注:草間彌生美術館は3月9日(月)~ 25日(水)まで臨時休館しています。
草間彌生さんの草間彌生さんによる草間彌生さん (とそのファン) のための美術館。
それが、草間彌生美術館です。
2017年10月に早稲田の地にオープンして以来、草間彌生美術館は、
さまざまな切り口で、草間彌生さんの作品を紹介する個展を開催してきましたが。
先日よりスタートしたのは、開館以来初となるグループ展。
その名も、“ZERO IS INFINITY 「ゼロ」と草間彌生” です。
「ゼロ」 とは、1958年にドイツのデュッセルドルフで結成され、
その後、国際的な広がりを見せるた前衛美術のアーティスト・ネットワーク。
戦後芸術をいったんリセット、つまりゼロにすることを理念に、
ハインツ・マックとオットー・ピーネの2人によって立ち上げられました。
特徴的なのは、作品が単色で単一モチーフの反復をさせることが多いこと。
さらに、それまで美術作品にはあまり使われていなかった素材、
例えば、ステンレスや鏡、電気といったものを用いたのも大きな特徴といえましょう。
草間さんは、「ゼロ」 のメンバーというわけではないですが、
1960年代に、ゼロに関連する展覧会に幾度となく参加していたそうです。
そんな草間さんと 「ゼロ」 の関係性にスポットを当てたのが、今回の展覧会。
「ゼロ」 のアーティストたちの作品と、
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
同時代の草間さんの作品が併せて紹介されています。
改めて、こうして両者を見比べてみると、
それぞれが影響を与え合っていたことを実感させられました。
草間さんの新たな一面が知れる貴重な展覧会です。
なお、今回出展されているゼロの作品の多くは、
日本で公開された機会がゼロ、つまり日本初公開とのこと!
そういう意味でも貴重な展覧会ですよ。
さてさて、初めて目にする 「ゼロ」 のアーティストの作品。
文字通り、知識ゼロの状態で目にしたため、どれも興味深かったのですが、
個人的に特に印象に残ったのは、ギュンター・ユッカーの 《LIGHT RELIEF》 でしょうか。
パッと見は、シンプルな作品なのですが、
近づいて観てみると、無数の釘が打ちつけられているのがわかります。
静かな狂気のようなものを感じる作品でした。
黙々とキャンバスに釘を打つアーティストの姿を想像すると、ちょっとゾッとします。
また、ヘンク・ペーテルスの 《モビール・フェザー 8-14》 も印象的な一点。
こちらは、釘ではなく、画面から無数の羽毛が飛び出していました。
実は、この羽1本1本が、動く仕掛けとなっているそうです。
今展では、20分に1回動くよう設定されているとのこと。
その時間を楽しみに待っていると、いよいよ羽毛が動き始めました。
・・・・・・・・・・・・・・・えっ (笑)?
なんか想像していた動きとは、全然違いましたが。
それはそれで面白かったです。
ちなみに。
開館以来、草間さんの 《わが永遠の魂》 シリーズが紹介されてきた3階展示室も・・・・・
今回は特別に、「ゼロ」 のメンバーの作品で埋め尽くされていました。
草間彌生美術館で草間さん以外の作品が展示されているのは、なかなかに新鮮な印象です。
なお、このフロアには、クリスチャン・メーゲルトの 《鏡の壁》 や、
《12枚の鏡のモビール》を筆頭に、鏡を使った作品が多くありました。
自分の姿がたくさん映りこむことになるので、
いつもよりちゃんとした格好 (?) で訪問されることをお勧めします。
ついでに、もう一つアドバイスするならば、
大量の電球が明滅を繰り返すオットー・ピーネの 《かんむり座》 とは、少し距離を置くのがベターです。
電球が光っている時、思っている以上に熱を発します。
ちょっとしたカーボンヒーターくらいの熱さ。
すっかりLED電球に慣れてしまっていましたが、そういえば、電球って熱かったですよね。
くれぐれもお手を触れませんように。
さてさて、今回の展覧会のタイミングに合わせて、
4階の草間さんのインスタレーション作品も一新していました。
最新作のタイトルは、《無限なる天国への憧れ》。
六角形のミラールーム型の作品となっており、
一部に開けられた穴から中を覗き込むと、カラフルな電球が無限に広がっています。
例によって、いつまでも飽きることなく見ていられる作品。
それゆえ、切り上げるタイミングがなかなか難しかったです。
(注:譲り合って鑑賞しましょう!)
