現在、国立科学博物館では、“ミイラ展” 以来、
実に1年以上ぶりとなる特別展が開催されています。
その名も、“大地のハンター展 ~陸の上にも4億年~”。
哺乳類や爬虫類、両生類、鳥類など、
陸上で生活するハンター (=捕食者) たちを紹介する展覧会です。
ハンターと一口に言っても、
その種類や捕食のテクニックはさまざま。
ハンターと聞いて一般的にイメージされるであろう、
ライオンやクマ、タカが紹介されているのはもちろんのこと。
東南アジアに生息するウンピョウや、
釣りをして魚を捕まえるというササゴイなど、
あまり馴染みのないハンターたちも多く紹介されていました。
印象に残るユニークなハンターはたくさんいましたが、
すべてを紹介しているとキリがないので、いくつか厳選して紹介いたしましょう。
まずは、見た目が月餅みたいなベルツノガエルから。
つぶらな瞳に、真ん丸なフォルム。
そのキュートなルックスとは裏腹に、
ハンティングの仕方は、かなりシビアなもの。
地中に半身を隠して、じっと待ち続け、
獲物が目の前を横切ったら、一撃で仕留める。
ゲリラタイプのハンターでした。
続いては、中国南部からインドシナ半島に分布するこちらの亀。
オオアタマガメです。
その名の通り、最大の特徴は、頭の大きさ。
頭が大きすぎるあまり、甲羅に引っ込めることができないのだそうです。
本当はLサイズなのに、Sサイズを着ているかのよう。
ピチTならぬピチ甲羅です。
何その発注ミスみたいなルックス?!
(※虫が苦手な人は閲覧注意)
今回の展覧会では、トンボやカマキリなど、
ハンティングする虫たちも紹介されています。
その中でも特にインパクトが強かったのが、
メタリックに輝くボディが特徴的なエメラルドゴキブリバチです。
エメラルドゴキブリバチ/国立科学博物館蔵
ゴキブリを専門的に狩るハチなのですが、
ただ捕まえて食べるのではなく、そのやり口がエグいのなんの。
毒針を脳に刺し、ゴキブリを 「ゾンビ化」 させるのだとか。
そうしてゾンビ化したゴキブリを操り、
自身の巣穴へと誘導させるのだそうです。
なんと恐ろしい・・・。
人生で初めて、ゴキブリに同情しました。
また、虫のコーナーでは他にも、
さまざなまクモが紹介されていました。
その中で僕の心を捉えて離さなかったのが、
国内にも生息しているというシロカネイソウロウグモです。
他の蜘蛛の網に侵入して、
餌を盗み食いしたり、食べ残しを食べたりするとのこと。
その生態を見て、“イソウロウ” と名付けた学者のセンスに痺れました。
そうそう、ネーミングセンスといえば。
フクロウやミミズクの仲間がたくさん紹介されたその一角で。
北海道に分布するシマフクロウが紹介されていました。
シマフクロウ/国立科学博物館蔵
全長は70cmほど。
翼を広げると、その大きさは約2mに達することもあるそう。
世界最大級のフクロウなのだそうです。
で、そんなシマフクロウの左隣に展示されていたのが、こちらのオオフクロウ。
シマフクロウに比べたら、全然 “大” じゃないのに、オオフクロウ。
名前負け感がハンパありませんでした。
こんな想いをするくらいなら (?)、
オオフクロウも名前に “大” と、付けられたくなかったことでしょう。
ちなみに。
今展では、現生のハンターだけでなく、
太古のハンターたちも紹介されています。
中でも特に見逃せないのが、今展のために制作された、
中生代白亜紀の巨大ワニ・デイノスクスの生体復元模型です。
体長は10mを優に超えていたと推定されているとのこと
ティラノサウルスに襲い掛かることもあったそう。
その様子を再現したバナーのCGイラストが、
完全に 『モンスターハンター』 の1シーンでした。
このデイノスクスの迫力を目の当たりにしてしまうと。
現生のワニが急に可愛らしく見えてきました。
もしかしたら、僕でも勝てるかもしれません (←んなこたない!)
┃会期:2021年3月9日(火)~6月13日(日)
┃会場:国立科学博物館
┃http://daichi.exhn.jp/
┃※チケットは事前予約制
~読者の皆様へのプレゼント~
“大地のハンター展” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、3月21日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。