本家 (?) である “日曜” のほうでは、
まず取り上げられないであろう美術館のニッチなトピックを紹介するコラム。
それが、『月曜美術館』 です。
アートファンのための会員制クラブ、アーチクラブの会報誌 「arch」 での連載なのですが。
美術館に行きたいのに行けないSTAY HOME週間ということで特別に、
「arch」 の編集長さんとデザイナーの新貝直人さんが、過去回の公開を快諾してくださいました。
今回紹介するのは、昨年10月に起きた浸水のため、
コロナ騒動よりも前から臨時休館を余儀なくされたホキ美術館を取り上げた回です。
ホキ美術館親善大使ならではの視点で書いた記事だと、我ながら自画自賛しております。
タイトルに関しても、自画自賛です (笑)
ホキ美術館が無事再開した際には、この部屋にも是非注目してみてくださいませ。
近年、写実絵画が大ブーム。
その火付け役ともいえるのが、2010年に千葉県にオープンしたホキ美術館です。
上皇ご夫妻の肖像画で話題となった写実絵画界の第一人者・野田弘志さんを筆頭に、
ベテランから注目の若手作家まで、約480点の写実絵画を所有する ”写実の殿堂” です。
近年では、同じく写実絵画を専門とするバルセロナのMEAM、
ヨーロッパ近代美術館と提携し、初の交換展を実現させました!
昨年秋にMEAMで開催されたホキ美術館コレクション展は、現地で大好評を博したそう。
日本が世界に誇る美術館の一つと言えましょう。
そんなホキ美術館には、スペースの約半分が宙に浮いているギャラリー1や、
日本の写実絵画界を代表する画家が描きおろした大作を展示するギャラリー8など、
全部で8つの個性的な展示室が存在しています。
その中に一つ、不思議な展示室が。
それは、ギャラリー5。
板谷波山や富本憲吉らの陶芸作品が展示された小さなスペースです。
テレビや雑誌などメディアで取り上げられる機会が多いホキ美術館ですが。
このギャラリー5に関しては、まったく写実と関係ないためスルーされがち。
そこで今回は、そんなイジられたことがない展示室を、あえてフォーカスしてみます!
保木博子館長に、直撃取材してきました!
―これまでギャラリー5を取り上げた取材ってありましたか?
「今回が初めてです(笑)」
―何で陶芸作品がコレクションに加わっているのですか?
「森本草介先生の 《横になるポーズ》 に出逢って以来、
創設者である父は写実絵画を集めるようになりました。
それからしばらくして、某番組で板谷波山が紹介されているのを目にして、
また 『これだ!』 と直感したらしく、波山の作品も集めるようになったんです。
その後、富本憲吉の名品にも巡り合って、
さらに若手作家の作品にも興味を持って・・・・・で、陶芸熱は冷めました (笑)
以来、ずっと写実絵画一筋です」
―写実絵画専門の美術館なのに、どうして陶芸作品を展示することにしたのですか?
「実は、あのスペースはもともとカフェにする予定だったんです」
―言われてみれば、大きなガラス面からちょうど宙に浮く回廊が見えて、眺めが抜群ですね!
「でも、カフェを別の場所に作ることになり、あのスペースが余ってしまったんです。
日が差し込むため、絵画を飾るには不向きで。
それで、陶芸作品を展示することにしました」
―あの展示室に関して、お客さんの反応って、どんな感じですか?
「やっぱり、“何で急に陶芸??” って疑問に感じて、
そのままサーッと引き返していくお客様が多い気がします (笑)
でも、“写実絵画よりも、波山の作品が良かった!” という感想を頂いたことも」
ちなみに、ギャラリー5の陶芸作品は常設のため、不動とのこと。
これまでに日本各地の美術館で、ホキ美術館コレクション展が何度も開催されていますが。
陶芸作品が貸し出されたことは一度もありません。
ホキ美術館の陶芸作品が観られるのは、ホキ美術館だけです。
なお、そんな陶芸作品は、ポストカードの売行きも不動の最下位。
ついには、スペースの関係上、ショップから撤去されてしまったのだそう・・・。
しかし、ここまでを読んで陶芸作品のポストカードが欲しくなった皆さま、朗報です。
店員さんにその旨お尋ね頂ければ、販売してくれることになりました!
【この記事を振り返って・・・】
臨時休館のため、今はそもそもポストカード自体が買えないだなんて。
この記事を書いた時には、想像すらしていませんでした。
開館したら、陶芸作品のポストカードを買います!
