注:会期や開館時間、イベント等変更する場合があります。
最新情報は美術館ホームページ等でご確認くださいませ。
渋谷区立松濤美術館で開催中の展覧会、
“真珠 ― 海からの贈りもの” に行ってきました。
(注:館内は写真撮影禁止です。特別な許可を得て撮影しています。)
こちらは、タイトルずばり真珠をテーマにしたもので、
古今東西の真珠のジュエリーが一堂に会した豪華絢爛な展覧会です。
まず地下の第1展示室で紹介されているのは、ヨーロッパの真珠のジュエリーの数々。
古代オリエントからルネサンス、ロココ、
そして、19世紀末から20世紀初頭にかけてのジュエリーが紹介されています。
真珠のジュエリーというと、
まず真っ先に真珠が連なるネックレスが思い浮かびましたが。
そういうオーソドックスな真珠のネックレスは、こちらの1点だけ。
展覧会では、ライオンの脚の下にそれぞれ真珠がついたペンダントや、
真珠を鳥の卵に見立てたゴールドセットなど、
ゴージャスかつデコラティヴなジュエリーが多く紹介されていました。
それゆえ、ジュエリーを身に付けない僕のような男子が観ても、十分に楽しめます。
ちなみに、当然ですが。
これら第1展示室のジュエリーに使われている真珠は、養殖ものではなく天然もの。
・・・・・・・このフロアにあるジュエリーだけで、総額いくらになるのでしょう??
想像するだけでクラクラしてきました。
さて、思わずため息もののジュエリーは多々ありましたが、
中でもとりわけため息が漏れたのが、こちらの 《シードパールティアラ》 です。
シードパールとは、芥子の実サイズの小さなパールのこと。
そう、つまり大粒のものだけでなく、
この小さな粒もすべて天然の真珠なのです。
技術も超絶的ですが、材料費も超絶的。
人間の美に対する欲望の果てしなさを、まざまざと見せつけられました。
うってかわって、ポップな印象を受けたのが、
『Good Luck』 という文字がデザインされたこちらの19世紀イギリスのブローチ。
パット見は、Lineスタンプみたいな感じですが、
よくよく見れば、使われていたのは、
ゴールドにダイヤモンドにハーフパールです。
とてもLINEコインでは買えそうにありません。
さて続く2階の展示室サロンミューゼで紹介されているのは、日本の真珠のジュエリーの数々。
真珠のジュエリーの長い歴史を持つ西洋と違って、
意外なことに日本では、明治になるまで真珠は装身具に使われることはほぼ無かったそう。
明治38年に御木本幸吉が真円真珠の養殖に世界で初めて成功したことで、
日本でも一気に真珠のジュエリー文化が花開くこととなったのだそうです。
周囲を海に囲まれた海洋国家、日本。
だから、真珠も当然昔から親しまれていたのだろうと、
当たり前のように考えていましたが、実はそうではなかったのですね。
とはいえ、全く真珠と無縁だったというわけではないようで。
展覧会では、明治以前の日本の真珠に関しても紹介されていました。
その中には、日本最古の真珠遺物とされる・・・・・
貴重な 《縄文真珠 (別名:トリハマ・パー
ル)》 も。
また、個人的にとても興味津々だったのが、こちらの真珠です。
その名も、「御喰出し (おはみだし)」 。
真珠の養殖にも使われるアコヤ貝は、
肉はあまり美味しくないそうですが、貝柱は美味しいのだそうです。
そんなアコヤ貝が採れる大村藩 (現在の長崎県) では、
一般の庶民は食べることが許されず、藩主のみが食べることを許されていたのだとか。
その藩主がアコヤ貝を食べた時、
ごくごくたまに、アコヤ貝の中から天然の真珠が出てきたそう。
それを 「御喰出し」 と呼び、こうして書付とともに珍重したのだそうです。
アコヤ貝の中に異物が入ることで、偶然、真珠が生まれて。
その真珠入りのアコヤ貝を食した際に、
異物に気づいたお殿様の口からまた真珠が御喰出されて。
そんな2行程を経てるだけに (←?)、実に貴重な真珠といえそうです。
