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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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古典×現代2020-時空を超える日本のアート

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注:国立新美術館は、臨時休館中です。
開幕日は国立新美術館および展覧会HPでご確認下さいませ。

 国立新美術館HP https://www.nact.jp
 展覧会HP https://kotengendai.exhibit.jp



3月24日。
国立新美術館にて、3月11日からスタートする予定だった展覧会、
“古典×現代2020-時空を超える日本のアート” のプレス向け内覧会が行われました。


(注:館内は写真撮影禁止です。特別な許可を得て撮影しています。)


タイトルだけでは、イマイチどんな展覧会か伝わらないでしょうが。
古典・・・つまり、江戸時代以前の絵画や仏像などの名品と、
現代・・・つまり、現代アーティストの作品とを組み合わせて紹介する展覧会です。

例えば。
最初の展示室では、シンプルな仙厓の禅画と、


仙厓義梵 《円相図》 江戸時代・19世紀 紙本墨画 37.0×49.0cm 福岡市美術館(石村コレクション) 
(注:展覧会は開幕していませんが、展示終了したとのこと。展示作品については、出品作品リストをご確認くださいませ)



シンプルな作風に定評のある 「もの派」 の菅木志雄さん、


菅木志雄 《支空》 1985年 ステンレス板、木、石、竹 510.0×570.0×153.0cm 作家蔵 撮影:菅木志雄


2人の作品を組み合わせて紹介しています。
『シンプル』 という共通点があるとはいえ、
生きている時代も、素材も全く異なる仙厓と菅木志雄さん。
“いやいや、絶対合うないでしょwww” と思いきや・・・・・・・・・・・・




不思議とマッチングしていました!!

気を衒って組み合わせたというよりも、
もともとこういうインスタレーション作品だったような印象さえ受けました。


また、例えば。
ある展示室では、尾形乾山の陶芸作品と、


尾形乾山 《銹絵百合形向付》 江戸時代・18世紀 施釉陶器 (各)高5.2cm、口径15.8cm、底径5.8cm  MIHO MUSEUM 撮影:越田悟全


東京都現代美術館での展覧会が好評だったミナ ペルホネン、
その代表を務める皆川明さんの作品とを組み合わせて紹介しています。


minä perhonen 《ring flower》 2005-06年 秋冬コレクション


もはや共通点すら思い浮かばない取り合わせ。
“それはさすがに合うわけないでしょwww” と思いきや・・・・・・・・・・・・




こちらも不思議とマッチングしていました!!

何このシンクロ率?!
むしろ、今まで組み合わされなかったのが不思議なくらいに、
尾形乾山と皆川明さんの2人の世界観が見事に調和していました。

この他にも、「円空×棚田康司」 や、




「曾我蕭白×横尾忠則」 など、




思いもかけない 「古典×現代」 が続々登場!
どれもこれも不思議なほどにマッチングしていました。
「生ハム×メロン」 よりもマッチングしていた気がします (←?)

個人的に一番印象に残ったのは、
「刀剣×鴻池朋子」 という異色のカップリングです。





展示室の中央に展示されているのは、鴻池朋子さんの 《皮緞帳》
その幅は、実に24m。
動物の皮を縫い合わせて制作された作品です。
そんな 《皮緞帳》 の周囲に太刀や短刀が配置されています。
その取り合わせに、なんだか背筋がゾクッとするものがありました。


ちなみに、何度かコラボしているので、
目新しさこそ無かったものの、「葛飾北斎×しりあがり寿」 は安定の面白さ。




北斎の 《冨嶽三十六景》 シリーズを思いっきりパロディした、
《ちょっと可笑しなほぼ三十六景》 シリーズは必見ですよ。


画像上:葛飾北斎 《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》 江戸時代・19世紀 大判錦絵 25.2×38.5cm 和泉市久保惣記念美術館
画像下:しりあがり寿 《ちょっと可笑しなほぼ三十六景 太陽から見た地球》 2017年 和紙にインクジェットプリント 32.0×47.0cm 作家蔵





とにもかくにも、この企画を思いついた人の発想力には、ただただ感服するばかり。
日本美術の展覧会とも、現代アート展とも違う、新感覚の展覧会でした。
“古典×現代2020” といわずに、
“古典×現代2021”、“古典×現代2022” と続いていって欲しいものです。
星星星


・・・・・・・・・と、こんなにも素敵な展覧会だけに。
いまだ開幕の目途が立っていないのが、残念でなりません。
一人でも多くの人に、展覧会の会場の雰囲気を味わって頂きたい!
ということで、4月12日より特別に展示風景が展覧会HPで公開されています。
今日のところは、『Stay Home』 で 「古典×現代」 をお楽しみくださいませ。
おうちで美術鑑賞しよう。


 ┃会期:未定~6月1日(日)
 ┃会場:国立新美術館
 ┃
https://kotengendai.exhibit.jp




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ジグソーパズルを完成させられるかな~継続中~

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4月11日にスタートしたジグソーパズルチャレンジ。
4月15日19時現在、いまだゴールできておりません。
というか、ゴールを見失っております。
組み立て時間の目安は・・・・・




24~32時間程度となっていましたが、素人には絶対に無理!
オリンピック選手が100mを走る目安が、
「9~11秒程度」 と言われたようなものです。

何よりも大変なのは、ピースの小ささ。
しかも、ピースによって、ほとんど個体差がありません。




↑こちらは、一辺が平らなピースのうちの5枚を重ねた様子。
ほぼ同一人物です。

ハマったと思って、しばらく進めていった後に、どうしてもハマらない箇所が出てくる。
ということで、遡ってやり直し。

・・・・・・・・・・・・の繰り返し。
そんな無限地獄です。
このまま行くと、自分もサン=レミの療養院に入ることになるかもしれません (汗)


とはいえ。
チャレンジ4日目 (昨日) にして、ついに一筋の光が見えてきました。
確実に進むためには、とにかく絵の細部の細部までよく観察すること。
筆跡1本1本まで観察して、見極めていけば、
いつか必ず、これぞという1ピースが見つかるものです。
この作業を2000回繰り返せば、ゴールとなるわけです。

とりあえず、今、こんな感じで進んでいます。




上から下へと着実に進めていく作戦。
なんとか今週中には、半分は終えたいところです。


ともあれ、この5日間は、ほぼジグソーパズルしかしていません (笑)
集中しているので、ごはんを食べるのを忘れてしまったのも、1度や2度ではありません。
ジグソーパズルはダイエットにも効果がありそうです (←?)。
そして、何より外に出なくて済みます。
「Stay Home」 の今に最適なアイテム。
各家庭にマスク2枚ではなく、ジグソーパズルを配布したほうが良いのでは?
ただ、こんな風にジグソーパズルの利点を伝えはしましたが、
皆さま、くれぐれも買い占めはしないように、お願いいたします。



・・・・・・・・以上、現状報告でした。

まったくアートテラーらしくない記事でしたので、
最後に、先日、ヒマを持て余した際に作成した画像をご紹介。




タイトルは、《ソーシャルディス “ダンス”》 です。
お後がよろしいようで。




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あのバカバカしい記事をもう一度 vol.1

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地味に過酷なジグソーパズルチャレンジ。
少しでも早く完成させるためにも、
基本的に起きてる時間は、すべてジグソーパズルに費やしています。

そのため、新たな記事を書いている余裕がありません。
そこで、チャレンジが終了するまでは、
過去にお届けした膨大な記事の中から、
個人的に気に入っている記事をご紹介いたします。
今、テレビも再放送が増えてきているので、
そのシステム (?) を、ブログにも取り入れてみました。
どうぞご理解のほどをよろしくお願いいたします。
(一応、多少のリライトはしています。記事名をクリックすると、記事が読めます。)


~もう1度お届けしたい記事 その1~
11杯目 これが、シャガール丼だ! (2017-07-11)

芸術家をイメージした丼を作る。
隠れた人気企画の中でも、もっとも狂気じみた回です。
この丼は反響が大きく、記事を読んだ学芸員さんから、
「あの丼、マズそうでしたね」 と声をかけられることが多々ありました。
また、ある読者さんからは、
息子にこの丼を作って欲しいとリクエストされたという報告も。
Stay Homeの今、シャガール丼を作ってみるのもいいかもです。


