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【告知】 現在募集中のアートツアー 【告知】
現在募集中のアートツアーです。
アートに興味のない方でも楽しんで頂ける企画となっておりますので、どうぞお気軽にご参加くださいませ
定員になり次第、募集は〆切らせて頂きますので、よろしくお願いします。
・12/1(土) 大東京お笑い建築ツアー【ペンさんの立川・国立編】
・12/16(日) 大東京お笑い建築ツアー【soさんの立川・国立編】
「“建築”って何をどう観たらいいの?? 」
という全ての人にお送りする大東京お笑い建築ツアー。
建築初心者の自分を筆頭に、講師の建築家の方の話を伺いながら、
皆で、東京の色々な街を訪れ、 『名建築』 の数々をぶらぶらと楽しく観賞しようという企画です。
日本橋に始まり、六本木、上野、表参道、代官山…etcと、
これまで、さまざまなエリアを巡ってきた大東京お笑い建築ツアーですが。
今回の舞台は、シリーズ初の23区外となる・・・
『立川・国立』
23区内とは、ガラッと雰囲気の変わる “立川・国立エリア”。
そんな“立川・国立エリア”で待ち受けるのは、
講師の建築家さん曰く、東京23区内の名建築とは、性格の異なる名建築なのだとか。
果たして、一体、どんな建築なのか?
建築家のペンさん、soさんと巡る今年ラストの大東京お笑い建築ツアーに、乞うご期待です!
時間は、11時から、およそ16時までを予定しています。
(途中にランチ休憩を挟みます)
定員は、16名です。
講師代として、お一人様1300円頂戴いたします。
(交通費・途中休憩時のランチ代は各自別途負担となります)
というわけで。
日本一楽しく、日本一わかりやすい『建築』のアートツアー!!
建築に興味がある方はもちろん、
建築は全然わかならないという方も、是非是非ご参加お待ちしています。
・12/9(日) 絶対に見逃せない美術展が千葉にはあるアートツアー
千葉市美術館で開催中の “須田悦弘展” に、
DIC川村記念美術館の “中西夏之 韻 洗濯バサミは攪拌行動を主張する 擦れ違い/遠のく紫 近づく白斑” に。
今、話題の美術展が、ともに千葉県で開催されています。
「気にはなるけど、千葉はちょっと遠いからなァ・・・」
というすべての方のために (?) 、
2つの千葉での美術展を巡るアートツアーを企画しました!
しかも、ランチも千葉県の地産地消にこだわったカフェでする予定。
東京から近くて遠い千葉を堪能するアートツアーです。
東京駅から参加希望の方は、9時に。
佐倉駅に直接いらっしゃる方は、10時30分に。
終了は、17時の予定です。
定員は、10名となっています。
東京からは距離があるため、一人ではなかなか足を運べない千葉。
この機会に、皆で遠足気分で足を運びましょう
新たなツアー企画は、内容が決まり次第、随時こちらの記事を更新してお伝えいたします。
参加希望の方は、こちらのメールフォームよりお知らせください。
詳細をお知らせいたします。
http:
PR: ロッテACUO【CMも息から変えよう】キャンペーン中
尊厳の藝術展 ―The Art of Gaman―
この人形も。
このレース編みの手提げ袋も。
そして、このアーティスティックな花瓶も。
すべて、強制収容された日系人が制作したものなのです。
意外と知られていない事実なのですが (恥ずかしながら、僕も今日まで知りませんでした…)。
真珠湾攻撃の直後、破壊活動やスパイ活動をする恐れがあるという理由だけで、
アメリカに住んでいた日系人は、砂漠や沼地に造られた収容所に強制収容されてしまったのだそうです。
その数、なんと12万人。
家も財産もいきなり奪われ、持って行けたのは手荷物1つだけ。
そして、フェンスから一歩も出られない収容所生活は、その後、3年半にも及んだのだそうです。
そんな過酷な状況下でも、強制収容された日系人たちは、
限られた材料と道具をもとに、生活に必要なものを、一から作り上げたり。
時には、オシャレをしたり。
時には、アートな作品を作ってみたり。
過酷な運命に屈することなく、
生活を少しでも豊かにしようと、知恵と工夫を凝らしたのです。
そんな強制収容された日系アメリカ人が作った日用品や美術工芸品を紹介しているのが、
東京芸術大学大学美術館で開催中の “尊厳の藝術展 ―The Art of Gaman―” という美術展。
ここには、無名の日系アメリカ人が作った作品しかありませんが。
有名な芸術家が作った作品よりも、心に響く作品が、たくさんありました。
実は、アートの魅力を一人でも多くの方に伝えるというアートテラーという仕事をしながらも。
昨年の大震災以来、
「果たして、この大変な時期に、アートを広めることに意義があるのだろうか。」
と、モヤモヤしている部分がありました。
しかし、70年前、同じく突然過酷な状況を強いられた日系アメリカ人たちが、
過酷な生活の中でも、アートを大切にしていたことを知って、そんなモヤモヤがスッと晴れました。
そうです。アートは、人間を人間たらしめる大事な要素だったのです。
アートの本質とは何か。
その問いに対するシンプルで力強い回答を得た気がします。
さて、とっても深イイ美術展だったのですが (しかも、無料!)
2ツ星。
その理由は・・・。
美術展の最後に、半ば強制的にさせられたアンケートに関して。
実は、こちらは、NHKが主催する美術展。
美術展に関する質問に交じって、
『こういう美術展を開催するNHKに対して、受信料を払っていて良かったと思う?』
的なニュアンスの質問がありました。
何とまぁ、尊厳の無い質問なのでしょうか?!
この一文で、美術展への感動が帳消しになった気がします。
余計なことを言わなければいいのに。
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たくみのたくらみ ~きせる・たばこ盆・たばこ入れにみる職人の手技~
現在、JTが運営するたばこと塩の博物館では、
“たくみのたくらみ ~きせる・たばこ盆・たばこ入れにみる職人の手技~” という美術展が開催中。
キセルに、
たばこ盆に、
たばこ入れに。
たばこと塩の博物館のコレクションの中から、
江戸時代のものを中心とした、とっておきの喫煙具ばかりを紹介する美術展です。
それぞれの喫煙具に施されたたくみ (=職人) たちの手業に、思わず目を見開いてしまうこと請け合い。
喫煙者、非喫煙者に関わらず、純粋に、工芸として楽しめる作品ばかりです。
作品そのものを、ボケーッと眺めるだけでも、楽しいですが。
きせるの美男子・うずらの介という謎のキャラによる解説を読めば、さらに理解が深まります。
また、より理解を深めたい方は、
入館時に配られる美術展のパンフレット (カラー16Pの力作!) を片手に、観賞するのもよいでしょう♪
ともあれ、
「タバコのことは嫌いでも江戸の喫煙具は嫌いにならないでください」
というような (?) たばこと塩の博物館の熱い思いが伝わってくる美術展でした。
しかも、これで入館料が100円なんて、驚愕の限りです!!
