今日の名画は、ゴッホの 《ひまわり》 。
誰もが一度は目にしたことがある超有名絵画。
それだけに、おそらく多くの方が、じっくりとこの絵を観たことがないのではないでしょうか。
もし、見る機会があっても、
「あ、ゴッホの 《ひまわり》 だ」
「そうだね。うん」
と、まぁ、これくらいの会話しかしないのではないかと。
いやいや、さすがにもう少しするかもしれませんね。
「あ、ゴッホの 《ひまわり》 だ」
「そう言えば、日本にある 《ひまわり》 は、58億円で落札されたらしいよ」
「え~、ウソ~!」
「本当本当」
「じゃあ、目に焼き付けておかなくちゃね」
「そうだね。うん」
この場合、ある意味で、じっくりとは観るのでしょう。
しかししかし。
それでは、いけません!
もっとまっさらな気持ちになって、
改めて名画を観てみようではないかというのが、この 『リ・名画 ~re-meiga~』 という企画。
さぁ、皆さん、準備は出来ましたでしょうか?
さてさて、ゴッホの 《ひまわり》 と一口に言っても、
実は、ゴッホは7点の 《ひまわり》 を描いています。(うち6点が現存)
今僕が観ているのは、ロンドン・ギャラリーが所蔵している 《ひまわり》 。
この絵を改めて観て、まず僕が気になったのは、
“ひまわり以外は、意外と雑に描かれているなぁ” ということ。
花瓶の輪郭線が、何だかひょろっこくて貧相な感じですし、
壁とテーブル (もしかしたら、床に直置き?) の境目も、青色のひょろひょろした線です。
ひまわりの部分を隠して観たなら、正直、誰の絵か分からないほど。
意外とゴッホっぽくありません。
さらに花瓶に注目すれば、こんなところにゴッホのサインが。
意外な遊び心。
これまた、ゴッホっぽくありません。
そろそろ肝心のひまわりの部分を観ていきましょうか。
・・・いや、その前に。
一つ、皆様にご質問。
「あなたは、“ひまわり”と聞いて、何を想像しますか?」
夏。夏休み。
太陽。炎天下。
ひまわり畑。一面のひまわり。
ひまわりのような女性。
ひまわり娘。劇団ひまわり
・・・と、まぁ、ざっとこんな感じなのではないでしょうか。
(最後の方には、微妙なものも混じりましたが)
はい。
ではでは、これを踏まえた上で、ゴッホの 《ひまわり》 をもう一度観てみましょう。
ゴッホが描いた 《ひまわり》 は、
おそらく多くの方がイメージした “ひまわり” とは、だいぶ異なるのではないでしょうか?!
まっさらな気持ちで観れば観るほど、
「本当にこれ、ひまわりか?」 という不安な気持ちになってきます。
ひまわりというよりは、何だかタワシのようなモノもありますし…
今まではこの絵に慣れすぎていて、疑問に思ったこともなかったですが、
“そもそも、花瓶に15本のひまわりを活けるって、どうなのよ”
と。
さすがに華道をしたことがない僕でも、
花瓶にひまわりを15本も活けるという暴挙はしません (笑)
しかし、このひまわり(っぽい花)。
じ~っと観ていると、今にも動き出しそうな気がしませんか。
それも、 「そよそよ」 とか 「ちらちら」 とか動くのではなく、
「プギャァーーーー!!」 とか、
「ピギシューーーー!!」 とか、
奇声をあげて、その辺を飛んでいる蝿を捕ま出しそうです。
ん?
そんなひまわりの1本、いや1匹 (ちょうど真ん中にいるヤツ) が、こっちを見ていますね・・・。
おぉ、怖いです。
こっちを見ないでください。
ちなみに、ひまわりの花言葉は、 『あなただけ見つめている』 とのこと。
ひー、だから、こっちを見ないでくれって。
今日の教訓。
「あなたはひまわりのような女性ですね」 は、褒め言葉ですが、
「あなたはゴッホの 《ひまわり》 のような女性ですね」 は、全然褒め言葉にならない。
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Lot 2 フィンセント・ファン・ゴッホ作《ひまわり》
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