~もう1度お届けしたい記事 その2~
Mission5 藝大の学食に潜入せよ! (2009-07-24)

丼と言えば、こんな記事も。
今から10年以上も前の話ですが、
今でも、この時の衝撃は忘れられません。
この時は、まだアーティストの知り合いなんて、ほとんどいませんでしたが。
ここ最近は仕事柄、藝大出身の作家さんに会う機会が増えました。
一度はこの丼を食べたことがあるという人は多かったです。


~もう1度お届けしたい記事 その3~
素晴らしきミュージアムショップの世界 商品番号124 (2019-03-29)

わりと最近の記事ですが、オチがお気に入り。
いや、でも、購入した時は、
こんな展開になるなんて、予想だにしていませんでした。
いつかリベンジしたいものです。




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あのバカバカしい記事をもう一度 vol.2

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今日も朝から一日ジグソーパズルをしています。
ハマるピースを1つ見つけるのに、5分以上かかることもザラですが。
見つかった時の喜びは、かなりのものがあります。
これを、きっとジグソーパズルハイというのでしょう。


さて、というわけで、本日も昨日に引き続き、
過去の記事の中から、お気に入りのものをご紹介したいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。


~もう1度お届けしたい記事 その4~
無料で観れる 美術百選~特別版~ 《松岡田村町ビル (東京都港区) 》 (2011-12-23)

“ポツンと一軒家” ならぬ “ポツンとローマ彫刻”。
約10年前に紹介しましたが、
この10年、特に他のメディアで取り上げられた様子がありません。
もっと知られてもイイのに。
安心して外出できる日が来たら、是非、逢いに行ってみてくださいませ。


~もう1度お届けしたい記事 その5~
意外とゲスいルネサンスの芸術家名ランキング (2013-11-12)

ルネサンスの芸術家のあだ名に着目した回。
「ゲスい」 という切り口を思いついたことで、こんな内容となりました。
わりとタメになる記事です。


~もう1度お届けしたい記事 その5~
意外とゲスいルネサンスの芸術家名ランキング (2013-11-12)


~もう1度お届けしたい記事 その6~
シャガール 三次元の世界 (2017-09-19)

展覧会の取材記事を書く際に、
特に気をつけなくてはいけないのが、著作権。
ピ●ソや藤●嗣治、ウォー●ルなど、
著作権に厳しいアーティストは少なくありません。
シャガールもその一人。
その展覧会の取材の際に、写真撮影は可能なものの、
作品の映り込みは禁止という、注意事項がありました。
何、その一休さんに登場しそうな難題は?!
苦肉の策で生まれたのが、この記事に採用したアイディアです (笑)



過去の記事ではありますが、お楽しみ頂けましたら幸いです。
では、また明日お会いいたしましょう。




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あのバカバカしい記事をもう一度 vol.3

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朝8時に起きて、すぐにジグソーパズル。
気づけば、もう夜になっていました。
一日が、あっという間!

「無人島に何か一つ持っていくとしたら何を持ってく?」

と、もし今後聞かれたなら、
ジグソーパズルと答えたいと思います。

さて、コロナウィルスの影響のせいで、
美術館にも行けませんが、国宝ハンターにも行けません。
早く国宝ハンターを再開させてウズウズしております。
というわけで、本日は国宝ハンターの記事の中から、お気に入りの回をご紹介!


~もう1度お届けしたい記事 その7~
第百四十八話 国宝ハンター、挑む! (2017-10-01)

国宝ハンター史上、というか、
僕の人生史上最も過酷だった体験です。
改めて、読み直して、大冒険だったなァと思います。
国宝自体は感動的でしたが、もう二度と行きたくありません (笑)


~もう1度お届けしたい記事 その8~
第百五十三話 国宝ハンター、気付く! (2017-11-21)

この旅もなかなか過酷だった思い出が・・・・・。
雨の中、森を彷徨っていた際は、だいぶ泣きそうでした。
いや、たぶん、泣いていたでしょう。
記事に仕掛けたギミックも込みで、お気に入りの回です


~もう1度お届けしたい記事 その8~
第百六十話 国宝ハンター、妄想する! (2018-05-11)

国宝ハンターに行ったからといって、
必ずしも何かハプニングが起こるということはありません。
むしろ、何も起きない方が大半。
どうやって記事にするか、いつも頭を悩ませています。
この回は、その中から生まれた記事です。



それでは、本日はこの辺で。




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あのバカバカしい記事をもう一度 vol.4

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ジグソーパズルチャレンジは、ついに8日目に。
この一週間、ずっと家でジグソーパズルをしています。
外出自粛期間だから良いようなものの、
これが、通常時だったら・・・・・考えるだけで恐ろしいです。

さて、完成までもう間もなく!




過去の記事を振り返るこの企画も、
今日明日でひとまずの区切りとなるのではないでしょうか。
さて、ジグソーパズルチャレンジも、相当にハードな企画ですが。
これまでにもさまざまなチャレンジを行いました。
今回はそれらの記事をプレイバックしてみましょう。


~もう1度お届けしたい記事 その10~
新印象派作品の点の数を数えてみよう! (2015-03-11)

こちらは、まぁ、地味にキツかった企画です。
トークショーでは約10分ほどのコーナーで、わりといろんなネタをお話ししましたが。
そちらに来てくださった方も何人もいらっしゃった手前、
ブログでは内容をかなり端折って、ダイジェスト版でお送りしています。
しかし、5年前の自分は、若いなァ。


~もう1度お届けしたい記事 その11~
展覧会のタイトルに関する説(前編)
展覧会のタイトルに関する説(後編)
(2016-03-09)

チャレンジ企画というわけではないですが。
この検証のために、ほぼ丸一日を使って、
2000の展覧会名をチェックいたしました。
『芸術新潮』 の副編集長にお褒め頂いた記事です。


~もう1度お届けしたい記事 その12~
アートテラー的お茶漬け生活 ~その拾壱~ (2017-09-22)

僕の中でのチャレンジ企画といえば、これ。
いまだに、「アートテラー・とに~=お茶漬け」 のイメージが染みついているほどです。
2016年11月に、“アートテラー的お茶漬け生活 ~その壱~” がスタート。
ゴール (最終回) したのは、その11ヶ月後でした。
異例の長期企画!
あのれに比べたら・・・・・・・・。
数ヶ月の外出自粛期間なんて、たいしたことがないように思います。


それでは、本日はこの辺で。




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あのバカバカしい記事をもう一度 vol.5

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ジグソーパズルチャレンジ企画も大詰め。
完成まであと少し・・・・・・・と、
高を括っていたら、ここからが本当の戦いでした。
無地地獄。
なんとか今日で解放されたいところです。

では、本日も過去の記事をお届けいたしましょう!
手抜きしているように思われていますが、
実はなんだかんだで、リライト作業に1時間くらいかかっています (笑)


~もう1度お届けしたい記事 その13~
第11回 港区南青山でエル・グレコ (2013-02-14)

これまで、この 『あなたの街の巨匠たち』 では、
いろんなお店を紹介してきましたが、個人的に一番印象に残っているのは、この回です。
この状況なので、飲食店はどこも大変だと思われます。
コロナが収束したら、再びお店を訪れる企画もしてみたいですね。


~もう1度お届けしたい記事 その14~
関東一円アーツの旅 埼玉県秩父市編その1 (2016-02-06)
関東一円アーツの旅 埼玉県秩父市編その2 (2016-02-10)
関東一円アーツの旅 埼玉県秩父市編その3 (2016-02-14)

個人的には、パロディが好きなので、
これまでにいろんなパロディ企画をお届けしてきましたが。
もっともお気に入りなのが、こちらの企画。
取材に時間がかかる企画なので、最近は全く行えていないですが、
やはり、こちらもコロナが収束したら、新作に挑んでみたいと思います。


~もう1度お届けしたい記事 その15~
IKKO風美術用語辞典 (2015-07-02)

我ながら、だいぶバカバカしい記事です (笑)
今読んでも、あまり古びてないのは、
それだけIKKOさんが今なお活躍しているということでしょう。
IKKOさん、どんだけー。