さてさて、バリエーションが、あまりに豊富なため、印象に残った喫煙具も、いろいろ。
そのごく一部を、ご紹介して参りましょう。
まずは、たばこ盆あれこれ。
屏風型のたばこ盆に、
梅の形をしたたばこ盆に、
夕顔の実をそのまま使ったたばこ盆
・・・などなど、様々な意匠のたばこ盆がありましたが。
一際異彩を放っていたたばこ盆が、こちら↓
一見すると、ただ単に豪華な装飾が施されたたばこ盆ですが。。。
実は、こちらのたばこ盆のデザインソースになっているのは、
藁で覆った肥桶 (笑) !!
さらに、両端に配された肥桶の担い棒を、提げ手に見立てるという芸の細かさ!
贅沢な蒔絵で、肥桶を表現するなんて。
いつの時代の匠にも、 「まぁ、なんということでしょう!」 と驚かされますね。
続いて、たばこ入れあれこれ。
煙管入れの部分に象牙を使ったものや、
刻みタバコや火打ち入れを入れる袋の部分の金具が思いっきり凝ってあるものや、
革製と見せかけて、実は和紙製のものなど、
たばこ入れも、たばこ盆くらいにバリエーションが豊かでしたが。
よりぶっ飛んでいるものが多かったのは、たばこ入れの方だった気がします。
例えば、こちら↓
なんと、亀をまるまる一匹使用した (←?!) たばこ入れです。
ワイルドだぜぇ。
でも、もっとワイルドなたばこ入れが、こちら↓
使われているのは、ホンモノの熊の足だそうです。
どんな人が持ち歩いているのか、気になるだろぉ~?
さてさて、こちらも衝撃的なたばこ入れ。
一体、何が材料に使われているのか、おわかりになりますか??
正解は、蓑虫の蓑。
虫嫌いの方、大変、失礼いたしましたm(__)m
もちろん。
展示されているのは、気持ちの悪い (?) たばこ入ればかりでは、ありません。
むしろ大半がオシャレなたばこ入ればかりです。
↑こちらのたばこ入れなんか、
サマンサタバサで売られていても、おかしくなさそうです。
最後にご紹介したいのは、こんな珍しい喫煙具↓
実は、こちらは、江戸時代の後期に、
加賀を代表する発明家・大野弁吉が発明したとされる 《からくりライター》 です。
側面のボタンを押すと、火打石が付いた下側の鉄が、
上側の鉄部分に打ち付けられて、火花が出るという仕組みになっているのだとか。
江戸時代に、ライターがあっただなんて、
その発明スピリットに、目から火花が飛び散るほど、感心致しました。
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第四十三話 国宝ハンター、間に合う!
~前回までのあらすじ~
日本全国に存在する国宝をすべて殲滅・・・もとい、目に焼き付ける。
EVAのパイロットに匹敵する (?) 過酷な任務に就いた国宝ハンター。
11月の第一週に、国宝を毎日見続ける一週間作戦に挑むものの結果は、ビミョー。
「国宝ハンターに、自分は向いていないのでは?」 と落ち込むことに。
しかし、国宝ハンターは、再び立ち上がる。
逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。
11月某日7時50分。
新宿発の高速バスに乗り、京都へと向かいました。
移動は、基本的に各駅電車か高速バス。
そう。新幹線や飛行機などに乗れる金銭的な余裕は、国宝ハンターには無いのです (笑)
バスに揺られること、7時間30分 (!)
15時20分に、京都駅に到着いたしました。
さぁ、ここからは、時間との戦いです。
(そのために、バスの車内では、ひたすら体力温存に努めました)
市内のバスに飛び乗って、妙法院へ。
なんとか16時の閉門時間には間に合い、
特別公開中の 《妙法院庫裏》 を拝観させて頂けることになりました。
(注:内部は写真撮影禁止です)
庫裏 (くり) とは、お寺の台所のこと。
これまでに、いくつもの国宝建築を目にしてきましたが、
国宝のキッチンというのは、初めてのパターンです。
さぞ、豪華なキッチンなのかと思いきや・・・・・わりと普通!
ただ、普通は普通でも、キッチンにしては、やたらと広い印象を受けました。
それもそのはず。
あの豊臣秀吉が、先祖のための千僧供養を行った際、
多くのVIPの僧をもてなす料理を作るために、この大きなキッチンをわざわざ作らせたのだとか。
そういう歴史を踏まえての国宝ということなのでしょう。
《妙法院庫裏》 もさることながら、
今回の妙法院来訪のメインは、 『龍華蔵』 と名付けられた妙法院の宝物庫で特別公開されている・・・
《ポルトガル国印度副王信書(羊皮紙)》 (ジャンル:古文書) を観ることです。
こちらは、ポルトガル領ゴアのインド副王から豊臣秀吉に宛てた外交文書で、
秀吉の天下統一を祝し、秀吉のキリスト教弾圧政策 (バテレン追放令) の緩和を求めています。
手紙の文頭に、王冠を抱いた豊臣家の家紋が見て取れますが、
これは、豊臣秀吉を日本の元首として認めていることの証拠なのだそうです。
これに対して、秀吉は、これからも交易はするけど、
キリスト教の弾圧は、変わらず続けていきますよ、と、つれない返事を返したのだとか。
さて、海外の文書なのに、国宝に指定されているのは、
この 《ポルトガル国印度副王信書(羊皮紙)》 、ただ1件だけ。
日本最古の “外交文書” ということで、国宝に指定されたのだそうです。
ちなみに、これまでに定期的に妙法院で公開されてきた 《ポルトガル国印度副王信書(羊皮紙)》 ですが。
今年をもって、妙法院での公開はラストとのこと。
一体、何があったのでしょうか?!
その真偽は不明ですが、とりあえず、自分は観られたので良かったです (←自分本位!)
さてさて、妙法院をあとにし、
16時30分の受付に間に合うように、六波羅蜜寺にダッシュ!
こちらでは、教科書でもお馴染みの 《平清盛像》 や、
《空也上人像》 も観ましたが。
それらの名品も、国宝ハンター的には小物に過ぎません (笑)
国宝ハンターが狙っていた大物は、
本堂に安置されている 《木造十一面観音立像(本堂安置)》 (ジャンル:彫刻)
「ん?本堂に安置されているなら、いつでも観られるんじゃないの?」
と思った、そこのアナタ!
