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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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生誕125年 東と西の出会い バーナード・リーチ展

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日本橋高島屋で開催中の “生誕125年 東と西の出会い バーナード・リーチ展” に行ってきました。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-バーナード・リーチ展


今年で生誕125周年を迎えるバーナード・リーチは、
その生涯において、日本と深い関わりを持ち続けたイギリス人の陶芸家です。
日本の若者に美術を教えたり、
親友である柳宗悦と共に、日本の民藝運動に深く関わったり、
6代目尾形乾山に弟子入りし、7代目・尾形乾山の名を免許されたり。
その親日家ぶりは、レディ・ガガを超えるほど。

そんな日本LOVEなバーナード・リーチだけに、
多くの日本人に愛されているようで、今回の美術展も、なかなかの盛況ぶりでした。
星


で、何を隠そう、僕も、バーナード・リーチのファン。
略して、B・Lのファン (←意味が変わってきますね!)

陶芸には、そこまで興味を持てていない僕ですが、
バーナード・リーチの陶芸作品だけは、妙に惹かれるのです。
僕が思うバーナード・リーチの一番の魅力は、ヘタウマなところ。
いや、 “ヘタウマ” と言ってしまうと、バーナード・リーチが可哀そうなので (←?)
“味がある” という表現に変えておきましょうか。

今回の美術展にも、そんな “味のある” 作品が、
いくつも展示されていましたので、まとめてご紹介いたしましょう。

《白地彫絵飛鳥文扁壺》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-白地彫絵飛鳥文扁壺


《ガレナ釉蛸文大皿》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ガレナ釉蛸文大皿


《ガレナ釉筒描人魚文大皿》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ガレナ釉筒描人魚文大皿 (2)


どうですか?
どれも、ヘタウ・・・もとい、味がありますよね。
特に、人魚の絵なんて。。。
“苦手なら、無理して描かなくてもいいのに!” というレベルです (笑)

しかし、この大らかな作風こそが、バーナード・リーチの最大の魅力。
ついつい口元が緩んでしまう、ゆる~い陶芸作品なのです。

ゆる~い陶芸作品といえば、タイトルは失念してしまいましたが。
(メモするのを忘れました。すいませんm(__)m)
我孫子の風景を絵付けした作品に、
絵だけでなく、漢字で 『我孫子』 と絵付けしていたのが、
何とも外国人っぽくて、微笑ましかったです。
(外国人が、意味不明な漢字がプリントされたTシャツを着ているような感じ)


さて、この他に印象に残った作品を、数点ご紹介いたしましょう。
まずは、 《鉄絵組合陶板 生命の樹》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-鉄絵組合陶板 生命の樹


こちらも、バーナード・リーチらしい味がある作風の一品。
でも、この味のあるタッチが、
かえって生命の樹に宿る生命感を表現しているような気がします。
うねうねうごうごと、生命の樹が動いているような。
桜の樹の下には屍体が埋まっているそうですが、
バーナード・リーチの生命の樹の下には、なぜか魚が埋まっています (謎)


続いて、 《鉄釉蠟抜巡礼者文皿》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-鉄釉蠟抜巡礼者文皿


巡礼者をシルエットで表現するというセンスに、外国人っぽさを感じました。
まるでiPodのCMのようではないですか。




最後は、 《白地彫絵飛燕文皿》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-白地彫絵飛燕文皿


こちらは、バーナード・リーチが大分県の小鹿田地区で作陶した作品。
バーナード・リーチが作陶したおかげで、
この小鹿田焼は、日本全国だけでなく海外にも知れ渡るようになったのだとか。
実は、この美術展が開催されているのと同じフロアで、
現在の陶芸家による小鹿田焼作品が販売されていたのですが。
それと比べると、はるかにバーナード・リーチ作品のほうが素晴らしい出来でした。
(ただし、鳥は除く)
もちろん、百貨店の売り物と陶芸作品の違いはあるでしょうが。
一子相伝でのみ受け継がれてきた小鹿田焼の技術を、
パッと来ただけで、自分のモノにしてしまったバーナード・リーチ。
やはり、ただ者ではありません。

この他にも、青磁や益子焼、楽焼など、
様々な日本の陶芸技術を、バーナード・リーチは会得してしまっています。
不器用なのか器用なのか。
よくわからない人物です。




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