東京藝術大学のキャンパスがあることから、
1999年より、市を挙げてアートに力を入れている “アートのまち” こと茨城県取手 (とりで) 市。
それゆえ、町の中心部である取手駅の近辺には、
数多くのパブリックアート作品が設置されています。
それらの中には、藝大の元学長の宮田亮平さんの作品も。
そういえば、藝大の千住キャンパスがある北千住の駅、
そのロータリーにも、宮田さんの作品が設置されていましたっけ。
・・・・・・・・・・・・・・・。
僕の勘が、これ以上掘り下げないほうが良いと警告しています。
本題に戻ることにいたしましょう。
取手市に設置された数々のパブリックアート品の中で、
僕がどうしても観ておきたかったのは、西口に設置されたある作品。
しかし、取手市のHPに掲載されたアートマップの辺りを、
しばらく歩いてみても、それらしき作品は見当たりません。
もしや、この駅前の大々的な開発工事の一環で撤去されてしまったのでは・・・?
そんな一抹の不安を感じましたが、
もうしばらく探索したら、出逢うことができました。
予想していたよりも小さな作品だったので、
先ほどはどうやら見落としてしまっていたようです。
続・無料で観れる 美術百選015 福岡道雄 《釣りをする》
作者は、福岡道雄さん。
2005年の個展において、制作休止宣言をし、
以降、現在に至るまで 「つくらない彫刻家」 を名乗っている人物です。
こちらの作品は、2005年以前の作品で、
水面をモチーフにした代表的な作品シリーズの一つです。
広い海原と向かい合って、孤独に釣りをする男性。
その男性の姿をよくよく見てみれば、
何味かよくわからない飴を大事そうに抱えています。
・・・・・・・・・・・・・・いや、誰だよ!
こんなところに飴を置いたヤツは!!
この飴は作品ではありません。
誰かのイタズラです。
何でこんなところに飴を置くんだよ!
仕方ないのでティッシュで包んで、この飴はゴミ箱へ。
ちゃんと元の状態で作品を鑑賞しました。
どの角度から写真を撮っても絵になる彫刻作品。
どの角度から見てもエモい彫刻作品です。
これほどの才能を持ちながらも、
今は 「つくらない彫刻家」 だなんて。
制作休止宣言の休止宣言をして、
「つくらなくない彫刻家」 として復帰されるのを願うのみです。
ちなみに。
福岡さんの作品とはまったく関係ないのですが。
初めて降りるJR取手駅のあちこちで、謎のキャラクターと遭遇しました。
一瞬、アルファベットの 『C』 の文字のキャラクターかと思いましたが。
『C』 にしては、細長です。
鏡文字になっているのもありますし。
では、一体何をモチーフにしたキャラクターなのだろう??
考えることしばし。
一番右に描かれたキャラクターを見て、パッと答えがわかりました。
あ、取っ手だ!!
取手だけに。
<無料で観れる美術 データ>
JR取手駅
住所:茨城県取手市中央町