大阪の都会のオアシスといわれる靭公園にやってきました。
・・・・・と言われたところで、
地元の人でない限り、何て読むのかわからないことでしょう。
実際、僕も読めませんでした。
じんこうえん??
正解は、「うつぼこうえん」と読むそうです。
いや、ノーヒントでは読める気がしません。
さてさて、気温37度の猛暑の中、
そんな“都会のオアシス”靭公園に行ってみました。
やはり、“都会のオアシス”だけあって、
おそらく涼を求めた人たちが、木陰のベンチにぐったりと座っています。
そんな中、日差しを気にする気配のない人々に出逢いました。
しばらくその姿を見ていたのですが、まったく動く気配はありません。
これはもはや、稲川淳二が言うところの、
「こいつ、生きてる人間じゃない」ってヤツか?!
そう、直感的に思ったところ、ある意味で正解でした。
彼らの正体は・・・・・・
彫刻でした。
しかも、ブロンズ像の。
とはいえ、一般的なブロンズ像と違って、彼らは服を着ています。
いや、よく見ると、服に見える部分もブロンズ製でした。
どうやらブロンズに彩色しているようです。
木彫作品を彩色した彫刻家は、
平櫛田中や三沢厚彦さんなど、少なくないですが。
僕が知る限り、ブロンズに彩色する彫刻家は知りません。
作者は、アメリカの彫刻家、ジョン・スワード・ジョンソン2世とのこと。
マリリン・モンローをモチーフにした作品など、
生前はリアルなブロンズ像を多数制作していたのだとか。
そんなジョン・スワード・ジョンソン2世の作品が、
靭公園には、全部で3点も設置されているようです。
ほどけた妹の靴ひもを結ぶ《姉》の他に、
休日の親子あるあるをモチーフにした(?)、
《初めての自転車》という作品もありました。
ちなみに。
言わずもがな、人物はブロンズ製ですが、
少女が乗っている自転車もすべてブロンズ製です。
シャフトやスポークだけでなく、
タイヤやバルブの栓もブロンズ製でした。
なんという芸の細かさ!
そして、もう一点設置されていたのが、
ベビーカーを押す若い夫婦をモチーフにしたこちらの作品。
お父さんとお母さんのファッションのセンスがなかなかです。
平成を通り越して、昭和。
かといって、特にエモいわではない。
ただただ、古臭い印象を受けるファッションです(※個人の感想です)。
その作品タイトルは・・・・・
続・無料で観れる美術百選041
ジョン・スワード・ジョンソン2世《変わってきた時代》
とのこと。
個人的には、時代の変わり目は感じられませんでしたが、
この作品が制作された当時であれば、何かしら感じられたのかも。
ちなみに。
えてして、こういう作品は、子どもの顔は可愛いはず。
そう信じ込んで、しゃがみ込んで、
子どもの顔を見上げてみたのですが・・・・・
そうでもなかったです(笑)。
若干、見下された感じになりました。
<無料で観れる美術 データ>
靭公園
住所:大阪府大阪市西区靱本町
アクセス:○地下鉄四つ橋線「本町駅」より徒歩5分