茅場町駅のほど近くに佇むレトロビル、第二井上ビル。
その2階にあるのが、Gallery Suchi。
五味文彦さんや石黒賢一郎さん、小尾修さんをはじめ、
ホキ美術館でお馴染みの写実画家の方々とゆかりの深いギャラリーです。
約1年ほど休廊していましたが、昨日3月7日についに復活!
ということで、お祝いもかねて、早速足を運んできました。
リスタート1発目を飾るのは、
“塩谷亮 ー劉生の眼、私の眼” という展覧会。
ホキ美術館の作家の中でも特に人気が高く、
2017年に発売された初の大型画集が異例のヒットを記録した塩谷亮さんの待望の新作展です。
展覧会のメインとなるのが、こちらの作品。
昨年完成したばかりの新作ではありますが、
“あれっ?どこかで見たような?” とデジャヴを感じた方も多くいらっしゃることでしょう。
そう、この絵のタイトルは、《M嬢像 (麗子微笑より)》。
岸田劉生のあの 《麗子微笑》 をモチーフにした作品です。
(注:岸田劉生の 《麗子微笑》 は出展されていません)
実は、こちらの 《M嬢像 (麗子微笑より)》 は、
昨年の秋放送の 『日曜美術館』 「異端児、駆け抜ける!岸田劉生」 の回に、
塩谷さんが出演された際に制作されたもの。
塩谷さんが麗子風の衣装に身を包んだ同じ年頃の少女を実際に描き、
それと見比べることで、《麗子微笑》 の秘密を検証しようという試みが放送されました。
見比べてみたことで、顔や手をデフォルメしていることや、
ライティングに対する劉生独自の演出があることなどが判明。
“やっぱり劉生は異端児だった” 的な感じでまとめられていました。
その放送時、ちょうどリアルタイムで番組を見ていた僕。
そのコーナーを観た率直な感想は、
「いや、劉生もいいけど、塩谷さんの作品もいいじゃん!」 でした。
番組的には、なんだか劉生の噛ませ犬のようになってしまっていましたが。
(塩谷さんは人が好過ぎるので、その演出を受け入れてしまったのでしょう)
少女の髪や肌、衣装の質感の描写、背景と少女との対比、
それから、あえて少女に微笑ませなかったところも含めて、
劉生をモチーフにしながらも、ちゃんと塩谷さんらしさのある作品でした。
『日曜美術館』 の1コーナーでしか観られないのはもったいない!
そう思っていただけに、テレビ越しでなく、
今回、実物を目にすることが出来て、嬉しい限りでした。
さらに、展覧会では、その際に制作したドローイングも併せて出展。
これらも 『日曜美術館』 でチラッとだけ放送されたものです。
また、当初の予定では、今回の展覧会を、
『日曜美術館』 のために制作した作品だけで構成する予定だったそうですが。
塩谷さんご本人曰く、劉生に真剣勝負を挑みたかったとのこと。
劉生の作品をオマージュして急遽制作した新作を2点発表しています。
そう言われてみると、こちらの植物を手にした女性像は・・・・・
《麗子肖像(麗子五歳之像) 》 へのオマージュが、うっすらと感じられます。
(注:岸田劉生の 《麗子肖像(麗子五歳之像)》 は出展されていません)
また、二十日大根を描いたこちらの作品も・・・
どこか劉生の静物画を彷彿とさせるところがあります。
葉っぱの部分が画面に収まっていない。
→グッと近づいたような印象を受ける。
対象物に迫ったように感じられるところが、劉生に通ずるのかもしれません。
やはり劉生は偉大なのか。
はたまた、塩谷さんが劉生を超えたのか。
時代を超えた真剣勝負。
ジャッジするのは、皆さまです!
ちなみに。
展覧会では、『日曜美術館』 ではボツ (?) となった、
幻の作品 《麗子解剖之図》 も特別に紹介されていました。
こちらは、《麗子微笑》 の麗子の顔を徹底解剖したもの。
表情筋や頭蓋骨を想定した姿が描かれています。
塩谷さん曰く、一般の子どもと比べて、
麗子の頭蓋骨は約1.3倍大きいのだとか。
《麗子微笑》 が不気味に感じられるのは、「顔デカイからや!」 なようです。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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その2階にあるのが、Gallery Suchi。
五味文彦さんや石黒賢一郎さん、小尾修さんをはじめ、
ホキ美術館でお馴染みの写実画家の方々とゆかりの深いギャラリーです。
約1年ほど休廊していましたが、昨日3月7日についに復活!