それでは、本日はこの辺で。




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あのバカバカしい記事をもう一度 vol.6

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ジグソーパズルは残り100ピースを切りました。
いよいよゴール目前!
先ほどから頭の中では、ZARDの 『負けないで』 がリピート再生されています。




というわけで、本日も過去の記事をお届けいたしましょう!
お楽しみ頂けましたら幸いです。


~もう1度お届けしたい記事 その16~
軽くイラっとくる美術 (2017-04-09)

“軽くイラッとくる” というキーワードで、
名画 (?) の数々を紹介する野心的な記事です。
改めて、読み直してみましたが、やはり軽くイラッとしますね。
ストレスを溜めたくない方にはオススメしません (笑)


~もう1度お届けしたい記事 その13~
素晴らしきミュージアムショップの世界 商品番号120 (2018-07-14)

こちらも、ある意味、読むのに抵抗があるかもしれない記事です。
いつものような文体ではなく、
あえて、やや文学的な文体でお届けした異色の回。
そのおかげで、僕とコオロギとの戦い (??) が客観的に紹介できたかと。


~もう1度お届けしたい記事 その13~
モンドリアンに関する説(前編)
モンドリアンに関する説(後編) (2016-06-08)

たくさんの学芸員さんに協力頂いた思い出深い回。
普段はひた隠しにしている僕のいじわるな性格が、思う存分発揮された企画です。
この続編となるような新たな説を思いついたので、近いうちに発表いたします。


それでは、本日はこの辺で。




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あのバカバカしい記事をもう一度 vol.7

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ジグソーパズルチャレンジは、
昨夜、無事に完走いたしました。
その模様は、明日お伝えしたいと思います。

というわけで、本日は10日ぶりに、
ジグソーパズルから解放されています。
ジグソーパズルをしていないと、まぁ、一日って長いですね (笑)
掃除をしたり、本を読んだり、ネット動画を見たり、
こんなにも、いろんなことが出来るのかと、ただただ驚いています。


さてさて、過去の記事を振り返ってきたこの企画も、今日が最終日。
本日もお付き合い頂けましたら幸いです。


~もう1度お届けしたい記事 その19~
わらしべ長者生活 <第二話 迷走> (2017-10-28)

『アートテラー的お茶漬け生活』 に続いて始まったのが、『わらしべ長者生活』。
それなりに反響もあったのですが、
特にゴールがない企画だったため、自然消滅してしまいました。
楽しみにしてくださっていた皆さま、尻切れとんぼで申し訳ありません!
少しフォーマットを変えて、season2をお届けできたらと考えております。
その際には、また柴田さんに登場して頂きたいなぁ。


~もう1度お届けしたい記事 その19~
サルバトール・ダリのすべらない話 (2015-01-21)

当初は、シリーズとして考えていたのですが、
ダリのこのエピソードを超えるような面白話が見つからず。
たった1回しかお送りできていない 『○○のすべらない話』。
「こんなエピソードはどうですか?」 というものがあれば、是非お知らせくださいませ!


~もう1度お届けしたい記事 その19~
テロップ!! (2018-05-27)

名画にさまざまテロップを付けるというバカバカしい企画。
読み直していたら新作を作りたくなったので、急遽制作してみました。

 ●アルノルト・ベックリン 《ヴァイオリンを弾く死神のいる自画像》




ベックリンの背後には、ヴァイオリンを演奏する死に神。
しかし、ベックリンは気づいていない様子です。
この絵画を鑑賞する人の中にも、
もしかしたら、死に神の存在に気づいていない人がいないとも限りません。
この画面には、人ならざるモノが登場している。
そのことをテロップで強調しておきましょう。





それでは、本日はこの辺で。
明日からはまた毎日、新たな記事をお届けしていきます。
どうぞよろしくお願いいたします。




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【告知】 現在募集中のアートツアー 【告知】

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注:新型コロナウイルスの影響により、通常のアートツアーはしばらく中止とさせて頂きます。
再開は状況を見て判断いたしますm(__)m



現在募集中のアートツアーです。

アートに興味のない方でも楽しんで頂ける企画を心掛けております。
初参加の方も多いので、どうぞお気軽にご参加くださいませ♪
(男女比は、7:3くらいで女性が多いです。
 また、おひとりで参加される方が大半ですので、一人でもふらっと遊びにいらしてください!
 お子様とご一緒の参加も大歓迎です[お子様の参加費は基本無料])
定員になり次第、募集は〆切らせて頂きますので、よろしくお願いします。
参加希望の方は、お手数をおかけして恐縮ですが、
件名に希望するアートツアーを明記して、以下のメールフォームよりお申し込みくださいませ。
詳細をお知らせいたします。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
お知らせ先のメールアドレスが間違っている方が、ごくたまにいらっしゃいます。
こちらからの返信がない場合は、もう一度お送り頂けますと幸いです。


4/29(金・祝) “ロンドン・ナショナル・ギャラリー展”を楽しもう

日本中の美術館が閉館を余儀なくされているため、
これまでのようなアートツアーは、しばらく開催できません (泣)

が、しかし!
そんな中、『東京・ミュージアム&アート情報』 の管理人さんより、
公式HP (https://tokyoart.info/) を開設した記念イベントのオファーを頂きました。

相談の結果、今年目玉の展覧会である、
“ロンドン・ナショナル・ギャラリー展” をテーマにしたイベントをお届けすることに!

英国が誇る世界屈指の美の殿堂、ロンドン・ナショナル・ギャラリー。
ヨーロッパ絵画を網羅する質の高いコレクションで知られる同館が、
その200年の歴史で初めて、館外で大規模な所蔵作品展を開くこととなりました。
61作品すべてが初来日!
そんな歴史的な展覧会が、東京と大阪で開催される・・・・・はずでしたが。
現在、国立西洋美術館が閉館中につき、いまだ開幕できていません。

そこで、少しでも展覧会に行った気持ちになって頂けるよう、
プレス内覧会と、その際にゲットした図録を元に、その魅力をガイドいたします!
初めての試みとなるオンラインイベント。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております!

以下詳細です↓

★★★★★★★★★★ご参加の皆様へ★★★★★★★★★★  
コロナの影響で、リアルイベントは開催できません。
今回は、オンラインイベントとなります。
オンラインミーティングによく利用されているZoomを使い、
お手持ちのPCやタブレット、スマートフォンからご参加になれます。
1部はアートテラー・とに~によるトーク、2部は懇親会となります。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★     

■日時 2020年4月29日(水・祝日) 20:00~21:30(入場開始 19:30~)

■スケジュール
 19:30 zoomにて入場開始 順番に承認しますので、待機してください。
 20:00 アートテラー・とに~さんのトーク開始
 20:40 休憩
 20:50 懇親会開始
 21:30 懇親会終了 
 (Zoom会議室はあけておきますので、居残り組で二次会をやってもOK)

■会場 ご自由な場所でZoomミーティング
    ネットのつなげるところならOK

■お申し込みHP
http://tokyoart.info/event/london/
mixi、Facebook、趣味人などからもお申し込み可能ですが、
こちらから申し込みいただければ、即時に連絡が届くそうです。

■参加費:1000円

■定員:30名
※定員を超えてお申し込みがあった場合は、増員も検討します

■締め切り:4月28日(木曜)12時
お申し込みの方には、Zoomの参加のためのURLを追っておしらせいたします。
スムーズなメールのやりとりのため、早めのお申し込みをお願いします。


いずれのツアーも、皆様のご参加を心よりお待ちしております!!