いえいえ、六波羅蜜寺の 《木造十一面観音立像(本堂安置)》 は、いつでも観られるってわけじゃありません。
この 《木造十一面観音立像(本堂安置)》 は、辰年にしか開帳されないのです。
そう。12年に1度だけ。
もし、今年見逃したら、次に観られるのは、12年後。
僕は、41歳になってしまっています (前厄ですね!)
いやぁ、そうなる前に、観ることが出来て良かったです。
ちなみに、実際に目にして感じたのは、本堂の奥に安置されているため、
角度的に、十一面のうち正面の顔以外の十面が見えなかったのが残念だったこと、
その一言に尽きます。
ただ、プライベートで来ていたらしき私服姿の若い僧侶2人が、
いきなり、お経を唱え始めたため、何となく厳かな雰囲気の中で観られたのはラッキーでした。
まぁ、トータルで、プラマイ0ということでしょうか。
今現在の国宝ハンティング数 283/1085
国宝ハンターは、ランキングにも挑戦中
写実の可能性と大いなる挑戦―新規収蔵展
日本初の写実絵画専門美術館・ホキ美術館が開館して、早2年。
約300点ほどの写実絵画コレクションを入れ替えつつ、展示し続けたことで、
ホキ美術館は、 『写実の殿堂』 として、美術界に独自の地位を築いた感があります。
・・・・・・・が、その一方で。
常に写実絵画のみを展示し続けているがゆえに、
いつ訪れても、展示室内に、そんなに大きな変化がない美術館であるイメージも定着してしまったような。
これは、あくまで、僕の中での見解ですが、
おそらく、ホキ美術館ほどリピーターになりづらい美術館は無いのでは、という気がします。
ちなみに、僕は、これまでに3回ほど、足を運んでいますが。
最初に訪れた時の衝撃が大きかっただけに、
2回目、3回目と、回を重ねるごとに、その衝撃が薄れている感は否めません。
いい意味でも悪い意味でも、ホキ美術館に慣れてしまいました。
と、そんな中 (←?) で、11月21日よりホキ美術館で始まったのが、
“写実の可能性と大いなる挑戦―新規収蔵展” という美術展です。
こちらは、開館からの2年間でコレクションされた新規収蔵品32点と、
ホキ美術館のために描きおろされた未発表作品15点を一挙に展示している美術展。
(注:展示室内の撮影は、特別に許可を得ています)
展示されているのは、相変わらず写実絵画ばかりなのですが。
展示室内に入った瞬間に、確実に、これまでの美術展とは違う空気を感じました。
いい意味で、緊張感が漂っていると言いますか。
明らかに、以前よりも、空気が密になっている気がするのです。
しばらく、観賞を続けるうちに、その理由に思い至りました。
これまで展示されていたのは、単なる写実絵画 (←いや、実際は、スゴい絵ばかりなんですよ!)。
しかし、今回展示されているのは、
『写実の殿堂』 と称されるホキ美術館に展示されることを大前提として描かれた写実絵画。
料理に例えるならば、これまで料理人がお店で出していた料理と、
『料理の鉄人』 の舞台で、料理人が披露する料理くらいの違いがあります。
ともあれ、ホキ美術館という最高のステージが用意された上で、
新作を描く画家の気合やプレッシャーは、並大抵のものではなかったはずです。
そんな数々の描き下し作品の中でも、一際印象的だったのが、
野田弘志さんの新作シリーズ 《「崇高なるもの」OP.2 》 と 《「崇高なるもの」OP.3 》
モデルとなっているのは、ホキ美術館の館長保木将夫さんと、
詩人の谷川俊太郎さん。
一見すると、これまでと同じく (?)
「うわ~、まるで写真みたい~♪」 と、単純に驚かされるだけの写実絵画のようですが。
そんなペラッペラな作品では、決してありません。
(注:作品の横にいらっしゃるのが、野田さんご本人です)
作者の野田さんが目指したのは、人間の凄みや存在の美しさを表現すること。
あえてモデルに特別なポーズを取らせることもなく。
あえて背景にこだわったり、静物を置いて、構図の面白さを狙うこともなく。
ただただ、モデルをありのままに描くことで、人の存在というものを描こうとしているのだとか。
もはや写実絵画というよりも、写実絵画という技法を駆使した抽象画という気がしました。
ちなみに、野田さん曰く、この作品は、まだ未完成。
というよりも、完成することはないそうで、生涯を通じて、手を入れ続けていきたいとのこと。
今回の美術展が終わったら、一度、自分のアトリエに持って帰って、早速手を入れ直すのだそうです。
さてさて、野田さん以外の作家さんも、次なるステージを目指した写実絵画を発表していました。
安彦文平さんは、3・11の震災後に宮城県気仙沼市を取材した 《九九鳴き浜の蘇生》 という作品を。
五味文彦さんは、モデルの写真を破いて、それを再構成した 《ヒゲを愛した女》 という作品を。
(この謎のタイトルは、破いた写真を重ねた影の部分が、ヒゲに見えることに由来するのだとかw)
ホキ美術館が、すっかり 『写実の殿堂』 として定着したがゆえに、
日本の現代写実絵画界のレベルが、一歩も二歩も底上げされたことを実感する美術展でした。
“リピーターになりづらい美術館” という前言は撤回しますm(__)m
今後のホキ美術館と日本の現代写実絵画界に期待を込めて、2つ星。
最後に、一人だけ違うベクトルで頑張っている (?) 写実画家をご紹介。
こちらは、石黒賢一郎さんの 《CH-OP 08 お願いお願いきずつけないで》 という作品。
横から見るとわかるのですが・・・
女性のヌード画の一部が、謎の器具で覆い隠されています。
肝心なところが見えないじゃないかっ!(←?)
正直なところ、元ネタが、わからなかったのですが。
作品の右下に、こんなものを発見!
「あぁ、だから、そういうタイトルなんだ・・・ (苦笑)」
一部の世代の人には、大ウケする作品なのでしょうね。
そんな石黒さんの新作を、もう1点ご紹介いたしましょう。
タイトルは、 《A○○KA-02》 。
“ん?この伏字って・・・。そして、モデルの頭に乗ったアレって・・・”
すぐさま作品の右下をチェックしてみますと・・・
やっぱり (笑) !!
