六本木ヒルズけやき坂通りに設置されている、
宮島達男さんのパブリックアート作品 《カウンター・ヴォイド》。
そのはす向かいの長らく空き地だった場所に、
いつの間にやら巨大な建造物が出来上がっていました。
こちらは、8月31日までの半年間限定で開催される展覧会、
“チームラボリコネクト:アートとサウナ 六本木” の会場となる施設です。
チームラボボーダレスやチームラボプラネッツをはじめ、
チームラボが手掛ける施設は国内外に数多くありますが。
こちらのチームラボリコネクトは、
それらとはまったく異なる体験ができる施設となっています。
その最大の特徴は、施設内にサウナがあること!!
アートとサウナ。
・・・・・・・って、一体どういうことなのか??
そんな前代未聞のチャレンジングな展覧会を、
先日お邪魔した内覧会で、一足先に体験してまいりました。
受付を済ますと、館内着やタオル、防水ケースなど、
館内で必要となるもろもろの備品を受け取ることができます。
女性の方は、女性用の水着も借りることができるそう。
他にも、アメニティやバスタオルも借りられるので、
手ぶらでふらっと来館しても、まったく問題なさそうです。
館内着に着替えたら、温水シャワーで身体を流し、サウナエリアへ。
チームラボリコネクトには、全部で7つのサウナがあります。
(注:サウナエリアは写真撮影不可。こちらの写真は、特別に許可を得て撮影したものです。)
温度やアロマ、照明の色など、
7つのサウナすべて異なるそうです。
その中から1つを選んで、まずはサウナを体験します。
サウナ自体に、チームラボ作品があるというわけではありません。
正真正銘、ただのサウナです。
無理をしないのが大前提ですが、公式としては、
10分ほどはサウナ体験して欲しいとのことでした。
サウナで身体を温めたら、お次は冷水エリアへ。
こちらには、《円相に迷い込んで》 と、
《円相を通り抜けて》 の2つのアート作品が設置されています。
それらの作品を観ながら、
冷水シャワーを浴びるとのことでしたが・・・・・。
冷水が辛すぎて、とても目を開けていられず。
アートを鑑賞している余裕なんてありませんでした!
さて、サウナと冷水シャワーを体験したことで、
五感が覚醒している、いわゆる “ととのう” 状態になっているとのこと。
その感覚が研ぎ澄まされた状態で、
アート浴 (=アート作品に没入する) しようというのが、
今回のチームラボリコネクトの最大のポイントです。
アート浴エリアに設置されているアート作品は、全部で3つ。
《降り注ぐ雨の中で増殖する無量の生命》 と、
《生命は結晶化した儚い光》 、
そして、新作の 《空中浮揚》 です。
《空中浮揚》 は、真っ暗な空間の中央に、
大玉ころがしの玉みたいなものが1つだけあるインスタレーション作品。
例によって、どういう仕組みなのかはまったく見当がつかないのですが、
この球体が、物理の法則に反するように、ふわっと空中に浮遊するのです。
浮遊するときは、真っ赤に光り、
床に降り立つ際には、青く光ります。
ただそれだけなのですが、しばらく眺めていると、
不思議と、球体が生命のように感じられるのでした。
ちなみに。
公式が推奨する鑑賞スタイルは、
サウナ→冷水シャワー→アート浴 (3つのうち1つを選ぶ)
を3セット繰り返すというもの。
公平を期すために (?) 、“ととのう” 前にも、
アート浴の作品をそれぞれ鑑賞してみたのですが。
やはり “ととのった” 状態で観た方が、より楽しめました。
作品により没入できたといいましょうか。
あまりにも作品に没入しすぎて、
写真を撮るのをつい何度も忘れてしまったほど。
“ととのう” ことが、これほどまでにアート鑑賞に効果的だとは!
目からウロコの体験でした。
普段サウナに入る時は、出た後に飲むビールのことで頭がいっぱいでしたが。
これからは、チームラボリコネクトに限らず、近くのサウナに寄って、
ととのった状態にしてから、展覧会を鑑賞してみようかなと思います。