サントリー美術館の “プラハ国立美術工芸博物館所蔵 耀きの静と動 ボヘミアン・グラス” に行ってきました。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
数年前にも、サントリー美術館でボヘミアン・グラスをテーマにした展覧会が開催されていた気がしましたが。
過去のブログの記事を遡ってみたところ、
2011年に開催されていたのは、ヴェネチアン・グラスをテーマにした展覧会でした。
ヴェネチアン・グラスは、イタリア。
ボヘミアン・グラスは、チェコです。
くれぐれもお間違えの無いように (←自分のことは棚に上げておいて)
さてさて、今回の展覧会で紹介されているのは、 《コロウラット家紋章文蓋付ゴブレット》 や、
1720年頃 ボヘミア
《最後の晩餐文蓋付ゴブレット》 をはじめ、
1840年頃 北ボヘミア(エングレーヴィングと絵付)/ハラフ・ガラス工場、
ノヴィー・スヴェット<ノイヴェルト>(ガラスとカット)
プラハ国立美術工芸博物館が所蔵する貴重なボヘミアン・グラス約170点です。
ざっくり言ってしまえば、ボヘミアン・グラスが並んでいるだけの展覧会ということになりますが。
興味深かったのは、各章の章立てからもわかるように、
ボヘミアン・グラスの変遷が西洋美術史の変遷と、バッチリとリンクしていた点。
文字通り、ボヘミアン・グラスを透かして眺めて楽しむ展覧会であると同時に、
ボヘミアン・グラスを透かして先に見える西洋美術史の流れを追う展覧会でもあったのです。
前半分の歴史的価値が付加された美しいボヘミアン・グラスも良かったのですが。
個人的には、後半部のアールデコの影響を受けたボヘミアン・グラスや、
第二次世界大戦後から現代までの作家が制作したボヘミアン・グラス作品のほうが印象に残りました。
特に強く印象に残ったのが、パヴェル・トルンカによる 《ハート・チャクラ》 という作品。
2007年
作品そのものの色の美しさ、フォルムの美しさにくわえて、
作品を透過した光が生み出す影の美しさに、心を奪われました。
その影までも作品の一部として楽しめるのは、ガラス作品ならでは。
陶磁器作品では味わえない魅力です。
また、写真の手間に写っているフランティシェク・ヴィズネルの作品も、強く印象に残った逸品。
思わずタイトルを二度見。
実は、こちらは、 《ボウル》 なのだそうです。
中央部が尖っているので、中にサラダが入る気がさらさらしません。
こんなにも尖ったボウルが、この世の中にあったとは (形状的にも用途的にも)
この 《ボウル》 を英語表記するなら、絶対にこう↓
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耀きの静と動 ボヘミアン・グラス
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