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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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京都国立近代美術館蔵 世紀末ウィーンのグラフィック

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今年2019年は、日本とオーストリアの外交が樹立して150周年の節目の年。
それを記念して、この春、東京都美術館で大々的なクリムト展が、
国立新美術館では、ウィーン世紀末の美術を紹介する展覧会が開催されています。

“東京都美術館に行こうかな。それとも、国立新美術館に行こうかな。
やっぱり両方とも行っちゃおうかな♪”

そんな風にワクワクされている方は、きっと多いことでしょう。

・・・・・・・・が!

その2つの展覧会のせいで、完全に陰に隠れてしまっていますが、
実は、ウィーン世紀末の美術をテーマにした展覧会が、都内でもう一つ開催されているのです。
それは、現在、目黒区美術館で開催中の展覧会、
“京都国立近代美術館蔵 世紀末ウィーンのグラフィック”




こちらは、京都国立近代美術館が収蔵品する、
世紀末ウィーンの優れたグラフィック作品のコレクションを紹介する展覧会です。
それらのコレクションは、とある起業家によって、2015年に京近美に寄贈されたもので、
今年1月から2月にかけて京近美で開催された展覧会にて、初めてその全貌が紹介されました。
つまり、世紀末ウィーンのグラフィックコレクションが、
まとまった形で紹介されるのは、今回の展覧会が2回目の機会。
東京では、いや、京都以外では初となる貴重な機会なのです。


版画や挿絵本とその原画、装丁など、
出展作品数は、実に約300点を数えます。


(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)


しかも、それらの中には、クリムトの素描 (薄いので近づいて観るべし!) や、




エゴン・シーレの素描 (薄いのでやっぱり近づいて観るべし!) も含まれています。




さらには、特別出展として、
武蔵野大学美術館・図書館が所蔵するリヒャルト・ルクシュによる石膏彫像も。




これだけ見応えがあって、鑑賞料はなんと800円!
東京都美術館と国立新美術館の展覧会の半額です。
この春訪れるウィーン世紀末美術展の選択肢の一つに、こちらも加えてみてはいかがでしょうか?
星


さてさて、正直なところ、
クリムトとシーレ以外は、ほぼ “はじめまして” な作家ばかりでしたが。




ミュシャを彷彿とさせる作風だったり、
ヴァロットンを彷彿とさせる作風だったり。
目も心も惹きつけられる作品が、意外と多くありました。
個人的にお気に入りなのは、
ヨーゼフ・ホフマンの 《ブロンシア・コラー=ピネルのための家具 デザイン案》





なぜ、こんなにも余白がたっぷりなのか。
なぜ、肝心の家具をちょこんとしか描かないのか。
ただ、何だか異常に可愛らしかったです (笑)

ちなみに、そんなホフマンの周辺作家 (←誰だか不明らしい) によるグラフィックも印象的でした。




観ているだけで目が疲れるグラフィック。
タイトルは、《ダイナミックな装飾》 とのこと。
この壁紙が使用された部屋に閉じ込められたら、間違いなく発狂しそうな気がします。


最後に、今回もっとも印象的だった作家、
ミレーヴァ・ロラーの作品をご紹介いたしましょう。




どことなく吉田戦車風味。
どことなくうすた京介風味。
これほどまでに脱力感と哀愁が漂う作品は、なかなか美術館ではお目にかかれません。
ある意味では、この作品がもっとも世紀末的だった気がします。




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青い卵って、敵に狙われやすくないの?

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スズメに、サギに、ニワトリに。
美術の世界には、実にたくさんの鳥が登場します。
それら鳥にまつわるアート作品に関して抱いている疑問を、
これまでに何度もトークショーでタッグを組んだ鳥博士・高橋雅雄君に解決してもらおうという企画。
それが、「高橋君に聞いてみないとネ」

高橋君


<プロフィール>
高橋雅雄 
1982年青森県八戸市生まれ。
小学4年生から野鳥の追っかけを始める。
金沢大学理学部、立教大学理学研究科博士課程を経て、
青森県仏沼のオオセッカの繁殖生態の研究を行っている。
2013年3月に博士課程を修了し、博士号 (理学) を取得。
2013年9月より、新潟大学朱鷺・自然再生学研究センターの特任助手として佐渡島に赴任。
トキの野生復帰の研究-プロジェクトに参加。
2015年4月より弘前大学農学生命理学部の研究員となり、
渡り鳥に対する風力発電の影響評価に関する研究プロジェクトに参加。

大学1年より美術館に通い始める。
2009年1月に開催されたアートテラー・とに~氏主催の記念すべき第1回アートツアー@渋谷に参加。
その縁により、とに~氏と 「鳥とアート」 をテーマにしたトークショーを不定期に開催。

未婚。



今年のGWも各館で見逃せない展覧会が開催されています。
そこで、今回はGWに観ておきたい展覧会で観られる作品に関する疑問をまとめてお送りいたします。

まずは、三菱一号館美術館で開催中の展覧会、
“ラスキン生誕200年記念 ラファエル前派の軌跡展” に出展中の一枚、
ウィリアム・ヘンリー・ハント 《ヨーロッパカヤクグリ (イワヒバリ属) の巣》 に関する疑問から。




Q 青い卵って、敵に狙われやすくないの?

~高橋君による見解~

「白い卵や青い卵は目立つので、捕食者にすぐに見つかってしまいます。
 そのため、そんな卵を産む鳥は、見つかりにくい場所、
 例えば、藪や草、木の穴の中などに巣を作り、自分の体で卵を隠しています」


続いては、今年の本命仏像展、
東京国立博物館の “国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅” にあわせて、東寺から上京中の・・・





《五大虚空蔵菩薩像》 に関する疑問です。


Q 鳥の足の裏側に1本だけある指って何のためにあるの?

「これは指ではありません。
 蹴爪 (けづめ) といって、クジャクやニワトリなど、
 キジの仲間に属するオスだけがもつ鱗が変形したものです。
 オス同士のけんかの際には、この蹴爪を使って戦います」


続いては、府中市美術館で開催中の展覧会、
“へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで” で紹介され、
ネットがざわついたあの徳川家光の絵画に関する疑問です。




Q フクロウに、ウサギみたいな耳ってあるの?
  そもそも、いわゆる獣耳のようなものがある鳥っているの?


「ウサギのような耳のような羽を持っているフクロウの仲間を、ミミズクと呼びます。
 



 でも、これはあくまでも飾りです。
 いわゆる獣耳ではありません。
 本当の耳は目の横にあって、羽毛で隠されています。
 角っぽい羽毛の飾りを持っている鳥はいくつかいるけど、
 耳っぽい羽毛の飾りを持っている鳥は、ミミズク類以外はぱっと思い当たらないなぁ」


最後は、アートには直接関係ないのですが、
『ヨハネへの道』 企画以来、毎朝オムレツを作る習慣ができ、ふと生まれた疑問です (笑)

Q 黄身がオレンジ色に近い卵から生まれたヒヨコは、やっぱりオレンジ色になるの?

「あくまでもニワトリのヒヨコの話ですが、
 卵の黄身もヒヨコの羽毛も、黄色や橙色はカロチノイドという餌由来の色素で着色されています。
 母鳥がカロチノイド色素を多く食べた時は、
 産まれた卵は黄身の色が濃くなります (味が濃くなるわけではありません!)。
 その場合、その卵から産まれたヒヨコは、黄身と同じように濃い色になります」


さてさて、来たる7月28日に、
パナソニック汐留美術館の次回展 “マイセン動物園展” の関連イベントとして、高橋君との公式トークショーが開催されます。
詳細やお申し込み方法は、美術館の公式HP上に公開されています。
是非、チェックしてみてくださいませ。


なお、「高橋君に聞いてみないとネ」 では、
読者の皆様からも、アート作品の鳥にまつわる疑問を広く募集しております!
見事、疑問が採用された方には、
何らかの美術展ペアチケットをプレゼントしますので、ふるってご応募ください。
コメント欄に書き込むか、以下のメールフォームによろしくお願いいたします。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/




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シャルル・フランソワ・ドービニー展

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現在、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館では、
“シャルル・フランソワ・ドービニー展 バルビゾン派から印象派への架け橋” が開催中。


(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)


こちらは、19世紀フランスを代表する風景画家、
シャルル=フランソワ・ドービニー (1817~1878) の国内初となる本格的な展覧会です。
バルビゾン派の中心的存在、いわゆる 「バルビゾンの七星」 に数えられるドービニーですが、
「バルビゾンの七星」 のメンバーであるコローやミレーと比べて、日本での知名度は今一つです。。。

しかし、実は、ドービニーは、あのモネやゴッホが敬愛した画家。
彼らに大きな影響を与えた画家です。
むしろ、これまで知名度が低かったのが不思議。
もっと評価されるべき画家なのです。


初期にこそ、宗教や神話を主題とした古典的な作品を描いていましたが。




次第に、風景画家だった父のDNAを受け継いだのでしょうか、
身近な自然の美しさを、写実的に表現することに専念するようになります。




とりわけドービニーが得意としたのが、
池や川といった水辺が描かれた風景画でした。
そのため、彼には、“水辺の画家” と呼ばれるようになります。
そんな “水辺の画家” ドービニーは、さらに水辺の風景を極めるべく、
1857年にアトリエ船・ボタン号を、その約10年後には、ほぼ同じ名前のボッタン号を入手。


シャルル=フランソワ・ドービニー 《ボッタン号》1869年頃 油彩/カンヴァス 171.5×147㎝ フランス、個人蔵 ©Archives Musées de Pontoise


水辺を実際に移動しながら、水辺の風景を描く。
唯一無二の “水辺の画家” となっていくのです。
さてさて、当たり前ですが、水辺の風景は、絶えず変化し続けます。
その様子を描こうとすると、素早く筆を動かすしかありません。
すると、当然のように、筆致は荒々しくなります。


シャルル=フランソワ・ドービニー 《ポルトジョアのセーヌ川》 1868年頃 油彩/板 38.5×67㎝ フランス、個人蔵 ©Christian Devleeschauwer


まるで印象派を彷彿とさせるような筆致ですが、
何を隠そう、印象派のメンバーよりも先に、この表現に辿り着いていたのが、ドービニー。
ちなみに、印象派のメンバーよりも先に、一部の批評家たちから、
「何だこの絵は!印象しか描けてないじゃん!」 とディスられたのも、ドービニーです。
一部の批評家たちにディスられながらも、ちゃんと画家として成功を収めたドービニー。
そんな彼の画家人生は、後進の印象派の画家たちに大いに勇気を与えたことでしょう。


さてさて、今回の展覧会には、初期から晩年まで、
国内外の美術館や個人が所蔵するドービニー作品が、実に約60点ほど集結しています。




それに加えて、コローやクールベといった同時代の画家、
さらには、息子のカール・ドービニーなど、周辺の画家の作品が約20点ほど紹介されています。




出展作品のほとんどが、風景画。
それも、水辺を描いた風景画です。
しかも、曇りがち。


シャルル=フランソワ・ドービニー 《ディエップの海岸》 制作年不明 油彩/板 36.9×45㎝ 株式会社ジールハウス


正直なところ、サラッと眺める程度では、
同じような絵が延々と登場し続ける展覧会にしか思えません。
「あれっ?この絵、さっき観なかったっけ (汗)??」
デジャヴに何度も襲われることでしょう。