(取材した日も、買おうとは思わなかったのでw)
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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まず取り上げられないであろう美術館のニッチなトピックを紹介するコラム。
それが、『月曜美術館』 です。
アートファンのための会員制クラブ、アーチクラブの会報誌 「arch」 での連載なのですが。
美術館に行きたいのに行けないSTAY HOME週間ということで特別に、
「arch」 の編集長さんとデザイナーの新貝直人さんが、過去回の公開を快諾してくださいました。
今回紹介するのは、昨年10月に起きた浸水のため、
コロナ騒動よりも前から臨時休館を余儀なくされたホキ美術館を取り上げた回です。
ホキ美術館親善大使ならではの視点で書いた記事だと、我ながら自画自賛しております。
タイトルに関しても、自画自賛です (笑)
ホキ美術館が無事再開した際には、この部屋にも是非注目してみてくださいませ。
近年、写実絵画が大ブーム。
その火付け役ともいえるのが、2010年に千葉県にオープンしたホキ美術館です。
上皇ご夫妻の肖像画で話題となった写実絵画界の第一人者・野田弘志さんを筆頭に、
ベテランから注目の若手作家まで、約480点の写実絵画を所有する ”写実の殿堂” です。
近年では、同じく写実絵画を専門とするバルセロナのMEAM、
ヨーロッパ近代美術館と提携し、初の交換展を実現させました!
昨年秋にMEAMで開催されたホキ美術館コレクション展は、現地で大好評を博したそう。
日本が世界に誇る美術館の一つと言えましょう。
そんなホキ美術館には、スペースの約半分が宙に浮いているギャラリー1や、
日本の写実絵画界を代表する画家が描きおろした大作を展示するギャラリー8など、
全部で8つの個性的な展示室が存在しています。
その中に一つ、不思議な展示室が。
それは、ギャラリー5。
板谷波山や富本憲吉らの陶芸作品が展示された小さなスペースです。
テレビや雑誌などメディアで取り上げられる機会が多いホキ美術館ですが。
このギャラリー5に関しては、まったく写実と関係ないためスルーされがち。
そこで今回は、そんなイジられたことがない展示室を、あえてフォーカスしてみます!
保木博子館長に、直撃取材してきました!
―これまでギャラリー5を取り上げた取材ってありましたか?
「今回が初めてです(笑)」
―何で陶芸作品がコレクションに加わっているのですか?
「森本草介先生の 《横になるポーズ》 に出逢って以来、
創設者である父は写実絵画を集めるようになりました。
それからしばらくして、某番組で板谷波山が紹介されているのを目にして、
また 『これだ!』 と直感したらしく、波山の作品も集めるようになったんです。
その後、富本憲吉の名品にも巡り合って、
さらに若手作家の作品にも興味を持って・・・・・で、陶芸熱は冷めました (笑)
以来、ずっと写実絵画一筋です」
―写実絵画専門の美術館なのに、どうして陶芸作品を展示することにしたのですか?
「実は、あのスペースはもともとカフェにする予定だったんです」
―言われてみれば、大きなガラス面からちょうど宙に浮く回廊が見えて、眺めが抜群ですね!
「でも、カフェを別の場所に作ることになり、あのスペースが余ってしまったんです。
日が差し込むため、絵画を飾るには不向きで。
それで、陶芸作品を展示することにしました」
―あの展示室に関して、お客さんの反応って、どんな感じですか?
「やっぱり、“何で急に陶芸??” って疑問に感じて、
そのままサーッと引き返していくお客様が多い気がします (笑)
でも、“写実絵画よりも、波山の作品が良かった!” という感想を頂いたことも」
ちなみに、ギャラリー5の陶芸作品は常設のため、不動とのこと。
これまでに日本各地の美術館で、ホキ美術館コレクション展が何度も開催されていますが。
陶芸作品が貸し出されたことは一度もありません。
ホキ美術館の陶芸作品が観られるのは、ホキ美術館だけです。
なお、そんな陶芸作品は、ポストカードの売行きも不動の最下位。
ついには、スペースの関係上、ショップから撤去されてしまったのだそう・・・。
しかし、ここまでを読んで陶芸作品のポストカードが欲しくなった皆さま、朗報です。
店員さんにその旨お尋ね頂ければ、販売してくれることになりました!
【この記事を振り返って・・・】
臨時休館のため、今はそもそもポストカード自体が買えないだなんて。
この記事を書いた時には、想像すらしていませんでした。
開館したら、陶芸作品のポストカードを買います!
(取材した日も、買おうとは思わなかったのでw)
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