今日は、五島美術館で開催中の “光悦 -桃山の古典-” へ。
日本全国から集められた本阿弥光悦の書・陶芸・出版、
そして、漆芸など約150点の作品を通じて、本阿弥光悦の人物像に迫る美術展です。
琳派関係の美術展では、必ずと言っていいほど、その作品が展示されている本阿弥光悦ですが。
意外にも、本阿弥光悦のソロ (単独) での美術展は、半世紀ぶりの開催になるのだとか。
それに加えて、会期は今週末まで。
ということで、五島美術館は、いつになく大混雑していました。。。
まさか、こんなにも混雑しているとは。
どこかの百貨店のバーゲン会場かと思ってしまったくらいです (^_^;)
どうにかこうにか、隙間を見つけては、光悦作品を観賞いたしました。
これから行かれる人は、御覚悟のほどを。
出展作品は前後期合わせて約150点と、かなりボリューミーではありますが。
その多くが、光悦の書状。
貴重なものであることは、キャプションからもわかりましたが、
正直なところ、眺めてみても、あまり面白いものではありません。
(書が好きな人には、面白いのでしょうが)
それよりも、重要文化財の 《黒楽茶碗 銘 時雨》 や、
同じく重要文化財の 《黒楽茶碗 銘 雨雲》 をはじめとする・・・
光悦が手遊びで作ったとされる、いわゆる光悦茶碗たちに目を奪われました。
いい意味で、真面目に作っていないと言いますか、
いい意味で、遊び半分で作っていると言いますか。
どこかゆとりのようなものが感じられるのが、光悦茶碗の最大の魅力。
個人的にお気に入りだったのが、 《赤楽茶碗 銘 雪峯》
特徴は何と言っても、大きく火割れした部分。
この部分を、光悦は雪解けの渓流になぞらえて、自ら、 “雪峯” と命銘したのだとか。
なるほど、風流ですね。
僕は、その部分を見て、大槻ケンヂを連想してしまいました。
僕が名付け親になったら、 《赤楽茶碗 銘 大槻》 になるところでした。危ない危ない。
ちなみに、こちらの 《赤楽茶碗 銘 雪峯》 は、光悦七種に数えられる逸品。
今回の美術展には、そんな光悦七種からもう1碗 《黒楽茶碗 銘 七里》 が出展されています。
こちらもお見逃しなく。
光悦茶碗以外の見どころは、国宝の 《蔦蒔絵唐櫃》 でしょうか。
こちらは、平家納経を納めるために作られた唐櫃。
とても美しい工芸品ではありますが、
残念ながら (?) 、光悦の手によるものではなく、光悦プロデュースの工芸品。
アートプロデューサーとしての手腕が、いかんなく発揮された一品です。
黒を基調とした五島美術館のシックな展示空間に、見事にマッチしていたのが印象的でした。
4~5世紀も前の作品とは思えないほど、スタイリッシュな本阿弥光悦の作品群。
返す返すも、もっと空いていたであろう会期前半に、
スタイリッシュに見れば (?) 良かったと反省です。 (押し合いへし合いすることなく!)
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光悦 -桃山の古典-
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