2020年6月に、原宿駅の真向かいにオープンした複合施設・ウィズ原宿 (WITH HARAJUKU)。
その3階にあるWITH HARAJUKU HALLで、
8月13日よりスタートしたのが、“Chocomoo EXHIBITION -OUR SECRET PARTY-”。
国内外で活躍する人気イラストレーターChocomooさんの3年ぶり、過去最大規模となる個展です。
もし、Chocomoo (チョコムー) さんの名を聞いたことがなくとも、
モノクロでありながらもポップなその独特なイラストは、きっと何かしらの形で目にしたことがあるはず。
企業とのコラボや、GLAYやEXILEといったアーティストとのコラボも多く、
特に公私ともに仲が良いという歌手のAIさんのアートワークを多く手がけています。
会場は、Chocomooらしさ&原宿らしさが全開!
一般的な展覧会とは一味も二味も違うポップな仕上がりとなっていました。
出展作は、73点。
そのうちの大多数が今展のために描かれた新作です。
ちなみに、会場のセンターに設置されているのは、《LovePiano5号機》。
どなた様も消毒をしたうえで弾くことが可能となっていました。
Chocomooさんのイラストの魅力。
それは初めて目にするのに、どこか懐かしさを感じるところにあるような気がします。
原田治や玖保キリコさんといった80年代のイラストレーターを彷彿とさせるところもあり。
『スポンジボブ』 や 『ザ・シンプソンズ』 といったアメリカのアニメを彷彿とさせるところもあり。
かといって、オリジナリティが無いかといえば、全くそんなことは無く。
いろんなカルチャーを飲み込んだ上で、
ちゃんと自分のスタイルを確立しているところに、スゴ味を感じます。
また、草間彌生さんに負けないくらいに、
画面内にみっしり、隙間なく絵を描き込んでいるにも関わらず・・・・・・・・
まったく精神的圧迫感が無いのも、特筆すべき点。
描かれているモチーフがポジティブなものばかりなので、
観ていて鬱々とすることはなく、単純に楽しい気持ちになるのです。
なお、普段は黒ペン1本で制作するChocomooさんですが、
今回の展覧会では、あえてカラーを入れた新作シリーズも発表していました。
これまでのイラストよりも、懐かしさがアップしている印象。
これまでのモノクロのイラストが80年代なら、
カラーを入れたイラストは、60~70年代っぽさがあります。
1周どころか2周回って新しい作風でした。
ちなみに。
今回は内覧会にお邪魔させて頂いたのですが、
出展されている作品の中に1点、明らかに未完成の作品がありました。
どういうこと??
・・・・・・と思っていたら、内覧会中に、
Chocomooさん本人によるライブペイントが始まりました。
いきなり流れてきた80年代っぽいアメリカの洋楽を聴きながら、
特に悩んで手を止めることなく、サラサラとペンを進めていくChocomooさん。
もちろん下書きの類は一切なし。
完全なるアドリブです。
そして、たった数分で、ここまで絵が完成。
天才か!異能力者か!
あまりにスゴすぎて、ライブペインティングを観ているというよりも、
手品とかストリートマジックとかを観ている感覚に近かった気がします。
なお、この作品はこれで完成ではないのだとか。
会期中のどこかで、Chocomooさんが会場に現れ、続きを描き足す予定だそうですよ。
最終的にどうなるのか楽しみですね。