ジグソーパズルを完成させられるかな~完結編~

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2020年4月21日23時50分。
最後の1ピースがハマり、約10日間にも及ぶ長い戦いは幕を閉じましたー




正直なところ、これほどまでの長期戦になろうとは!!
チャレンジ開始時のあの頃の僕は、予想だにしていませんでした。

なにゆえ、こんな時間がかかったのか。
それは、ひとえに似たような形のピースが多かったことに尽きます。

例えば。
ここに、2つのピースがあります。




この2つを、ある箇所にハメてみましょう。




すると、どちらもピタッとハマります。
こういう状況になった際に、間違ったピースを選んでしまうと、
しばらく進めた後に、ハマるピースが無くなり、やり直しを余儀なくされるのです。
1~2時間の努力が、水の泡に・・・・
そんな経験を幾度となく味わうこととなりました。

ピッタリ合っているように思えたあのピースとあのピース。
その間には、実は、微妙に隙間があり、
それが原因で、最終的には2つのピースは離ればなれとなった。
まるで、男女のカップルの別れのよう。
ジグソーパズルをすることで、恋愛について学ぶことが出来ました。


そんな一進一退を繰り返しながらも、
着実にハマったピースの数は増えていきます。
その作業を2000回繰り返した時、
ついにジグソーパズルは完成となるのです。
単調で地味な作業でも、それを続けていると、
引きで見たときに、最終的には一つの大きな絵となっている。
まるで、壮大な人間ドラマのよう。
ジグソーパズルをすることで、人生についても学ぶことが出来ました。

ジグソーパズルは、いろんなことを教えてくれます。


もちろん、アートテラーとしても、
今回のチャレンジで得たものがたくさんありました。
これまでは漠然としか見ていなかった 《ひまわり》
もし、ひまわりの本数を質問されたとしても、
これまでの僕は、答えることは出来ませんでしたが。
今の僕なら胸を張って答えることができます。
「15本です!」 と。
そして、聞かれてもないのに、さらにこう付け加えることでしょう。
「もっとも好きなひまわりは、一番右にあるひまわりです」 と。





茎の部分に、青色が使われているのがポイント。
このさりげない差し色に、ゴッホのテクニックを感じます。

この他にも、10日間真剣に 《ひまわり》 と向き合ったことで、
画面の右上に、『己』 を横にしたような描き込みがあることや、




ひまわりの中に、『BUC』 と読める描き込みがあるなど、




さまざまな発見をしました。
もしかしたら、これらはゴッホコードなのかもしれません!


そう、興奮しつつ、先日開催されたプレス内覧会で頂いた、
“ロンドン・ナショナル・ギャラリー展” の図録を開いたところ、
驚愕の事実が判明することとなりました。




・・・・・・・・・あれっ?色味が全然違う。。。


こちらが、ロンドン・ナショナル・ギャラリー蔵の 《ひまわり》 の正しい画像です↓




そこには、『己』 も 『BUC』 もありませんでした (汗)。
というか、そもそも全体的にそこまで黄色くなかったです。
本家の背景は、こんな玉子豆腐のような色をしていたのですね。

一体、僕は10日間も何を見させられていたというのか??

こうして、作品についてはほぼ何を得ることもなく、チャレンジは終わったのでした。


ー完ー


さてさて、最後に一つ告知を。
来週29日の20時より・・・・・

『アートテラー・とに〜さんとロンドン・ナショナル・ギャラリー展を楽しもう』

というオンラインイベントが開催されることとなりました。
当日は、“ロンドン・ナショナル・ギャラリー展” の見どころを、徹底的にガイド!
もちろん、《ひまわり》 についても語ります。
詳細やお申し込みは、こちらのページから↓
http://tokyoart.info/event/london/?fbclid=IwAR3NgcM50ThXBlp-nDiGUl1i4JX_zJhx9p_jkMCHQrNz-czksh2N2F7QyLY

オンラインのイベントなので、ネット環境さえあれば、
日本中、いや、世界中どこからでも気軽にご参加頂けるようです。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております!




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#ほろよいチャレンジ

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ここ最近、TwitterやInstagramといったSNS上で、
「#ほろよいチャレンジ」 なるものが流行っているそうです。
ほろよいチャレンジとは、サントリーのほろよいの缶のデザインと、
同じような色合いの自分の推しの画像とを組み合わせるチャレンジなのだとか。






・・・・・・・・・う~ん。面白いのかなぁ??

とはいえ、自分もアートを推す立場としては、
このチャレンジに挑まないわけにはいきません!
ということで、名画ver.のほろよいチャレンジを制作してみました。




サイダーサワーの缶に合わせたのは、東山魁夷の 《緑響く》
森の中に白馬が1頭いるのが、ポイントです。
ジンジャーには、アンリ・ルソーの 《サン=クルーの公園の中の並木道》 を合わせました。
通りの先に見える景色が、なんとなくジンジャーの色をしています。
いちごに合わせたのは、マティスの 《赤い部屋(赤のハーモニー)》
探してみると、意外と赤一色の絵というのは少ないものでした。
はちみつレモンに合わせたのは、マグリットの 《心の琴線》
青空と黄色の組み合わせを見つけるのに、かなり苦戦しました。





白いサワーには、ユトリロの 《ドゥイユの教会》 を。
ユトリロといえば、「白の画家」 。
さぞかし白い絵が多いかと思いきや、探してみるとあまり見つかりませんでした。
ももには、速水御舟の 《桃の花》 をチョイス。
桃だけに、相性は抜群です。
グレープに合わせたのは、シスレーの 《ペンアルスの崖、夕方、干潮》
薄紫色の絵というのも、探してみると意外と見つからないものでした。
アイスティーサワーに合わせたのは、ゴーギャンの 《ハムのある静物》 です。
色合い的に見つけられる気がしませんでしたが、ちょうどイイ絵がありました。





白ぶどうに合わせたのは、ゴッホの 《花瓶のバラ》
色合い、完璧!
むしろ、“この絵をもとにデザインしたのでは?” と疑いたくなるレベルです。
ミックスフルーツは、カンディンスキーの 《コンポジションⅧ》
色合いが似ているのもさることながら、楽しげな雰囲気も相性ピッタリ。
描かれている幾何学模様が、ミックスフルーツに見えてきました。
ハピクルサワーには、エゴン・シーレの 《死と乙女》 を。
前々から、シーレの作品の色合いは、ピルクルに似ているなぁと思っていました。
それが役立つ日が来ようとは。
カシスとオレンジに合わせたのは、マーク・ロスコの作品。
タイトルはズバリ、《紫の上の黄色》 です。





梅酒ソーダに合わせたのは、ミュシャの 《舞踏―連作〈四芸術〉より》
当初は日本画で探していたのですが、絶妙なものが見つからず。
最終的に、ミュシャに落ち着きました。
香るあんずは、ウィリアム・モリスの 《いちご泥棒》
地の色はもちろん、全体的に雰囲気が似ていますね。
グレフルソルティには、シャガールの 《花嫁のビジョン》 を。
画面中央の黄色い灯りが、グレープフルーツを彷彿とさせます。
コーラサワーに合わせたのは、浜口陽三の 《22のさくらんぼ》
缶にデザインされた赤い泡を眺めていたら、さくらんぼに思えてきました。


ちなみに。
1時間ほどチャレンジしたのですが、
これという絵画が見つからなかったのが、はちみつレモン。




リキテンシュタインの 《ブラッシュストローク:黄色》 や、




ウォーホルが手がけたアルバムジャケットのデザインは見つけましたが、




しっくりくる白と黄色の組み合わせの絵は、意外とありませんでした。
もし、白と黄色の絵画を知っている方がいらっしゃれば、是非お知らせくださいませ。


何はともあれ、ほろよいチャレンジは終了。
面白かったといえば面白かったような。
とりあえず、ほろよいが飲みたくなったことだけは確かです (笑)




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第16柱  はじめまして、アレスです。

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「わしの名前はアレスじゃ。
 あんたか?わしの話を聞きたいいうんは?
 まっ、今日は、よろしゅうたのむわ。

 まずは何から話せばえぇんかのぅ?
 ん?仕事か?!
 わしゃ、戦いの神をしちょるけぇ。
 人呼んで、軍神アレス。
 響きがカッコえぇじゃろ?