そんな時は、ドービニーの作品に一歩近付いて、
画面の隅々に、よーく目を凝らしてみてくださいませ。
例えば、ある絵には、一列に並んで泳ぐ水鳥が、


シャルル=フランソワ・ドービニー 《オワーズ河畔》 1860年 油彩/板 21.3×33㎝ ランス美術館 ©Christian Devleeschauwer


またある絵には、牛の群れや木陰で休む人が、


シャルル=フランソワ・ドービニー 《オワーズ河畔》 1865年頃 油彩/板 32.2×56.8㎝ ランス美術館 ©Christian Devleeschauwer


小さいながらも、いきいきと描かれているのが見て取れるはず。
実は、それぞれちゃんと動きが感じられる絵なのです。

派手さはないが無視できない。
それが、ドービニー。
この展覧会を機会に、彼の魅力がジワジワと浸透することでしょう。
星




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円覚寺の至宝 鎌倉禅林の美

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現在、三井記念美術館で開催されているのは、
“円覚寺の至宝 鎌倉禅林の美” という展覧会です。


(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)


古都・鎌倉を代表する名刹の一つで、
1282年に鎌倉幕府第8代執権北条時宗により創建された円覚寺。
その歴史と文化を総合的に紹介する展覧会です。
出展されているのは、円覚寺と円覚寺派寺院の至宝、総点数110点!
しかも、その半数が、国宝or重要文化財という豪華絢爛な展覧会です。

展覧会の見どころは、やはり 「開山箪笥」 でしょう。
開山箪笥とは、円覚寺を開山した無学祖元ゆかりの南宋、元時代の品々の総称で、
特に貴重なものであるがゆえに、普段は箪笥の引き出しの中に厳重に保管されているのだそう。
いわば、タンス貯金の元祖ともいうべき、品々です (←?)。
一括して重要文化財に指定されているという開山箪笥の一部が、今展では特別公開されています。
そんな開山箪笥の中で特に目を惹くのが、堆朱の名品の数々。




堆朱とは、彫漆の一種。
まず素地の上に、何層もの漆を塗り重ねます。
一度に塗布できる漆の層は、数十ミクロンほど。
それが固まらないと、その上に漆は塗り重ねられません。
つまり、1㎜塗り重ねるだけでも、相当の漆の量と手間が必要となります。
そうして塗り重ねた漆を、今度は彫って、レリーフ状を表していきます。
とは言え、漆の硬さは、かなりのもの。
木を彫るのとは勝手が違い、とても骨が折れるそうです。
ちなみに、彫りの際に少しでも失敗したらジエンド。
漆を塗り重ねるところから、またやり直し。
実は、こう見えて (?)、超絶技巧な逸品なのです。
もし、堆朱を見ても、「ふーん」 としか思わなかった方は、
きっと、それは鎌倉彫 (レリーフ状にした素地の上に漆を塗ったもの) と同一視したからでしょう。
そう、鎌倉彫は、堆朱を簡略化して生まれたもの。
鎌倉で鎌倉彫が産まれたのは、開山箪笥のおかげといっても過言ではないのです。

ちなみに、開山箪笥の中には、こんなものもありました。




その名は、《払子(ほっす)
現在では法要の際に用いられているそうですが、
元々は、蚊や蝿などを追払うためにインドで用いられた道具とのこと。
蚊や蝿って、手で追い払ったところで、何度も舞い戻ってくるんですよね。
《払子》 はどれくらいの効果があるのでしょう??


さてさて、展覧会には、開山箪笥の至宝以外にも、見どころがいっぱい。
まず何と言っても、鎌倉の仏像が充実しています。




禅宗の寺院ということで、姿勢がピンとした仏像が多いのかと思いきや。
中には、リラックスモード全開の仏像も。




個人的に強く印象に残っているのは、浄智寺の 《韋駄天像》 です。




プロポーションが、若干変。
寸詰まりな感じがします。
速く走れる気配がありませんでした。“いだてん” なのに。

また、仏像だけでなく、鎌倉と縁が深い高僧たちの像も充実しています。
こちらは、開山箪笥のオーナー・無学祖元の坐像。




手にはしっかり払子を持っています。
気になるのは、椅子に止まった2羽の鳥。




サイズやフォルム的に、雀かと思いきや、鳩とのこと。
確かに、言われてみれば、鳩サブレの鳩です。
この2羽の鳩は、鶴岡八幡宮の使者。
中国まで飛んでいき、無学祖元を日本に連れてきたそうな。
可愛く見えて、意外とタフな2羽です。


ちなみに、こちらは円覚寺と並ぶ鎌倉の名刹・建長寺の開山、蘭渓道隆の坐像。




頬骨が出て、鼻の下は長め。
そして、顎が尖っています。
だいぶ個性的な顔立ちです。




アップで見ると、若干ニヤケ顔であるのがわかります。
口元が緩むのを抑えられていません。
どことなくTEAM NACSのリーダー・森崎博之さんに似ているような。


鎌倉というと、都心から近い観光地。
そんな印象が強かったですが、いい意味で鎌倉のイメージが変わる展覧会でした。
奈良や京都とはまた違った、歴史の深い街だったのですね。
星星
いざ円覚寺の至宝。




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尾形光琳の燕子花図 寿ぎの江戸絵画

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先月、2024年より新紙幣が発行されるというニュースが報じられました。
それに合わせて、根津美術館の公式アカウントが呟いたツイートが大きな話題となっています。



・・・・・なるほど。
このセールスポイントは、そのうち使えなくなりそうですね。
とはいえ、新1万円札の 「顔」 の渋沢栄一を団長とする渡米実業団の一員に、
若くして選ばれたのが、何を隠そう、根津美術館のコレクションの礎を築いた初代根津嘉一郎。
2014年以降も、根津美術館の紙幣トークは安泰そうです。


と、それはさておき。
現在、根津美術館で開催されているのは、
そんな5000円札でお馴染みの 《燕子花図屏風》 を主役にした展覧会。
“尾形光琳の燕子花図 寿ぎの江戸絵画” です。




ある年は、光琳の弟である乾山の作品と併せてみたり、
またある年は、和歌をモチーフにした絵画と併せてみたり。
毎年、庭園のカキツバタが見ごろを迎えるこのシーズンに・・・




さまざまな切り口で、《燕子花図屏風》 を紹介してきた根津美術館ですが。


国宝 尾形光琳 《燕子花図屏風》 6曲1双 紙本金地着色 日本・江戸時代 18世紀 根津美術館蔵


今年は、「王朝文化」「草花図」「名所」 という3つのキーワードで紹介。
《燕子花図屏風》 に負けず劣らず、きらびやかで雅な作品の数々や、


重要美術品 《桜花蹴鞠図屏風》(右隻) 6曲1双 紙本金地着色 日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵


《燕子花図屏風》 と同じく、草花をモチーフにした作品の数々、


伊年印 《草花図屏風》(部分) 6曲1隻 紙本着色 紙本着色 日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵


三河国の名所である八橋をモチーフにした 《燕子花図屏風》 同様に、
《洛中洛外図屏風》 など、日本古来の名所が描かれた作品の数々と併せて紹介されています。


《洛中洛外図屏風》(右隻部分) 8曲1双 紙本金地着色 日本・平安時代 12世紀 根津美術館蔵 福島静子氏寄贈


それぞれの章のタイトルは、以下の通り。

 ・王朝文化への憧れ
 ・草花を愛でる
 ・名所と人の営みを寿ぐ

3つのツボで、《燕子花図屏風》 の中に隠れたさまざまな美を紹介する。
まさに、『美の壺』 のような展覧会です。

また、展覧会の見どころは、《燕子花図屏風》 以外にも!
それは、《伊勢参宮図屏風》
まるでドローンから見たような視点で、
伊勢神宮の内宮に参拝する人々の姿を描いた屏風作品です。


《伊勢参宮図屏風》(左隻) 日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵


この作品は、昨年度に修理されたばかり。
実はその際に、名古屋市博物館が所蔵する、
伊勢神宮の外宮が描かれた 《伊勢参宮図屏風》 と対を成す作品であることが判明したのだそう!
そこで、今展に合わせて、名古屋市博の 《伊勢参宮図屏風》 が、急きょキャスティングされることに。


《伊勢参宮図屏風》(右隻) 日本・江戸時代 17世紀 名古屋市博物館蔵


名古屋市博の寛大な協力もあって、
《伊勢参宮図屏風》 が、少なくとも90年ぶりに対で公開されています。
是非、この貴重な機会をお見逃しなく!
星星


ちなみに。
出展作品の中で、個人的に印象に残っているのは、重要美術品の 《桜花蹴鞠図屏風》 の左隻です。
先ほど紹介した右隻に描かれているのは、蹴鞠に興じる貴族たち。
左隻では、そんな主人に待たされている従者たちの姿が描かれています。


重要美術品 《桜花蹴鞠図屏風》(左隻) 6曲1双 紙本金地着色 日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵


その中に、ひときわ目を惹く人物が。


重要美術品 《桜花蹴鞠図屏風》(左隻・部分) 6曲1双 紙本金地着色 日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵


待ちくたびれて、がっつりアクビをしているのだとか。
確かに、そういう風にも見えますが、
ガッツポーズを取っているようにも見えます。
めんどくさい主人から、束の間でも解放されて、
テンションがあがっているのかもしれないですね。


さてさて、会期終了まであとわずかであるため、混雑が予想されますが。
そんな方にオススメなのが、5月8日から5日間限定で開催される夜間開館。




いつもより2時間長い19時まで開館しています。
夜の根津美術館が楽しめるのは、毎年このシーズンだけ。
17時からは特別に、庭園内にあるNEZUCAFEにて、
シャンパン&プロシュートセット (1900円) も提供されるそう。
入館料と併せても、5000円でちゃんとお釣りがきます。


 ┃会期:2019年4月13日(土)~5月12日(日)
 ┃会場:根津美術館
 ┃
http://www.nezu-muse.or.jp/




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帰ってきた“本当はオモシロい受胎告知”

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受胎告知 


宗教画きっての人気エピソード “受胎告知”。
これまで数多くの画家によって、さまざまな 《受胎告知》 が描かれてきました。
その中から思わずツッコみたくなる 《受胎告知》 を厳選して紹介した企画。
それが、“本当はオモシロい受胎告知”
あれから早数年、新たなバリエーションの 《受胎告知》 が、
いろいろ見つかりましたので、実に5年ぶりとなる続編をお届けいたします!


その1  マリア、鳩握り締めすぎ!


エドワード・バーン=ジョーンズ 《受胎告知》


ガブリエル 「あなたは神の子を宿しました」
マリア 「えっ、そんな!!」
鳩「クッ・・・クルックー・・・」
ガブリエル 「とりあえず、鳩を置こっか」


その2  マリア、ちゃっかりしすぎ!


オラツィオ・ジェンティレスキ 《受胎告知》


ガブリエル 「神の子を産んでくれたら、1本 (=100万円) ということでどうでしょうか?」
マリア 「(1じゃなくて5で)」


その3  マリア、上のほうが気になりすぎ!


