昨年9月、渋谷フクラス内に突如としてオープンしたアートスペース。
その名も、世界一小さな美術館＠GMOデジタル・ハチ公。
GMOグループ代表の熊谷正寿さんが収集したアートコレクションを、
社員だけでなく、広く一般に公開するべく、立ち上げられたアートスペースです。
そのこけら落としとして開催されていたのが、
“Banksy Artworks from Masatoshi Kumagai Collection”という展覧会でした。
そして、その第2弾として開催されていたのも、
“Banksy Artworks from Masatoshi Kumagai Collection”という展覧会。
ということは、現在開催されている第3弾の展覧会も、
そう、もちろん“Banksy Artworks from Masatoshi Kumagai Collection”です。
展覧会は、今なお事前予約制。
1回20分の入れ替え制となっています。
検温と手指の消毒を澄ませたら、
QRコードを提示し、世界一小さなアートスペースへ。
前面とサイドの計3面が巨大なスクリーンとなっており、
開始時間と同時に、スペシャルムービーが投影されます。
映像の内容は変わってはいるものの、
ここまでは以前訪れたこけら落とし展とは、そう大差ありません。
一体第3弾は何が違うのでしょうか？？
それが明らかになるのは、正面のスクリーンが上がった時。
こけら落とし展で初公開された《風船と少女》。
その両脇に、また新たなバンクシー作品が展示されていました。
まず、向かって右の作品からご紹介いたしましょう。
ポニーテールの少女が、まるでクマのぬいぐるみのように爆弾を抱いている。
通称「Bomb Love（爆弾愛）」と呼ばれるバンクシーの代表的なモチーフの一つです。
「Bomb Love」のグラフィティ作品や版画作品は数多くありますが、
この作品は、バンクシー自身によってキャンバスに描かれた超貴重なもの。
しかも、「Bomb Love」に赤いレーダーマークが加わっているのは、
世界中でも《Bomb Love Over Radar》と題されたこの作品1点だけなのだとか。
ちなみに、この作品の側面には、『BANKSY』のタギングサインが。
裏面には、バンクシーの直筆のメッセージが書かれているそうです。
このメッセージにもある通り、もともとこの作品は世界的ミュージシャンで、
アートコレクターでもあるマニー・マークにバンクシーが直接プレゼントしたもの。
それ以来、ずっと秘蔵となっていましたが、
前回の展覧会より世界初公開されているようです。
さらに！
《Bomb Love Over Radar》と同じくらい、
いや、それ以上に貴重なバンクシー作品が、
向かって左に展示されている《Love Is In The Air》。
「Love Is In The Air（花束を投げる暴徒）」自体は、
バンクシーの代表的なモチーフで、作品は多数ありますが。
この《Love Is In The Air》は、ベニヤ板に描かれた世界で唯一の《Love Is In The Air》。
しかも、熊谷さんのコレクションに加わるまでは、
イギリスのマンチェスター市立美術館のコレクションとして、
10年以上にわたって、美術館で公開されていたのだそう。
今回の展覧会で、満を持して日本初公開されています。
バンクシーファンなら必見の1枚と言えましょう！
貴重なバンクシー作品が観られて、
それも、渋谷でサクッと観られるのは、
大変ありがたい限りなのですが。
オープン第1弾では、《風船と少女》だけ。
第2弾ではそこに《Bomb Love Over Radar》が加わり。
そして、第3弾ではさらに《Love Is In The Air》もプラスされ、3点同時に観られるように。
・・・・・いや、だったら、第3弾だけでいいじゃん！
今までのは何だったんだよ！！
と、最終問題だけで一気に逆転できてしまう、
バラエティー感満載のクイズ番組みたいな展開には、
第1弾第2弾とどちらも観た人間としては、やや切ないものがありました。
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