現在、国立新美術館で開催されているのは、
“蔡國強 宇宙遊 ―〈原初火球〉から始まる”という展覧会。
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北京オリンピックの開会式で打ち上げ花火による演出を手掛けたことでも知られる、
国際的アーティスト蔡國強さん(ツァイグオチャン/さいこっきょう)の国内8年ぶりとなる回顧展です。
展覧会のサブタイトルにある〈原初火球〉とは、
1991年に東京で初めて開催された蔡さんの展覧会名とのこと。
その展覧会の中心となったのが、同名の《原初火球》というインスタレーション。
蔡さんの代名詞ともいうべき、火薬で描いたドローイングが、
全部で7つの屏風に仕立てられ、放射状に広がるよう配置された作品でした。
今回の展覧会では、そんな《原初火球》が約30年ぶりに復活しています!
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なお、こちらの《原初火球》は、宇宙物理学や、
老子の宇宙起源論が下敷きになっているそうで、
蔡さん的には、“宇宙の始まり”を表現するものであったとか。
それゆえ、今展では「《原初火球》=蔡の芸術におけるビッグバンの原点」と設定し、
ビッグバンを引き起こした要因は何だったのか、ビッグバン以降どんな進化を遂げたのかを、
日本初公開作品や新作を含む約50件の作品を交えながら、明らかにしようと試みています。
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ちなみに。
貴重な初期作品も多数紹介されていましたが、
その中でもとりわけ貴重だと思われるのが、こちら↓
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1889年に多摩川の河川敷で行った爆発イベントを描いたドローイングとのこと。
その時の爆発イベントこそが、蔡國強初の野外での爆発イベントだったそう。
その後、世界各国から引っ張りだこの蔡さんですが、
野外での爆発イベントのその原点は多摩川だったのですね。
また、原点と言えば、展覧会の冒頭で紹介されていたのは、
蔡さんの父である蔡瑞欽の山水画が描かれたマッチ箱でした。
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爆発をするには、必ず火種が必要なわけで。
そういう意味では、マッチは爆発の父と言えそうです。
無理矢理といえば無理矢理ですが、
何か不思議な縁のようなものを感じました。
さて、展覧会では他にも、33mもの火薬ドローイング《歴史の足跡》や、
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蔡さんが「第2の故郷」と語るいわき市でのプロジェクトの歴史、
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今流行りのAIを使った作品など、
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印象深い展示は多々あったのですが、
展示室の半分ほどを占める近作《未知との遭遇》が、
すべてを持って行ってしまった感がありました。
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こちらは、LEDを素材に用いた作品で、
時に点滅したり、時に炎のように赤く光ったり、
時にエレクトリカルパレードのようにカラフルに光ったりします。
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モチーフとなっているのは、
アインシュタインやホーキング博士、
銀河やワームホール、UFOや宇宙船など。
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これでもかというくらいに、宇宙。
誰がどう見ても、宇宙を感じる作品でした。
さまざまな表情で光輝くインスタレーションは、
単純に綺麗でしたし、SNS映えもするとは思います。
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ただ、これまでの蔡さんの火薬を用いて制作された作品に、
直接的に描かれていないものの、そこに宇宙を感じてきた身としては、
《未知との遭遇》があまりにも、宇宙を安易に使用しすぎていて・・・う~ん。。。
哲学書が、急に3歳児向けの絵本になったような。
蔡さんのキャラ変ぶりに困惑。
まさに、未知との遭遇でした。
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