ということで、お祝いもかねて、早速足を運んできました。
リスタート1発目を飾るのは、
“塩谷亮 ー劉生の眼、私の眼” という展覧会。
ホキ美術館の作家の中でも特に人気が高く、
2017年に発売された初の大型画集が異例のヒットを記録した塩谷亮さんの待望の新作展です。
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展覧会のメインとなるのが、こちらの作品。
昨年完成したばかりの新作ではありますが、
“あれっ?どこかで見たような?” とデジャヴを感じた方も多くいらっしゃることでしょう。
そう、この絵のタイトルは、《M嬢像 (麗子微笑より)》。
岸田劉生のあの 《麗子微笑》 をモチーフにした作品です。
(注:岸田劉生の 《麗子微笑》 は出展されていません)
実は、こちらの 《M嬢像 (麗子微笑より)》 は、
昨年の秋放送の 『日曜美術館』 「異端児、駆け抜ける!岸田劉生」 の回に、
塩谷さんが出演された際に制作されたもの。
塩谷さんが麗子風の衣装に身を包んだ同じ年頃の少女を実際に描き、
それと見比べることで、《麗子微笑》 の秘密を検証しようという試みが放送されました。
見比べてみたことで、顔や手をデフォルメしていることや、
ライティングに対する劉生独自の演出があることなどが判明。
“やっぱり劉生は異端児だった” 的な感じでまとめられていました。
その放送時、ちょうどリアルタイムで番組を見ていた僕。
そのコーナーを観た率直な感想は、
「いや、劉生もいいけど、塩谷さんの作品もいいじゃん!」 でした。
番組的には、なんだか劉生の噛ませ犬のようになってしまっていましたが。
(塩谷さんは人が好過ぎるので、その演出を受け入れてしまったのでしょう)
少女の髪や肌、衣装の質感の描写、背景と少女との対比、
それから、あえて少女に微笑ませなかったところも含めて、
劉生をモチーフにしながらも、ちゃんと塩谷さんらしさのある作品でした。
『日曜美術館』 の1コーナーでしか観られないのはもったいない!
そう思っていただけに、テレビ越しでなく、
今回、実物を目にすることが出来て、嬉しい限りでした。
さらに、展覧会では、その際に制作したドローイングも併せて出展。
これらも 『日曜美術館』 でチラッとだけ放送されたものです。
また、当初の予定では、今回の展覧会を、
『日曜美術館』 のために制作した作品だけで構成する予定だったそうですが。
塩谷さんご本人曰く、劉生に真剣勝負を挑みたかったとのこと。
劉生の作品をオマージュして急遽制作した新作を2点発表しています。
そう言われてみると、こちらの植物を手にした女性像は・・・・・
《麗子肖像(麗子五歳之像) 》 へのオマージュが、うっすらと感じられます。
(注:岸田劉生の 《麗子肖像(麗子五歳之像)》 は出展されていません)
また、二十日大根を描いたこちらの作品も・・・
どこか劉生の静物画を彷彿とさせるところがあります。
葉っぱの部分が画面に収まっていない。
→グッと近づいたような印象を受ける。
対象物に迫ったように感じられるところが、劉生に通ずるのかもしれません。
やはり劉生は偉大なのか。
はたまた、塩谷さんが劉生を超えたのか。
時代を超えた真剣勝負。
ジャッジするのは、皆さまです!
ちなみに。
展覧会では、『日曜美術館』 ではボツ (?) となった、
幻の作品 《麗子解剖之図》 も特別に紹介されていました。
こちらは、《麗子微笑》 の麗子の顔を徹底解剖したもの。
表情筋や頭蓋骨を想定した姿が描かれています。
塩谷さん曰く、一般の子どもと比べて、
麗子の頭蓋骨は約1.3倍大きいのだとか。
《麗子微笑》 が不気味に感じられるのは、「顔デカイからや!」 なようです。
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