ベルナルド・ゼナーレ 《受胎告知》


マリア 「1,2,3,4・・・あっ、あそこにもいる!あっ、こっちにもいるじゃん!
    てことは、9匹?10匹?あれっ?天使の数え方って、匹でいいんだっけ?」

ガブリエル 「あのー!聞いてます?僕の話!」


その4  マリア、カメラ目線すぎ!


アーサー・ハッカー 《受胎告知》


ガブリエル 「あなたは神の子を宿しました」
マリア 「・・・だそうです!このあと、彼の口から、さらに何が語られるのでしょうか。一旦CM入ります」


その5  ガブリエル、ウェイウェイしすぎ


ルイジ・アデモロ 《受胎告知》


ガブリエル 「うぇーい!お前、ゴッドの子を宿したんだってなー!やるなー!」
マリア 「マジ、何なのよコイツ」


その6  頼れる主任ガブリエル


ビアージョ・ダントニオ 《受胎告知》


ガブリエル 「おめでとうございます。あなたは神の子を宿したそうです」
マリア 「あら、そうなの?ところで、後ろの方は?」
ガブリエル 「あー、彼は最近配属されたばかりの新人でして、本日は同行させて頂いております。
    あっ、ところで、受胎の告知を続けてもよろしいですか?」

見習い天使 (?) 「(よどみないトーク。さすが主任だわー)」


その7  近未来の “受胎告知”?


ヘンリー・オッサワ・タナー 《受胎告知》


ガブリエル 「アナタ宛ニ オ知ラセガ1件届イテイマス」
マリア 「OK、ガブリエル。メールを読み上げて」
ガブリエル 「オメデトウゴザイマス。アナタハ神ノ子ヲ宿シマシタ」


その8  サスペンスドラマのオチのような “受胎告知”


ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ 《受胎告知》


ガブリエル 「目が覚めましたか?」
マリア 「あれっ?ここは?」
ガブリエル 「あなたが入院している病院ですよ」
マリア 「私は、神の子を宿したんじゃないの?」
ガブリエル 「何ですかそれは?夢でも見ていたのでしょう」
マリア 「えっ、そんな・・・あれは現実だったわ!」
ガブリエル 「きっと薬の副作用かもしれませんね。フフフ」
タモリ「この女性も、いつの間にか奇妙な世界の扉を開いてしまったのかもしれません」


皆様のお気に入りの 《受胎告知》 は、ありましたか?
またいつか続編でお会いいたしましょう。




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大日本タイポ組合展「文ッ字-いつもの文字もちょッと違ッて見えるかも-」

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現在、町田市民文学館ことばらんどで開催されているのは、
“大日本タイポ組合展「文ッ字-いつもの文字もちょッと違ッて見えるかも-」” という展覧会。




テーマは、『文学』 ではなく、『文ッ字』 (←横書きだと、意味が伝わりづらい)
1993年に秀親さんと塚田哲也さんの2人により結成された、
実験的タイポグラフィユニット、大日本タイポ組合の大展覧会です。
会場には、初期の代表作から、




出来立てホヤホヤの超最新作まで。




「ハッ!」 と 「クスッw」 が同時に押し寄せる、
大日本タイポ組合らしさ全開の作品が、所狭しと並べられています。
もちろん文学館での展覧会なので、文学をテーマにした作品も。
例えば、こちらは、寺山修司のあの名著をモチーフにした作品。




その名も、《書ヲスッテヨ、マッチヘデヨウ》 です。
ただのダジャレ作品かと思いきや。
マッチのロゴの 「書」 という字を90度傾けてみると、
「町」 という字が組み合わさって出来ているのが分かります。

また例えば、こちらの 《タイポウラフィ》 という作品。




布にプリントされたのは、「真夜中は」 と 「ジキル」 の2つの単語。
タイポ “ウラ” フィというくらいですから、裏に回って見てみると・・・




「別の顔」 と 「ハイド」 という別の単語が現れたではないですか!
表と裏の単語を繋ぎ合わせると、それぞれ文学作品のタイトルとなります。
ちなみに、「ガンダム」 とプリントされているほうには、
《立ち上がれ、(負けるな大冒険)》 というタイトルが付けられていました。
“負けるな大冒険” でピンと来られた方も多いことでしょう (笑)
「ガンダム」 を裏から見ると、そう、あの4文字になるのですね (←みなまで言うまい)。


もし、大日本タイポ組合の名は知らずとも、
新駅の名称を巡って、ゴタゴタしている際に、
彼らがTwitterで呟き、瞬く間に拡散されたあのツイートはご存じではないでしょうか?




今回の展覧会には、それに加えて、虎ノ門ヒルズ駅ver.、
今年の秋に南町田駅改め、新名称となる南町田グランベリーパーク駅ver.、
ドラマかもされた石田衣良さんの文学作品ver.が披露されていました。




どれも秀逸。
本当に採用すればいいのに。


他にも、「ぐるぐる」「ゆらゆら」 という文字を使った錯視や、




はみ出した数字の部分を折り畳むと、その年の干支が現れる年賀状、




ペンギンの模様で表したタイポグラフィなどなど、




ワクワクしてしまう作品が続々登場します!
無料であるのが 「文」 うし訳ないくらいに、「字」 ゅう 「字」 つした展覧会でした。
文字が 「文」 っと好きになることは、確 「字」 つです。
星星


ちなみに。
文字がテーマな展覧会だけに、会場のあらゆるところに文字が潜んでいました。
順路案内板やベンチ、





そして、さらには・・・いや、それは展覧会を訪れてのお楽しみ。
展覧会のラストで明らかになる、ある仕掛けに、
思わず 「そうだったのか!」 と、声をあげてしまいました。
こんなにもオチが綺麗に決まる展覧会を、僕は他に知りません!
(そもそも展覧会にオチは必要ないのでしょうがw)




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町田市立博物館最終展 ―工芸美術の名品―

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町田市立博物館が、来月6月中に現在の建物での展示事業を終了するそうです。
そこで、お別れもかねて町田市立博物館へ行ってきました。




ファイナルの展覧会として開催されていたのは、
“町田市立博物館最終展 ―工芸美術の名品―”
町田市立博物館コレクションの中から選りすぐりの名品が一堂に会す、
まさに45年間のフィナーレを飾るに相応しい、大総集編的な展覧会です。




最後の展覧会ということもあって、全フロアで写真撮影が可能!
見納めだけでなく、撮り納めもできるラストチャンスとなっています。
星

さてさて、町田市立博物館といえば、ガラス器のコレクションに定評のある博物館。
今展にももちろん、紀元前6~5世紀のギリシャで出土したガラスや、




町田市立博物館がガラス器を収拾するきっかけとなったというボヘミアングラス、




薩摩切子をはじめとする江戸時代のガラス、




さらには、現代のガラス作家による作品など、




さまざまなタイプのガラス器の名品が出展されています。
どのガラス器も、うっとりするほど美しかったのですが、
覗き込もうとするたびに、ガラスケースへの映り込みが気になりました。
おそらく古いタイプのガラスケース。
ガラス器よりも、ガラスケースを意識していた時間のが長かったような。
そんなところにも45年の歴史が感じられました。

ちなみに、今回出展されていたガラス器の中で、
特に感銘を受けたのは、松浦玉圃によるデカンタとワイングラスです。




松浦玉圃は、明治期から大正期にかけて活躍した、知る人ぞ知るガラス作家なのだそう。
その繊細でオシャレでモダンなデザインに、思わず目を惹かれました。
さすがに、平成や令和のデザインとは思えませんが、
昭和後半のレトロなデザインに通ずるものがあります。
赤ワインでは映えなさそうですが、白ワインを入れたら映えそうですね。

また、ガラス以外で充実していたのが、陶磁器のコレクション。




個人的には、ゆるキャラみたいなのがサイドに取り付けられた 《青磁獣耳壺》 や、




どことなくウサビッチを彷彿とさせる 《褐釉兎型壺》 あたりが、まさしくツボでした。




それから、こちらの 《五彩仏像文水柱 (ベンチャロン)》





仏というよりも、なだぎ武扮するディラン・マッケイのよう。
見れば見るほど、ジワジワ来る作品でした。


ちなみに、今回の展覧会は・・・




なんと入館料が無料です!
しかも、来場者に、ポストカード1枚プレゼント。
さらに、会期後半からは平日限定で、
希望者先着10名にお好きな図録を1冊無料でプレゼントするとのこと。
さらにさらに、5月11日には、先着順で、
母の日・花の苗 (パンジー+ペチュニア) の無料プレゼントもあるのだとか。
「もはやヤケになってるんじゃないか?」 と、
若干心配になってしまうくらいの大盤振る舞いっぷりでした (笑)




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ルート・ブリュック 蝶の軌跡

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不染鉄に、横山華山に、吉村芳生に・・・etc
東京ステーションギャラリーでの展覧会を契機に、
注目を集めたアーティストは数多く存在しています。
そんな年始年末特番の 『おもしろ荘』 ばりに、
ブレイクアーティストを何人も輩出してきた東京ステーションギャラリーが、
今年の春に猛プッシュするのが、フィンランドのセラミックアーティスト、ルート・ブリュックです。


ルート・ブリュック|Rut Bryk  Photo: Tapio Wirkkala


日本での知名度は、ほとんど0に近いかもしれないですが。
本国フィンランドでは、国民的なアーティスト。
フィンランドを代表する名窯・アラビア製陶所の専属作家として、
オリジナリティ溢れる作風で、約50年にわたって第一線で活躍し続けた人物です。

そんな彼女のセラミック作品を中心に約200点を一挙公開するのが、“ルート・ブリュック 蝶の軌跡”
日本初となる本格的なルート・ブリュックの大回顧展です。




初期の作品から晩年の作品へ。
展覧会は、基本的に時系列に沿って作品が紹介されています。
質感がマッドな初期の頃は・・・




シャガールとさくらももこを併せたような作風で、
そこまで強烈な個性は、感じられなかったのですが。
石膏に絵を彫って型を作り、そこに泥漿 (スライム) を流し込み、釉薬を厚く施す。




そんな新たな技法に辿り着いてから、オリジナリティが開花!
他の誰にも似ていないルート・ブリュックワールドを確立していました。




質感や色彩といった見た目も個性的なら、作品の世界観も個性的。
まるで1冊の絵本をギュッと凝縮して焼き固め、その世界観を中に閉じ込めたかのような。
不思議な味わいがあります。

例えば、こちらは代表作の 《ライオンに化けたロバ》



《ライオンに化けたロバ》 1957年、タピオ・ヴィルカラ ルート・ブリュック財団蔵
Tapio Wirkkala Rut Bryk Foundation’s Collection / EMMA – Espoo Museum of Modern Art
©KUVASTO, Helsinki & JASPAR, Tokyo, 2018 C2531



イソップ童話の1篇をモチーフにしているそうですが。
たてがみの表現といい、ライオンのほっぺにある星マークといい、足元に咲くユーモラスな花といい。
どれもこれもが、独創性に満ち満ちています。
ライオンはうさぎを捕まえるのにも全力を出すといいますが、まさにそれ。
ルート・ブリュックは、一つの作品の隅から隅まで、オリジナリティの手を抜きません。
ちなみに、こちらのライオンのモデルは、彼女の夫で、
フィンランドデザインの巨匠としても知られるタピオ・ヴィルカラという説も。
なお、ヴィルカラは作家ルート・ブリュックの大ファンでもあり、
実の夫ながらも、彼女の作品が散逸しないよう、自ら購入してコレクションしていたのだそうです。

