三井住友フィナンシャル(SMBC)グループが、
関連施設を活用し、良質なアート体験を創出する取組み。
それが、SMBC ART HQ。
その第1弾の企画として、2022年に三井住友銀行東館で開催されたのが、
“SMBC meets Contemporary Art ~Come take a look!”という展覧会でした。
非常に良質な展覧会だったので、
第2弾も楽しみにしていたのですが、
その後、一向に開催される気配はなく。
SMBC ART HQは立ち消えになったのかしら、
と思い始めていたところ、ついに第2弾が開催されました。
その名も、“Portraits – Obayashi Collection”です。
第1弾の展覧会では、ミスミグループの創業者で、
アートコレクターでもある田口弘さんのコレクションが紹介されていましたが。
今回の第2弾では株式会社大林組会長で、
アートコレクターの大林剛郎さんのコレクションが紹介されています。
なお、テーマは「Portraits(ポートレート)」。
会場では、いろんなタイプのポートレートが紹介されています。
それらの中には、加藤泉さんや五木田智央さんといった、
国際的にも人気が高い日本人アーティストの平面作品もあれば、
金沢21世紀美術館での展覧会が記憶に新しい、
ベルギー生まれのミヒャエル・ボレマンスによる作品や、
村上隆さんが2004年に発表した作品もありました。
(モデルは、当時グラビアで大活躍していた佐藤江梨子さんですね)
他にも、ヴィック・ムニーズやシンディ・シャーマン、
ヴォルフガング・ティルマンスや森村泰昌さんといった、
現代アート界のスター選手の作品の数々が紹介されています。
さらに!
今回は、SMBCコレクションから3点が併せて展示されています。
そのうちの1点は、なんとルノワールが描いた肖像画です。
銀行の1階にポンと置かれているので、
「え?レプリカ?」と思ってしまうかもしれませんが、
まぎれもなく、ホンモノのルノワール作品です。
ちなみに。
残りの2点は・・・・・
16~17世紀に活躍したフランスの画家ジャック・クルティヨーと、藤田嗣治の作品です。
現代美術オンリーの展覧会かと思いきや、まさかの嬉しいサプライズでした。
なお、第1弾に引き続き、今回も無料。
しかも、写真は撮影し放題!
吉高由里子が出演するCMでは、
「銀行に行けなくても大丈夫!」と言っていましたが、
この展覧会に限っては、三井住友銀行に行ったほうがいいです。
さて、ここからは、出展されていた作品の中で、
特に印象に残っているものをいくつかご紹介いたしましょう。
まずは、杉本博司さんの《ダイアナ、プリンセス・オブ・ウェールズ》です。
一見すると、ダイアナ妃本人を撮影したポートレートに思えますが。
実はその正体は、ダイアナ妃の蝋人形です。
実際の蝋人形も、本物そっくりに感じますが、
写真を通して観ると、もはや本物にしか感じられません。
続いて紹介したいのは、ユーゴスラヴィア生まれ、
ロンドン在住のアーティスト、ジョージェ・オズボルトの作品。
そのタイトルは、《笑えベンジャミン、笑え》です。
「アメリカ合衆国建国の父」として知られる、
ベンジャミン・フランクリンの有名な肖像画が、だいぶ力技で笑わせられています。
とはいえ、何よりスゴいのは、ベンジャミン。
顔の皮膚、どんだけ伸びんねん!
普通にキモかったです。
キモかったといえば、アメリカ人アーティスト、
クリスチャン・レックス・ヴァン・ミネンの《アイドル》も。
どこがどう、アイドルやねん!!
ナメック星人か!
生理的に無理!!
全部が全部、キモかったです。
最後に紹介したいのは、ロニ・ホーンの《a.k.a》。
映っているのは、おそらロニ・ホーン。
若き日のロニ・ホーンもいれば、
ここ最近のロニ・ホーンもいました。
そして、その中には、こんなロニ・ホーンも。
UMAのロニ・ホーン。
ディズニーアニメ映画のヴィランのロニ・ホーン。