今回ご紹介するのは、 “椿” にまつわる美術展。
根津美術館で、2月12日まで開催中の・・・
“百椿図 椿をめぐる文雅の世界” です。
尾形乾山作 《色絵椿輪花向附》 など、
根津美術館のコレクションの中から、
“椿” をモチーフにした絵画や工芸品を展示した、 “椿” 尽くしの美術展です。
美術展の目玉は何と言っても、
展覧会のタイトルにもなっている 《百椿図》 。
上の画像は、そのほんの一部。
全体では、2巻合わせて約24メートルにもなる超大作です。
そこには、100種類以上にも及ぶ椿が描かれています。
実は、江戸時代のはじめ、空前の椿愛好ブームが巻き起こったそうで。
その時期に制作されたのが、この 《百椿図》 なのだとか。
さて、この 《百椿図》 。
ただ単に珍しい椿が描かれているだけではありません。
このように、青磁や、
扇を、
花器に見立てて椿が描かれているのが、 《百椿図》 の最大の特徴。
“椿のこんな楽しみ方もありますよ♪”
というようなhow to本の要素も兼ね備えているのです。
しかし、青磁や扇は、まだまだ序の口。
中には、硯箱やチリトリ、聖護院大根に、野鼠といった斬新な取り合わせも
まさに、 “ナニコレ椿 (ちん) 百景” といったところです。
椿の花の美しさと、取り合わせの妙、
さらに、水戸黄門をはじめとする49人もの人々の和歌や俳句、漢詩も寄せられているので、
約24メートルの長さが全く退屈に感じませんでした。
(実際には、会場の大きさの関係で、可能な限り広げて展示)
最後に。
新春ということで展示されていた雪村の 《龍図屏風》 を。
なんかヨボヨボな感じです (笑)
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百椿図 椿をめぐる文雅の世界
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