死にとうない―仙〓@45DB@和尚伝 (新潮文庫)/新潮社
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■死にとうない 仙厓和尚伝
作者:堀和久
出版社:新潮社
発売日:1996/03
ページ数:288ページ
死を前にして、すべてが見え、すべてが聞こえる。
―いかに厳しく修めても、解脱はなお遠かった。
眼裏に、無明の闇を彷徨い続け、遂には崖から身を投げた若い日の自分の姿が浮かぶ。
そして奇跡的に救われた命で得た、大悟の記憶。いま、仙厓は微笑んでいる。
死にとうない、ほんまに、死にとうないのう…。
「東の良寛・西の仙厓」と謳われた名僧・仙厓義梵、その漂泊の生涯を描く。
(「BOOK」データベースより)
「そのゆるゆるな画風がツボなので、
これまでに、何度も仙厓の美術展には足を運んでいます。
そして、仙厓の絵を観ては、
「ゆるいなぁ。アハハハハ( ´∀`)」
と、軽~い気持ちで楽しんでいました。
また、隠居後、仙厓を訪ねては、紙を持参して絵の依頼をする人間が絶えないことに、
「うらめしやわがかくれ家は雪隠か 来る人ごとに紙おいてゆく」
という嘆きの狂歌を残したなど、数々の仙厓のゆるエピソードにも楽しませて頂いていました。
とは言え。
よく考えたら、隠居生活に入る前の仙厓のことを知りません。
一体、どんな僧侶だったのでしょうか?
きっと、仙厓さんのことですから、
その半生も、ゆるくて楽しいエピソードに満ちているに違いありません♪
そう期待して、この小説を見つけ読んでみたのですが・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
想像していた以上に、ハードでヘビーな半生でした。
親に捨てられたり。
風俗にハマったり。
自殺未遂を起こしたり。
何とも今井メロの自叙伝のような壮絶さです (笑)
もちろん、それらのハードでヘビーな半生があったからこそ、
定年後 (?) は、ゆるゆるなおじいちゃんキャラになったわけですが。
それを踏まえた上でも、この半生を知ってしまった以上、
今後、仙厓の絵を観る時に、これまでのような気持ちで接することが出来なくなったのは確かです (笑)
ある意味で、 “読みとうない” 小説でしたw
(星2.5つ)」
~小説に登場する名画~
《葦画賛》
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Book:11 『死にとうない 仙厓和尚伝』
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