彼女の作品で個人的に目を惹いたのは、鳥や建物をモチーフにしたものでしたが。




ルート・ブリュックが、その生涯で多くモチーフにしたのは・・・


《蝶たち》 1957年、タピオ・ヴィルカラ ルート・ブリュック財団蔵
Tapio Wirkkala Rut Bryk Foundation’s Collection / EMMA – Espoo Museum of Modern Art
©KUVASTO, Helsinki & JASPAR, Tokyo, 2018 C2531



今回の展覧会のタイトル名にも使われている "蝶" なのだそう。
蝶の研究者であった実の父の死後、蝶シリーズに着手したそうです。
質感や色彩は他の作品と同様、やはり独創的ですが、
蝶の羽の文様に限っては、実際のものに忠実なのだとか。
それゆえ、カラフルな小箱に、本物の蝶が止まっているかのような。
まるで蝶の夢を見ているような印象を受けました。


さてさて、そんなファンタジックな作風ですが、
ルート・ブリュックの後半生では、ガラッと変化します。
六角形を組み合わせた作品や、




四角形や立方体を組み合わせた作品など、




幾何学的な形を組み合わせた抽象的な作風へとシフト。
前半生によく登場していた鳥や蝶は、どこかに飛んでいってしまったようです。
また、晩年近くには、一つの都市を連想させるような作品を制作しています。





若き日は建築家を目指していたという彼女。
もしかしたら、その原点回帰なのかもしれませんね。


フィンランドの女性アーティストは、
『ムーミン』 の生みの親トーベ・ヤンソンだけにあらず。
この展覧会を機に、ルート・ブリュックの日本での知名度が上がることは間違いなし!
美術ファンなら抑えておくべき展覧会です。
星星


ちなみに、会場は基本的に写真撮影OK!
作品にフォーカスするのもいいですが、
東京駅創建当時のレンガ壁と併せて撮ると、より一層映えますよ。







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芸術家!してる?してない?クイズ

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傷害や器物破損、はては殺人の罪で逮捕されたカラヴァッジョしかり、
千円札を模した美術作品を制作した罪で逮捕された赤瀬川原平しかり、
ここ近年では、わいせつな写真集を販売した罪で逮捕された某人気写真家しかり。
逮捕された経験をもつ芸術家は、意外と少なくありません。

そこで、本日は、芸術家の逮捕歴をクイズ形式で出題。
逮捕されてるか?されてないか?2択でお答えくださいませ。

Q1











正解は・・・・・






1911年、ルーヴル美術館からレオナルド・ダ・ヴィンチの 《モナリザ》 が盗まれるという事件が発生!
当時無名だったピカソは、その容疑者として逮捕されています。
(ただし、無実のため、1週間後に釈放されました)


Q2











正解は・・・・・






64歳の時に、銀行の手形詐欺事件の共犯者として逮捕。
「若い友人に巻き込まれただけ」 と、無罪を主張し、執行猶予の判決を受けました。


Q3











正解は・・・・・






彫刻家を目指していた若き日のモディリアーニ。
材料を買うお金がなく、線路に忍び込んでは、枕木を盗んでいたらしい。
そういうエピソードがあるものの、逮捕歴はなし。
時効です。


Q4











正解は・・・・・






祖国チェコを愛していたミュシャ。
それゆえ、78歳の時に、危険な愛国主義者として、
ナチスの秘密警察ゲシュタポに逮捕されてしまいました。
長期間におよぶ厳しい尋問のあと釈放されるも、その4か月に体調を崩し、死去しています。


Q5











正解は・・・・・






豊臣秀吉の名前が禁句だった江戸時代。
『太閤記』 を題材にした 《太閤洛東五妻遊観図》 を描いた歌麿は、もちろん幕府の逆鱗に触れることに。
その罪により逮捕。
入牢3日、手鎖 (手錠をかけ続ける刑罰) 50日という厳しい刑が科せられました。
そのせいで、体力は著しく衰弱。2年後に、50代の若さで亡くなってしまいます。


Q6











正解は・・・・・






持ち前の反骨精神で、権力にケンカを売るような絵を、たびたび描いていた国芳。
そのため、幕府から何度も呼び出しをくらっていましたが、逮捕されるまでには至らず。
ギリギリでいつも生きていたいタイプだったのでしょう。


Q7











正解は・・・・・






52歳の時に、パリ・コミューンに参加するが、敗北。
ヴァンドーム広場の円柱破壊事件における責任を問われて、逮捕されました。
禁固6ヵ月。
しかも、莫大な費用の支払いも命じられます。
破産を避けるために、スイスへと亡命しました。


Q8











正解は・・・・・






街で幼い少女たちに声をかけアトリエに連れ込んでは、ヌードを描いていたシーレ。
21歳の時についに、13歳の少女を誘拐した罪で逮捕されます。
さらに、アトリエからは、少女たちの裸の絵が見つかり。。。
結果として、禁固24日の刑に服しました・・・・・って、意外と短くね??


Q9











正解は・・・・・






15歳の時に、家出をしたバスキア。
マンハッタンにあるトンプキンス・スクエアのベンチで寝て、
日々を過ごしていたところ、警察に発見され、逮捕されました。
家に連れ戻され、父親の保護監察下となったそうです。


Q10











正解は・・・・・






ドラッグを使ったパーティーを頻繁に開催していたものの、
ウォーホル自身は、ドラッグはほとんどやらなかったとのこと。
よって、逮捕歴はありません。
逮捕されていそうなのに (←偏見!)。




出題は以上です。
皆様は、何問正解できたでしょうか?
たとえ、逮捕された過去があったとしても、
彼らの作品が素晴らしいことには、変わりありません。




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これぞ黄金の国・日本 金屏風展

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現在、岡田美術館で開催されているのは、
“これぞ黄金の国・日本 金屏風展 ―狩野派・長谷川派・琳派など― という展覧会。
日本独自の美術品である 『金屏風』 にフォーカスしたもので、
岡田美術館が収蔵する狩野派や琳派などの金屏風作品が一挙大公開される展覧会です。

会場となる3階フロアに入る前に、
まずは金屏風についての基本情報をチェック。



(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)


金屏風に金箔が使われていることくらいは、さすがに知っていましたが。
へー。金箔に、赤金と青金の2種類があったのですね!
さらに驚いたのが、その厚み。
なんと0.0001mmなのだそうです!
つまり、1万枚重ねて、ようやく1mm。
まさに、技術大国日本ならではの美術品なのですね。


知ってるようで意外と知らない。
金屏風のあれこれを学んだところで、いざ会場へ。
すると、まるまる1フロアが・・・




金屏風作品で埋め尽くされているではないですか!
いうなれば、ゴールデン屏風劇場 (←?)。
最低でも金、最高でも金。
令和元年を祝うに相応しい豪華絢爛な展覧会です。
星星


さてさて、一口に金屏風と言っても、その種類はさまざま。
桃山時代のものもあれば、江戸時代、さらには昭和に描かれたものもあります。
花が咲き誇り、鳥が飛び交う、まるで黄金郷のような光景を描いた金屏風もあれば、


狩野派 《松に鶴図屏風》 江戸時代初期 17世紀 岡田美術館蔵


黄金比を取り入れたかのようにデザイン性に優れた琳派風の金屏風もありました。


右)神坂雪佳 《燕子花図屏風》 大正~昭和時代前期 20世紀前半 岡田美術館蔵
左)池田孤邨 《燕子花・八橋図屏風》 江戸時代後期 19世紀中頃 岡田美術館蔵



とにかく見た目が華やかなので、
ただ眺めているだけでも十分に楽しめます。
さらに、今回の展覧会では、すべての金屏風作品に、
一般的なものと 「こども語」 で書かれた2種類の解説付き。




このゴールデンコンビ (?) の解説のおかげで、
金屏風の作品を、より深く味わえるようになっています。
やはり解説があるのと無いのでは、金泥の差・・・もとい、雲泥の差がありました。

例えば、《平家物語図屏風》


《平家物語図屏風》(右隻部分) 江戸時代前期 17世紀 岡田美術館蔵


この金屏風作品の中にも、金屏風が描かれているのですが。
その金屏風は、平家物語の舞台となった時代には、
当然まだ存在していなかった江戸時代の金屏風なのだそう。
言うなれば、明治時代を舞台にしたドラマの中に、
東京スカイツリーが映り込んだ写真が登場しているようなものです。
うっかり、なのか。あえて、なのか。
そんな想像を巡らすのも楽しかったです。
なお、《平家物語図屏風》 のすぐ隣には、
画中の金屏風の図柄とほぼ一致する場面が描かれた 《洛外名所遊楽図屏風》が展示されています。
(注:前期は左隻を展示。後期は右隻を展示)
まるで金屏風の中から金屏風が飛び出したような、不思議な光景でした。


さてさて、数ある金屏風の中で、すーっと目を惹かれたのは、
江戸時代後期に活躍した絵師・森徹山による 《春秋図屏風》 です。


森徹山 《春秋図屏風》 江戸時代後期 19世紀前半 岡田美術館蔵


初めて目にするはずなのに、どこかで見たことあるような。。。
なんとなく懐かしい感じに、思わず作品の前で足を止めてしまいました。
このデジャヴの原因は、きっといつかお歳暮で届いたお茶の缶。
もしくは、海苔の缶でしょう。


それから、もう一つ目を惹かれたのが、《競馬図屏風》
その中に描かれた・・・



《競馬図屏風》 桃山~江戸時代初期 17世紀 岡田美術館蔵


馬のたてがみが、気になって気になって仕方がありません!
ヘアゴムみたいなのでたてがみを縛り、小さなポニーテールがたくさん作られています。
それに一体どんな意味があるのでしょうか??
なお、この謎の馬のドレッドヘアスタイル (?) は、《平家物語図屏風》 にも登場していました。
当時はわりとポピュラーな文化だったのかもしれませんね。


ちなみに、出展作品の一部は、入替あり。
7月5日から始まる後期には、いよいよ尾形光琳の 《菊図屏風》 が登場しますよ!


