久しぶりに東京大学総合研究博物館に行ってきました。
久しぶりに訪れたら、入り口を入ってすぐのところに、
コレクションボックスなる巨大な展示ケースが誕生していました。
埴輪やら標本やら骨格模型やら、
何やらが脈絡もなく詰め込まれています。
ごちゃごちゃとしていますが、
それが不思議と、ワクワク感に繋がっているような。
普通に整然と展示されているよりも、じっくりと足を止めて鑑賞してしまいました。
さてさて、そんな東京大学総合研究博物館で、
現在開催されているのが、“東京大学・若林鉱物標本”という展覧会です。
東大が所蔵している鉱物標本は、およそ数万点。
その中でも中核をなす標本群が、「若林標本」です。
若林標本とは、三菱鉱業株式会社の顧問であった若林彌一郎が収集し、
還暦を迎えたのを機に東京大学に寄贈した2000点あまりの鉱物の標本群で、
鉱物の世界では、日本三大鉱物標本の一つとして著名なコレクションなのだとか。
これまで全貌が未公開だったという若林標本が、今回初めて公開されています。
その数、約900点!
しかも、冒頭のコレクションボックス同様、
ただ普通に並べて展示しないのが、東京大学総合研究博物館スタイル。
昭和期の標本展示室の雰囲気を再現したという特別な空間で展示されています。
展示ケースや引き出しだけでなく、
床にもびっしりと若林標本の鉱物が展示されていました。
足元を鑑賞する。
なんとも新感覚の展示体験でした。
とても興味深い展示方法ではあると思うのですが、場合にもよるのかも。
というのも、僕が訪れた際は、他に誰もおらず、
この展示空間を独り占めできたため、ノーストレスでしたが。
もし、他にお客さんがいた場合、
“その足元の鉱石が観たいんだよなァ…。”と、思ってしまったかも。
しかも、お客さんが女性でスカートを履いていたら、
しゃがんで床の鉱石を鑑賞するのは控えたことでしょう。
なので、なるべく誰もいない時間を狙って(←どうやって?)、訪れることをオススメいたします。
さて、個人的にはそこまで鉱物に興味は無かったのですが、
そのバリエーションの多さ、造形の面白さに、普通に見入ってしまいました。
さすが日本三大鉱物標本の一つに数えられるだけはあります。
特に印象的だったのが、霰石。別名、アラゴナイト。
SEKAI NO OWARIの曲のタイトルみたいな名前の鉱物です。
色味といい、雰囲気といい、
名和晃平さんの新作なのかと思いました。
これがアート作品ではなく、自然物だなんて!
他に印象的だったのが、こちらの鉱物標本。
一瞬、マジでマックフライポテトに見えました。
それも、冷めて少し固まったマックフライポテトに。
ちなみに。
展覧会では、若林鉱物標本以外に、
東大が所蔵する貴重な鉱物標本も紹介されています。
その中で印象的だったのが、こちらの蛍石。
自然物とは思えない、人工的な色合いでした。
サーティワンアイスクリームのフレーバーみたいな色合い。
期間限定のフレーバーの色合いです。
それからもう一つ印象的だったのが、こちら↓
コンビニで売ってるミミガーのおつまみにしか見えませんでした。
コリコリ食感の。
鉱物にそこまで興味が無かった僕でしたが、
展覧会を観終わる頃には、だいぶ鉱物の魅力にハマっていました。
鉱物に興味が無い人こそ、東大へ行け!