写実絵画の世界にアニメを持ち込む男・石黒賢一郎さん。
もし、一度お会いする機会があったなら、
「あんたバカぁ?」 と言ってあげたいものです (笑)
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福沢一郎 face 展
半年ぶりに、福沢一郎記念館へ行ってまいりました。
相変わらずの居心地の良さ。
相変わらずのシフォンケーキの美味しさ。
そして、相変わらずの福沢一郎作品の濃密さ。
(それらの福沢一郎記念館の魅力は、前回の記事で語り尽くしておきましたw)
今回も、とっても堪能させて頂きました(^人^)
人に教えたいような、でも、あまり教えたくないような (笑)
アートテラーとっておきの美術館の一つです。
さてさて、今回、福沢一郎記念館で開催されていたのは、 “福沢一郎 face 展” という美術展。
美術展のタイトルからも、うっすらと想像がつくように。
会場には、顔 。
顔!
顔!!
さらに、顔!!!
face…つまり、顔を描いた絵ばかりが展示されていました。
福沢一郎が描いた様々な顔の絵に囲まれて・・・
( ̄□ ̄;)!!
↑僕は、こんな顔になってしまいましたw
ちなみに、今回展示されていた作品の中で、
一番印象に残ったのが、 《扇動者》 という一枚↓
宙に浮いているのは、巨大なリンカーンの顔。
しかも、口からレーザーみたいなのが出ています。
映画 『リンカーン/秘密の書』 の設定を、
初めて知った時には、 「だいぶぶっ飛んでいるなぁ(苦笑)」 と思いましたが。
その数十年も前に描かれた 《扇動者》 でのリンカーンの絵の設定の方が、
『リンカーン/秘密の書』 の設定よりも、よっぽどぶっ飛んでいましたね (笑)
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美術にぶるっ! ベストセレクション 日本近代美術の100年
東京国立近代美術館が開館して、今年で、ちょうど60周年を迎えたそうです。
それを記念して、来年1月14日まで開催されているのが、
“美術にぶるっ! ベストセレクション 日本近代美術の100年” という美術展。
『ぶるっ!』 と来ること間違いなしのスペシャルな美術展です。
具体的に、何に 『ぶるっ!』 とするのかと言いますと。
まず、何よりも展示されている作品が、
東京国立近代美術館のコレクションの中でも選りすぐられた選抜メンバーばかりであること。
岸田劉生の 《道路と土手と塀(切通之写生)》 に、
川合玉堂の 《行く春》 に、
横山大観の 《生々流転》 をはじめ、
東京国立近代美術館が所蔵する全13点の重要文化財作品は、すべて揃い踏み。
重要文化財作品以外にも、福田平八郎の 《雨》 や、
靉光の 《眼のある風景》
植田正治の 《パパとママと子供たち》 などなど、
東京国立近代美術館の人気コレクションが、勢ぞろいしております。
そのラインナップの豪華さは、まるで大河ドラマ級。
まさに “60周年記念特別展” に相応しい最強の布陣です。
おそらく、これを超える東京国立近代美術館のコレクション展は、後にも先にもないのではないでしょうか。
そういう意味でも、見逃さなくて良かったです(ぶるっ!)
さてさて、今回の美術展で、 『ぶるっ!』 とするポイントは、これだけではありません。
この60周年記念特別展の開催に合わせて、
大々的にリニューアルされた展示室にも、 『ぶるっ!』 とすること請け合いです。
これまで、なんとな~く単調なイメージがあった東京国立近代美術館の展示室ですが。
所蔵作品のハイライトが楽しめる展示室が誕生したり、
日本画だけを展示する特別な展示室が誕生したり、
と、バラエティ豊かな構成に生まれ変わっており、
最初から最後まで飽きさせない工夫が随所に見受けられました。
ユーザー目線に立った東京国立近代美術館の姿勢に感動です (ぶるっ!)
ちなみに、今回の美術展では、撮影禁止マークがついている作品以外は、写真撮影OK!
『ぶるっ!』 とした作品を、是非是非、写真に収めてくださいまし。
今回の出展作品の中で、僕が、 『ぶるっ!』 とした作品を、いくつかご紹介いたしましょう。
昨日ご紹介した福沢一郎の代表作 《牛》 を初めて生で観て、ぶるっ!
ゴッホとルノワールを足して2で割ったような川上涼花 (1887~1921) という作家を初めて知って、ぶるっ!
戦争画なのに、どこかファンタジー感もある鶴田五郎の 《神兵パレンバンに降下す》 に、ぶるっ!
パウル・クレーの 《山への衝動》 の純粋に楽しげな感じに、ぶるっ!
重要文化財である土田麦僊の 《湯女》 に描かれている・・・
雉の目つきが、意外とエロいことに気づいて、ぶるっ(笑)!
美術展の会場で、何度、 『ぶるっ!』 とさせられたことでしょうか。
(もしかして、風邪引きましたかね??)
ただ、『ぶるっ!』 を連発できたのは、第1部の 「MOMATコレクションスペシャル」 だけ。
第2部の 「実験場1950s」 では、あまり 『ぶるっ!』 とはなりませんでした。
というのも、第2部は、東京国立近代美術館が開館した1950年代の美術をフィーチャーした美術展なのですが。
原爆をテーマにした作品や、死体をモチーフにした作品が登場するなど、非常に重苦しい美術展でした。
『ぶるっ!』 というより、 『ぞくっ!』 です。
第1部で、幅広い近代美術に酔いしれた後に、
第2部で、重い現実を突き付けられてしまった感じで、第1部の酔いは、すっかり醒めてしまいました (笑)
正直なところ、第2部は、無くて良かった気がします。
(また別の機会に、やれば良かったのでは?)
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第四十四話 国宝ハンター、涙する!
日本全国を旅して、1085件すべての国宝をハンティングする男。
彼の名は、国宝ハンター。
そんな国宝ハンターは、今、京都にいた!
『今年が公開ラストとなる国宝』 に、 『12年に1度しか公開されない国宝』 に。
レア度の高い京都の国宝を、続々とゲットしていく国宝ハンター。
しかし、順調に見えた京都での国宝ハンティングから一転・・・
今宵、国宝ハンターに、史上最大の試練が襲い掛かる!