尾形光琳 《菊図屏風》(部分) 江戸時代前期 18世紀初頭 岡田美術館蔵


さてさて、豪華絢爛なのは3階だけにあらず。
1、2、4、5階の展示フロアも、もちろん見応え抜群でした。
個人的に強く印象に残っているのは、4階に展示中の宮川長春による 《遊楽図巻》


宮川長春 《遊楽図巻》 江戸時代中期 18世紀前半 岡田美術館蔵


人形遣いや万歳といった芸人と、
それを見物する人々の姿が生き生きと描かれた巻物です。
その中に猿回しらしきものも描かれているのですが・・・




芸に集中する猿回しの背後に、袋をガサゴソと物色する怪しい影が!
一瞬、猿かと思ったのですが、よく見ると顔がありません。
全身、真っ黒の謎の生物です。
コナンの犯人を彷彿とさせるものがあります。
見物客は、猿回しの芸よりも、その生物の動向を注視している様子。
地味に怖い作品です。


 ┃会期:2019年4月6日(土)~9月29日(日)
 ┃会場:岡田美術館
 ┃
https://www.okada-museum.com/exhibition/

―講演会情報―
①「桃山の金屏風」
 開催日:2019年5月25日(土)  講師:小林 忠(岡田美術館 館長)

②「屏風を使う」
 開催日:2019年6月22日(土)  講師:榊原 悟 氏(岡崎市美術博物館 館長)

③「琳派の金屏風」
 開催日:2019年7月13日(土)  講師:小林 忠(岡田美術館 館長)

各回13:00~14:30/岡田美術館5階ホール/定員80名/参加費無料(要入館料)
事前申込制:0460-87-3931





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ポーラ美術館×ひろしま美術館 共同企画 印象派、記憶への旅

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現在、ポーラ美術館で開催されているのは、“印象派、記憶への旅” という展覧会。




質・量ともに充実したフランス近代美術のコレクションで知られる、
国内の2大ミュージアム、ポーラ美術館とひろしま美術館が初タッグを組んだ展覧会です。




東のポーラ美術館。西のひろしま美術館。
会場には、両館のコレクションを代表する名品、併せて73点が展示されています。
モネあり、ルノワールあり、ゴッホあり、ピカソあり、
まさに、夢の豪華共演!
少し前に、レオナルド・ディカプリオと、
ブラッド・ピットが初共演して話題となっていましたが、それに匹敵するレベルです。
星星星


さてさて、そんな両館のコレクションですが、こちらはポーラ美術館のコーナー、
こちらはひろしま美術館のコーナー・・・というように、分けて展示するのではなく。
同じ画家の作品や、同じモティーフの作品などを比較する形で展示されていました。




これはポーラ美術館の所蔵品?
それとも、ひろしま美術館の所蔵品?
どちらの美術館が所蔵しているものなのか、
キャプションをいちいち確認しないと、わかりません。




それほどまでに両館のコレクションはテイストが似ていました。
まるで双子のようなコレクションです。
とはいえ、それぞれのコレクションの礎を築いた広島銀行の元頭取・井藤勲雄氏と、
ポーラ創業家2代目である鈴木常司氏の二人の間には、直接の面識はなかったのだとか。
(コレクションしていた時期もズレていたようです)
『金田一少年の事件簿』 のあるエピソードで紹介された “精神的双子” という概念を思い出しました。

ちなみに、井藤氏が最後に収集した作品は、《仔羊を連れたポール、画家の息子、二歳》
鈴木氏が最後に収集した作品は、《花束を持つピエロに扮したパウロ》 なのだとか。
どちらもピカソが息子のポール (スペイン語でパウロ) をモデルにした作品で、
どちらも画面いっぱいに、右手に棒を持って、直立する姿で描かれています。
会場では、この2点が並べて展示されていました。
(注:大人の事情で、ピカソの作品は掲載できません)
コレクションのラストを飾る作品まで、そっくりだとは!
是非、会場で実物を観てご確認くださいませ。


さてさて、展覧会のラストでは・・・・・


フィンセント・ファン・ゴッホ 《草むら》 1889年 ポーラ美術館蔵


ゴッホの 《草むら》 のカンヴァス裏面に隠されていた制作の秘密を筆頭に、
最新の作品調査で判明した両館の所蔵品に関する新事実の数々が紹介されています。
特に興味深かったのは、マティスの 《ラ・フランス》 に関するとある事実。


アンリ・マティス 《ラ・フランス》 1939年 ひろしま美術館蔵


この作品が、1945年にパリの画廊で発表された際、
作品の左右に4枚ずつ計8枚の白黒写真も併せて展示されたのだとか。
それらの写真は、制作過程を記録したもの。
伸びやかな画風のため、作品をサササッと素早く仕上げている印象の強いマティスですが。
実は、試行錯誤を何度も繰り返し、構成的に描いているのだそう。
こう見えて (?)、《ラ・フランス》 も約3週間かけて完成しているそうです。
今展のために再現された計8枚の写真パネルを見ると、
確かに、描いては消し、消しては描いてを何度も繰り返しているのがわかりました。
いや、でも、何もそこまでして、試行錯誤の様子を披露しなくとも。。。
マティスは、苦労を見せるタイプの人間だったのですね。


ちなみに。
今回の出展作品の中で個人的に印象に残ったのは、
アルベール・マルケの 《冬の太陽、パリ》 という一枚。




太陽の下に、人がシルエットで描かれています。
しかし、縮尺的には、完全に巨人。
色も緑がかっているので、グリーンジャイアントにしか見えません。
「ホホホ~」 という低めの笑い声が、今にも聞こえてきそうでした。





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サラ・ベルナールの世界展

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ミュシャの代表作にして出世作、《ジスモンダ》




そのモデルとして知られているのが、
フランスの 「ベル・エポック」 と呼ばれた時代を象徴する大女優サラ・ベルナールです。
これまで日本では、あくまでミュシャのモデルというポジションでしか紹介されてこなかった彼女。
そんなサラにスポットライトを当てた日本初の展覧会、
“サラ・ベルナールの世界展” が、箱根ラリック美術館にて開催されています。


(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)


こちらが、今展の主役であるサラ・ベルナールご本人。




舞台衣装を身にまとったポートレートかと思いきや、
キャプションには、《街着姿のサラ・ベルナール》 とありました。
こんなファッションを普段使いできるだなんて。
さすが大女優です。

さらに驚かされたのが、彼女の部屋を撮影した写真。




シュルレアリスムの作家によるコラージュ作品のように見えますが、なんと実写です。
毛皮があちこちに飾られていたり、植物が生い茂っていたり。
プライベートの部屋というよりも、まるで舞台のセットのようです。
そういう意味では、常に女優だったのかもしれません。


また、サラ・ベルナールのポートレート以外にも、
サラの恋人だったという噂がある女流画家ルイズ・アベマによる絵画作品や、




もちろん、ミュシャによるサラ・ベルナールのポスターも紹介されていました。




興味深かったのは、サラが描かれた広告ポスターです。




今でこそ広告ポスターに有名人が登場するのは、当たり前ですが。
この当時としては、かなり画期的だったとのこと。
もしかしたら、サラ・ベルナールが、キャンギャル第一号なのかもしれません。


さらには、サラをモデルにした作品以外にも、
サラ・ベルナールの私物や舞台衣装なども出展されています。




その中でも特に見逃せないのが、ユリをモチーフにした舞台用冠です。




こちらの冠は、なんとミュシャとラリックが共同制作したもの。
アールヌーヴォーの2台巨匠の最初で最後となる幻のコラボです。
ちなみに、『遠国の姫君』 という舞台で、実際に使用されたのだそうです。


さてさて、その生涯、女優として第一線で活躍し続けたサラ・ベルナールですが、
自ら一座を率いるなど、興行主、プロデューサーとしても第一線で活躍していました。
さらには、普仏戦争の際には、国や財界の支援を受け、
劇場であるオデオン座を病院として開放するなど、社会活動家としても活躍していたとのこと。
そう。サラ・ベルナールは、ただの一女優に収まらないマルチな才能を持つ人物だったようです。
そんな彼女なマルチな才能は演劇以外でも、彫刻の分野でもいかんなく発揮しています。
手ほどきを受けてから、わずか数週間で、
箱根ラリック美術館が所蔵するこちらの彫刻作品を制作するほどの腕前に!




その彫刻の才能に、あのロダンも嫉妬したと言われているほど。
芸能人が片手間に絵を描きました、彫刻を作りました、というレベルではありませんでした。
他には、『雲の中で ある椅子の印象』 という本も執筆しているそう。




なんと小説家としての才能もあったのですね。
サラ・・・おそろしい子! (←これが言いたかっただけw)
知ってるようでいて、実はほとんど何も知らない、
まさに “知ってるつもり” だったサラ・ベルナールの生涯が明らかになる展覧会でした。
星


さて、余談ですが。
箱根ラリック美術館を久しぶりに訪れたところ、
なんともユニークなフォトスポットが誕生していました。




専用のアプリをダウンロードして撮影すると、
誰でも箱根ラリック美術館を代表するコレクション 《シルフィード》 になれるのだそうです。




なんでもスマホの画面上で、人物に合わせて羽が生えるのだとか。
イマイチ仕組みがよくわからなかったので、スルーしようとしたのですが、
学芸員さんに乗せられるままに、アプリをダウンロード、そして、撮影される羽目に。




我ながら、どうかしています。




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12杯目 これが、クリムト丼だ!

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俺は、今、モーレツに腹が立っている!
展覧会に合わせて、レストランが提供する限定メニューってあるだろ?
なぜ、フレンチだとか、スイーツだとか、女が喜ぶメニューばっかりなんだ?!
漢 [おとこ] が、あんなこじゃれたものを、食ってられるか!
漢なら、ガッツリと丼が食いたいんだ。
展覧会に合わせたアートな丼も作ってくれ!
何、作らないだと?それなら、俺が作るしかないじゃないかっ!
そう。これが、漢のアート丼だ!



今年2019年は、クリムトイヤー。
東京都美術館では、史上最大規模のクリムト展が、
国立新美術館では、クリムトを含むウィーン世紀末の美術を紹介する展覧会が開催されています。
そこで、今回は、クリムトをイメージした丼、クリムト丼に挑んでみようと思います。


クリムトといえば、美術界きっての肉食男子。
生涯で一度も結婚はしていませんが、多くのモデルと愛人関係になり、
そんな愛人たちとの間には、少なくとも14人の子供が生まれていることが知られています。
ならば、メインとなる食材は、もちろん肉!
がっつりした肉の丼を作りましょう。




まずは、塩コショウを振って、
よく熱したフライパンで両面を焼いていきます。




焼きあがったら、一旦取り出して、
アルミホイルで5分ほど包んで休ませます。
(そうすることで、肉汁が中に閉じ込められ、プロの味に近づくのだそうです)

さて、その間に味の決め手となるソースを作っていきましょう。
クリムトの芸術を語る上で欠かせないキーワードは、間違いなく 『官能性』。
それだけに、ソースはやはり官能的な味わいに仕上げたいところです。

・・・・・ところで、官能的な食べ物って??

しばらく考えた末に辿り着いたのは、チョコレートでした。
たぶん官能的。きっと官能的です。
とはいえ、一口にチョコレートと言っても、いろんな種類があります。
今回はクリムト丼ということで、
数あるチョコレートの中から、クリムトの代表作にちなんで・・・




こちらのチョコレートをチョイスしました。




ハーシーズのキスチョコです。
もちろん 《接吻》 だけに。

フライパンを弱火にして、キスチョコを投入します。




そうしたら、酒、しょうゆ、ニンニクを入れ、味を調えていきましょう。
この時、チョコレートを焦がさないよう、ご注意くださいませ。




ソースを仕上げたところで、ご飯を丼によそいます。

・・・・・・・が!
う~ん、しっくりきません。
しばらくして、その理由に、はたと気が付きました!




クリムトは、正方形のキャンバスを好んだ画家。
ならば、器も円形でなく、正方形にするべきなのでは!

