東京国立近代美術館が開館して、今年で、ちょうど60周年を迎えたそうです。
それを記念して、来年1月14日まで開催されているのが、
“美術にぶるっ! ベストセレクション 日本近代美術の100年” という美術展。
『ぶるっ!』 と来ること間違いなしのスペシャルな美術展です。
具体的に、何に 『ぶるっ!』 とするのかと言いますと。
まず、何よりも展示されている作品が、
東京国立近代美術館のコレクションの中でも選りすぐられた選抜メンバーばかりであること。
岸田劉生の 《道路と土手と塀(切通之写生)》 に、
川合玉堂の 《行く春》 に、
横山大観の 《生々流転》 をはじめ、
東京国立近代美術館が所蔵する全13点の重要文化財作品は、すべて揃い踏み。
重要文化財作品以外にも、福田平八郎の 《雨》 や、
靉光の 《眼のある風景》
植田正治の 《パパとママと子供たち》 などなど、
東京国立近代美術館の人気コレクションが、勢ぞろいしております。
そのラインナップの豪華さは、まるで大河ドラマ級。
まさに “60周年記念特別展” に相応しい最強の布陣です。
おそらく、これを超える東京国立近代美術館のコレクション展は、後にも先にもないのではないでしょうか。
そういう意味でも、見逃さなくて良かったです(ぶるっ!)
さてさて、今回の美術展で、 『ぶるっ!』 とするポイントは、これだけではありません。
この60周年記念特別展の開催に合わせて、
大々的にリニューアルされた展示室にも、 『ぶるっ!』 とすること請け合いです。
これまで、なんとな~く単調なイメージがあった東京国立近代美術館の展示室ですが。
所蔵作品のハイライトが楽しめる展示室が誕生したり、
日本画だけを展示する特別な展示室が誕生したり、
と、バラエティ豊かな構成に生まれ変わっており、
最初から最後まで飽きさせない工夫が随所に見受けられました。
ユーザー目線に立った東京国立近代美術館の姿勢に感動です (ぶるっ!)
ちなみに、今回の美術展では、撮影禁止マークがついている作品以外は、写真撮影OK!
『ぶるっ!』 とした作品を、是非是非、写真に収めてくださいまし。
今回の出展作品の中で、僕が、 『ぶるっ!』 とした作品を、いくつかご紹介いたしましょう。
昨日ご紹介した福沢一郎の代表作 《牛》 を初めて生で観て、ぶるっ!
ゴッホとルノワールを足して2で割ったような川上涼花 (1887~1921) という作家を初めて知って、ぶるっ!
戦争画なのに、どこかファンタジー感もある鶴田五郎の 《神兵パレンバンに降下す》 に、ぶるっ!
パウル・クレーの 《山への衝動》 の純粋に楽しげな感じに、ぶるっ!
重要文化財である土田麦僊の 《湯女》 に描かれている・・・
雉の目つきが、意外とエロいことに気づいて、ぶるっ(笑)!
美術展の会場で、何度、 『ぶるっ!』 とさせられたことでしょうか。
(もしかして、風邪引きましたかね??)
ただ、『ぶるっ!』 を連発できたのは、第1部の 「MOMATコレクションスペシャル」 だけ。
第2部の 「実験場1950s」 では、あまり 『ぶるっ!』 とはなりませんでした。
というのも、第2部は、東京国立近代美術館が開館した1950年代の美術をフィーチャーした美術展なのですが。
原爆をテーマにした作品や、死体をモチーフにした作品が登場するなど、非常に重苦しい美術展でした。
『ぶるっ!』 というより、 『ぞくっ!』 です。
第1部で、幅広い近代美術に酔いしれた後に、
第2部で、重い現実を突き付けられてしまった感じで、第1部の酔いは、すっかり醒めてしまいました (笑)
正直なところ、第2部は、無くて良かった気がします。
(また別の機会に、やれば良かったのでは?)
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美術にぶるっ! ベストセレクション 日本近代美術の100年
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