しかし、彼は、まだ、そのことを知る由も無かった―
妙法院からの~、六波羅蜜寺からの~、京都国立博物館です。
何とか閉館時間に間に合いました(´▽`) ホッ
京都国立博物館で、現在開催されているのが、
“宸翰 天皇の書―御手が織りなす至高の美―” という美術展。
こちらは、なんと国宝が10件以上出展されている、
国宝ハンターとしては、絶対に見逃すことのできない美術展なのです。
しかも、出展されているのは、
滋賀の延暦寺の 《嵯峨天皇宸翰光定戒牒〈(弘仁十四年四月十四日)/〉》 (ジャンル:古文書) に、
大阪の水無瀬神宮の 《後鳥羽天皇宸翰御手印置文〈暦仁二年二月九日/〉》 (ジャンル:古文書) に、
京都の長福寺の 《紙本著色花園天皇像〈豪信筆/〉》 (ジャンル:絵画)
・・・と、通常の方法では、ハンティングするのが難しそうな国宝ばかり。
ますます国宝ハンターとしては、絶対に見逃すことのできない美術展なのです。
この美術展でゲットした国宝は、上の3件に加えて、
・《藤原佐理筆詩懐紙》(ジャンル:書籍・典籍)
・《伝藤原行成筆書巻》 (ジャンル:書籍・典籍)
・《聖武天皇勅書(天平感宝元年閏五月廿日)》 (ジャンル:古文書)
・《高倉天皇宸翰御消息(十一月十三日)》 (ジャンル:古文書)
・《後嵯峨天皇宸翰御消息(四月十五日)》 (ジャンル:古文書)
・《亀山天皇宸翰禅林寺御起願文案〈永仁七年三月五日/〉》 (ジャンル:古文書)
・《後宇多天皇宸翰弘法大師伝(絹本)》 (ジャンル:書籍・典籍)
・《後宇多院宸記〈(文保三年具注暦)/御自筆本〉》 (ジャンル:古文書)
・《後醍醐天皇宸翰天長印信(蝋牋)》 (ジャンル:古文書)
の9件。
計12件の国宝を、ゲットすることが出来ました。
京都国立博物館の名アシストに、感謝感謝です。
ちなみに、こちらで観た全12件の国宝の中で、
一番印象に残っているのが、 《聖武天皇勅書(天平感宝元年閏五月廿日)》
聖武天皇の勅書とありますが、
実は、上の文書の中で聖武天皇の自筆として確実なのは、 『勅』 の1字だけなのだとか。
たった1文字で国宝に指定されるとは、さすが天皇様。
さて、ここまで、順調すぎるくらいに順調に、国宝をハンティングしています。
過去さまざまなトラブルに巻き込まれてきた自分だけに。
むしろ、こんなにも順調で、怖いくらいです (笑)
僕の計画的としては、あとは、夜の特別拝観が行われている清水寺を観るくらいなもの。
受付終了時刻の21時30分には、まだ余裕がありますので、
ここらで、一息つくがてらに、夕食でも食べることにします。
夕食タイム
さぁ、お腹もいっぱいになったし、清水寺に向かいましょう!
すっかり暗くなった京都の街を、しばらく歩いていると・・・
「・・・・ん?」
清水寺に行ける近道らしき道を発見!
いやぁ、ついている時って、とことんついているのですね♪
・・・・・・・・と、ホクホクの気分でいられたのは、ここまで。
進めども進めども、街灯の一つも無し。
しかも、周りは、墓地。
人っ子一人見当たりません (涙)
(いや、こんな真っ暗な墓地に誰かに出会ったなら、それも怖いですが。。。)
なんとかかんとか墓地を抜けても、まだまだ暗い道が続きます。
「もうイヤだ~~~~~ (涙)」
これ以上進みたくない気持ちもありますが、
引き返して、まだ墓地に戻るのも、イヤです (泣)
なけなしの勇気を振り絞って、真っ暗な道をひた進みます。
道の先に清水寺があると信じて。
そして、軽い遭難状態になってから、10分後―
「マジかよ~~~~~ (涙)」
まさかまさかの閉門!
『「夜の特別拝観」期間中にお寺に御用の方は、正面入口へお廻り下さい。』 の文字を観た瞬間、
本気で泣けてきました。。。
その後、来た道を引き返し、再び墓地を抜け、
市街地に戻り、約1㎞続く坂道を上り、ようやく清水寺に到着。
軽い感じで、 『正面入口へお廻り下さい。』 と言われてから、すでに30分以上経過しています。。。
どんだけだ (涙)
そんなわけで、寒さと恐怖と安堵ともろもろで、
鼻がグシュグシュの状態で目にした、夜の特別拝観中の清水寺の姿は・・・
それはそれは、美しかったです (涙)!!
もちろん、国宝である 《清水寺本堂》 も目にすることが出来ました。
清水寺、サイコーです
かくして、京都での大冒険を終え、
無事に深夜バスで、東京に舞い戻った国宝ハンターなのでした。
めでたしめでたし。
今現在の国宝ハンティング数 296/1085
国宝ハンターは、ランキングにも挑戦中
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正義の“かたち”展
神奈川県川崎市。
かつて中村家が住んでいた藁葺き屋根の家は、
1971年に、 “抽象的建築の匠” 篠原一男の手によって、劇的に大変身!
まぁ、なんということでしょう。
『直方体の森』 と名付けられた、こちらの篠原一男の代表作に、
家主である日本画家の中村正義は、その晩年まで住み続けたのだそうです。
ただ、その独特過ぎる建築ゆえに、
訪れる人々は、 「美術館のような建物ですね」 と驚いたのだとか。
さてさて、家主である中村正義が、52歳という若さで亡くなってから、11年後。
この建物は、もう一度、劇的な大変身を遂げるのです!
「美術館のような建物ですね」 と言われていた一軒家が・・・
本当に、中村正義の美術館として生まれ変わってしまいました。
まぁ、なんということでしょう。
ちなみに、
メインの展示室となっている、こちらのフロアは、元々はリビングだったのだとか。
テレビとか普通に置いてあったそうです。
まぁ、なんということでしょう (笑)
そして、何よりも気になるのが、この天井の高さですが、住宅だった時も、この高さだったとのこと。
まぁ、なんという天井高でしょう。
・・・と、ついつい建物の話ばかりしてしまいましたが (笑)
僕にとってのメインは、建物よりも、中村正義の作品。
今年の春先に練馬区立美術館で開催されていた中村正義展で、
彼の世界観に、すっかり魅せられて以来、一度は訪れたい美術館だったのでした。
小田急線の読売ランド前駅から、バスで数分。
さらに、最寄りのバス停から徒歩で数分、
坂を上がり続けなくては美術館に辿り着けないとのことで、なかなか重い腰が上がらなかったのですが。
ようやく一念発起!