ということで、改めて、ご飯を別の器によそいました。




うん。こっちのがしっくりきます。
ただ、一つ大事なことに気が付いてしまいました。
まさに、重箱の隅をつつくようですけれど、
これでは、クリムト丼ではなく、クリムト重ですね。


気を取り直して、クリムト丼、改め、クリムト重を仕上げていきましょう。
まずは、ご飯の上にカットしたステーキを乗せます。




そして、その上から官能的な味わいのチョコレートソースをたっぷりと。




さらに、クリムトが生まれ育った街ウィーン、
彼が結成したグループがウィーン分離派であることにちなんで、こんなものも用意しておきました。




そう。ホイップクリームです。
ホイップクリームを浮かべたコーヒーは、ウイーン発祥の飲み方といわれています。
だから、ウインナーコーヒー (=ウイーン風のコーヒー) なのですね。
ということで、ホイップクリーム (無糖) を、




分離しないように、よーくかき混ぜてから、丼の上にトッピング。
ウイーン風に仕上げました。




これで完成・・・・・と言いたいところですが。
あと一歩、クリムト感が足りません。
そんなこともあろうかと、この日のために、
三井記念美術館のミュージアムショップで見つけて、購入していたものがありました。




箸を開くと、金が舞う。
その名も、ぱっきん箸
ぱっきん箸を割って、金箔を振りかければ、クリムト感が一気に上昇!




クリムト重の完成です。
これまで数々のアート丼を作ってきましたが、
史上最大にゴージャスな丼が生まれたのではないでしょうか。


では、早速、食べてみます。
まずは、チョコレートソースのかかったステーキから。
キスチョコの官能的な甘みと、ステーキの旨味が、予想以上にマッチ!
ホイップクリームのふわふわ感も悪くないです。

「エミーリエを呼んでくれ!」
(↑クリムト最期の言葉)

と思わず声を出しそうになる味でした。
(自宅には、エミーリエはもちろん、誰一人いませんがw)

続いては、ご飯とともに口の中へ。

うんうん・・・・・・・ん?・・・・・・・ん!・・・・・・・ん~。。。

最初はイケるかなと思ったのですが。
ご飯とチョコレートソースが、まったく合いませんでした (泣)

米とチョコが、お口の中で分離派。




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特別展「美を紡ぐ 日本美術の名品―雪舟、永徳から光琳、北斎まで―」

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皇室ゆかりの優品や、国宝・重要文化財をはじめとする日本の美を広く国内外へ、
さらに未来へ紡ぐために、文化庁、宮内庁、読売新聞社が協力して進めていくプロジェクト。
それが、紡ぐプロジェクト
文化財や美術品の公開を通じて得た収益の一部を修理の費用に充てることで、
貴重な文化財や美術品を、後世に紡いでいこうというプロジェクトなのだそうです。

その一環として、先月まで東京国立博物館で開催されていたのが、
“特別展 御即位30年記念「両陛下と文化交流―日本美を伝える―」” でした。
そして、現在、同じく紡ぐプロジェクトの一環としてトーハクで開催されているのが、
“特別展「美を紡ぐ 日本美術の名品―雪舟、永徳から光琳、北斎まで―」” です。




東京国立博物館、文化庁、そして、宮内庁三の丸尚蔵館。
それぞれが所蔵する国宝や重要文化財、
またはそれに匹敵する選りすぐりの名品が一堂に会する展覧会です。
切手の図案でもお馴染み、雪舟の国宝 《秋冬山水図》 や、


国宝 雪舟等楊筆 《秋冬山水図》(冬景) 室町時代・15 世紀末~16世紀初 東京国立博物館蔵


狩野派随一の天才と称された狩野永徳、その最晩年の作である国宝 《檜図屏風》 を筆頭に、


(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)


尾形光琳や野々村仁清、長沢芦雪、葛飾北斎といった日本美術界のレジェンドの作品が勢ぞろい!
まさに、令和のスタートに相応しい豪華な日本美術展です。

ちなみに、当初は計20件の作品が出展される予定だったそうですが。
狩野派出身の江戸時代の絵師・久隅守景による国宝 《納涼図屛風》(画面左)や、




令和という元号の出典となったことでも熱い注目を集めている 『万葉集』 など、




名品の数々が、特別に追加出品されることとなったのだとか。
その数、なんと約21点。
むしろ特別出品の作品のほうが、もともとの予定数を上回っているという (笑)
令和早々、嬉しいサプライズでした!
星星


さてさて、数ある名品の中で、やはり目玉となるのは、
歴史や美術の教科書でお馴染みの 《唐獅子図屛風》 です。




まず何と言っても驚くのは、その大きさ!
縦2.2m、幅4.5m。
想像していたよりも、一回りも二回りも大きかったです。
さらに驚かされたのが、唐獅子の迫力。
狩野永徳が描いた右隻の唐獅子の目の前に立った瞬間、
ひしひしびしびし伝わってくるパワーに、思わず圧倒されてしまいました。
そして、一度見たら最後、目が逸らせなくなります。
引力の強い作品です。


狩野永徳筆 《唐獅子図屛風》 六曲一双のうち右隻 安土桃山時代・16 世紀 宮内庁三の丸尚蔵館蔵


“この感覚、誰かの絵に似ているような・・・あっ、ゴッホだ!!”

唐獅子のたてがみや尾っぽのグルグルは、
ゴッホが描くグルグルに通ずるものがあるようです。
ちなみに、《唐獅子図屛風》 の左隻を描いたのは、
永徳のひ孫にあたる江戸時代の狩野派の絵師・狩野常信。
永徳と比べてしまうと、その腕の差は歴然でした。
常信の唐獅子のグルグルは、ゴッホのそれではなく、赤塚不二夫の描くグルグルのよう。
なんともタリラリランとした印象でした。

また、今のシーズンにピッタリなのが、
カキツバタが描かれた尾形光琳の 《伊勢物語 八橋図》(画面左)




『伊勢物語』 の八橋の場面をモチーフにした作品です。
光琳で八橋といえば、根津美術館が所蔵する国宝 《燕子花図屏風》 が思い浮かびますが。
こちらの 《伊勢物語 八橋図》 は、あの約10年後に描かれた作品なのだそうです。
《燕子花図屏風》 では、あえて登場人物も橋も描かなかったのに対し、
《伊勢物語 八橋図》 は、むしろ作品のメインとなる燕子花をちょこちょこっとしか描いていません。
いうなれば、セルフパロディのような作品なのかもしれませんね。
なお、その右に展示されているのは、光琳の弟・乾山による 《八橋図》
橋がアスレチックみたいなことになっています。




ちなみに、今回の展覧会では、絵画だけでなく、書の名品も充実していました。




その中で特に印象に残っているのが、
『小倉百人一首』の撰者としても知られる藤原定家が書き写したという 『更級日記』。




実は、『更級日記』 の原本は現存していないようで、
藤原定家によるこの写本が、現存最も古い写本なのだそうです。


藤原定家筆 《更級日記》 鎌倉時代・13 世紀 宮内庁三の丸尚蔵館蔵


しかし、何より、文字のクセがすごい!
玉置浩二の歌い方くらい、クセがすごかったです。


 ┃会期:2019年5月3日(金・祝) ~ 2019年6月2日(日)
 ┃会場:東京国立博物館本館 特別1・2・4・5室
 ┃
https://tsumugu-exhibition2019.jp/masterpiece/

~読者の皆様へのプレゼント~
こちらの “美を紡ぐ展” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、5月20日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。




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女・オンナ・おんな~浮世絵にみる女のくらし

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2014年には、“ねこ・猫・ネコ”、
その翌年には、“いぬ・犬・イヌ” を開催した渋谷区立松濤美術館。
そんな3回繰り返すのがお好きな (?) 渋谷区立松濤美術館で、
この春開催されているのは、“女・オンナ・おんな~浮世絵にみる女のくらし” という展覧会です。




こんなにも 「女」 を連呼するのは、
渋谷区立松濤美術館か、どぶろっくくらいなものでしょう。




・・・・・それはさておきまして。
今展覧の主役は、もちろん 「女」。
と言っても、現代の女性ではなく、江戸時代の女性にスポットが当てられています。
江戸時代の女性が描かれた浮世絵を中心に、


歌川国貞(初代) 《星の霜当世風俗 蚊やき》


渓斎英泉 《風俗士農工商》


肉筆画や外国人による記録、
さらには、実際に使われていた江戸時代の化粧道具や着物など、
実に多岐にわたるジャンルの品々が、紹介されていました。
また、ジャンルも多彩なら、テーマも多彩。
「階層―身分とくらし」 や 「化粧―よそおう」、「教育―まなぶ」、
「結婚・出産・子育て―家族をつくる」 など、全10章で構成されています。
しかも、章によっては、3、4点の作品しか紹介されていないものも。。。
女展と秋の空。
あまりに内容がころころと変わっていくため、ほとんど何も印象に残らない展覧会でした。
星


なお、展覧会のラストを飾るのは、「色恋―たのしむ」 の章。
こちらのコーナーは、18歳未満立入禁止。
そう。春画を紹介するコーナーです。
美人画は、確かに女性を描いたものですが、
春画に関しては、女性だけでなく、男性も描かれているわけで。。。
“女・オンナ・おんな” で取り上げる内容なのか、少し疑問に思いました。
“女・男・オンナ・オトコ・おんな・おとこ” 展だったなら、特に疑問は感じなかったのでしょうが。
ちなみに、こちらの章の出展作品の中で、
特に印象に残っているのは、喜多川歌麿 《歌まくら》(部分) です。




ことの最中に、突然怒りを露わにする女性。
胸倉をおもいっきり掴まれた男性は、平謝りするしかありません。
おそらく怒りの原因は、女性が握りしめている手紙。
もしかしたら、浮気相手からの手紙が、男性の懐から落ちてしまったのかもしれません。
現代に置き換えるならば、ことの最中に、
浮気相手からLINEが届き、それを女性に見られてしまったような感じでしょうか。
あると思います!(出典:天津木村)


・・・・・と、春画の話題で記事が終わってしまうと、僕のイメージが下がりそうなので (笑)
他にも印象的だった作品を、いくつかご紹介いたしましょう。
まずは、《新板娘庭訓出世双六》 から。




こちらは、女性の仕事 (時に、そうでないものも) をテーマにした双六。
ふりだしである 「おどり子娘」 から出発し、
「針医者」 や「海苔売り」、「花嫁」 や 「生娘」 などを通過しながらゴールを目指します。
いわば、江戸時代版人生ゲームです。
なお、あがりのマスに描かれているのは、「極楽隠居」。
ただの隠居ではなく、極楽隠居。
江戸時代、極楽隠居を目指して、熱い戦いが幾度となく行われたことでしょう。

続いては、稲垣つる女による 《人形遣図》




稲垣つる女は、大阪に住んでいたとされる謎の女性絵師。
江戸時代中期あたりに活動していたそうです。
絵師も謎ですが、描かれている芸も謎。
虚無僧の人形が動いたところで、何が楽しいのでしょうか。
しかも、尺八を口にしているので、腹話術的な芸でも無さそうです。
なんともシュールな芸。
江戸時代の鳥居みゆき。


最後に紹介したいのは、《茶屋娘見立番付》




こちらは、江戸時代に人気を博した水茶屋の娘たちの番付表です。
いうなれば、カフェの美人すぎる店員たちをランキング形式で紹介したようなものでしょうか。
AKB48とか、欅坂46とか、
“みんな同じような顔に見える・・・(汗)” と言われがちですが。
水茶屋娘にいたっては、その比ではありません。
同じような、というか、もはや同じ顔。
この番付表の茶屋娘たちの姿を見て、
会いに行こうと思えた当時の男性たちの想像力に畏敬の念すら覚えます。




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更級日記考―女性たちの、想像の部屋

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千葉県市原市にある市原湖畔美術館で、
現在開催されているのは、“更級日記考―女性たちの、想像の部屋” という展覧会。




こちらは、古典の教科書でお馴染みの 『更級日記』 にちなんだ展覧会で、
現代美術家や文筆家、漫画家など、多彩な12人 (組) の女性アーティストが参加しています。
その中には、日本美術界のトップランナー鴻池朋子さんや、




一卵性双生児のアートユニット髙田安規子・政子のお二人、




2018年のVOCA賞に輝いた注目のアーティスト碓井ゆいさんといった、




現代アート展でひっぱりだこの面々も。
「更級日記考」 という堅めの字面からは想像できないくらい豪華なキャスティングでした。

ところで、何と言っても気になるのは、

“なぜ、『更級日記』??”