《ルドビシのアレス》


 ん?戦いの神いうたら、アテナじゃろって?
 あんた、ぱーぷー (※) じゃねぇ。
 (※ぱーぷー・・・広島弁で「バカ」の意味)
 あんにと一緒にされちゃ困るのぉ。
 知恵と戦争の神だかなんだか知らんけど、あんには何かと頭を使おうとするんよ。
 戦いうたら、とるかとられるかで。
 ごちゃごちゃ考えんと、相手の首取ったらええんじゃ。

 何?わしとアテナ、どっちが強いかって?
 そりゃもちろん、わしじゃ・・・・・・・と言いたいところじゃけど。
 この前のトロイア戦争ん時は、まぁ、あいつのせいでひどい目に遭うたんよ。
 アテナが可愛がっとるディオメデスいう人間がおるんじゃがのぉ。
 そいつが戦場で調子こいて暴れとったけぇ、
 「ワレ!ぶちまわしたろか!」 ゆうて槍を投げたんよ。
 ほんなら、隠れとったアテナが妙な力で、その槍をたわん (※) ようにしたんじゃ。
 (※たわん・・・広島弁で 「届かない」の意)
 ほいじゃけぇ、今度はディオメデスがわしに向かって、槍を投げてのぅ。


ジョン・フラックスマン 『イリオス』 挿絵


 ほんで、そん槍がわしの下腹部に見事命中したんじゃ!
 ぶち痛かったけぇ、「ギャ~~~~~~!」 ゆうて叫んでしまってのぅ。

 ん?軍神のくせに、人間に負けとるじゃんって?
 いや、まぁ、その・・・そうゆうたらそうなんじゃけど・・・
 あー、でも、わしは神じゃけぇ、
 叫び声もただの叫び声じゃありゃーせんのよ。
 人間の兵士1万人分に匹敵する叫び声じゃけ。たまげたか?
 え?何の自慢にもならん?

 えーっと、ほいじゃったら、
 何か自慢できそうなエピソードはないかのぅ?
 ヘラクレスに半殺しの目に遭ったエピソードは違うけぇ・・・
 巨人の兄弟アローアダイに監禁されたエピソードも違うけぇ・・・
 ん?ほうなんよ。巨大な青銅の壺の中に。
 しかも、13か月も。
 あん時は、ヘルメスが助けに来てくれたんよ。
 巨人の兄弟に監禁されとったんもたいぎ (※) かったのぉ、
 (※たいぎい・・・広島弁で「疲れた」「だるい」の意)
 それ以上に、13か月の間、誰もわしを探してくれんかったんがショックじゃったわ。

 まぁ、あの一件があって以来、わしは神界で人気がガタオチなんよ。
 じゃけん、あの一件じゃって。
 その・・・いわゆる・・・不倫じゃ・・・・

 じゃけぇ、不倫いうてるじゃろ!
 
 大声で言わせなや。
 アプロディーテと一緒に寝室におるところを、
 その旦那のヘパイストスに見つかってしもうたあの一件じゃ。
 で、そうそう、見つかってしもうたあとに、
 わしがクローゼットに隠れてって・・・それは、わしじゃ無いけぇ!
 何かわや (※) になっちょるけぇ、ちゃんと話すわ。
 (※わや・・・広島弁で「ぐちゃぐちゃ」の意)
 1回しか話さんけぇ、よう聞きんさい。

 アフロディーテの旦那のヘパイストスちゅうのは、
 まぁ、よう言うたら真面目、悪う言うたら冴えん男なんじゃ。
 顔は、お世辞にもえぇとは言えんのぅ。
 いや、むしろ、神の中で一番ブサイクとゆうてもえぇじゃろ。
 ほいじゃけ、美と愛の女神のアフロディーテは、満足せんけぇ。
 ある時から、神の中で一番イケメンなわしと不倫するようになったんよ。


サンドロ・ボッティチェリ 《ヴィーナスとマルス》


 そん様子を、アポロンのヤツが見とったけぇ。
 わしらが不倫しちょることをヘパイストスにチンコロ (※) したんよ。
 (※チンコロ・・・極道用語で「密告」の意)
 それを聞いて、ヘパイストスもばり (※) ムカついたみたいで。
 (※ばり・・・広島弁で「とても」の意)
 わしら2人に罠を仕掛けることにしたんよ。
 あいつは、鍛冶の神をしちょって、とにかく器用じゃけぇ。
 ほいで、ベッドにある仕掛けを作って、仕事に行くふりをして家を出たんよ。
 そがいなことは何も知らんわしらは、
 いつものようにベッドに入った途端に、いきなり身動きが取れんなったけぇ。
 ぶち焦ったわ。
 どうやら2人がベッドに入ると、透明な網で捕まる仕掛けを作っとったんじゃと。
 ほいで、わしらが動けんでおったら、
 しれっとヘパイストスがいぬりよんじゃ。
 しかも、ようけ (※) 他の神を呼び出しやがって、
 わしらのみっともない姿を、みんなで笑いものにしたんよ。
 (※ようけ・・・広島弁で「たくさん」の意)


ヨアヒム・ウテワール 《神に驚くマースとヴィーナス》


あー、思い出すだけでも、ふうが悪ぃのぅ。
ヘパイストスの野郎、たいがいにせーよ!

ん?これが俗にいう、ヘパ不倫?
アパ不倫みたいに言ってんじゃねーぞ、わりゃー!




「あー、そうじゃそうじゃ!
 下のボタンをクリックしてほしいけぇ。」
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アートで一言 ~メトロポリタン美術館編~

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美術館に行きたい!
・・・・・・・でも、行けない。

そんな時は、インターネット上で美術鑑賞を。
太っ腹にも、その膨大なコレクションを、
無料公開している世界各国の美術館のサイトを訪問してみましょう。

本日訪れてみたのは、メトロポリタン美術館のコレクションページ
太っ腹にも、375000点以上 (!) もの作品が、
商用・非商用を問わず誰でも使用可能になっております。
そんなメトロポリタン美術館のコレクションの中から、
厳選した作品の数々で、『アートで一言』 をしてみました。


●ジョン・ホプナー 《ボクサーのリチャード・ハンフリーズ》 1788年




悲しいとき~!



●西山完瑛 《昆虫の行列》 19世紀




今週のビックリドッキリメカ



●ガスパル・デ・クラーヤー 《パレード・アーマーのフィリップ4世》 1928年




大阪で買った甲冑



●グスタフ・クリムト 《メーダ・プリマヴェージの肖像》 1912年




中田ヤスタカプロデュース



●カミーユ・コロー 《ミューズ:歴史》 1865年




あれ?今、何しようとしてたんだっけ?


●ジャコメット (ジャコメット・ヴェネツィアーノ) 《若い男の肖像》 15世紀




実写版レゴブロック



●サノ・ディ・ピエトロ 《ベルナルディーノ》 1450–60年




さっきからずっと、よくわからないカンペを出されている



インターネット上もいいですが、やはり実物を観たいものですよね。
少しでも早く美術館が再開することを願ってやみません。




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そっくりさん

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累計500万ダウンロードを突破。
写真の人物が有名人の誰に似ているのか、
AI (人工知能) が診断するアプリが話題となっているようです。
その名も、「そっくりさん - AIが似てる有名人を診断」




名画に描かれた人物は、有名人の誰に似ているのか。
このアプリを使えば、AIが診断してくれるのではなかろうか?

そんな思い付きから、早速、アプリをダウンロード。
通常プランでは自撮り写真しか診断できないため、
仕方なく、有料のVIPプランを登録することにしました。

まずは、《モナ・リザ》 から。




果たして、その気になる診断結果は??




・・・・・・・・・・・・・・う~ん。
ダレノガレ明美に似てるかなぁ??
それならまだ、木下ほうかのが似てる気がします (←?)。
ちなみに、第2~第5候補は、以下の4人でした。




まぁ、安達祐実はわからなくもないような。


気を取り直して、《真珠の耳飾りの少女》 で検証してみます。




すると・・・・・・・・・




またもやダレノガレ明美!
どこがだよ!!

ダレノガレ明美の事務所から、何かをもらっているのでしょうか?
もしくは、とりあえず女性に、
「ダレノガレ明美に似てるね」 と言うのが、今の風潮なのでしょうか??
なお、その他に似てる候補は、以下の4人でした。




滝川クリステルと似てるところなんて、
斜め45度の角度くらいなものでしょう。


そっくりさんアプリの迷走は、さらに続きます。





《麗子微笑》 は、コシノジュンコですし、
アンリ・ルソーの 《人形を持つ子供》 は、フットボールアワー岩尾ですし、
アングルの 《ド・ブロイ公爵夫人の肖像》 は、木村多江です。


あまりにもピンとこない診断ばかりなので、
わざと似てない人を挙げているのかと思いきや・・・・・。




たまに、それっぽいものを放り込んでくるので、
このAIは、決してウケを狙っているようではないようです。


ではでは、男性の場合は、どうなるのでしょう?
ゴッホの 《自画像》 で試してみました。




誰に似てると診断されたかと言いますと・・・・・




1mmも似てねーよ!!

