ブリヂストン美術館で開催中の・・・
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
“描かれたチャイナドレス ─藤島武二から梅原龍三郎まで” に行ってきました。
こちらは、1910年代から40年代にかけて、
日本人洋画家によって描かれたチャイナドレスの女性像をテーマにした美術展です。
おそらく・・・というか、まず確実に日本初の美術展だと思います。
チャイナドレスの女性像だけで美術展が成立するのか心配でしたが。
それは、全くの杞憂に終わりました。
意外と、チャイナドレスの女性像が描かれた洋画はあるものです。
・・・・・・・・が。
いわゆる、チャイナドレスと聞いて連想するセクシーなチャイナドレスはありませんでした。
全体的には、チャイナドレスというよりも、支那服という感じ。
期待していた男性の皆様、申し訳ありません (←?)
マネキンが着ている19世紀後半のチャイナドレス (実物!) で、我慢してくださいませ (←??)
今回展示されていた作品の中で目玉となるのは、
やはりポスターにも使われているポーラ美術館が所蔵する藤島武二の 《女の横顔》 です。 (写真右)
「日本の女の横顔に美しいものはない」 と女性の好みにうるさかった藤島武二。
そのお眼鏡にかなった女性モデルは、なんと竹久夢二の元カノ・お葉だったそうです。
額のカーブ、鼻筋、あごのライン・・・どれをとっても美しい横顔でした。
現在、Bunkamuraザ・ミュージアムで、ちょうど公開中の横顔の傑作、
ピエロ・デル・ポッライウォーロの 《貴婦人の肖像》 に負けるとも劣らない一作です。
個人的に最も興味を惹かれたのは、 《支那の踊り》 という一枚。 (写真左)
この強烈な印象を与える絵を描いたのは、久米民十郎なる画家。
渡欧を控えていた前日に、横浜のホテルにおいて、
関東大震災の被害に遭い、30歳という若さで圧死してしまった人物なのだそうです。
久米民十郎が、当時新聞に語ったところによると、その制作スタイルも、かなり強烈。
なんでも巫女を雇って、トランスした巫女が描いた線をもとに絵を仕上げていたそうな。
(↑本当だとしたら、かなりエキセントリック!)
新聞記事には、“霊媒派” と紹介されていたようです。
チャイナドレスと一口に言っても、多種多様。
それぞれの画家のヨーロッパから見たアジア観が反映されていて、実は深い内容の美術展でした。
どれくらいのニーズがあるのかわかりませんが、
開催してみたことに何かしらの意義があるような気がします。
ちなみに、今回の美術展は、ドレスコード特典アリ。
もちろんチャイナドレスです。
チャイナドレスを着て美術館に行くと、団体料金で観賞させてもらえるようです。
チャイナドレスのある方は、是非!
(中国を連想させる服なら、基本的にOKだそうです)
10位以内を目指して、ランキングに挑戦中!(現在11位)
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描かれたチャイナドレス
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