~前回までのあらすじ~
10年に1度の祭典を目にするべく、大阪にやって来た国宝ハンター。
しかし、はるばる遠征してまで目にした国宝は、文字だらけで、感動のないものでした。
でも、いいのです。
国宝ハンター界 (?) には、こんな言葉があります。
「国宝ハンティングで重要なことは、感動することでなく目にすることである。」
1年に2日 (4月17日&18日) しかご開帳されないという国宝の仏像を求めて、
大阪市中央区から、大阪府の最南にある河内長野市まで足を運びました。
ほぼ和歌山です。
かなり遠い。
河内長野駅から、さらにバスに揺られること30分。
目的地である観心寺に到着です。
山深い場所にあるだけあって、空気が神聖に感じられました。
・・・・・が、燈籠の風情の無さで、プラマイゼロ (笑)
ご開帳されていたのは、 《木造如意輪観音坐像(金堂安置)》(ジャンル:彫刻) です。
御顔立ちや身に纏った雰囲気は、とても有難~い感じなのですが。
正面から向き合うと、どうにも態度が、ふてぶてしい印象で。。。 (←罰当たり)
こちらも、やっぱりプラマイゼロ (笑)
それ以上に、説法していたお坊さんの喋りが、
さすが関西だけあって、達者だったことのほうに感動しました (←そこに?)
ちなみに。
写真では、先ほど登場しましたが。
如意輪観音様が安置されていた《観心寺金堂》 (ジャンル:建築) も国宝です。
観心寺から、同じ河内長野市内にある金剛寺へ。
普通に行くとなると、一度、河内長野駅に戻って、バスに乗り換えて・・・となるところなのですが。
有難いことに、河内長野市の観光課のご厚意で、開帳の2日だけ無料シャトルバスが走っています。
この恩恵に預かり、金剛寺へ。
境内は、のきなみ工事中・・・。
風情は、ゼロ。
というより、むしろマイナス。
仕方がないので (?) 、さっさと本題の国宝ハンティングを済ましてしまうことに。
こちらの宝物館にて、 《剣〈無銘/〉》(ジャンル:工芸品) をゲット。
両刃タイプで装飾的なカッコいい刀でした。
まんまドラゴンクエストに出てきそうな。
国宝とは関係ないですが、金剛寺の庭園は、綺麗でした。
あまり庭に興味のない僕ですが、思わず声を上げてしまったくらいです。
効率よくシャトルバスを乗り継げたこともあって、時間に少し余裕が生まれたので。
思い切って、お隣の和泉市へ。
かねてより気になっていた和泉市久保惣記念美術館を訪れました。
まず何より、想像していた何倍も広くてビックリ!
赤いラインで囲んだところ全てが、和泉市久保惣記念美術館の敷地です。
さて、そんな和泉市久保惣記念美術館では、
“久保惣コレクション名品撰-美術館の国宝・重文-” が開催されていました。
和泉市久保惣記念美術館が所蔵する2件の国宝が公開中。
1件は、昨年のトーハクに出展されていた 《歌仙歌合》 。
そして、もう1件は、 《青磁鳳凰耳花生〈銘万声/〉》(ジャンル:工芸品) です。
青磁のきめ細やかな肌が、目に吸い付くような逸品。
その磁肌をじーっと眺めていると、なんだか甘味を感じました。
「あ、マーブルチョコのコーティング部分みたいなんだ!」 と、
その時は、自分なりに納得したのですが、今冷静になって、文章にしていると、
自分でも自分が意味不明です。
国宝の陶磁器をマーブルチョコに例えるって・・・ (苦笑)
さぁ、 《青磁鳳凰耳花生〈銘万声/〉》 も目にしたし、あとは帰るだけ。
今回は特にハプニングらしいハプニングのない順調な旅だったと思ったら・・・
バスに乗り遅れてしまいました
というわけで、ダッシュ。
最寄の駅まで、ダッシュです。
最寄と言っても、5㎞以上。
1時間くらい走りました。
過去最高にキツかった思い出ですが、
写真を撮っている余裕が無かったので、走っていたことを証明できません。
それが、一番キツいです。
どうしても遅れることが出来なかったのは、帰りが飛行機だったから。
格安航空の、さらにキャンペーン期間だったので、なんと大阪~東京 (成田) で、3200円。
高速バスより安い!
そして、何より早い!
高所恐怖症なのですが、背に腹は変えられませんでした (笑)
今現在の国宝ハンティング数 585/1090(1089改め)
5位以内を目指して、ランキングに挑戦中!(現在10位です)
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第八十話 国宝ハンター、空を飛ぶ!
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