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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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柚木沙弥郎 life・LIFE

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PLAY! MUSEUMで開催中の展覧会、

“柚木沙弥郎 life・LIFE” に行ってきました。

 

 

 

99歳を迎えた現在もなお現役で活動を続ける、

染織家でアーティストの柚木沙弥郎 (ゆのき さみろう) さんの展覧会です。

 

絵とことばをテーマに掲げるPLAY! MUSEUM。

昨年の開館以来、絵本作家の展覧会が続いてきました。

それだけに、柚木さんの展覧会が開催されると聞いて、

「あれ?今回は絵本作家じゃないんだ」 と思っていたのですが。

実は、柚木さんは70歳を超えてから、

精力的に絵本を制作、発表されているのだそうです。

 

展覧会の冒頭では、そんな絵本作家としての柚木さんの一面を紹介。

谷川俊太郎さんとの共作 『そしたら そしたら』 や、

 

 

 

ジャズピアニスト山下洋輔さんとコラボした 『つきよのおんがくかい』 など、

 

 

 

柚木さんの代表的な絵本の原画約80点が展示されています。

柚木さんの染織作品からは、

どこか自由でユーモラスな印象を受けますが。

絵本ではその自由さとユーモラスさが、

よりダイレクトに発揮されているようでした。

眺めているだけで、心がのんびりまったりとなります。

 

 

絵本原画のコーナーの後に現れたのは、

飛行機の模型やら、動物のおもちゃやら。

 

 

 

実はこれらは、柚木さんのおうちに実際に飾られていたもの。

今展のために、柚木さん家からごっそりお借りしてきたそうです。

ちなみに、画面奥に見える2つの棚は、

柚木さんの家にあった棚と全く同じサイズで作ったのだそう。

なお、棚だけでなく、棚の中も完全再現されているのだとか。

 

 

 

柚木さんの家の棚から中身をすべてこちらの棚に移す際に、写真を確認しながら、

どこに何がどういう風に置かれていたのかを、寸分狂わず完璧に再現したのだそうです。

何その謎のこだわり!

 

 

展覧会の目玉となるのは、

約50点の布が広がる展示空間。

その名も、「布の森」 です。

 

 

 

通常これらの作品は、展示ケースに飾られているそうですが。

表からだけでなく、裏からも観てほしい。

布が光を通す姿を観てほしい。

布と布が重なる光景を観てほしい。

そういった数々の想いから、

このかつてないダイナミックな展示空間が誕生したそうです。

 

 

 

ところで、この展示空間で特徴的なのが、床に敷き詰められた砂利。

一体、何で砂利が敷かれているのでしょうか?

日本庭園をイメージしたという理由もあるそうですが。

 

 

 

実は、結界の役割も果たしているそうです。

なるほど。ナイスアイディア!

もし、美術館でよく見かける普通の結界が床に置かれていたら、

この展示空間の魅力は半減どころか、4分の1くらいに減っていたことでしょう。

 

 

 

なお、画像では伝わらないのですが。

布がむき出しで展示されているため、

近くを人が歩くと、ふわっと揺らめきます。

その光景がまさに森のように感じられました。

この展示空間を観るためだけに、

PLAY! MUSEUMを訪れる価値は大いにあり!

星星

 

 

ちなみに。

柚木さんの染織作品も充実していましたが、

展覧会オリジナルグッズもだいぶ充実していました。

 

 

 

どのグッズも魅力的でしたが、

衝動買いしてしまったのが、こちらのサコッシュです。

 

 

 

歯ブラシがデザインされたサコッシュなんて、

世界中探しても、これしか存在してないのでは?

もちろん歯ブラシ以外のものも入れようと思います。





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