というところではないでしょうか。
『源氏物語』 や 『枕草子』、『伊勢物語』 など、
もっとメジャーな古典文学が、たくさんあるような。
実は 『更級日記』 の冒頭は、こんな一文から始まっているそうです。

「東路の道のはてよりも、なほ奥つ方に生ひ出でたる人、」

イマイチよくわからないので、現代語訳してみます。

「東海道の終着点よりも、さらに奥のほうで生まれた私なんて・・・」

そう。作者の菅原孝標女が生まれた場所こそが、上総国。
今の市原市です。
もしかしたら、市原湖畔美術館のあるエリアあたりで、
菅原孝標女は生まれ育ち、日記を書いていたのかもしれません。
ちなみに、冒頭の一節に続く・・・

「いかばかりかはあやしかりけむを」

を現代語訳すると、こんな感じになります↓

「どんなに田舎くさいことでしょうか」

何もそこまで自虐しなくても!
関東が田舎であるとディスる。
その元祖は、『翔んで埼玉』 ではなく、『更級日記』 だったのですね。


さてさて、そんな 『更級日記』 にちなんだ展覧会ではありましたが。
コラージュした日めくりカレンダーに日記を綴る、
五所純子さんの 《ツンベルギアの揮発する夜》 といい、




ほぼ毎日更新されている今日マチ子さんの 『センネン画報』 の原画の紹介といい、




出展作品のほとんどが、「日記的」 な表現で制作されたものでした。
もちろん、作品自体は素敵なものが多かったのですが。
展覧会のテーマは、『更級日記』 でなくても、
『蜻蛉日記』 でも 『土佐日記』 でも 『猿岩石日記』 でも成立したような・・・。
そのコンセプトについて、モヤモヤ考えてしまう。
“更級日記考考” な展覧会でした。
星


ちなみに、今回の出展作家の中で唯一 (?)、
ちゃんと 『更級日記』 に着想を得た作品を作っていたのは・・・




ここ近年、手芸作家としても活躍する光浦靖子さん。
お笑いコンビ・オアシズの光浦靖子さんです。
『更級日記』 の乙女の気持ちを表現したという 《乙女山》 という作品以外にも、
光浦さんがこれまでに制作してきた数々のシュールなブローチ作品が展示されていました。




一お笑い芸人の作品が、鴻池朋子さんや髙田安規子・政子といった、
日本を代表する現代アーティストの作品と併せて紹介されているだなんて。
妙な感動があっただに。


個人的に、純粋に作品として惹かれたには、
現代芸術活動チーム目 【め】 の荒神明香さんによるソロ作品 《toi, toi, toi》 です。




なんて幻想的なシャンデリア!
と思ったら、その正体は、事故車のガラスの破片とのこと。




荒神さん自ら、夜な夜な道路に赴いては、
フロントガラスやらライトの破片を拾い集めたのだとか。
その作業を想像したら、軽くゾッとするものがありました。
会期中、このシャンデリアが落下しませぬように。


そうそう、余談ですが。
僕が訪れた日、美術館内には数えるほどしか、お客さんがいなかったのですが。
美術館に隣接するピザが自慢のイタリアンレストランは、
ウェイティングが何組も発生するくらいに大賑わいでした。
アートよりピザ。
それが、“東路の道のはてよりも、なほ奥つ方に生ひ出でたる人”。




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【告知】 現在募集中のアートツアー 【告知】

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現在募集中のアートツアーです。

アートに興味のない方でも楽しんで頂ける企画を心掛けております。
初参加の方も多いので、どうぞお気軽にご参加くださいませ♪
(男女比は、7:3くらいで女性が多いです。
 また、おひとりで参加される方が大半ですので、一人でもふらっと遊びにいらしてください!
 お子様とご一緒の参加も大歓迎です[お子様の参加費は基本無料])
定員になり次第、募集は〆切らせて頂きますので、よろしくお願いします。
参加希望の方は、お手数をおかけして恐縮ですが、
件名に希望するアートツアーを明記して、以下のメールフォームよりお申し込みくださいませ。
詳細をお知らせいたします。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
お知らせ先のメールアドレスが間違っている方が、ごくたまにいらっしゃいます。
こちらからの返信がない場合は、もう一度お送り頂けますと幸いです。


5/25(土) 池袋モンパルナス回遊美術館の歩き方

かつて、日本最大級の芸術村だった池袋。
パリのモンパルナスになぞらえて、池袋モンパルナスと呼ばれていました。

その池袋モンパルナスエリアを舞台に、
毎年5月に開催されるアートイベントが、『池袋モンパルナス回遊美術館』
今年で14年目を迎える人気企画です!

そんな 『池袋モンパルナス回遊美術館』 と完全コラボでお届けするのが、今回のツアー!
池袋モンパルナスの魅力を、コンパクトかつ凝縮してお伝えいたします。
25日に開催するのは、
『池袋モンパルナス回遊美術館』 に参加している注目アーティストの紹介をメインとしたツアーです。
メイン会場である東京芸術劇場での展覧会を中心に、
エリア内のギャラリーやスペースで、期間限定で展示されているアートの数々をご紹介いたします。
また、アーティストご本人も続々登場予定ですので、お楽しみに!
さらに、参加者全員に、この夏開催されるとある展覧会のチケットをプレゼントしちゃいます♪

『翔んで埼玉』 のヒットのおかげで (?) 、熱い注目を集める池袋。
その意外と知られざるアートな魅力を掘り下げるツアーです。
皆様のご参加を心よりお待ちしております!

時間:13~15時半
定員:15名
参加費:無料

ご参加希望の方は、ツアー名を書き添えて、こちらの応募フォームからお願いいたします↓
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/


5/25(土)→26(日) 今夜は眠らない!六本木アートナイト2019

1年に1度の夜更かしアートイベント、六本木アートナイトが今年も開催されます!
昨年に引き続き、今年も5月の開催となりました。

面白そう!行ってみたい!!
・・・・・・・・でも、深夜の六本木を1人で歩くだなんて。。。

そんな皆様の声にお応えして、
今年も六本木アートナイトツアーを開催いたします!
六本木アートナイトをみんなで夜通しワイワイ楽しみ尽くすのはもちろんのこと。
六本木周辺のパブリックアートや名建築もご案内させて頂きます。
さらには、㊙ゲストもツアーの途中で登場するかも?!

さらに、ツアーのラストでは、この日だけ朝まで開館している森美術館へ。
現代アートの祭典 “六本木クロッシング2019展:つないでみる” を早朝に観賞いたします。

皆様が眠くなることのないよう、内容濃いめでお届けいたします (笑)
是非、この機会にオールしましょう!

時間:23時半~6時
定員:10名
参加費:2000円 (展覧会鑑賞料を含む)

ご参加希望の方は、ツアー名を書き添えて、こちらの応募フォームからお願いいたします↓
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/


5/26(日) 伝説の池袋モンパルナスツアー

かつて、日本最大級の芸術村だった池袋。
パリのモンパルナスになぞらえて、池袋モンパルナスと呼ばれていました。

その池袋モンパルナスエリアを舞台に、
毎年5月に開催されるアートイベントが、『池袋モンパルナス回遊美術館』
今年で14年目を迎える人気企画です。

そんな 『池袋モンパルナス回遊美術館』 と完全コラボでお届けするのが、今回のツアー!
池袋モンパルナスの魅力を、コンパクトかつ凝縮してお伝えいたします。
26日の回に開催するのは、池袋モンパルナスの名所を巡るツアー。
以前、とあるテレビ番組に密着取材され、放映された伝説のツアーです。
当日は、街のあちこちに残る痕跡の数々をご案内いたします。
また、実は地元民なので、希望者にはツアー終了後に、
オススメのお店 (池袋モンパルナス関係なしw) もご案内させて頂きます!
さらに、参加者全員に、この夏開催されるとある展覧会のチケットをプレゼントしちゃいます。
・・・といつも以上に内容盛りだくさん!
どうぞお楽しみに♪

時間:13時~15時半
定員:15名
参加費:無料

ご参加希望の方は、ツアー名を書き添えて、こちらの応募フォームからお願いいたします↓
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/


6/1(土) みんなの大東京建築ツアー【つくばエクスプレス編】

世界中の建築ファンが憧れる街・東京。

この街には、たくさんの名建築が存在しています。
その東京で生活をしていながら、建築に興味が無いなんて!
あぁ、何ともったいないことでしょう!!

「・・・・でも、“建築” って何をどう観たらいいの?? 」

そんな皆様にお送りするのが、みんなの大東京建築ツアー。
実際に東京の街をぶらぶらしながら名建築を巡り、
進行役の自分と講師の建築家が掛け合いをしながら、その魅力をたっぷりお伝えするツアーです。

今回お届けするのは、つくばエクスプレスを乗り継いで、名建築を巡るツアー!
ツアーの出発点となるのは、東京屈指の国際的観光地・浅草。
そんな浅草には、国際的な建築家の手掛けた建築の数々が点在しています。
その後、浅草駅から数駅乗って、建築ツアー初登場となる有名建築家が設計したミュージアムへ!
施主さんご本人も登場予定。裏話が飛び出すかも?!
さらに、東京のお隣千葉県・柏市へ。柏の葉キャンパス駅を訪れます。
実は、この駅の近くには、講師の伊藤氏の師匠が手掛けた建築を始め、名建築の数々があるのだとか。
ラストは、都内に戻って、北千住駅界隈をブラブラします。
いつになく多彩な建築が登場する建築ツアー的ぶらり途中下車の旅。
どうぞお楽しみに♪

時間:13時~18時
定員:15名
参加費:1800円(入館料を含む。交通費は各自負担)

ご参加希望の方は、こちらの応募フォームからお願いいたします↓
http://arc-tour.org/mail.html


6/9(日) クリムト展へ行こう!

美術は、いろんな人と感想を共有することで、より楽しいものとなります。
一人で美術展を訪れても、もちろん楽しめますが、
みんなで同じ美術展を鑑賞すれば、もっともっと楽しくなります!

