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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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Kawaii 日本美術 ―若冲・栖鳳・松園から熊谷守一まで―

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山種美術館で開催中の “Kawaii 日本美術 ―若冲・栖鳳・松園から熊谷守一まで―” に行ってきました。

kawaii


今や日本が世界に誇るカルチャーの一つになった 「Kawaii」 に注目し、
日本美術における 「Kawaii」 作品を数多く紹介しているのが、こちらの美術展。

伊藤若冲の 《伏見人形図》 に、

伏見人形図


サントリー美術館が所蔵する 《藤袋草子絵巻》 に、

《藤袋草子絵巻》


谷内六郎の 《〈童謡にっぽんのわらべうた さし絵シリーズ〉のうち 「ほ、ほ、ほたるこい」》 に。

谷内六郎


確かに、ほのぼのとカワイイ作品は、数多くありましたが。
きゃりーぱみゅぱみゅ的な、いわゆる 「Kawaii」 作品は、ほとんど無かったような気がします。
それどころか、 「Kawaikunai」 作品も数多くありました。。。

例えば、伊藤若冲の 《鶴亀図》

鶴亀図


鶴がリアルすぎて・・・。
目が怖いです。


小出楢重の 《子供立像》 も、なかなかの可愛くなさでした。

子供立像


子どもを描けば、何でも可愛くなる・・・というわけではないことを証明する一作。
この子どもの感情は、どこにあるのか。
そして、子供らしからぬ、クロス立ち。
仮に、この子供が、自分の甥っ子だったとしたら、お年玉はあげません。



それから、歌川広重の 《東海道五十三次・御油》 が展示されていましたが。

御油


こちらに関しては、かわいいとか、かわいくないとか、もはやそんな次元ではないような気がします。
なぜ展示してみたのでしょうか??



日本美術には、もっと 「Kawaii」 作品はあったはず。
「Kawaii」 作品を選定するハードルが低かったように思えてなりません。
正直なところ、面白そうなテーマと期待していただけに、肩すかしをくらった感は否めません。
女子が紹介する “可愛い女友達” は、そこまで可愛くない・・・みたいな感じです (←?)
星


ちなみに。
肩すかしと言えば、伊藤若冲の 《樹花鳥獣図屏風》 を目当てに行ったのですが。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-樹花鳥獣図屏風


こちらは、後期 (2/4~3/2) に出展予定とのこと。
皆様は、くれぐれも会期を間違えませんように。




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