気合を入れて (←?) 、行ってまいりました。
念願の初中村正義の美術館で、
ちょうど開催されていたのは、 “正義の“かたち”展 ” という美術展。
中村正義が、慣習や時代に縛られることなく、
自由に素直に描いた “かたち” が登場する作品をフィーチャーした美術展です。
今回の美術展のメインビジュアルとなっている 《街》 という作品は、
美術館で、もっとも目を惹く特等席な場所に飾ってありました。
それだけに、いわゆる中村正義らしい (?) 『顔』 の絵も多数展示されていましたが、
印象に強く残っているのは、こちらのあまり中村正義らしくない (?) 《街》 という作品。
パッと見は、怖い感じの絵かもしれませんが、
しばらく見つめていると、優しさのようなものを感じられる不思議な作品でした。
どこからか、 『遠き山に日は落ちて』 が聞こえてくるような。
そんなノスタルジックな気分になる一枚です。
他にも、印象に残った絵は、たくさんあったのですが。
絵以上に印象に残ったのが、館長さんによるお茶のおもてなし。
中村正義の長女に当たる館長さんが、
父である中村正義のエピソードや、美術館の建物に関する話、
そして、来年1月にロードショーされる中村正義のドキュメンタリー映画の話などをお聞かせくだいました。
(館長さん、番宣しておきましたよw)
中村正義の作品に囲まれつつ、娘さんの父への愛情も感じられる美術館でした。
かつては、 「美術館のような建物ですね」 と言われていたようですが、
今は、 「人の家のような美術館ですね」 と言いたいくらいの居心地の良さです。
ちなみに、現在開催中の美術展は、11月30日まで。
・・・と言っても、開館日が金・土・日だけなので、残りの開館日は、11月30日オンリーです。
情報が遅くて、すいませんm(__)m
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木から生まれた人形・玩具たち
前から、その存在が気になっていた横浜人形の家に行ってきました。
“家” と名乗るくらいですから、小さな施設を想像していたら・・・
だいぶ大きなミュージアムでした!!
御謙遜にもほどがあります。
さてさて、そんな横浜人形の家では、
現在、どうやら “こけし祭り” なる謎の祭りが開催中のようです (笑)
一体、どんな祭りなのでしょう。
「その答えは、きっと横浜人形の家の中にあるはず!」
…と信じて、いざミュージアムの中へ。
世界141カ国・約1万4千点の人形と、人形に関する資料を所蔵するミュージアムだけあって、
会場の中では、さまざまな人形が展示されていました。
(館内は、フラッシュを焚かなければ写真撮影可です)
海外の人形もたくさんあれば、
日本の人形もたくさんあります。
特に日本の郷土人形は、47都道府県別に展示されており、
自分の地元の郷土人形が、一目でわかる仕組みになっていました。
ちなみに、僕の出身地である千葉県の郷土人形は、こちら↓
・・・・・・・・・・・。
すいません。
全く馴染みがないので、何の思い入れもなかったです (笑)
そして、この展示室のコーナーの一角に、大量のこけしが展示されていました。
「こっ・・・これが、こけし祭りというヤツか!!」
あまりのこけしの多さに、若干引き気味です (笑)
もう一生分のこけしを観た気がします (←?)
その後も展示室は続き、新規所蔵されたというブライス人形があったり、
伝統的な文楽人形があったり、
ビートルズの人形があったり、
個人的に、めちゃくちゃ懐かしい “にこにこぷん” の人形があったり、
と、広くて深い人形の世界を、十分に堪能させて頂きました。
これで、入館料300円とは、かなりお得な気がします。
さてさて、この時点で十二分に満足したのですが。
“木から生まれた人形・玩具たち” なる企画展も開催されているようなので、覗いてみることにしました。
と、その会場で、待ち受けていたのは・・・・・。
「また、こけし!!・・・・ハッΣ(・ω・ノ)ノ!こっちが、真の “こけし祭り” か!!」
木から生まれた人形は数多くありそうなものなのに。
なぜに、こけしオンリーなのか。
あまりのこけし推しっぷりに、わりと引き気味です (笑)
(ちなみに、後期[1/2~1/20]には、マトリョーシカなど海外の木製人形も展示されるそうです)
さてさて、このこけし祭りな展覧会ですが、
ただ単に、大量のこけしを並べただけの展覧会では、決してありません。
たかが、こけし。されど、こけし。
意外と深い (?) こけしの世界を、
わかりやすく紹介せんとする意欲的かつ画期的な展覧会でした。
例えば。
皆様、こけしに系統があるというのは、ご存知でしょうか?
こちらのこけしは、こけしの産地として一番ポピュラーな鳴子のこけし。
しかし、こけしには、鳴子系以外にも、様々な系統があるのです。
頭頂の赤い放射状の飾りが特徴の遠刈田系に、
ベレー帽をかぶったかのような頭が特徴的な弥治郎系、
どことなくアイヌっぽさを感じられる津軽系をはじめ、
実に、10種類近くものこけしの系統があることが判明!
これからは、どの系統のこけしなのかを意識して、こけしに接しようと思います (←?)
また、こけしには、座っているタイプの “ねまりこ” や、
(↑座ってるようには見えませんが、座っているんです!)
籠に入っているタイプの “えじこ” など、
別バリエーションがあることも判明!
・・・・・奥が深いような顔には見えませんが (笑)
こけしは、とっても奥が深かったです。
大きいこけしや小さいこけし、一つとして同じものはないですね。
ともあれ、この日一日だけで、一生分どころか来世分のこけしまで観てしまった気がします (←?)
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手の痕跡
国立新美術館では、 “リヒテンシュタイン展” 。
東京都美術館では、 “メトロポリタン美術館展” 。
東京国立博物館では、 “中国 王朝の至宝” 。
・・・・・と、さすがに芸術の秋だけあって、
現在、都内の各美術館で、大型美術展が開催されています。
そんな状況の中、西洋美術の殿堂・国立西洋美術館で開催されているのは、
“手の痕跡 国立西洋美術館所蔵作品を中心としたロダンとブールデルの彫刻と素描” という美術展。
展示されているのは、サブタイトルそのままに、
国立西洋美術館所蔵作品を中心としたロダンとブールデルの彫刻と素描です。
実は、ロダンの彫刻を58点 (!) 、
ブールデルの彫刻作品を11点も所蔵している国立西洋美術館。
しかし、これまでに、それらを一堂に展示した美術展は、一度も開催されたことがなかったそうで。
意外にも、国立西洋美術館のロダン&ブールデルコレクションが紹介されるのは、今回の美術展が初の機会。
そういうこともあって、 「さぞかし、気合の入った美術展会場なんだろうなぁ♪」 と思いきや・・・
意外とシンプルwww!!
