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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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木と鉄 -木彫りの動物と鉄の道具-

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JR国分寺駅より徒歩約10分。

閑静な住宅街内の小高い丘のようなエリアに、

ギンギラギンにさりげなく佇むギャラリーがあります。

 

 

 

その名は、丘の上APT。

藤森照信さんが設計した 「トタンの家」 そのものが、

兒嶋画廊が運営しているギャラリー丘の上APTとなっています。

 

 

 

・・・・・情報がいろいろ渋滞していて、すいません。

 

ちなみに、さらに情報が増えますが、

この 「トタンの家」 の真裏には、兒嶋画廊のオーナーの個人宅があります。

 

 

 

見た目から想像がついたでしょうが、こちらも藤森照信建築。

その名も、「チョコレートハウス」 です。

といっても、もちろんヘンゼルとグレーテルが、

森の中で出会ったような建築物ではありません。

チョコレートはあくまで比喩。

チョコレートのように見えているのは、

人の手で折り曲げられた銅版なのだそうです。

 

 

さてさて、チョコレートハウスは個人宅ゆえ、

一般客は、内部に入ることは出来ませんが、

丘の上APTは、展覧会期間中であれば内部を見学することができます。

こちらのギャラリーでは、オーナーの祖父に当たる洋画家・児島善三郎の作品を中心に、

三木富雄や赤瀬川原平、縄文土器やBORO、古代アンデスの布など、幅広く紹介しているそう。

 

なお、現在、こちらで開催されているのは、

“木と鉄 -木彫りの動物と鉄の道具-” という展覧会です。

 

 

 

ギャラリー内に所狭しと展示されていたのは、

まさかりや鍬など、木と鉄で作られた古道具の数々。

 

 

 

そのほとんどが昭和に作られたものだそうですが、

一部、インドで使われていた農具や紡績具もあるそうです。

しかし、パッと見では、どれが日本製で、どれがインド製なのかはわからず。

そのことにより、道具はシンプルであればあるほど、

ユニバーサルデザインになるということに気づかされました。

 

 

ちなみに。

展示されていた古道具の中には、

フランスで作られたと思われるヴィンテージもののコルク抜きや、

 

 

 

韓国製の知恵の輪と考えられるものもありました。

 

 

 

アート作品として作られたわけではないのでしょうが、

長い年月を経た結果、アート作品のような風格を漂わせていました。

 

また、これらの古道具に混じって、

勅使河原蒼風による鉄の彫刻作品や、

 

 

 

戸谷成雄さんの木彫作品も展示されています。

ついでに、ダイソンの空気清浄機も (笑)。
 
 
 
さらには、オーナー自らが制作したという木彫りの動物たちも展示されていました。
 
 
 
あまりにも、いろんなモノが展示されているので、
カオスっちゃカオスなのですが、不思議なほどに調和が取れています。
この光景が、あるべき姿かであったかのような、そんな不思議な説得力がありました。
これまでにない鑑賞体験ができる展覧会です。
星
 
 
ちなみに。
全体的にはワクワク楽しめましたが、
一瞬だけ、ゾッとする瞬間がありました。
鑑賞中、ふと頭上が気になって、視線を上に向けると、そこには・・・・・
 
 
 
3つのノコギリが!!
 
もちろん、ロープでしっかりと固定されてはいましたが。
 
 
 
トラップ感がエグかったです (笑)。
思わず、映画の 『ソウ』 シリーズが頭をよぎりました。
 
 
最後に。
ギャラリー内には、クセの強い展示品が多々ありましたが、
その中でももっとも異彩を放っていた展示品をご紹介いたしましょう。
 
 
 
いろいろ気になるところがあるので、
一体、どこから処理すればいいのやら。
とりあえず、あなた、『ウゴウゴルーガ』 に出てましたよね?

 




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