現在、銀座にあるシャネル・ネクサス・ホールでは、
“ヤコポ バボーニ スキリンジ展 Bodyscore–the soul signature” が開催されています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
パリを創作の拠点とする気鋭の現代音楽家、
ヤコポ・バボーニ・スキリンジの日本初となる展覧会です。
出展されているのは、写真作品30点。
迷路のような空間に、浮かび上がるように人物写真が展示されていました。
写真のモデルは、性別も人種もさまざま。
ポーズも一つとして同じものはありません。
しかし、モデルの身体をよく見ると、
全体にビッシリと楽譜が書き込まれています。
まるで耳なし芳一状態!
ちょっとしたホラーのようです。
楽譜を全身に書いたモデルの写真を撮る。
そういうコンセプトの写真作品のようにも思えますが、さにあらず。
メインは、あくまで楽譜。
これらの写真は、音楽家である彼が生み出した楽譜を記録したものに過ぎません。
というのも、ヤコポ・バボーニ・スキリンジは、
俳優やダンサーなどの裸の人体に楽譜を書くという独特すぎる手法で作曲をする音楽家。
2007年よりずっと、この手法を採用しているそうです。
その独特すぎる作曲法が生まれたのは、
彼があるリハーサルで、自身が作曲した弦楽四重奏の演奏を聴いた際のこと。
まるで自分で作曲した曲ではないような違和感を覚えたのだそうです。
その理由を、彼はこう分析しました。
「それまでの手書き譜面から、パソコンでの楽譜制作に変わったからだ!」 と。
パソコンでは、楽譜を消したり戻したりが簡単に出来てしまいます。
それでは、時間の積み重ねも消えてしまう。
そう考えた彼は、それ以来、モデルをアトリエに招き、
その身体に楽譜を書いて、作曲をするようになったのだとか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
いや、何で身体なの?
元どおり、普通に紙に書けばいいじゃん!
と思いましたが、それはきっと凡人の発想。
鬼才の音楽家だからこそ、こんな突拍子もない作曲法を編み出すことが出来たのでしょう。
さてさて、ヤコポ・バボーニ・スキリンジは、
背中や腕、足、胸、首といったあらゆる場所に楽譜を書き込んでいますが。
彼曰く、「人間のアイデンティティを最も表すのは、顔」 とのこと。
それゆえ、曲の最も大切な部分を顔に書き込んでいるのだそうです。
楽譜が読める人は、それを踏まえた上で写真を鑑賞してみてくださいませ。
ちなみに。
会場では、30点ある写真作品のうち4点が、鏡張りの壁に展示されていました。
実は、これらの作品に描かれている楽譜は、
とある弦楽四重奏曲を構成するヴァイオリンやヴィオラ、チェロの楽譜になっているのだそう。
そして、それぞれの写真の前に人が立つと、センサーが感知し・・・
頭上に設置されたスピーカーから、その音楽が流れてくるという仕掛け。
ということは、弦楽四重奏曲の完璧な演奏を聞きたければ、
すべての作品の前に、それぞれ鑑賞者が立たなければならないのです。
なお、その弦楽四重奏曲は、ヤコポ・バボーニ・スキリンジにとって5番目に作曲したもの。
つまり、No.5。
シャネルだけに。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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“ヤコポ バボーニ スキリンジ展 Bodyscore–the soul signature” が開催されています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
パリを創作の拠点とする気鋭の現代音楽家、
ヤコポ・バボーニ・スキリンジの日本初となる展覧会です。
出展されているのは、写真作品30点。
迷路のような空間に、浮かび上がるように人物写真が展示されていました。
写真のモデルは、性別も人種もさまざま。
ポーズも一つとして同じものはありません。
しかし、モデルの身体をよく見ると、
全体にビッシリと楽譜が書き込まれています。
まるで耳なし芳一状態!
ちょっとしたホラーのようです。
楽譜を全身に書いたモデルの写真を撮る。
そういうコンセプトの写真作品のようにも思えますが、さにあらず。
メインは、あくまで楽譜。
これらの写真は、音楽家である彼が生み出した楽譜を記録したものに過ぎません。
というのも、ヤコポ・バボーニ・スキリンジは、
俳優やダンサーなどの裸の人体に楽譜を書くという独特すぎる手法で作曲をする音楽家。
2007年よりずっと、この手法を採用しているそうです。
その独特すぎる作曲法が生まれたのは、
彼があるリハーサルで、自身が作曲した弦楽四重奏の演奏を聴いた際のこと。
まるで自分で作曲した曲ではないような違和感を覚えたのだそうです。
その理由を、彼はこう分析しました。
「それまでの手書き譜面から、パソコンでの楽譜制作に変わったからだ!」 と。
パソコンでは、楽譜を消したり戻したりが簡単に出来てしまいます。
それでは、時間の積み重ねも消えてしまう。
そう考えた彼は、それ以来、モデルをアトリエに招き、
その身体に楽譜を書いて、作曲をするようになったのだとか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
いや、何で身体なの?
元どおり、普通に紙に書けばいいじゃん!
と思いましたが、それはきっと凡人の発想。
鬼才の音楽家だからこそ、こんな突拍子もない作曲法を編み出すことが出来たのでしょう。
さてさて、ヤコポ・バボーニ・スキリンジは、
背中や腕、足、胸、首といったあらゆる場所に楽譜を書き込んでいますが。
彼曰く、「人間のアイデンティティを最も表すのは、顔」 とのこと。
それゆえ、曲の最も大切な部分を顔に書き込んでいるのだそうです。
楽譜が読める人は、それを踏まえた上で写真を鑑賞してみてくださいませ。
ちなみに。
会場では、30点ある写真作品のうち4点が、鏡張りの壁に展示されていました。
実は、これらの作品に描かれている楽譜は、
とある弦楽四重奏曲を構成するヴァイオリンやヴィオラ、チェロの楽譜になっているのだそう。
そして、それぞれの写真の前に人が立つと、センサーが感知し・・・
頭上に設置されたスピーカーから、その音楽が流れてくるという仕掛け。
ということは、弦楽四重奏曲の完璧な演奏を聞きたければ、
すべての作品の前に、それぞれ鑑賞者が立たなければならないのです。
なお、その弦楽四重奏曲は、ヤコポ・バボーニ・スキリンジにとって5番目に作曲したもの。
つまり、No.5。
シャネルだけに。
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