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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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フランス印象派の陶磁器 1866-1886

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現在、パナソニック 汐留ミュージアムでは、
“フランス印象派の陶磁器 1866-1886 -ジャポニスムの成熟-” が開催中です。

印象派の絵画を取り上げた美術展は、数多く開催されてきましたが。
こちらは、おそらく本邦初となる印象派の陶磁器を取り上げた美術展です。


正直なところ、印象派の陶磁器と言われても、いまいちピンと来ませんでした。
それゆえ、どんな姿の陶磁器なのか、全くイメージできず会場に向かったのですが。
紹介されていた作品を、一目見るなり・・・

《バルボティーヌ 草花燕図水注》  《バルボティーヌ 草花燕図水注》


バルボティーヌ薔薇図花瓶  《バルボティーヌ薔薇図花瓶》


「あ、印象派の陶磁器だ!!」

と、思わず心の中で叫んでしまいました。
初めて目にしましたが、確かに、印象派の陶磁器というものがあったのですね。

ちなみに、これらの陶磁器作品が、日の目を見たのは、第1回印象派展から100年を経た1974年のこと。
パリで開催された 「セラミック・インプレッショニスト」 という展覧会を機に、注目を浴びるようになったそうです。

西洋の陶磁器というと、マイ●ンとかロイヤルコ●ンハーゲンなどのイメージしかなかったので。
今回のような印象派の陶磁器は、とても新鮮に映りました。
印象派の絵画のような筆致が感じられる陶磁器は、実に絵画的。
悪い意味ではなく、陶磁器という感じが全くしませんでした。
これらの作品にくわえて、ルノワールの 《赤い服の女》 をはじめ、

赤い服の女


印象派の絵画も10点ほど展示されているので、全体的に陶磁器展というよりも絵画展という印象です。



テーブルウェアのセットモデルが写真撮影可なのも、嬉しい配慮。
会場にいる皆様が、思い思いにパシャパシャ撮影されていましたカメラ

テーブルウェア  テーブルウェア


個人的に強く印象に残ったのは、
フランス陶器における最初のジャポニスムの作品として紹介されていた 《ルソー》 シリーズ。

ルソー  ルソー


デザインを担当したのは、銅版画家のフェリックス・ブラックモンだとありましたが。
元ネタは、完全に 『北斎漫画』 。
『北斎漫画』 の該当ページとともに紹介されていましたが、
参考にしたというレベルを通り越して、そっくりそのまま引用されていました。
すっかり時効になっているのでしょうが、あきらかに著作権侵害!




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