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“真珠 ― 海からの贈りもの” に行ってきました。
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古今東西の真珠のジュエリーが一堂に会した豪華絢爛な展覧会です。
まず地下の第1展示室で紹介されているのは、ヨーロッパの真珠のジュエリーの数々。
古代オリエントからルネサンス、ロココ、
そして、19世紀末から20世紀初頭にかけてのジュエリーが紹介されています。
真珠のジュエリーというと、
まず真っ先に真珠が連なるネックレスが思い浮かびましたが。
そういうオーソドックスな真珠のネックレスは、こちらの1点だけ。
展覧会では、ライオンの脚の下にそれぞれ真珠がついたペンダントや、
真珠を鳥の卵に見立てたゴールドセットなど、
ゴージャスかつデコラティヴなジュエリーが多く紹介されていました。
それゆえ、ジュエリーを身に付けない僕のような男子が観ても、十分に楽しめます。
ちなみに、当然ですが。
これら第1展示室のジュエリーに使われている真珠は、養殖ものではなく天然もの。
・・・・・・・このフロアにあるジュエリーだけで、総額いくらになるのでしょう??
想像するだけでクラクラしてきました。
さて、思わずため息もののジュエリーは多々ありましたが、
中でもとりわけため息が漏れたのが、こちらの 《シードパールティアラ》 です。
シードパールとは、芥子の実サイズの小さなパールのこと。
そう、つまり大粒のものだけでなく、
この小さな粒もすべて天然の真珠なのです。
技術も超絶的ですが、材料費も超絶的。
人間の美に対する欲望の果てしなさを、まざまざと見せつけられました。
うってかわって、ポップな印象を受けたのが、
『Good Luck』 という文字がデザインされたこちらの19世紀イギリスのブローチ。
パット見は、Lineスタンプみたいな感じですが、
よくよく見れば、使われていたのは、
ゴールドにダイヤモンドにハーフパールです。
とてもLINEコインでは買えそうにありません。
さて続く2階の展示室サロンミューゼで紹介されているのは、日本の真珠のジュエリーの数々。
真珠のジュエリーの長い歴史を持つ西洋と違って、
意外なことに日本では、明治になるまで真珠は装身具に使われることはほぼ無かったそう。
明治38年に御木本幸吉が真円真珠の養殖に世界で初めて成功したことで、
日本でも一気に真珠のジュエリー文化が花開くこととなったのだそうです。
周囲を海に囲まれた海洋国家、日本。
だから、真珠も当然昔から親しまれていたのだろうと、
当たり前のように考えていましたが、実はそうではなかったのですね。
とはいえ、全く真珠と無縁だったというわけではないようで。
展覧会では、明治以前の日本の真珠に関しても紹介されていました。
その中には、日本最古の真珠遺物とされる・・・・・
貴重な 《縄文真珠 (別名:トリハマ・パー
ル)》 も。
また、個人的にとても興味津々だったのが、こちらの真珠です。
その名も、「御喰出し (おはみだし)」 。
真珠の養殖にも使われるアコヤ貝は、
肉はあまり美味しくないそうですが、貝柱は美味しいのだそうです。
そんなアコヤ貝が採れる大村藩 (現在の長崎県) では、
一般の庶民は食べることが許されず、藩主のみが食べることを許されていたのだとか。
その藩主がアコヤ貝を食べた時、
ごくごくたまに、アコヤ貝の中から天然の真珠が出てきたそう。
それを 「御喰出し」 と呼び、こうして書付とともに珍重したのだそうです。
アコヤ貝の中に異物が入ることで、偶然、真珠が生まれて。
その真珠入りのアコヤ貝を食した際に、
異物に気づいたお殿様の口からまた真珠が御喰出されて。
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