ただ、このシンプルさが、
ロダンとブールデルの彫刻の持つ力強さを最大限に引き出しているような気がしました。
「余計な演出をしない」 という演出が、功を制した美術展。
さてさて、国立西洋美術館の常設展で、静岡県立美術館で、
ブリヂストン美術館で…と、これまでに、ロダンの彫刻作品は何度も目にしていることもありまして。
正直なところ、 「もうロダンは、いいかなぁ…」 と食指気味だったのですが。
今回、改めて、ロダンの作品を、まとめて目にしたことによって、
「やっぱり、ロダンはスゴい!!」
ということを強く実感させられました。
特に、印象に残っている作品が、こちらの 《泣く女》 ↓
彫刻作品と頭ではわかっているつもりですが、
どうにも、大理石から顔が浮かび上がっているようにしか見えなくて、ゾッとします。
この “大理石から顔が浮かび上がっているシリーズ” (←?) には、
もう1点 《洗礼者ヨハネの首》 もありました。
こちらも、ゾッとします。
インパクトが大きかったと言えば、こちらの 《国の護り(武器をとれ)》 も。
勝利のポーズを取っているのは、戦争の女神なのだとか。
・・・・・それにしても、テンションが高すぎです (笑)
(↑「エイドリア~ン!!」 と叫んでいるようにしか見えないw)
人体の彫刻しか作っていないイメージのロダンですが。
《嘆きの獅子》 のように、動物をモチーフにした彫刻も制作していたのですね。
しかし、このライオン君は、何を嘆いているのでしょう?
シマウマに逃げられたとか??
ロダンは、 “嘆き” が好きだったのでしょうか。
《嘆きの獅子》 とは別に、もう1点、 《嘆き》 というタイトルの作品がありました。
・・・って、どんな嘆き方だ (笑) ?!
最後に、もう1点だけ、ロダンの作品を。
こちらは、 《エヴァ》 という作品。
エヴァはエヴァでも、エヴァンゲリヲンのエヴァではなく、アダムとイヴのエヴァ (=イヴ) です。
羞恥心で身悶えているさまが、デフォルメ的なくらいに表現しています。
明らかに観て欲しくなさそうなエヴァ。
しかし、それでも、僕は観賞するのです。
なんなら、写真も撮っちゃうのです。
・・・わしゃ、変態か。
こんなにも、観賞していて、罪悪感が芽生える彫刻作品も珍しいです。
ちなみに、ロダンばかり紹介してしまいましたが、
ブールデルの作品も、素晴らしい作品が多かったです。
とりわけ印象的だったのが、こちらの手をモチーフにした彫刻↓
タイトルは、ズバリ 《絶望の手》 !
確かに、絶望感が漂っています。
“手の痕跡” を、たっぷり楽しんだ後は、是非、国立西洋美術館の前庭へ。
無料で観れるがゆえに、いつもは有難味を感じない前庭のロダン&ブールデルの彫刻作品ですが。
一味も二味も違った風に、見えてきますよ。
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新・無料で観れる 美術百選 《東京駅(東京都千代田区)》
(注:この記事は、 『新・無料で観れる 美術百選』 です)
東京駅。
京葉線の改札を抜けると、目の前に巨大なレリーフが現れる。
このレリーフには、知られざる男たちの物語があった―
戦後間もない昭和22年。
進駐軍の鉄道司令部であるRailway Transportation Office (通称RTO) が、東京駅設置された。
その設置工事中、とある運輸省の建築技術者が言った。
「進駐軍の目を驚かす意匠は施せないだろうか」
皆が湧いた。
東海道や国立公園などの日本の名所旧跡、
日本地図を石膏レリーフで表し、R.T.O待合室の壁3面に施すことを決めた。
図案と総監修を託されたのは、横浜高等工業高校 (現横浜国立大学) 教授の中村順平。
フランスのエコール・デ・ボザールに学び、
日本人初のフランス政府公認建築士 (D.P.L.G) の資格を得た男だった。
中村は、当時、新鋭の彫刻家だった本郷新や建畠覚造たちを集めた。
そして、いろいろあって (←ここのドラマについては知らないw) 、レリーフは完成した。
この完成したレリーフを見て、進駐軍は驚いた・・・に違いない。
新・無料で観れる 美術百選 004 中村順平ら 《R.T.Oレリーフ》
2012年秋。
東京駅は、元の姿に生まれ変わった。
それと時を同じくして、数十年ぶりに発見された 《R.T.Oレリーフ》 が、京葉線の改札近くに設置された。
進駐軍の目を驚かせた 《R.T.Oレリーフ》 は、
これからは、東京駅を行きかう人の目を驚かせるのである。
<無料で観れる美術 データ>
東京駅
住所:東京都千代田区丸の内1-9-1
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時代の美 第2部 鎌倉・室町編
2012年10月20日に、完全リニューアルオープンした五島美術館。
それを記念して開催されているのが、五島美術館&大東急記念文庫が所蔵する名品を、
奈良・平安編、鎌倉・室町編、桃山・江戸編、朝鮮・中国編の4部構成で紹介する “時代の美” という美術展。
半年間というスパンで開催される駆け足の美術展ゆえに、
第1部の “奈良・平安編” は、すでに終了し、早くも第2部の “鎌倉・室町編” に突入です。
ちなみに、この美術展も、12月24日には終了予定。
「五島美術館そんなに急いでどこへいく?」 という感じです (笑)
さてさて、時代が変われば、美術の形式も変わるのは、当然の話で。
今回の “鎌倉・室町編” には、
前回の “奈良・平安編” には無かった歌仙絵 (※1) や、
(※1 歌仙絵…和歌に歌人の姿が添えられている絵。歌詞カードに、アーティスト写真が添えられていて、どちらも楽しめるようなもの)
墨跡 (※2) の名品の数々、
(※2 墨跡…そもそもは、墨で書いた筆跡を指す言葉なのですが。
なぜか、日本では禅宗のとってもエラ~い人が書いた書のことだけを指すようになった)
そして、金沢文庫から借りパクしたまま (?) の書籍の数々など、
武家政権が成立した鎌倉・室町時代らしい、
『雅 (みやび)』 とは真逆の作風の作品が多く見受けられました。
ちなみに、今回の美術展でも、重要文化財作品の数々が惜しげもなく展示されています。
特に見逃せないのは、12月9日までしか展示されない国宝の 《紫式部日記絵巻》
制作年代の違いもあるのでしょうが、
同じ国宝の絵巻の 《源氏物語絵巻》 と比べて、いまだに現役で (?) 色が鮮やか!
今回、他に展示されている作品が、
むさい (むさ苦しい?無彩??) 作品ばかりなので、一際、色鮮やかな世界が映えていたような気がします。
もちろん 《紫式部日記絵巻》 以外にも、手の長さが尋常でない猿が描かれた 《猿図》 や、
鎌倉時代の雨の降らせ方マニュアル 《祈雨日記》 、あの一休さんの 《梅画賛》 など、見逃せない作品多数。
そんな中でも、僕のイチオシは、 《駿牛図断簡》 !!
