■ココ・アヴァン・シャネル
監督:アンヌ・フォンテーヌ
出演:オドレイ・トトゥ、ブノワ・ポールブールド
2009年製作/110分/フランス
フランスの片田舎の孤児院で姉とともに育てられたガブリエルは、
施設を出た後、寂れたナイトクラブの歌手やお針子として働いていた。
そこで貴族エティエンヌ・バルザンに見初められ何不自由ない生活を手に入れるが、
ありのままの自分を受け入れてくれるアーサー・カペルと運命的な恋に落ち、
自らのファッション・スタイルを模索していく。
(映画.comより)
「三菱一号館美術館で絶賛開催中の展覧会、
“ガブリエル・シャネル展 Manifeste de mode”に、
非情に感銘を受けたので、この映画も観てみました。
見終わっての率直な感想は、
「どこを掘り下げとんねん!!」
でした。
もちろん、これはあくまで個人の感想ですが。
この映画でメインに描かれているのは、
タイトルに「アヴァン」とあるように、いわゆるシャネルになる前のお話。
(アヴァン…フランス語で「~の前の」)
ここからはネタバレになりますが、ざっくりまとめるとこんな話です。
寂れたナイトクラブの歌手だった不良少女(?)シャネルが、
客として来てたイケイケな貴族のオッサンに妙に気に入られる。
→ナイトクラブをクビになったので、オッサンの城に転がり込む。
→特に働くわけでもなく、オッサンの城で寝起き。
オッサンが夜な夜な主催するウェイウェイなパーティーに参加する。
→オッサンのパリピ友人のイギリス人と恋に落ちる。
→オッサンが2人に嫉妬。三角関係に・・・(以下略)
シャネルには才能があったのは確かなのですが。
その才能を開花させるためには、
まぁ、ある程度のお金は必要なわけで。
で、その出どころは、やはり、というか、なんというか、
謎に金が有り余ってるオッサンと関係を持ったからなわけであって・・・。
このストーリーは、一体誰に夢を与えるのだろうか。
世の中は、結局のところ、お金と美貌。
そんな真理を見せつけられた気がしました。
個人的には、そういったことよりも、
シャネルがいかにして、ファッション界で成功したのか、
そのサクセスストーリーみたいなものを観たかったです。
シャネルの哲学とか、ファッション界におけるシャネルの革命とか。
そういった部分はほぼ描かれず、
気づいたら、映画のラストでいきなり、
ファッションデザイナーとして成功していました。
その辺のことは、テロップで説明するだけ。
一番知りたかった部分は、サラッと触れられただけでした。
始まりから終わりまで、
ほとんどがマクラのような映画でした。
いろんな意味で。
(星2つ)」
~映画に登場するあの場所~