久しぶりに日本民藝館に行ってきました。
久しぶりに行ったら・・・・・
(注:展示室内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
館内でスリッパに履き替えるスタイルになっていました!
いや、もともとはこのスタイルだったのですが、
コロナ以降、靴の上からシューズカバーを付けるスタイルに。
コロナ対策なので、仕方ないのですが、
シューズカバーでは、なんか雰囲気が出なかったんですよね。
これでようやく日本民藝館の元通り。
皆さま、これから訪れる際は、以前のようにオシャレな靴下を履くのをお忘れなく!
さて、そんな日本民藝館で現在開催されているのが、
“聖像・仏像・彫像 柳宗悦が見た「彫刻」”という展覧会。
語感的には、「ラーメン・つけ麺・僕イケメン!」みたいな展覧会ですね(←?)。
こちらの展覧会は、日本民藝館の所蔵品の中から、
聖像や仏像、彫像といった「彫刻作品」にスポットを当てたもの。
日本民藝館に一歩足を踏み入れると、まず待ち受けていたのが、世界各国の仮面です。
なんとなく、日本民藝館コレクション=日本国内の民芸品、
日本以外では、中国や朝鮮などの民芸品といった印象を抱いていたため、
その想像を超える光景がいきなり目に飛び込んできて、軽くパニックになりました。
え、ここはどこ??
一瞬、違う美術館に来てしまったのかと、本気で思ってしまったほどです。
そういう意味では、日本民藝館のコレクションの幅の広さを実感できる展覧会でした。
なお、メインとなる大展示室では、
日本民藝館のコレクションを代表するような、
日本の素朴な「彫刻作品」が多数出展されています。
その中には、とりわけ人気が高いという木喰仏も!
さらには、個人的にお気に入りの美濃焼の《灰釉狛犬 阿》も出展されていました。
ハーレーダビッドソンばりに前脚が長い狛犬。
何がどうなったら、こんな造形が生まれるのか。
気になって気になって仕方がありません。
なお、「阿」ということは、きっとこの世のどこかに「吽」もいるはず。
そいつも前脚が長いのでしょうか。
もしくは、後脚が長いのでしょうか。
それまた、気になって気になって仕方がありません。
なお、気になったと言えば、こちらの室町時代に作られた《神馬》も。
馬と言われれば、馬ですが、
そうじゃないと言われれば、そうじゃない気がします。
全体的に寸詰まりなような・・・。
学芸会に登場する馬(=中に2人の人が入ってる)のような印象を受けました。
少なくとも、神感はないですよね(※感想は個人です)。
そんな《神馬》とは対照的に(?)、
神々しかったのが、19世紀アフリカの《女性像》。
片腕も片足も残っていないのに、
全体的にひび割れている感じないのに。
圧倒的な美しさがありました。
まるで秘仏に出逢ったような。
そんな絶対的なオーラを放っていました。
この《女性像》に出逢えただけでも、展覧会を訪れた価値はありました。
最後に、展覧会とは直接関係ないのですが、
常設展で目にした中で気になった収蔵品をご紹介いたしましょう。
こちらは、福島県で昭和時代に作られた《背当》。
いわゆる、おんぶ紐のようなものです。
そんな《背当》をよく観ると、『子』の字が記されていました。
でしょーね!!
むしろ、背負っているのが、子どもじゃないシチュエーションを知りたいです。
どうしても子供を背負っていることを、後ろを行く人に伝えたかったのでしょうか?
車の後部に貼る「子どもが乗っています」ステッカー的な感じで。