梅原龍三郎の 《唐彩壷》 に、
前田青邨の 《梅》 に、
中川一政の 《向日葵》 に。
これらの絵には、花が描かれているということ以外に、実は、もう一つ共通点があります。
それは、すべて住友グループ各社が所蔵している絵であるということ。
住友グループ各社の関係者でない限り、目にする機会のないこれらの作品を一堂に集めた美術展、
“住友グループ秘蔵名画展 ―花―” が5月12日まで開催されています。
場所は、泉屋博古館分館。
もちろん、泉屋博古館分館も住友グループの一員です。
上で紹介した3点以外にも、アンリ・ファンタン=ラトゥールの薔薇の絵や、
黒田清輝による野菊の絵、速水御舟による茄子の絵、福沢一郎の花の絵・・・などなど、
名だたる巨匠たちによって描かれた花の絵 (一部、花でない絵もあり) が64点ほど紹介されています。
美術展を鑑賞しての率直な感想としては、
「住友グループ各社が所蔵している絵の美術展ということが、
良い方向にも、悪い方向にも転がった美術展だったなぁ・・・」
という感じです。
住友グループに関係なく、一般の人が目にすることの出来ない絵を、
このようにまとまった形で紹介してくれているのは、本当に貴重でありがたい限り。
ただ、これらの絵は、おそらく普段は社長室や応接室のインテリアとして飾られていた絵。
そのような絵が、いくら並べられていても、
「ほ~、綺麗な絵ですね~(・ロ・)」
以上の感想は、なかなか浮かんでこないものです。
もちろん作品のレベルが低いわけでなく、
個人的には、岡鹿之助の 《捧げもの》 のようなお気に入り作品にも出合えましたが。
美術展全体としては、そこまで心に残るほどのものはありませんでした。
それぞれの絵の横に、普段の絵の飾られている様子の写真や、
それらの絵を所蔵している住友グループ各社の社長からのコメントがあるなど、
何らかのプラスアルファがあった方が、良かったような気がします。
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住友グループ秘蔵名画展 ―花―
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