本日ご紹介するのは、2014年注目度No.1展覧会 “台北 國立故宮博物院-神品至宝-” 。
こちらは、世界四大博物館の1つに数えられている台北の國立故宮博物院、
その69万点にも及ぶコレクションの中から、特に代表的な作品ばかりを厳選して紹介する展覧会です。
この秋には、九州国立博物館でも開催される予定ですが、
そちらに先行して開催されている東京国立博物館での展示の目玉は、何と言ってもコチラ↓
《翠玉白菜》 清時代・18~19世紀
(展示期間:6月24日(火)~7月7日(月)/東京のみ) 台北 國立故宮博物院蔵
國立故宮博物院の顔として、今まで一度も海外に貸し出されたことがないという神品中の神品です。
そんな 《翠玉白菜》 が、2週間だけの限定展示とは言え、奇跡の初来日!
これは行かないわけにはいきません!!
展覧会の会場は、平成館ですが。
《翠玉白菜》 は、本館の特別5室に展示されています。
美味しいものは最後に取っておくタイプなので、先に平成館のほうから観賞することにしました。
心の中は、すでに 《翠玉白菜》 のことでいっぱいなので、
自然と平成館の会場を歩く速度は足早になってしまいます。
・・・・・・・が。
淡い色彩が美しすぎる 《青磁輪花碗》 や、
汝窯 北宋時代・11~12世紀 台北 國立故宮博物院蔵
とても刺繍で出来ているとは思えない驚異の 《刺繍九羊啓泰図軸》 、
元時代・13~14世紀(東京のみ) 台北 國立故宮博物院蔵
精巧なミニチュアがぎっしり詰まった “皇帝の玩具箱” 《紫檀多宝格》 などなど、
清時代・乾隆年間(1736‐1795) 台北 國立故宮博物院蔵
立ち止まらずにはいられない名品が次から次へと登場し、
《翠玉白菜》 へ一点突破しようとする僕の行く手を阻んできました (←?)
何、この鉄壁のディフェンス。
何、この選手層の厚さ。
結局、30分くらいで流し見しようという僕の予定は崩れ、
平成館の会場を後にしたのは、その1時間半後のことでした。
《翠玉白菜》 ばかりがフィーチャーされているので、
それ以外の作品は、バーターで日本にやってきたのかと思っていたのですが、とんでもなかったです。
《翠玉白菜》 以外も展覧会の主役になりうる作品が数多くあり、
さながら大河ドラマ並みの豪華キャストの展覧会といった印象でした。
正直、ここまで質の高い中国の古美術コレクションを見せつけらると、
日本の美術館や博物館が所蔵する中国の古美術作品は霞んでしまうだろうなぁ、と懸念するレベルです。
さて、その後、いよいよメインイベントへ。
本館特別5室にて、念願の 《翠玉白菜》 とのご対面です。
“・・・・・・・・・・・あれ?”
確かに、スゴかったことはスゴかったです。
もともとの翡翠の色を活かし、白菜をリアルに表現した、その技術は驚嘆すべきものがありました。
ただ、自分の中でハードルを上げすぎてしまったせいか、それを上回る感動はなかったような。。。
(※個人の感想です)
自分なりに、どうしてそこまで感動しなかったのか考えてみたのですが。
絶妙にしっくりこないサイズだったのが原因であるような気がしています。
実際の白菜と同じくらいの大きさではなく、 《翠玉白菜》 はそれよりも二回りくらい小さいサイズ。
白菜というよりも、ロメインレタスといった感じでした (←この例えが、しっくりこない?)
いっそ小さくするならば、玉で作られた 《人と熊》 のように、
清時代・18~19世紀 台北 國立故宮博物院蔵
手乗りサイズだったならば、また違った魅力が生まれたでしょうに。
くどいようですが、これはあくまで僕の個人的な感想です。
ただ、個人的な感想ついでに言うならば。
《翠玉白菜》 抜きでも、 “台北 國立故宮博物院-神品至宝-” は3つ星。
《翠玉白菜》 の観賞は、展覧会のマストというよりも、+αのオプションくらいと捉えておくほうがいいでしょう。
多くの方が、 《翠玉白菜》 7月7日までに行かねばと思っているでしょうが。
むしろ、その混雑を避けて、7月8日以降に行くのも一つの手かもしれません。
会期は9月15日までもあるのですから。
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台北 國立故宮博物院-神品至宝-
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