原美術館で開催中の “ミヒャエル ボレマンス:アドバンテージ” に行ってきました。
こちらは、ベルギーを代表する現代美術作家ミヒャエル・ボレマンスの日本初個展で、
作品数が極めて少ないボレマンスの作品が、約40点も出展されていることでも注目の美術展です。
彼の作品の特徴は、具象絵画でありながら、どことなく謎めいているところ。
具体的に、どんな謎なのかと聞かれると、答えに詰まってしまいますが、
作品を前にすると、どことなく謎を感じずにはいられない不思議な味わいの作品なのです。
(なぜ、謎を感じるのかも謎w)
《「MombakkesⅡ」(仮面Ⅱ)》
2007年 36x30cm カンヴァスに油彩 ©Michaël Borremans Courtesy Zeno X Gallery Antwerp Photo by Peter Cox 個人蔵
《「Automat (3)」(オートマット、自動人形)》
2008年 24.4x18cm 板に油彩
©Michaël Borremans Courtesy Zeno X Gallery Antwerp and Gallery Koyanagi Tokyo 国立国際美術館蔵
《「The Trees」(木々)》
2008年 50.0x42.0cm 板に油彩
©Michaël Borremans Courtesy Zeno X Gallery Antwerp and Gallery Koyanagi Tokyo 国立国際美術館蔵
ただ、 「謎だ、謎だ」 と言っていても、アートテラーとしては芸が無いので。
強いて言うならば、どの作品に描かれている人物からも、
“絵のモデルになっている” というよりも、 “何かを演じさせられている” ような印象を受けました。
アングラの演劇や現代舞踊、
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』 でお馴染みのラース・フォン・トリアー監督の映画作品に通ずるものを感じます。
また、人物画以外の作品も紹介されていましたが。
《「Magnolias- (I)」(モクレン)》
2012年 144x120.0cm カンヴァスに油彩 ©Michaël Borremans Courtesy Zeno X Gallery Antwerp Photo by Peter Cox 個人蔵
それらも、やはり、どこか謎めいています。
リアルに描かれているのに、どことなくシュールで、拭えない不安感のようなものを覚えました。
ミヒャエル ボレマンスの作品には不安を感じましたが、
原美術館の空間の居心地の良さが、それを上手く中和していたのが何よりも印象的でした。
もし、彼の作品がホワイトキューブの空間で展示されていたら、不安でたまらなくなったことでしょう (笑)
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ミヒャエル ボレマンス:アドバンテージ
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