今年2014年は、ジャン=フランソワ・ミレーの生誕200年となるメモリアルイヤー。
そんなメモリアルな年に相応しいメモリアルな美術展、
“ボストン美術館 ミレー展―傑作の数々と画家の真実” が、三菱一号館美術館にて開催されています。
会期は、来年の1月12日まで。
世界最大のミレーコレクションを誇るボストン美術館。
そのコレクションの中から厳選に厳選を重ねたミレーの作品25点を中心に、
ミレーと同じくバルビゾン村で活動したコローやトロワイヨンらバルビゾン派の画家、
ミレーの影響を受けたクロード・モネらフランスの画家の作品など、64点の作品が紹介されています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
今回のミレー展の最大のハイライト。
それは、 “ボストン美術家の3大ミレー” が3点そろって展示されていることです。
そのうちの1点である 《羊飼いの娘》 が来日するだけでも、スゴいことですが。
ジャン=フランソワ・ミレー 《羊飼いの娘》
1870-73年頃 油彩・カンヴァス Gift of Samuel Dennis Warren 77.249
ボストン美術館蔵 Photographs ©2014 Museum of Fine Arts, Boston
《刈入れ人たちの休息(ルツとボアズ)》 も、
ジャン=フランソワ・ミレー 《刈入れ人たちの休息(ルツとボアズ)》
1850-53年 油彩・カンヴァス Bequest of Mrs. Martin Brimmer 06.2421
ボストン美術館蔵 Photographs ©2014 Museum of Fine Arts, Boston
そして、ミレーの代表作中の代表作 《種をまく人》 も、来日を果たしています。
ジャン=フランソワ・ミレー 《種をまく人》
1850年 油彩・カンヴァス Gift of Quincy Adams Shaw through Quincy Adams Shaw,Jr., and Mrs. Marian Shaw Haughton 17.1485
ボストン美術館蔵 Photographs ©2014 Museum of Fine Arts, Boston
“ボストン美術家の3大ミレー” を日本で同時に目にすることが出来るだなんて。
そのありえない光景を目の当たりにして、舌をまく人になってしまいました。
今回の展覧会を通じ、ミレーの傑作の数々を観て実感したのは、
ミレーの作品は、写真写り・テレビ写りがあまり良くないなぁということ。
開催前より、この展覧会を楽しみにしていましたので、
何度もHPなどで、 “ボストン美術家の3大ミレー” を含む出展作品をチェックしていましたが。
それら画像で受けるイメージの5割~7割増しで、実物は素晴らしかったです。
なので、HPやポスターで、ミレーの作品を目にして、
「あ、こんなものか。。。」
としか感じなかった方は、それを1.5倍ないしは1.7倍してみてくださいませ。
また、さらに実感したのは、ミレーの作品は観れば観るほど発見のある絵だなぁということ。
例えば、こちらの一枚。
ジャン=フランソワ・ミレー 《馬鈴薯植え》
1861年頃 油彩・カンヴァス Gift of Quincy Adams Shaw through Quincy Adams Shaw,Jr., and Mrs. Marian Shaw Haughton 17.1505
ボストン美術館蔵 Photographs ©2014 Museum of Fine Arts, Boston
パッと見ただけでは、 「夫婦が農作業しているのかな。」 くらいにしか感じませんが。
じーっと観ていると、畑の奥には、大自然が広がっているのが見て取れます。
さらに、木の向こうにいるロバが目に飛び込んできました。
なんともほのぼのする表情をしています。
その下に目をやると、ゆりかごで赤ちゃんが寝ているのがわかります。
なるほど。農作業しているのは若夫婦だったのですね。
・・・・・と、一つの画面に、大自然、動物、子ども、家族愛など、いろいろな要素が詰まっていました。
モネら印象派の画家の絵が、
クロード・モネ 《森のはずれの薪拾い》
1863年頃 油彩・板 Henry H. and Zoe Oliver Sherman Fund 1974.325
ボストン美術館蔵 Photographs ©2014 Museum of Fine Arts, Boston
一瞬の風景を切り取ったスナップ写真のような作品であるのに対し、
ミレーの絵は、練りに練って構成されたヒューマンドラマのような作品でした。
まるで 『北の国から』 のような深く静かな感動のある絵画作品です。
ホタテに例えるなら (?) 、印象派の絵は、フレッシュな刺身。
ミレーの絵は、干し貝柱といった感じでしょうか。
ミレーの絵と向き合う時は、何度も咀嚼するように観賞されることをオススメします。
咀嚼すれば咀嚼するほど、深く濃い味わいがあります。
5位以内を目指して、ランキングに挑戦中!(現在10位です)