一見すると、何の変哲もない牛の絵なのですが。
実は、こちらは、鎌倉時代の牛車用の名牛や駿牛の姿を似絵 (=リアルな肖像画) 風に描いたもの。
つまり、鎌倉時代当時の人にとっては、
単なる牛には見えておらず、ランボルギーニやフェラーリのように見えているはず (たぶん!)
五島美術館が所蔵しているのは、こちらの1枚ですが、
元々は、10図あったそうで、現在は8図が現存しているそうです (トーハクも所蔵しているとのこと)
鎌倉時代の 『ベストカー』 。
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イタリア至高の輝き展
それを祝して、今、ブルガリのアイコンとなっている “セルペンティ” (=ヘビ) が・・・
ブルガリ銀座タワーに巻きついちゃっています!
しかも、光っちゃってます!!
イルミネーションに美しさを感じつつ、
怪獣映画のようなビジュアルに恐怖も感じつつ (笑)
道行く多くの方が、ブルガリ銀座タワーの前で足を止めては、写真を撮っていました。
さてさて、そんなブルガリ銀座タワーでは、
現在、セルペンティのイルミネーションだけでなく、他にも5周年記念イベントが開催されています。
それは、 “イタリア至高の輝き展” です。
12月30日まで。
展示されているのは、こんなジュエリーだったり、
あんなジュエリーだったり、
ブルガリの歴史に残る名作ジュエリーの数々が、一挙大公開されています。
今回公開されている名作ジュエリーは、
すべてブルガリ・ローマ本店に収蔵されているコレクションのもの。
この展覧会のためだけに、ローマから来日している貴重なジュエリーたちです。
それらの名作ジュエリーを、単にディスプレイして展示してあるだけではなく。
新進気鋭のインタラクティブアーティスト・松尾高弘さんの作品とコラボさせて展示してある等、
創業128年という歴史に胡坐をかかない (←?) 展覧会のチャレンジングな姿勢に好感が持てました。
ジュエリーに興味のない男子が観ても、フツーに楽しい展覧会です。
また、特に必見なのが、こちらのジュエリーたち↓
実は、これは、女優エリザベス・テイラーが、
5番目の夫リチャード・バートンから結婚のプレゼントとして贈られたネックレス。
正真正銘のプライベートコレクションです。
このネックレスを含め、今回の展覧会には、
日本初公開となるエリザベス・テイラーのプライベートコレクションが計8点も出展されています。
元祖セレブ女優のラグジュアリーな世界を、ご堪能くださいませ♪
さて、これらの貴重なコレクションを目にすることが出来るだけでも十分有難いことなのですが。
さらに、有難いことに、今回の展覧会は、
8階のプライベートラウンジと、4階の “サローネ コンドッティ” が会場として使用されています。
実は、これらのスペースは、これまでに一度も一般公開されてこなかった超特別なエリア。
そのゴージャスな空間を味わえるだけでも、行く価値アリです!
さてさて、気になるのは、そんなセレブな展覧会が、
「一体、いくらで観賞できるの (焦) ??」 ということ。
ブルガリですし、さぞやお値段が張るのでは・・・と思いきや、何と無料!
もちろん、帰りに、ブルガリの何かを買わなきゃいけない・・・なんてことは、ありません (笑)
これまで、一度もブルガリに親しみを感じたことはなかったですが、
今回の展覧会で、一気にブルガリに親しみを感じることが出来ました。
ブルガリの指輪は、まだまだ買えませんが、これからもよろしくお願いしますm(__)m
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第四十五話 国宝ハンター、告知する!
~前回までのあらすじ~
♪たとえ 火の中 水の中 草の中 森の中
土の中 雲の中 あのコのスカートの中 (キャ~!)
なかなか なかなかなかなか なかなか 大変だけど
かならずGETだぜ! 国宝GETだぜ!
・・・・・というわけで、国宝ハンターは、
今日も国宝を捕まえる (←?) ために、カントー地方を旅しています。
2012年も残すところ、あとわずかとなりました。
暦の上では、お坊さんも走るという師走。
もちろん、国宝ハンターも走ります。
まず、最初に向かったのは、リニューアル後、3度目の来訪となる五島美術館。
かれこれ1ヶ月半に3回も訪れていることになります。
すっかり常連さんになりました。
現在開催中の “時代の美 第2部 鎌倉・室町編” に展示されていた国宝は、
《紙本著色紫式部日記絵詞〈絵三面/詞三面〉》(ジャンル:絵画)
『源氏物語』 を絵巻にした 《源氏物語絵巻》 も国宝に指定されていますが、
その作者の紫式部によって記された 『紫式部日記』 の絵巻も国宝になっているとは!
しかも、大阪の藤田美術館が所蔵する 《紫式部日記絵詞》 も国宝に指定されているとのこと。
実は、紫式部は、隠れた国宝ヒットメーカーだったのですね。
続いて、東京国立博物館へ。
こちらの方が、よっぽど通っています。
常連さんの中の常連さんと言えましょう。
今回、国宝室に展示されていたのは・・・
鳥取の豊乗寺が所蔵する 《絹本著色普賢菩薩像》(ジャンル:絵画)
象の目つきが、鋭いのが印象的でした。
象って、もっとクリクリしたつぶらな瞳だったような。
それと、展示室1では、
長屋王が願主となって写経させた 《大般若経》(ジャンル:書籍・典籍) をゲット。
これで・・・
今現在の国宝ハンティング数 299/1085
300件目の国宝まで、あと1歩。
スペシャルな国宝を目指して、今年ラストの大一番に挑みます!
その模様は、次回のお楽しみ。
・・・・・と、最後に、告知があります。
“国宝ハンター” という企画を開始して、早1年半。
それを記念して、来る12月14日 (金) に、銀座のアートカフェ “ART FOR THOUGHT” さんにて、
『笑いdeアートナイト~もっと国宝を観とかナイト~』
という (おそらく) 日本初の国宝をテーマにしたバラエティーショーを開催いたします!
ブログの記事面の都合上、泣く泣くカットした国宝ハンターの数々のエピソードを披露したり、
国宝に関する基礎知識やトリビアをランキング形式で紹介したり、
笑って、ためになって、日本と美術品がもっと好きになる2時間の国宝バラエティショーです。
時間は、19時開場、19時30分開演で、終演は21時30分の予定です。
料金は、1500円 (1ドリンク込みです)
定員は、20名なので、参加希望の方は、どうぞお早めに。
参加希望の方は、こちらのメールフォームよりお知らせください。
詳細をお知らせいたします。
http://homepage3.nifty.com/art-teller/tony_contact.htm
国宝ハンターは、ランキングにも挑戦中