フェルメールブルーに、シャガールみたいな青い夜に、
ゴッホのイエローに、マティスの赤、“黒の魔術師” マネ・・・etc、
自分色というべき独自の色を持つ西洋の画家は、多数存在していますが。
実は、日本画の世界にも、「東山魁夷の青」 や、
東山魁夷 《年暮る》 1968(昭和43)年 紙本・彩色 山種美術館
「奥田元宋の赤」 をはじめ、独自の色を持つ画家は存在しています。
奥田元宋 《奥入瀬(秋)》 1983(昭和58)年 紙本・彩色 山種美術館
そんな日本画における “色” に注目した展覧会が、
現在、山種美術館にて、広尾開館10周年記念特別展として開催中。
その名も、“東山魁夷の青・奥田元宋の赤 -色で読み解く日本画-” です。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
色をテーマにした展覧会であるため、
山種美術館の会場は、いつも以上にカラフル!
通常の展覧会に輪をかけて、目にも鮮やかな展覧会となっていました。
さて、今展の出展作品は、約50点。
モチーフや作家、年代などは特に関係なしに、
青、緑、赤、黄、黒、白、銀、金と8色にわけてカテゴライズされています。
もちろん大半の作品は、「青っ!!」 とか、
「白っ!!」 とか、一つの色が際立っていましたが。
中には、「何で、この作品が、この色のコーナーに?」 というものも。
例えば、田渕俊夫さんの 《輪中の村》 という一枚。
田渕俊夫 《輪中の村》 1979(昭和54)年 紙本・彩色 山種美術館
こちらの作品は、銀のコーナーにて紹介されていました。
実は、これまで、この絵を目にしても、
“曇り空を描いた冴えない絵だなァ。。。” くらいにしか感じていなかったのですが。
今回の展覧会を通じて初めて、灰色ではなく、銀色で描かれていたことを認識。
単なる地味な絵というイメージから、むしろ華やかで幽玄の美のイメージへ一新しました。
『アグリー・ベティ』 状態です。
また例えば、柿の木を描いた小林古径の 《秌采》。
小林古径 《秌采》 1934(昭和9)年 紙本・彩色 山種美術館
こちらは、金のコーナーで紹介されていました。
「柿の木なのに、金?」 と思いつつ、よくよく葉っぱを観てみると・・・
確かに、金で表現されているではないですか!
これまでに何度か、この絵を山種美術館で目にしているはずなのですが、
柿にばかり目が行ってしまい、この葉が金であることにまったく気がついていませんでした。
と、これらはほんの一例です。
色に注目することで、日本画はもっと楽しくなる。
そんなことを教えてくれる展覧会でした。
ちなみに、今回の出展作品の中で、
個人的に印象に残っているのは、奥田元宋の 《湖畔春耀》 です。
奥田元宋作品の特徴は、その独特のふわふわとした印象の絵肌。
ただ、こちらの 《湖畔春耀》 にいたっては、“ふわふわ” というよりも、“ふわっふわっ”。
アクロンで洗ったニットのような質感が感じられました。
たぶん、首元に巻いても (←?)、チクチクしないくらいに “ふわっふわっ”。
それから、もう一点印象的だったのが、安田靫彦の 《観世音菩薩像》 です。
観世音菩薩が、なんとも言えないような微妙な表情を浮かべていました。
バチェラーから手渡されたのは、薔薇じゃなくて、この草。
・・・・・的な表情を浮かべています。
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自分色というべき独自の色を持つ西洋の画家は、多数存在していますが。
実は、日本画の世界にも、「東山魁夷の青」 や、
東山魁夷 《年暮る》 1968(昭和43)年 紙本・彩色 山種美術館
「奥田元宋の赤」 をはじめ、独自の色を持つ画家は存在しています。
奥田元宋 《奥入瀬(秋)》 1983(昭和58)年 紙本・彩色 山種美術館
そんな日本画における “色” に注目した展覧会が、
現在、山種美術館にて、広尾開館10周年記念特別展として開催中。
その名も、“東山魁夷の青・奥田元宋の赤 -色で読み解く日本画-” です。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
色をテーマにした展覧会であるため、
山種美術館の会場は、いつも以上にカラフル!
通常の展覧会に輪をかけて、目にも鮮やかな展覧会となっていました。
さて、今展の出展作品は、約50点。
モチーフや作家、年代などは特に関係なしに、
青、緑、赤、黄、黒、白、銀、金と8色にわけてカテゴライズされています。
もちろん大半の作品は、「青っ!!」 とか、
「白っ!!」 とか、一つの色が際立っていましたが。
中には、「何で、この作品が、この色のコーナーに?」 というものも。
例えば、田渕俊夫さんの 《輪中の村》 という一枚。
田渕俊夫 《輪中の村》 1979(昭和54)年 紙本・彩色 山種美術館
こちらの作品は、銀のコーナーにて紹介されていました。
実は、これまで、この絵を目にしても、
“曇り空を描いた冴えない絵だなァ。。。” くらいにしか感じていなかったのですが。
今回の展覧会を通じて初めて、灰色ではなく、銀色で描かれていたことを認識。
単なる地味な絵というイメージから、むしろ華やかで幽玄の美のイメージへ一新しました。
『アグリー・ベティ』 状態です。
また例えば、柿の木を描いた小林古径の 《秌采》。
小林古径 《秌采》 1934(昭和9)年 紙本・彩色 山種美術館
こちらは、金のコーナーで紹介されていました。
「柿の木なのに、金?」 と思いつつ、よくよく葉っぱを観てみると・・・
確かに、金で表現されているではないですか!
これまでに何度か、この絵を山種美術館で目にしているはずなのですが、
柿にばかり目が行ってしまい、この葉が金であることにまったく気がついていませんでした。
と、これらはほんの一例です。
色に注目することで、日本画はもっと楽しくなる。
そんなことを教えてくれる展覧会でした。
ちなみに、今回の出展作品の中で、
個人的に印象に残っているのは、奥田元宋の 《湖畔春耀》 です。
奥田元宋作品の特徴は、その独特のふわふわとした印象の絵肌。
ただ、こちらの 《湖畔春耀》 にいたっては、“ふわふわ” というよりも、“ふわっふわっ”。
アクロンで洗ったニットのような質感が感じられました。
たぶん、首元に巻いても (←?)、チクチクしないくらいに “ふわっふわっ”。
それから、もう一点印象的だったのが、安田靫彦の 《観世音菩薩像》 です。
観世音菩薩が、なんとも言えないような微妙な表情を浮かべていました。
バチェラーから手渡されたのは、薔薇じゃなくて、この草。
・・・・・的な表情を浮かべています。
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