ちなみに、第5候補として登場したのは・・・・・




相葉雅紀が69.6%で、室伏広治が68.6%。
その差は、わずか1.3%。
つまり、計算上は、
相葉雅紀と室伏広治は、ほぼ似ているということになりますね。
・・・・・・そんなわけないだろ。




女性以上に、男性の判定で迷走するAI。
とりわけヒドかったのが、シャルダンの 《日除けをかぶる自画像》 です。




その驚きの診断結果が、こちら↓




どこをどう見たら、ダルビッシュ有に見えるのか。
AIはまだまだ万能ではないようです。


最後に。
せっかくなので、自分のプロフィール写真を診断してみました。




その結果が、こちら↓




「いや、絶対ちゃうやろ!」 がナチュラルに口を衝いて出ました。
しかし、他の診断のそっくり度が70%台なのに対して、この診断だけ80%台。
もしかしたら、自覚がないだけで似ているのでしょうか??




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美術館あるある

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No Museum生活に突入して、
早くも1ヶ月以上が経過しました。

・・・・・・あれ??美術館に行くって、どんな感じでしたっけ??

すっかり感覚が無くなりつつあるので (汗)、
本日は、あの頃を思い出すべく、美術館あるあるを発表していきたいと思います。


・ロッカーを使おうと思ったら、
 財布に100円玉が入っていない。


「うわー。さっき、自販機でコーヒー買わなければ・・・。」 とか、
「うわー。さっき、コンビニで買い物しちゃったんだ・・・。」 とか。
少し前の自分の行動を恨むことになります。



・半分を過ぎたあたりから、説明文が入ってこない。

展覧会の前半と同じように、説明文を読んではいるのです。
読んではいるのですが、頭に入ってこない。
入ってこない、というか、そのまま抜けていく感じ。
あの現象は一体何なのでしょうか?



・えっ?あのポストカード無いの?

絶対買おうって決めて、ショップに行くと、売ってないでやんの。
どうでもいい作品は、ポストカードになっているというのに。
その1点のために、図録を買うのもなぁ・・・。



・えっ?この映像作品、1時間以上もあるの?

現代アート展でのあるある。
思ったより、映像作品が多くない?
しかも、上映時間長くない?
そういうつもりで来ていないんだよなァ。



・えっ?休館日は月曜じゃないの?

これまでの人生で何度これを喰らったことか。
パナソニック汐留美術館の水曜休館と、
横浜美術館の木曜休館は、特にトラップ。



・音声ガイドを付けてもらうのを待っていたら、
 今回のところは、自分で付けるパターンだった。


あくまで僕の感覚ですが、約7割くらいは、
係の人がガイド機を耳に掛けてくれる気がします。
そのため、気を使って、耳に掛けてもらうの待ちをしているのですが。
たまに、 “いや、自分で付けろよ” みたいな空気を出されることがあります。
いや、こっちも気を使っているんだって。決して、甘えたがりではないんですよ。



ここからは、各美術館に関するあるあるです。

【東京国立博物館あるある】
・今日も正門の前でツイスト踊ってる。

何が楽しくて、いつもツイストしているのだろうか?
毎回同じ踊りで、飽きる時はこないのだろうか?
さすがに、今はコロナだから自粛しているのだろうか?



【東京都美術館あるある】
・今日も銀の玉で記念写真を撮っている。




みんな大好き、銀の玉。
シルバーに心が惹かれるのか、はたまた、自分の姿が映り込むのが面白いのか。
常に誰かが、あの銀の玉の前で写真を撮影しています。
ちなみに、あの玉は、東京都美術館のコレクション作品。
井上武吉の 《my sky hole 85-2 光と影》 です。


【サントリー美術館あるある】
・展示室に白いビラビラありがち。




プレスリーやスターにしきのの袖に付いているような白いビラビラ。
サントリー美術館は、あれがよほど気に入っているのでしょう。
もはやサントリー美術館の代名詞。
むしろ無いときは、“今回はビラビラ無いんだ・・・” と寂しく感じてしまうほど。



【山種美術館あるある】
・隣の八百屋のラインナップが気になりがち。

恵比寿駅から山種美術館まで歩いて向かう際、
どうしても気になってしまうのが、あの八百屋さんのラインナップ。
なかなかにカオスな感じなんですよね。
あと、道中といえば、ダヴィデ像も気になりがち。



共感できるあるあるはありましたか?
皆さまの “美術館あるある” も、お待ちしております。




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Film:52 『カミーユ・クローデル』

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■カミーユ・クローデル

  監督・脚本:ブリュノ・ニュイッテン
  出演:イザベル・アジャーニ、ジェラール・ドパルデュー
  1988年/166分/フランス

1885年、パリ。才能を認められ、
彫刻家ロダンの弟子となったカミーユ・クローデルは、やがて妻のいる彼と愛し合うようになる。
妊娠し、結婚を迫るが、ロダンは妻と別れられず、失意のカミーユは彼の元を去る。
流産し、それを振り払うように創作に没頭、次第に評価を得るも貧困は続く。
愛を無くした心の隙間には猜疑心と憎悪が住み着き、徐々に精神のバランスを失っていく。
あれほど愛したロダンすら憎しみの対象となり、そして……。
(allcinema ONLINEより)


「数年前に 『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』 を観て以来、気になっていた映画です。
 あの映画では、2人の物語が、ロダンの視点から描かれていましたが。
 こちらの映画は、カミーユが主役。
 彼女の視点から、ロダンとの関係性が描かれています。

 とはいえ、ネックだったのは、166分という上映時間。
 不倫の話でしょうし、最終的には、カミーユに不幸が待っているわけですし。
 そんな鬱々とした映画を、3時間弱も観るなんて・・・。
 と、ずっと躊躇していました。
 しかし、今はSTAY HOMEのために、有り余るほど時間があります。
 ということで、ようやく鑑賞してみることとなりました。


 さて、結論から言いますと、
 むしろこのタイミングで観るような映画ではなかったです (笑)
 予想通り、不倫の話でしたし、
 最終的には、カミーユに不幸が待っていたわけですし。
 とにかく鬱々とした気分になりました。
 
 あー、今こそ、外に出てリフレッシュしたい!!
 
 でも、我慢我慢。
 カミーユは最終的に、精神が崩壊し、
 精神病院に収容されることとなりました。 
 そして、その後、病院で30年間も監禁されたのだとか。
 その長さに比べたら、数ヶ月の自粛くらい、何てことは無い気がしてきました。

 
 この映画で何よりも特筆すべきは、やはり主役のイザベル・アジャーニの演技力。
 そこに尽きるでしょう。
 映画の前半では、カミーユは彫刻の才能溢れる魅力的な女性なのですが。
 ロダンと愛し合うようになり、
 その後、彼の子どもを中絶したあたりから、
 だんだんと奇行が目立ち、エキセントリックな女性へと変貌していきます。
 前半は、『セブンルール』 を観ているかのようだったのですが、
 後半は完全に、『ザ・ノンフィクション』 を観ているかのようでした。
 夜にいきなりロダンの家に押しかけ、わめき散らすシーンや、
 ロダンに対し 「あなたは私の若さ、才能、すべてを奪った」 と罵るシーンなど、
 胸が痛くなるシーンは、いろいろとありましたが。
 何よりも胸が痛くなったのは、彼女の個展での一場面です。
 詩人として成功したカミーユの弟が、
 皆の前で挨拶をしているところに、カミーユが登場するのですが、
 その衣装とメイクがヒドすぎて、列席者がドン引き。
 腫れ物に触れるような扱いを受けてしまうのです。。。
 でも、確かに、あのメイクは気味が悪かったです。
 一瞬、ジョーカーに見間違えました。
 人は精神が崩壊すると、あぁいうメイクになってしまうのかもしれません。