さてさて、今回みんなで訪れるのは、
東京都美術館で絶賛開催中の "クリムト展 ウィーンと日本1900" です。
過去最多となるクリムトの油彩画25点以上が来日する、まさしく過去最大級のクリムト展!
ウィーンの分離派会館を飾る巨大な壁画の精巧な複製による再現展示も必見です!!
見逃したら一生後悔すること、間違いなし!
この春大本命の展覧会です。

展覧会を鑑賞したあとは、近くのカフェでまったりと。
図録をお持ちしますので、展覧会の感想などを中心に楽しくワイワイ話せたらと思っております。
もちろん美術の知識は不要!
美術マニアの集いではないので、どなたでも気軽な気持ちで遊びにいらしてくださいませ。

時間:13時~16時
定員:10名
参加費:1500円 (展覧会鑑賞料を含む)

ご参加希望の方は、こちらの応募フォームからお願いいたします↓
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/


6/15(土) そうだ 江戸、行こう。【神田界隈編】

“浮世絵に描かれた街並みは、今、どのような光景になっているのでしょうか?”

浮世絵を手掛かりに、街をぶらぶら歩きながら、
江戸時代にタイムスリップする・・・気持ちになれるツアーです。
講師の太田記念美術館の渡邉晃学芸員とともに、
浮世絵に描かれた場所に実際に赴き、現在の光景と見比べてみましょう!

今回の舞台は、『神田』。
「江戸っ子だってねぇ」「神田の生まれよ!」
でお馴染み (?) の神田を中心に、お茶の水や水道橋などを巡ります。

そんな神田界隈に関する浮世絵の数々が、
ちょうど太田記念美術館で開催中の "江戸の凸凹 ―高低差を歩く" に出展されています。
こちらは、渡邉さん渾身の展覧会!
神田界隈を巡る前に、展覧会で予習をいたしましょう。

時間:11時~18時
定員:12名
参加費:2600円 (展覧会鑑賞料を含む)
(注:おかげさまで、“そうだ 江戸、行こう。” 企画は特に人気が集中しております。
 そこで、“そうだ 江戸、行こう。” に初参加の方、もしくは今年2月以降に、“そうだ 江戸、行こう。” 以外のアートツアー、
 アートイベントにご参加、エントリー頂いた方のみの受付とさせて頂いております。 何卒ご了承くださいませm(__)m)


ご参加希望の方は、こちらの応募フォームからお願いいたします↓
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/


6/16(日) 笑いと涙の町田アートツアー

都心にも横浜にもアクセスしやすい町田市。
実は、隠れたアートシティでもあります。
そこで今回は、これまで一度も取り上げなかった反省も込めて、
町田駅を中心に、町田市のアートな魅力に迫るアートツアーを開催いたします!

まず訪れるのは、町田市立博物館。
日本近代建築をリードした建築家・山口文象の最後の建築としても知られる、
この博物館の建物が、6月16日をもって、その45年の歴史に幕を下ろすこととなりました。
そう。この日が、町田市立博物館のラストデー!
ミュージアムのラストの日に立ち会える貴重な機会を体験いたしましょう。

続いて訪れるのは、町田市民文学館ことばらんど。
こちらでは現在、"大日本タイポ組合展「文ッ字-いつもの文字もちょッと違ッて見えるかも-」" が開催中!
アートテラーとして自信を持ってオススメする展覧会です!
騙されたと思って、是非ご一緒いたしましょう。

最後に訪れるのは、町田市立国際版画美術館。
こちらでは、"THE BODY―身体の宇宙―" という、
ちょっとマニアックな、でも、インパクト抜群な展覧会を鑑賞いたしましょう。

町田市が好きになる。もしかしたら、住みたくなる?
そんなアートツアーです。

時間:12時半~17時
定員:10名
参加費:1000円 (鑑賞料を含みます。交通費、休憩時の飲食代は各自負担)

ご参加希望の方は、ツアー名を書き添えて、こちらの応募フォームからお願いいたします↓
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/


いずれのツアーも、皆様のご参加を心よりお待ちしております!!

新・無料で観れる 美術百選 《小田急線下北沢駅(東京都世田谷区)》

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今年3月。
ずーっと長いこと続いていた下北沢駅の改修工事が終わり、新駅舎が完成しました。




それを記念して、改札内に設置されたあるアート作品が、
今、インターネットやSNS上を、“ざわざわ” とさせています。
こちらが、その話題となった巨大な陶板レリーフ作品です。




「この壁のレリーフにソ連みを感じてしまった」
「女性のスカーフがさらにソ連みを醸し出している」
「ソ連の地下鉄じゃないの?」

などなど。
新しくなった下北沢駅で、旧ソ連を感じる人が続出中なのだとか。
確かに言われてみれば、中央の男女や、




画面右のロシアアヴァンギャルド的な何やらに、




ソ連みを感じずにはいられません。
でも、小田急が誇るロマンスカーも、ちゃんと登場しているので・・・




ソ連みだけでなく、“箱根み” も感じましたし、
その下にいる女性には、“秋田み” を感じました。
こちらのロマンスカーにいたっては、




軽く “タモリみ” を感じました (←んなこたない)


・・・・・それはともかく。
こちらのヤバみな陶板レリーフ作品の原画を描いたのは、宮永岳彦 (1919~1987)
皇太子時代の若き日の上皇ご夫妻を描いたことでも知られる洋画家です。
実は、宮永岳彦は、特急ロマンスカーのカラーデザインや内装を手掛けたことも。
特急ロマンスカーといえば、バーミリオンオレンジ。
今なお新型車両にも引き継がれるイメージを生み出したその張本人なのです。




新・無料で観れる 美術百選 087  宮永岳彦 《出会いそして旅立ち》


ちなみに。
宮永岳彦の名前にピンと来ていないという人でも、
彼が描いた男の子と女の子の絵は、人生の中で何度も目にしているはず。
それは・・・




ぺんてるくれよんのパッケージで、向かい合いながら写生する男の子と女の子。
ぺぺ&ルルです。
僕が見慣れている2人の姿は、上のような感じですが。
誕生時はもっと幼い姿で描かれていたようです。




・・・・・ん?2人が成長しているということは、もしかして?!




陶板に描かれた2人は、
20年後のぺぺ&ルルなのかもしれません。

「・・・・・ルル?」
「えっ・・・あなた、ペペなの?!」
「全然変わってないなぁ」
「あら、ペペだって、ちっとも変わってないわよ」
再会から始まる恋の予感。
北川悦吏子み。


<無料で観れる美術 データ>

小田急線下北沢駅

住所:東京都世田谷区北沢2-24-2




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ショーン・タンの世界展 どこでもないどこかへ

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現在、ちひろ美術館・東京では、
“ショーン・タンの世界展 どこでもないどこかへ” という展覧会が開催されています。


(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)


オーストラリア生まれの作家ショーン・タン (1974~)
その日本初となる・・・いや、なんと世界初となる大規模な展覧会です。

「ショーンKなら知ってるけど、ショーン・タンって誰??」

そう疑問に思った僕のような方も、少なくないはず。
というわけで、まずは、ショーン・タンについて簡単にご紹介いたしましょう。
絵本作家やイラストレーターとして国内外の数々の賞を受賞しているショーン・タン。
近年は、映像の分野にも、その活動の幅を拡げ、
自身の絵本をもとに、9年の歳月をかけて映画化した 『ロスト・シング』 で、
2011年のアカデミー賞短編アニメーション賞も受賞しています。

そんな彼の名を一躍世に知らしめたのが・・・




2006年に発売された絵本 『アライバル』 。
移民をテーマにした物語で、128ページにもわたって、壮大かつ独創的なストーリーが紡がれます。
主人公は、家族と離れ、新たな土地に移民した一人の男。
見慣れぬ光景や異なる文化に戸惑いながらも、
その土地で出逢った謎の生き物とともに、日々を過ごしていきます。
この絵本の一番の特徴は、文字が一切登場しないこと。
究極の文字なし絵本として、絵本好きの間で話題となっているのだとか。

今展では、そんな 『アライバル』 の貴重な原画の数々が紹介されていました。
もちろん日本初公開。
『アライバル』 を一度も読んだことがない自分が、
原画を観たところで楽しめるのだろうかと、やや不安だったのですが。。。





それは全くの杞憂でした!
とても鉛筆で描いたとは思えないほど緻密で、
完成度の高い絵に、思わず目が吸い寄せられました。
そして、それ以上に驚かされたのが、1枚の絵に込められた情報量の多さ。


ショーン・タン『アライバル』(河出書房新社)より 2004~2006年


絵1枚に絵本1冊分くらいの世界観が凝縮されているかのよう。
なるほど。これほどまでに絵が雄弁だから、文字が必要なかったのですね。
ちなみに、ショーン・タンは、 『アライバル』 の制作に、約6年もの歳月を費やしたのだそう。
徹底的なリサーチに基づき、何度もスケッチを重ねながら、
架空の世界の乗り物や動物、システム、情景のディテールにいたるまでを完成させたのだとか。
展覧会では、それらの貴重な資料も併せて紹介されていました。




それらの中には、ショーン・タン自身がモデルとなった資料も。
作り込みがハンパではありません。
絵本の制作過程というよりも、もはや長編映画のメイキングを見ているかのよう。
『アライバル』 が世界中で称賛されているのも納得でした。


正直なところ、あまりにも 『アライバル』 の世界観が濃すぎて、
『アライバル』 のコーナーだけで、お腹いっぱいになってしまいましたが (笑)
展覧会では他にも、彼の代表作である 『ロスト・シング』 の原画やスケッチ、





彼が生み出した数々のキャラクターの中でも特に人気の高い 『エリック』 の原画、


ショーン・タン『エリック』より(河出書房新社) 2007年


さらには、最新作である 『内なる町から来た話』 の原画なども紹介されています。


ショーン・タン『内なる町から来た話』(邦訳仮題) より 2018年


ショーン・タンの世界は、とにかく果てしないので、
すべてくまなく巡るには、時間がいくらあっても足りません。
時間には余裕をもって足を運ばれてくださいませ。


また、絵本の原画だけでなく、立体作品や、




絵本の制作と並行して描き続けているという油彩の小品なども初来日を果たしています。




実に多彩すぎて、本当に1人の人物が制作したのか疑ってしまいたくなるほど。
ショーン・タンの絵本の世界以上に、ショーン・タン自身が不思議に満ちていました。

ちなみに、残念ながら、そんなショーン・タンは、
展覧会のタイミングでの来日の予定はないようなのですが。




会場内に再現されたショーン・タンのアトリエに、
会期中、彼から送られてくるドローイングが増えていくとのこと。
早速、つい先日、新たなドローイングがアライバルしたそうですよ。


初めて目にする光景なのに、初めて出会ったような気がせず。
ときに温かくもあり、ときに切なくもあり、そして、ときに怖くもある。
不思議で愛おしいショーン・タンの世界。
こんな素敵な展覧会が、どこでもなく日本で開催されたことに感謝です。
星星


 ┃会期:2019年5月11日(土)~7月28日(日)
 ┃会場:ちひろ美術館・東京
 ┃
http://www.artkarte.art/shauntan/





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