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特別展「やまと絵 –受け継がれる王朝の美–」

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今年の芸術の秋、大本命の展覧会、

“特別展「やまと絵 –受け継がれる王朝の美–」”が、

現在、東京国立博物館の平成館で絶賛開催中です。

 

(注:展示室内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)

 

 

こちらは、トーハクでは実に30年ぶりとなる「やまと絵」の展覧会とのこと。

その総出展数は、実に245件。

そのうちの7割以上が、国宝or重要文化財という豪華絢爛な展覧会です。

 

 

 

・・・・・ところで、「やまと絵」って何?

なんとなくイメージは出来るけど、改めて聞かれると、

ハッキリとは答えられない方が、おそらく大半を占めるでしょう。

 

重要文化財《浜松図屛風》 室町時代・15~16世紀 東京国立博物館蔵

 

国宝《寝覚物語絵巻》(部分) 平安時代・12世紀 奈良・大和文華館蔵 

(注:展示期間は11/7~11/19)

 

 

ざっくり言ってしまえば、「やまと絵」とは、

中国の絵画、いわゆる「唐絵」の対の概念として生まれたもの。

平安時代から鎌倉時代頃に関していえば、

その違いは、画材や技法ではなく、描かれたモチーフです。

中国の人物や風景を描いたものが「唐絵」で、

日本の人物や風景を描いたものが「やまと絵」です。

なので、日本人の画家が日本で描こうと、

モチーフが中国の人物や風景なら、それは「唐絵」というわけです。

 

 

 

展覧会の冒頭では、「唐絵」と「やまと絵」とが、

併せて展示されていますので、両者を観比べて、

是非その見分け方をマスターしましょう。

 

さて、展覧会の目玉は何と言っても、

日本絵巻史上最高傑作とされる「四大絵巻」の集結。

《源氏物語絵巻》《信貴山縁起絵巻》《伴大納言絵巻》、そして《鳥獣戯画》

いずれも、すべて国宝です。

この「絵巻BIG4」が30年ぶりに勢ぞろいしています。

ただし、《伴大納言絵巻》の展示は10月22日まで。

以降は、「絵巻BIG3」の展示となりますが、それだってもちろん超レアな機会。

何より驚くべきは、2021年にトーハクで開催された特別展

“「国宝 鳥獣戯画のすべて」”では、大主役だった《鳥獣戯画》が、

本展では、脇役とは言わないまでも、豪華キャストの一人に過ぎなかったこと。

2021年の特別展では、足元に動く歩道までも設置されていたというのに。

 

“なーんだ。「四大絵巻」はもう揃ってないのか・・・”

 

そうガッカリされた方も、いらっしゃるかもしれませんが。

いえいえ、本展の見どころは、それだけではありません!

10/24~11/5は、歴史の教科書でお馴染みだった、

《伝 源頼朝像》を含む、いわゆる「神護寺三像」がお目見え。

こちらももちろん国宝。

さらに、11/7~12/3は、「三大装飾経」が集結するそうです。

言わずもがな、それらもすべて国宝です。

(注:「三大装飾経」のうちの《平家納経》は、全期間展示されています)

 

期間中ずっと、お祭り状態。

いつ訪れても、オールスター勢ぞろいの展覧会です。

星星星

 

 

ちなみに。

やまと絵の展覧会と聞いて、花鳥風月をモチーフにしたお上品な絵、

平安貴族が好きそうな絵がメインの展覧会かと、思い込んでいたのですが。

それに関しては、いい意味で想像を裏切られました。

もちろん、そういったお上品な絵も、多々ありましたが、

モンスターにしか見えないですが、

実は善なる神を描いた国宝《辟邪絵》を筆頭に、

 

 

 

国宝の《地獄草紙》(東京国立博物館蔵)や、

 

国宝 《地獄草紙》 平安時代・12世紀 東京国立博物館蔵

(注:展示期間は10/11~11/5)

 

 

重要文化財の《百鬼夜行絵巻》などなど、

 

重要文化財 《百鬼夜行絵巻》 伝・土佐光信筆 室町時代・16世紀 京都・真珠庵蔵

(会期中場面替えあり)

 

おどろおどろしい絵が、意外と出展されていました。

想定外の鬱展開。

『まどマギ』ばりの鬱展開でした。

 

なお、それら想定外だった作品の中で、

もっとも印象に残っているのは、《病草紙》です。

 

 

 

こちらは、当時、病気と考えられていた様々な症状を描いたもので、

本展ではそのうちの「不眠の女」、「背骨の曲がった男」などが紹介されています。

なかでも、衝撃だったのが「屎を吐く男」。

この男性はお尻の穴が無いため、屎は口から吐き出していたとのこと。

そして、その強烈な匂いに顔を歪める姿が描かれていました。

当たり前すぎて、今まで一度も考えたことがなかったですが。

いつも、お尻の穴から屎を出せている自分の身体に心の底から感謝したくなりました。

 

 

 ┃会期:2023年10月11日(水)~12月3日(日)

 ┃※会期中、一部作品の展示替えおよび巻替えがあります。

 ┃※土・日・祝日のみ事前予約制(日時指定)

 ┃会場:東京国立博物館
 ┃https://yamatoe2023.jp/

 

 

~読者の皆様へのプレゼント~ 
“やまと絵展”の無料鑑賞券を5組10名様にプレゼントいたします。 
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。 
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は11月15日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。

 

 

 

 

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