 そうそう。精神崩壊といえば、
 『機動戦士Ζガンダム』 の主人公カミーユ・ビダンも、
 その最終回で、精神が崩壊することで知られているキャラです。
 何か関係があるのかと思い、調べてみたところ、
 カミーユ・クローデルがモデルであるとされていることが判明しました。
 意外なところに、カミーユ・クローデルの影響があったのですね。
 スター スター ほし ほし ほし (星2つ)」


~映画に登場する名画~

オーギュスト・ロダン 《カミーユの頭像》






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ロンドン・ナショナル・ギャラリー展

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注:現在、国立西洋美術館は、臨時休館中。
 開幕は延期となっております。
 開幕後も混雑対策のため、
 チケットの販売方法や展示室への入場方法が変更となる場合があります。
 最新情報を展覧会公式サイトで必ずご確認くださいませ。



今年2020年、大本命の展覧会。
それは、まず間違いなく、“ロンドン・ナショナル・ギャラリー展” でしょう!
世界屈指の西洋絵画コレクションを誇る美術館、
ロンドン・ナショナル・ギャラリーの珠玉の名作を紹介する展覧会です。
これまでにも、日本国内の美術館で、
“ルーヴル美術館展” やら “メトロポリタン美術館展” やら、
“○○美術館展” は数多く開催されてきましたが。
“ロンドン・ナショナル・ギャラリー展” が日本で開催されるのは、今回が初めて。
何を隠そう、それどころか、ロンドン・ナショナル・ギャラリーが、
まとまった形で国外に貸し出しすること自体が、200年近い歴史の中で初めてとのこと。
つまり、日本初どころか、世界初の “ロンドン・ナショナル・ギャラリー展” なのです!

それだけでも貴重な機会なのですが。
ロンドン・ナショナル・ギャラリーが、
一切出し惜しみすることなく、
ベストメンバーを送り出してくれたおかげで、
初来日を果たす61点すべてが名品という貴重な展覧会となっています。
それらのメンバーの中には、イギリスの国民的画家ターナーの大作や、


ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 《ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス》 1829年 
油彩・カンヴァス 132.5×203cm ©The National Gallery, London. Turner Bequest, 1856



30数点しか現存しないフェルメール作品のうちの貴重な一点、


ヨハネス・フェルメール 《ヴァージナルの前に座る若い女性》 1670-72年頃
油彩・カンヴァス 51.5×45.5cm ©The National Gallery, London. Salting Bequest, 1910



さらには、ゴッホの代表作中の代表作である 《ひまわり》 も、


フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》  1888年
油彩・カンヴァス 92.1×73cm ©The National Gallery, London. Bought, Courtauld Fund, 1924



レンブラントも、ベラスケスも、ルノワールも、モネも・・・・・
挙げればキリが無いほどに、まさに、スター選手が勢揃い!
奇跡のような展覧会です。
星星星
3ツ星どころか5ツ星をあげたいくらいです。




・・・・・・・・・・・なのですが。
憎き新型コロナウイルスのせいで、開幕できていません。
そして、開幕予定日の目処も立っていません。

実は、当初の開幕予定日だった3月3日から、少し経った3月中旬のこと。
プレス向けの内覧会が開催されました。



(注:館内は写真撮影禁止です。特別な許可を得て撮影しています。)


当たり前なのですが。
ターナーの 《ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス》 も、


ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 《ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス》 1829年


フェルメールの 《ヴァージナルの前に座る若い女性》 も、


ヨハネス・フェルメール 《ヴァージナルの前に座る若い女性》 1670-72年頃


そして、ゴッホの 《ひまわり》 も、


フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》  1888年


ちゃんと来日し、国立西洋美術館に飾られていました。
これだけの名品が “Stay Museum” して、
スタンばっているというのに、開幕できていないだなんて。
胸が張り裂けそうでした。
一日でも早く、皆が安心して訪れられる日が来ますように!


さて、その日が来ることを信じて、上に挙げた作品以外で、
個人的にオススメしたい作品をいくつかご紹介いたしましょう。
まずは、カルロ・クリヴェッリの 《聖エミディウスを伴う受胎告知》 から。


カルロ・クリヴェッリ 《聖エミディウスを伴う受胎告知》 1486年
卵テンペラ・油彩・カンヴァス 207×146.7cm  ©The National Gallery, London. Presented by Lord Taunton, 1864



カルロ・クリヴェッリは、初期ルネサンスを代表する画家の一人。
人妻を誘惑した罪でヴェネツィアを追放された、スキャンダラスな人物でもあります。
と、そんな人間性の部分はさておきまして。
《聖エミディウスを伴う受胎告知》 は、とにかく細部の描き込みがスゴい!
建物の外壁や床、聖母マリアの服の質感の表現に、
室内にある飾り棚の上の陶器やガラスの描き分け方、
クジャクとその影の再現度の高さ、聖エミディウスが手に持つ都市の模型の精緻さ・・・etc
画面のそこかしこに、超絶技巧が盛り込まれています。
この1点をじっくり鑑賞しているだけで、
おそらく、あっという間に10分くらい経ってしまうことでしょう。
ちなみに、何よりも気になったのは、
天からマリア様に向けて降り注ぐ (突き刺す?) 光線の表現。
建物の一部に開けられた小さな穴 (?) を見事に通っています。
とはいえ、なんでまたこの穴を通す必要があったのかは不明。
神のみぞ知るのでしょう。


続いて紹介したいのは、ティツィアーノの 《ノリ・メ・タンゲレ》


ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 《ノリ・メ・タンゲレ》 1514年頃
油彩・カンヴァス 110.5×91.9cm ©The National Gallery, London. Bequeathed by Samuel Rogers, 1856



「ノリ・メ・タンゲレ」 とは、
「私に触れるな」 という意味のラテン語。
キリストの死後、埋葬の準備をしようと、
マグダラのマリアがお墓に向かったところ、
なぜか、キリストの亡骸が跡形もなく消え去っていました。
そのことに深く悲しみ、必至で亡骸を探すマグダラのマリア。
しばらくしたのち、彼女は庭師らしき男と出逢いました。
マリアはその男の衣服をグッと掴み、一緒に探してくれるよう頼み込みます。
すると、男が一言。「私に触れるな」 と。
その時はじめて、マリアは男がキリストその人だったことに気づいたのだとか。
・・・・・・・・・いやいやいや!
どう見ても、キリストじゃん!!
鍬を持ってるから庭師と思った、って、どんなおっちょこちょいだよ!!
タイトルこそ、「私に触れるな」 ですが、そこには触れずにはいられませんでした。


さてさて、マグダラのマリアといえば、
ジョヴァンニ・ジローラモ・サヴォルドが描いた絵も印象的でした。


ジョヴァンニ・ジローラモ・サヴォルド 《マグダラのマリア》 1535ー40年頃


マリアが羽織っている服が、
どう見てもバイクに被せるカバーにしか見えませんでした。
もしくは、床屋さんで被されるアレ。
用途は不明ですが、ルネサンス時代にも、こんな布があったのですね。


最後に紹介したいのは、カナレットの 《イートン・カレッジ》 という一枚です。


カナレット (本名 ジョヴァンニ・アントニオ・カナル) 《イートン・カレッジ》 1754年頃


風景画を得意とするカナレット。
過去に、カナレットの作品は何点も観てきているので、パッと見た際には、
“ふ~ん。例によって、風景画が上手いなぁ” くらいにしか感じなかったのですが。
ちゃんと向き合ってみると、かすかに違和感を覚えました。
近づいてみたところ、その原因が判明。


カナレット (本名 ジョヴァンニ・アントニオ・カナル) 《イートン・カレッジ》 1754年頃


人物の描写が雑というかなんというか・・・・・。
ダリの絵に登場する人物みたいになっていました。
シュルレアリスムの要素のある一枚でした。


ちなみに。
展覧会のラストを閉め括るのは、ゴッホの 《ひまわり》 でしたが。
冒頭に飾られていたのは、ウッチェロ 《聖ゲオルギウスと竜》 でした。


パオロ・ウッチェロ 《聖ゲオルギウスと竜》 1470年頃
油彩・カンヴァス 55.6×74.2cm ©The National Gallery, London. Bought with a special grant and contributions from the Phillot and Temple-West Funds, 1959



聖ゲオルギウスが今まさに、ドラゴンを成敗した実に勇ましい作品です。
なお、このドラゴンは、疫病をもたらす存在とのこと。
そんな作品が一発目に展示されているだなんて。
この状況を予感していたのではないかと、勘ぐってしまいます。
何はともあれ、聖ゲオルギウスには、
新型コロナウイルスも成敗してほしいものです。


ちなみに。
この “ロンドン・ナショナル・ギャラリー展” をテーマに、
昨日、人生初となるオンラインでのトークイベントを行いました。
自宅で一人喋りをするということで、
慣れない部分もありましたが、久しぶりに人前で喋るのは楽しかったです。
おかげさまで好評だったようで、増便が決定いたしました!

