Quantcast
Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5005

中国絵画―住友コレクションの白眉―

$
0
0

今年で開館10周年を迎える泉屋博古館。
それを記念し、今年の春の “神秘のデザイン―中国青銅芸術の粋―” より、
連続で記念展を開催していましたが、今回の “中国絵画―住友コレクションの白眉―” をもって記念展は終幕。
そのフィナーレを見届けるべく、行ってまいりました。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-チラシ


展示されていたのは、泉屋博古館唯一の国宝 《秋野牧牛図》 を筆頭に、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-秋野牧牛図


重要文化財の石濤 《黄山八勝画冊》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-黄山八勝画冊


・・・など、泉屋博古館が誇る中国絵画コレクションたち。
正直なところ、自分は、そんなに中国絵画に明るくないので、

「10周年記念のラストが、中国絵画なんだぁ。ふ~ん」

と、反応は、かなり鈍かったのですが。

美術展会場の冒頭のキャプションに、この中国絵画コレクションが、
どんなにも素晴らしいものなのかが力説されていて、俄然興味が湧いてきました。
普段、大人しいイメージの泉屋博古館が、
キャラにもなく自慢げに力説するからには、本当に素晴らしいコレクションなのでしょう (笑)
ちなみに、泉屋博古館曰く、
これだけの中国絵画コレクションを東京で公開するのは、極めて稀なケースとのことです。


で、実際に、観てみた感想としては、

「確かに、自慢げに力説するだけはあるネ!」

です。
2つ星。
星星


胡弓の音が、どこからともなく聞こえてくるような、
いかにも中国絵画らしい山水画の名品も、たくさん展示されていたのですが。
むしろ、僕の中で印象的だったのは、ゆる~い中国絵画。
個人的にツボだったのは、《鵬挙図》 という一枚。
描かれているのは、中国の伝説の鳥・大鵬。
この大鵬は、なんとひと飛びで9万里も移動出来るのだとか。

しかし、華嵒という清代の画家が描いた大鵬は。。。
(画像は、こちら

「9万里どころか、1里も飛べないだろ (笑) !!」



さてさて、今回の美術展では、こんなものが配られています。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-スケジュール


「・・・ん?バイトのシフト表??」

と、一瞬思いましたが、実は、こちらは展示替えのスケジュール表。
前後期とか、3期替えとかの美術展は、ありますが。
こんなにも展示替えが激しい美術展は、そうそうお目にかかったことはありません (笑)

何でまたこんなに展示替えが激しいのかと言えば、
今回の美術展の目玉である重要文化財である八大山人の 《安晩帖》 を全20幅すべて公開するため。
例えば、ポスターに使われている 「叭々鳥図」 が展示されるのは、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-安晩帖 叭々鳥図


11月1日から3日まで。
たったの3日間!!


ちなみに、僕が訪れた時に展示されていたのは、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-山水図


「山水図」 のページ。
(よりによって、あまり面白くないページの時に行ってしまいましたw)

10月28日~31日に展示されている 「魚図」 か、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-魚図


11月8日~10日に展示されている 「猫図」 の時に行けば良かったです。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-根子


・・・ん、でも、これって猫なの (笑) ??




美術ブログのランキングにご協力をお願いします。
Blogランキングへ   にほんブログ村 美術ブログへ


Viewing all articles
Browse latest Browse all 5005

Trending Articles