日本全国の天文ファン、宇宙ファンの皆様、お待たせいたしました。
本日は、宇宙をテーマにした展覧会・・・もとい、宇宙をテーマにした美術展をご紹介させて頂きます。
その名も、 “ミッション[宇宙×芸術] ― コスモロジーを超えて” 。
会場は、東京都現代美術館です。
(間違って、国立科学博物館に行ってしまいませんように)
[宇宙×芸術] をクロスオーバーさせた美術展は、おそらく日本初。
それだけに、どんな [宇宙×芸術] 作品と出合えるのか、
会場に入る前からワクワクドキドキが止まりませんでした。
・・・が、その一方で。
そもそも [宇宙×芸術] 作品なんて存在するのか、という不安も。
別の意味で、ドキドキが止まりませんでした (笑)
結論から言いますと、想像していた以上に、
さまざまな芸術分野の [宇宙×芸術] 作品が紹介されていて、終始ドキドキしっぱなし。
宇宙に憧れていた少年時代を思い出し、童心に返って楽しめる美術展でした。
まず何よりも特筆すべきは、重複になりますが、
さまざまな芸術分野の [宇宙×芸術] 作品が紹介されていたこと。
アポロ11号のクルーが月面で撮影した写真や、宇宙をモチーフにした切手、
大平貴之さんが制作したプラネタリウム、谷川俊太郎さんによる宇宙をテーマにした詩を紹介するだけでなく。
[宇宙×漫画] の第一人者・松本零士さんの原画や、
松本零士 《宇宙博物史・火星ホテル》
1992-97年 日本宇宙少年団機関紙「L5」掲載 ©松本零士
世界で初めて宇宙で撮影されたCMまでも紹介されていました。
また、ただジャンルが広く取り揃えられているだけでなく、
東京都現代美術館の美術展らしく、 [宇宙×芸術] な現代アート作品も数多く展示されています。
その中でも特に印象的だったのが、名和晃平さんの作品で埋め尽くされた部屋でした。
《Direction#54》 を筆頭に、
2012年 Photo:Nobutada OMOTE|SANDWICH(参考図版)
モノクロの絵画作品が、数多く展示されています。
「・・・・・これのどこが宇宙なの??」
と、思考のブラックホールに吸い込まれそうになりましたが、
別会場で流されている制作のメイキング映像を観て、納得しました。
なるほど、重力を利用して描いた作品・・・つまり、地球上でしか描けない作品だったのですね!
こんな発想が次々と浮かぶ名和さんの頭の中もまた宇宙なのではなかろうか。
もう一人、宇宙のように果てしない発想力を持っているアーティストが、鈴木康広さん。
鈴木康広 《りんごの天体観測》 2006年(参考図版)
彼は、ある時、りんごの表面にある点々模様が、星空のように見えたそうで。
そこから発想して、りんごをプラネタリウムに見立てた作品を制作しています。
さらに、そこから派生した新作も発表されていました。
東京都現代美術館の天井高を活かした作品になっていますので、それは会場でのお楽しみ。
他にも、東京都現代美術館の天井高を活かした作品はいくつもありましたが、
特に圧巻だったのは、天井高19mのアトリウムに設置された超大作 《憑依する滝、人工衛星の重力》 です。
こちらは、最近人気急上昇中のウルトラテクノロジスト集団・チームラボによる新作で、
実物大の人工衛星 「だいち2号」 の模型に、滝が降りかかる様がプロジェクションマッピングされています。
その圧倒的な光景に、しばし、ボー然。
実際には、あり得ないはずの光景なのに、時間を忘れて魅入ってしまいました。
この美術展のクライマックスとして、これ以上相応しい作品はないでしょう。
ちなみに。
《憑依する滝、人工衛星の重力》 は写真撮影可能。
他にも、写真撮影が可能な作品が数点あります。
その中には、こんな作品も↓
会場に突如として現れた謎の布。
宇宙感 (←?) は、皆無です。
しかし、実は、この弾力性のある柔らかい布は通り抜けられるようになっており、
通り抜けることで、まるで無重力にいるかのような不思議な体験が出来てしまうのです。
童心に返って、Let's try!
まだまだ紹介し足りませんが、宇宙と違って、ブログの記事は果てがあるので、この辺で。
天文ファン・宇宙ファンだけでなく、現代アートファンも楽しめる見応えたっぷりな美術展でした。
“そもそも [宇宙×芸術] 作品なんて存在するのか” などと、余計な心配をしていた自分を反省です。
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