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そんなメモリアルな年に相応しいメモリアルな美術展、
“ボストン美術館 ミレー展―傑作の数々と画家の真実” が、三菱一号館美術館にて開催されています。
会期は、来年の1月12日まで。
世界最大のミレーコレクションを誇るボストン美術館。
そのコレクションの中から厳選に厳選を重ねたミレーの作品25点を中心に、
ミレーと同じくバルビゾン村で活動したコローやトロワイヨンらバルビゾン派の画家、
ミレーの影響を受けたクロード・モネらフランスの画家の作品など、64点の作品が紹介されています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
今回のミレー展の最大のハイライト。
それは、 “ボストン美術家の3大ミレー” が3点そろって展示されていることです。
そのうちの1点である 《羊飼いの娘》 が来日するだけでも、スゴいことですが。
ジャン=フランソワ・ミレー 《羊飼いの娘》
1870-73年頃 油彩・カンヴァス Gift of Samuel Dennis Warren 77.249
ボストン美術館蔵 Photographs ©2014 Museum of Fine Arts, Boston
《刈入れ人たちの休息(ルツとボアズ)》 も、
ジャン=フランソワ・ミレー 《刈入れ人たちの休息(ルツとボアズ)》
1850-53年 油彩・カンヴァス Bequest of Mrs. Martin Brimmer 06.2421
ボストン美術館蔵 Photographs ©2014 Museum of Fine Arts, Boston
そして、ミレーの代表作中の代表作 《種をまく人》 も、来日を果たしています。
ジャン=フランソワ・ミレー 《種をまく人》
1850年 油彩・カンヴァス Gift of Quincy Adams Shaw through Quincy Adams Shaw,Jr., and Mrs. Marian Shaw Haughton 17.1485
ボストン美術館蔵 Photographs ©2014 Museum of Fine Arts, Boston
“ボストン美術家の3大ミレー” を日本で同時に目にすることが出来るだなんて。
そのありえない光景を目の当たりにして、舌をまく人になってしまいました。
今回の展覧会を通じ、ミレーの傑作の数々を観て実感したのは、
ミレーの作品は、写真写り・テレビ写りがあまり良くないなぁということ。
開催前より、この展覧会を楽しみにしていましたので、
何度もHPなどで、 “ボストン美術家の3大ミレー” を含む出展作品をチェックしていましたが。
それら画像で受けるイメージの5割~7割増しで、実物は素晴らしかったです。
なので、HPやポスターで、ミレーの作品を目にして、
「あ、こんなものか。。。」
としか感じなかった方は、それを1.5倍ないしは1.7倍してみてくださいませ。
また、さらに実感したのは、ミレーの作品は観れば観るほど発見のある絵だなぁということ。
例えば、こちらの一枚。
ジャン=フランソワ・ミレー 《馬鈴薯植え》
1861年頃 油彩・カンヴァス Gift of Quincy Adams Shaw through Quincy Adams Shaw,Jr., and Mrs. Marian Shaw Haughton 17.1505
ボストン美術館蔵 Photographs ©2014 Museum of Fine Arts, Boston
パッと見ただけでは、 「夫婦が農作業しているのかな。」 くらいにしか感じませんが。
じーっと観ていると、畑の奥には、大自然が広がっているのが見て取れます。
さらに、木の向こうにいるロバが目に飛び込んできました。
なんともほのぼのする表情をしています。
その下に目をやると、ゆりかごで赤ちゃんが寝ているのがわかります。
なるほど。農作業しているのは若夫婦だったのですね。
・・・・・と、一つの画面に、大自然、動物、子ども、家族愛など、いろいろな要素が詰まっていました。
モネら印象派の画家の絵が、
クロード・モネ 《森のはずれの薪拾い》
1863年頃 油彩・板 Henry H. and Zoe Oliver Sherman Fund 1974.325
ボストン美術館蔵 Photographs ©2014 Museum of Fine Arts, Boston
一瞬の風景を切り取ったスナップ写真のような作品であるのに対し、
ミレーの絵は、練りに練って構成されたヒューマンドラマのような作品でした。
まるで 『北の国から』 のような深く静かな感動のある絵画作品です。
ホタテに例えるなら (?) 、印象派の絵は、フレッシュな刺身。
ミレーの絵は、干し貝柱といった感じでしょうか。
ミレーの絵と向き合う時は、何度も咀嚼するように観賞されることをオススメします。
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