『アートテラー・とに〜さんとロンドン・ナショナル・ギャラリー展を楽しもう』
https://tokyoart.info/event/london2/

皆さまのご参加を心よりお待ちしております。


 ┃会期:開幕日未定~6月14日(日)
 ┃会場:国立西洋美術館
 ┃
https://artexhibition.jp/london2020/
  開幕は延期となっております。開幕後も混雑対策のため、
  ┃チケットの販売方法や展示室への入場方法が変更となる場合があります。
  ┃最新情報を展覧会公式サイトで必ずご確認くださいませ。


~読者の皆様へのプレゼント~
“ロンドン・ナショナル・ギャラリー展” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、5月10日です。当選は開幕予定日が決まり次第、発送をもって代えさせていただきます。




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ゴッホの《ひまわり》の相関図

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例のジグソーパズルチャレンジの期間中、
ず~~~~~~~~~っと 《ひまわり》 を観ていた時の話。




描かれているひまわりの花それぞれが、
キャラクターであるかのように思えてきました。
もしも、ドラマを作るとしたら (←?)、
主人公はきっと、センターにいるこのひまわりではなかろうか。




常に明るい性格で、いつも前向きなヒロイン。
でも、真っ直ぐなあまり、たびたび仕事で失敗してしまうことも。
そんな主人公である気がします。

で、その上にいるのが・・・・・・・




主人公の姉。
しっかりもので、サバサバした性格。
面倒見が良くて、主人公の良き相談相手です。


ということは、その左上にいる2つのひまわりが・・・・・・




主人公のお父さんとお母さん。
いまだに新婚気分の仲睦まじい夫婦で、
主人公の姉妹を深い愛情で育てています。
ただ、2人と主人公が似ていないのには、理由があるようで・・・。

そして、一番左のひまわりが、
このドラマのもう一人の主役でしょうか。




主人公の幼馴染みで、今は美容師をしています。
実は密かに主人公に想いを寄せているのですが、
主人公は、彼のことをただの幼馴染みとしてしか思っていません。
果たして、彼は主人公を振り向かせることが出来るのか。
視聴者は、なかなか進展しない2人に毎週やきもきさせられるのでしょう。

ちなみに、その下にある2つのひまわりが、幼馴染みの両親です。




さてさて、主人公が想いを寄せるのは、こちらのひまわり。




主人公の会社の先輩で、営業成績は常にトップの “できるひまわり”。
ただし、性格に難があり、仕事でミスの多い主人公にはキツく当たります。
が、しかし、時おり見せる優しさに、
主人公はどんどん心を惹かれていくのです。
そして、主人公の右下にいるのが・・・・・・・・




主人公と同期入社のひまわり。
容姿端麗で会社のマドンナ的存在。
彼女も先輩のことを狙っており、
影で主人公に対して嫌がらせ工作をしている。
三角関係ですね。

なお、主人公の下にいる3つのひまわりは・・・・・・・




会社のお局様的存在な3人組といったところでしょうか。
主人公に対して、いろいろと無茶ぶりをしてくるのに、どこか憎めない。
ドラマのコメディリリーフのようなポジションです。
また、主人公から離れた位置にいるこのひまわりは・・・・・・・・




おそらく、主人公の上司なのでしょう。
『ショムニ』 でいう、森本レオのような上司です。


さらに、一番左下にいるこのひまわりは・・・・・・・・




主人公たちの会社のメンバーが行きつけのBARのマスター。
ドラマの1話に1回は、このBARでのシーンがあります。


最後に。
左下に描かれたひまわりは・・・・・・・・




一つだけ異質の存在なので、
彼は、ドラマの鍵を握る “謎のひまわり” なのでしょう。


ということで。
全部のひまわりを相関図にまとめてみました。




脚本を書いてみたいと思う方がいらっしゃいましたら、是非どうぞ。




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○○っぽい名前の芸術家

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ボッティチェッリに、アルチンボルドに、バスキアに。
美術館や美術の関連書籍などで目にしたから、
彼らの名前は、芸術家の名前だと認識できたわけですが。
もし、唐突に、その字面だけ目にしたら、
芸術家の名前とは認識できていなかったかもしれません。

というわけで、その語感から、
いろんな 「○○っぽい名前の芸術家」 を考えてみました。


・軽自動車の車名っぽい芸術家名は?










→ スーラじゃないだろうか。

カラーバリエーションが豊富で、女性に人気。
もちろん燃費も抜群です。
コロークールベも軽自動車の車名にありそうですね。




・パスタの種類っぽい芸術家名は?










→ モディリアーニじゃないだろうか。

トマトの冷製モディリアーニ。
ウニのクリームモディリアーニ。
くるみと生ハムの手打ちモディリアーニ。
どれもしっくりきます。
セガンティーニもパスタの種類にありそうですね。
あくまで勝手なイメージですが、セガンティーニよりも、モディリアーニのが細そう。




・この夏流行る最新ファッションアイテムっぽい芸術家名は?










→ ココシュカじゃないだろうか。

ヘアアクセサリーの一種か、
はたまた、ショルダーバッグの一種か。
もしかしたら、ビーチサンダル的な感じのものかもしれません。




・きゃりーぱみゅぱみゅの曲名っぽい芸術家名は?










→ ハマスホイじゃないだろうか。

カタカナ表記では、それほどでもないですが、
「はますほい」 と、ひらがなで表記した途端に、
グッときゃりーぱみゅぱみゅの曲名っぽくなります。
ハマスホイ展の公式ソングとして、
今からでも 『はまはまはますほい』 を制作して頂きたいものです。




・小池都知事が言いそうなカタカナ語っぽい芸術家名は?










→ サージェントじゃないだろうか。

オーバーシュート、ロックダウン、クラスター。
最近では、モメンタムというのも飛び出しましたね。
「都民の皆さま、今が大事な時期です。
 引き続き、サージェントを徹底していきましょう」 的な感じでしょうか。




・小林製薬の製品名っぽい芸術家名は?










→ スルバランじゃないだろうか。

胃がムカムカする。お腹が張る。
そんな時は、スルバラン。
1回1錠で、スーッと効きます。
ホルバインベックリンも小林製薬から販売されていそうです。




・ブルボンのお菓子っぽい芸術家名は?










→ シャヴァンヌじゃないだろうか。

ふんわりとした食感。
そして、ミルキーな味わい。
小分けになっていて食べやすく、親戚の家に行ったら必ず出てくる。
それが、シャヴァンヌ。




・ドラえもんのひみつ道具っぽい芸術家名は?










→ フラゴナールじゃないだろうか。

具体的に、どんな道具なのかはイマイチ不明ですが。




この効果音に一番しっくりくるのは、間違いなくフラゴナール。
「フラゴナ~ル~」 という大山のぶ代の声が聞こえてくるようです。




・『タイムボカン』 シリーズの悪役っぽい芸術家名は?










→ ムリーリョじゃないだろうか。

脳みそも筋肉でできてるような男と、
女子高生が好きな発明好きの男の2人が手下。
彼らからは、「ムリーリョ様」 と呼ばれています。
もちろん声は、小原乃梨子ですね。




・『浦安鉄筋家族』 の擬音に使われそうな芸術家名は?










→ ゴーギャンじゃないだろうか。

「ジョナサーン」「ボリショイ!!」「バイショオオオオ!!」・・・etc
個性的な擬音が多々登場する 『浦安鉄筋家族』。
「ゴーギャン!!」 が登場してもまったく違和感ありません。
というか、もうすでに登場しているかもしれません。




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