問に思ったのですが。
洗浄機やグラス用スポンジが無いこの時代、
こういう角杯の先端部分はどのように洗っていたのでしょうね??
最後に紹介したいのは、西洋の甲冑です。

これまで数多くの展覧会を目にしてきましたが、
西洋の甲冑を数点まとめて観たのは、今回が初めて。
日本の甲冑とも当然いろいろと違って、興味深かったです。
特に印象的だったのは、画面右の甲冑。

《ヴェルテンブルク公ウルリッヒ (1487‐1550) の実戦および槍試合用溝付き甲冑》 です。
顔の部分は、なぜか困り顔。
「僕、戦いたくないよー」 とでも言わんばかりの表情をしています。
相手に戦意を喪失させる狙いがあるのかもしれません。
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