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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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第百八十話 国宝ハンター、繰り返す!

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前回までのあらすじ~

お待たせしました。
お待たせしすぎたかもしれません。
昭和最後の国宝ハンター、とに~でございます。
日本全国にある1120件の国宝を見て回る。
そんな無謀な挑戦に挑み続けて、早9年。
ついにゴールまで、残り100件を切ったのでございます。
ナイスですね~。



今回は、山口県岩国市へとやってきました。
岩国市と言えば、そう、錦帯橋。
東京の日本橋、長崎県の眼鏡橋に並んで、日本三名橋に数えられています。




なお、日本橋と眼鏡橋は重要文化財に指定されていますが、
錦帯橋に関しては、国宝にも重要文化財にも指定されていません。
が、通行料は取られます。

そんな錦帯橋を渡った先にあるのが、吉川史料館。




岩国藩の藩主、吉川家に伝来した歴史資料や美術工芸品などを収蔵する史料館です。
ちなみに、現在の形の錦帯橋を架橋したのが、吉川家3代目領主の吉川広嘉。
岩国市にとって、実に重要な一族といえましょう。
現在こちらでは、“武家のたしなみ展ー文芸を中心に。” という展覧会が開催中。




10月1日から11月30日までの期間限定で、
国宝の 《太刀〈銘為次(狐ヶ崎)〉》 (ジャンル:工芸品)が展示されていました。




ちなみに、『狐ヶ崎』 という号は、
1200年に駿河国で発生した 「梶原景時の変」 に由来します。
「梶原景時の変」 の際、吉川家2代目の吉川友兼は、
この刀で梶原景時の三男・梶原景茂を見事討ち取りました。
その場所こそが、狐ヶ崎。
なお、深い傷を負った友兼は、景茂を討ち取った翌日に戦死してしまいます。
自分の命と引き換えに、一族が繁栄する功績を残した友兼。
その地名を忘れない、“リメンバーパール・狐ヶ崎” というわけです。


お次は、吉川史料館のすぐ近くにある岩国美術館へ。
こちらは、岩国市が運営する公立美術館ではなく、
岩国の実業家・柏原氏のコレクションを展示紹介する美術館です。




現在、こちらでは・・・・・




《刀〈金象嵌銘天正十三十二月日江本阿弥磨上之花押/所持稲葉勘右衛門尉(名物稲葉江)〉》 (ジャンル:工芸品)が展示中です。
越中の名刀として諸大名が欲しがったという郷義弘の刀。
しかし、作刀の時に、ほとんど銘を刻まなかったため、
「郷とお化けは見た事が無い」 と言われるほど激レアな刀とされていました。
そんな郷義弘の刀の中でも、激レアなこちらの名物稲葉江。
長らく、東京のとある方の個人所蔵だったので、一般公開される機会はありませんでしたが、
このたび、岩国美術館が購入し、“激レア刀さんを連れてきた。” ため、一般公開されることに。
柏原さん様々です。


さてさて、岩国市を後にし、嚴島神社へ!
2016年以来、3年ぶりの訪問です。
久しぶりに訪問した嚴島神社は・・・・・・




アイコンともいうべき大鳥居が工事中で、残念なことになっていました。
しかも、干潮時に訪れてしまったため、、、




海に浮かんでいる感が全くなし!


これでは、ただの普通の神社です。




とはいえ、今回の目的は、嚴島神社の建造物にはあらず。
特別公開中の 《黒韋威胴丸〈兜、大袖付/〉》 (ジャンル:工芸品) をハントしに来たのです。
神社内は以前たっぷり観たので、今回はサーッと巡り、
神社の入場料とセットで購入した宝物館へと足を運びました。




・・・・・・・・・・・が、しかし。
探せども探せども、《黒韋威胴丸〈兜、大袖付/〉》 はありません。
不安に思って受付の人に尋ねてみると、こんな回答が。

「あぁ、それは宝物収蔵庫のほうでやってるヤツね。別料金かかるけど。」

・・・・・あれっ?
このやり取り、前にも一度したことがあるような??

とりあえず案内された宝物収蔵庫に行ってみることに。




!!!!!!

疑心から確信に変わりました。

“あちゃー。この一連、3年前に訪れた時にも、やってるわ。。。”

あまりにも全く同じことを繰り返しているので、
一瞬、タイムリープしたのかと錯覚してしまったほどです。
成長しろよ、自分!


今現在の国宝ハンティング数 1024/1120




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