また、屋上に設置されていた作品も一新。
ステンレス製のカボチャ作品から、
《ナルシスの庭》 というインスタレーション作品へ。
無数のミラーボールが屋上を埋め尽くしていました。
1つ1つのミラーボールを見てみると、
その周囲のミラーボールが映り込んでいました。
まさに、増殖するミラーボール。
さらに、屋上の外に目を向けると・・・・・
大量のミラーボールが、ガラスに反射したため、
早稲田の街を覆いかぶさっているようにも見えました。
増殖が止まりません。
無限のミラーボール。
┃草間彌生美術館
┃開館日:木・金・土・日曜日および国民の祝日
┃日時指定の予約・定員制(各回90分)
┃毎月1日10:00(日本時間)に美術館webサイトにて翌々月分のチケット発売開始
┃www.yayoikusamamuseum.jp
┃※当日券はございません ※チケットは美術館web サイトのみで販売しています。
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草間彌生さんの草間彌生さんによる草間彌生さん (とそのファン) のための美術館。
それが、草間彌生美術館です。
2017年10月に早稲田の地にオープンして以来、草間彌生美術館は、
さまざまな切り口で、草間彌生さんの作品を紹介する個展を開催してきましたが。
先日よりスタートしたのは、開館以来初となるグループ展。
その名も、“ZERO IS INFINITY 「ゼロ」と草間彌生” です。
「ゼロ」 とは、1958年にドイツのデュッセルドルフで結成され、
その後、国際的な広がりを見せるた前衛美術のアーティスト・ネットワーク。
戦後芸術をいったんリセット、つまりゼロにすることを理念に、
ハインツ・マックとオットー・ピーネの2人によって立ち上げられました。
特徴的なのは、作品が単色で単一モチーフの反復をさせることが多いこと。
さらに、それまで美術作品にはあまり使われていなかった素材、
例えば、ステンレスや鏡、電気といったものを用いたのも大きな特徴といえましょう。
草間さんは、「ゼロ」 のメンバーというわけではないですが、
1960年代に、ゼロに関連する展覧会に幾度となく参加していたそうです。
そんな草間さんと 「ゼロ」 の関係性にスポットを当てたのが、今回の展覧会。
「ゼロ」 のアーティストたちの作品と、
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
同時代の草間さんの作品が併せて紹介されています。
改めて、こうして両者を見比べてみると、
それぞれが影響を与え合っていたことを実感させられました。
草間さんの新たな一面が知れる貴重な展覧会です。
なお、今回出展されているゼロの作品の多くは、
日本で公開された機会がゼロ、つまり日本初公開とのこと!
そういう意味でも貴重な展覧会ですよ。
さてさて、初めて目にする 「ゼロ」 のアーティストの作品。
文字通り、知識ゼロの状態で目にしたため、どれも興味深かったのですが、
個人的に特に印象に残ったのは、ギュンター・ユッカーの 《LIGHT RELIEF》 でしょうか。
パッと見は、シンプルな作品なのですが、
近づいて観てみると、無数の釘が打ちつけられているのがわかります。
静かな狂気のようなものを感じる作品でした。
黙々とキャンバスに釘を打つアーティストの姿を想像すると、ちょっとゾッとします。
また、ヘンク・ペーテルスの 《モビール・フェザー 8-14》 も印象的な一点。
こちらは、釘ではなく、画面から無数の羽毛が飛び出していました。
実は、この羽1本1本が、動く仕掛けとなっているそうです。
今展では、20分に1回動くよう設定されているとのこと。
その時間を楽しみに待っていると、いよいよ羽毛が動き始めました。
・・・・・・・・・・・・・・・えっ (笑)?
なんか想像していた動きとは、全然違いましたが。
それはそれで面白かったです。
ちなみに。
開館以来、草間さんの 《わが永遠の魂》 シリーズが紹介されてきた3階展示室も・・・・・
今回は特別に、「ゼロ」 のメンバーの作品で埋め尽くされていました。
草間彌生美術館で草間さん以外の作品が展示されているのは、なかなかに新鮮な印象です。
なお、このフロアには、クリスチャン・メーゲルトの 《鏡の壁》 や、
《12枚の鏡のモビール》を筆頭に、鏡を使った作品が多くありました。
自分の姿がたくさん映りこむことになるので、
いつもよりちゃんとした格好 (?) で訪問されることをお勧めします。
ついでに、もう一つアドバイスするならば、
大量の電球が明滅を繰り返すオットー・ピーネの 《かんむり座》 とは、少し距離を置くのがベターです。
電球が光っている時、思っている以上に熱を発します。
ちょっとしたカーボンヒーターくらいの熱さ。
すっかりLED電球に慣れてしまっていましたが、そういえば、電球って熱かったですよね。
くれぐれもお手を触れませんように。
さてさて、今回の展覧会のタイミングに合わせて、
4階の草間さんのインスタレーション作品も一新していました。
最新作のタイトルは、《無限なる天国への憧れ》。
六角形のミラールーム型の作品となっており、
一部に開けられた穴から中を覗き込むと、カラフルな電球が無限に広がっています。
例によって、いつまでも飽きることなく見ていられる作品。
それゆえ、切り上げるタイミングがなかなか難しかったです。
(注:譲り合って鑑賞しましょう!)
また、屋上に設置されていた作品も一新。
ステンレス製のカボチャ作品から、
《ナルシスの庭》 というインスタレーション作品へ。
無数のミラーボールが屋上を埋め尽くしていました。
1つ1つのミラーボールを見てみると、
その周囲のミラーボールが映り込んでいました。
まさに、増殖するミラーボール。
さらに、屋上の外に目を向けると・・・・・
大量のミラーボールが、ガラスに反射したため、
早稲田の街を覆いかぶさっているようにも見えました。
増殖が止まりません。
無限のミラーボール。
┃草間彌生美術館
┃開館日:木・金・土・日曜日および国民の祝日
┃日時指定の予約・定員制(各回90分)
┃毎月1日10:00(日本時間)に美術館webサイトにて翌々月分のチケット発売開始
┃www.yayoikusamamuseum.jp
┃※当日券はございません ※チケットは美術館web サイトのみで販売しています。
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