現在、東京国立博物館の本館では、
“支倉常長像と南蛮美術―400年前の日欧交流―” という特別展が開催されています。
トーハクの外観には、ドーンと展覧会の大きな幟が掲げられています。
かなりの気合が入った展覧会のようです。
さらに、博物館の入り口を入ってすぐにもドーン。
入り口以外にも、本館のいたるところで、展覧会の告知がなされていました。
こんなにも煽られると、どんなにスゴい特別展なのかと、期待は高まる一方です。
そして、いよいよ会場へ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・あれっ?
そこに展示されていた作品は、なんとたったの3点のみ。
と、と、特別展ですよね??
(星なし)
普段の特集陳列とかよりも点数が少なかったので、肩すかし感はハンパではありませんでした。
ただ、星なしというのは、あくまで展覧会として捉えた場合の個人的な感想であって、
展示されていた3点の作品それぞれにも肩すかしをくらったというわけではありません。
例えば、今回の展示のメインである 《支倉常長像》 は、それなりに見応えのある作品でした。
伊達政宗の命により、のちに慶長遣欧使節と呼ばれる使節団の代表としてヨーロッパに渡った支倉常長が、
ローマ教皇に謁見するため、ローマを訪れた際の姿を描いたと推測されているのが、この 《支倉常長像》 です。
もしかしたら、外国人絵師が初めて、まともに描いた (?) 日本人の肖像画かもしれません。
ちなみに、大きさは、ほぼ等身大。
着物を着た侍が洋画で描かれているという違和感もあいまって、不思議な存在感を放っていました。
足元の可愛らしいワンちゃん、豪華絢爛な着物にも、もちろん目はいきましたが。
ついつい何度も目がいってしまったのは、支倉常長の頭。
意外と薄め。
ヨーロッパに渡るという気苦労が、そうさせてしまったのでしょうか (笑)
この 《支倉常長像》 以外には、重要文化財の 《南蛮人渡来図屏風》 と、
同じく重要文化財に指定されている 《(世界及日本図屏風のうち)世界図屏風》 が展示されています。
まだ当時は完全に発見されていないため、
南極大陸やオーストラリアだけは正確な姿ではありませんが。
それでも、16~17世紀に描かれたものとは思えないほどのクオリティの高さ。
ちゃんと赤道も描きこまれています。
さらに、驚くべきは、当時の主要な航路も描き込まれていました。
歴史ロマンと冒険ロマンの両方を味わえる屏風でした。
《(世界及日本図屏風のうち)世界図屏風》 を前にしていたら、小さなことが気にならなくなりました。
・・・・・・・あ、いや、やっぱり3点しかないのは、物足りなかったです (←小さなこと気にしまくり)
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支倉常長像と南蛮美術―400年前の日欧交流―
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