2019年に世田谷美術館で開催されたのを皮切りに、
兵庫、広島、静岡、高知、愛知、福岡、長野、岡山と、
木下大サーカスばりに、日本全国を巡回していた“ヒグチユウコ展 CIRCUS”。
そのフィナーレを飾る“ヒグチユウコ展 CIRCUS FINAL END”が、
六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで4月10日まで開催されています。
出展数は、約1000点!
これまで日本各地を巡回してきた約500点に加えて、
巡回では紹介しきれなかった作品約500点も公開しているそう。
それも、サーカスを彷彿とさせる展示空間の中で。
と、公式HPでは発表されていましたが、
ヒグチユウコさんご自身のSNSによると、
『なんと、展示作品数えたら1490作品でした。』とのこと。
作品数が多いというだけでも驚きですが、
さらに、驚かされるのが、どの作品も緻密に繊細に描き込まれていること。
それらの中には、ブリューゲルの作品や、
伊藤若冲の作品とコラボしたものもありました。
模写というレベルを超えて、若冲以上に、若冲。
ブリューゲル以上に、ブリューゲル。
もはや、若冲やブリューゲルが転生したのが、
ヒグチさんとしか考えられないくらい、“本人み”がありました。
およそ、一人の人間のものとは思えない仕事量。
ましてや、まだまだ現役で活動している方だなんて。
100歳近くまで活動し続けた芸術家の回顧展くらいの見ごたえがありました。
いや、見ごたえがありすぎて、
正直なところ、後半は若干苦しかったです(笑)。
「えっ、まだ展示あるの?終わりじゃないの?」
何度、そう思ってしまったことでしょうか。
まるで、わんこそば状態でした。
それに近い感覚はおそらく、
展示側にもあったのかもしれません。
というのも、会場を進めば進むほど、
作品のキャプションが少なくなっていきました。
最後のほうには、もはやノーヒントの展示もちらほら。
一体、僕は今、何を観させられているのか。
シュールで、ちょっと怖い。
ヒグチユウコさんの作品世界に、
入り込んでしまったかのような錯覚を覚えました。
ちなみに。
約1500点ある膨大な展示品の中で、
個人的にもっとも印象に残っているのは、ポケモンとのコラボ作品です。
愛らしいポケモンのキャラたちが、
ヒグチさんの手にかかると、以下のような姿に↓
ポケモンがモンスターであったことを、
再認識させられるビジュアルとなっていました。
これはこれで、別の可愛さがありますが、
仲間にするのはやめておこうかと思います。はい。
そうそう、コラボと言えば、こんなコラボも。
グッチとの日本限定コラボアイテムの数々です。
会場では、特にチルドレンのアイテムが多く展示されていました・
見た目は可愛いらしいですが、
きっと価格はそこまで可愛くないのでしょう。