今年で創立90周年を迎える東洋文庫。
それを記念して、現在、東洋文庫ミュージアムでは、
“「岩崎コレクション」~孔子から浮世絵まで” が開催されています。
展示されているのは、東洋文庫の創立者岩崎久弥が寄贈したコレクションから選りすぐられた名品ばかり。
まさに岩崎コレクションのベスト盤といったところです。
最初の展示室では、国宝指定されている 《文選集注》 にはじまって、
重要文化財に指定されている 《論語集解》 に、
《日本書紀》 に 《伊勢物語(嵯峨本)》 と、貴重な書の数々がズラリと並べられていました。
何が書かれているのかは、よくわかりませんでしたが。
これらが、とても価値のあるものであることは、ちゃんと伝わってきます。
さてさて、続く部屋は浮世絵展示室。
(注:記事に使用している画像は、特別に東洋文庫ミュージアムさんに提供して頂いたものです)
基本的には館内写真撮影の東洋文庫ミュージアムですが、
浮世絵展示室内に限り撮影禁止です。
これは、いじわるでもなんでもなく、
それだけ、岩崎コレクションの浮世絵が大事に保護されているということ。
今回展示されている浮世絵の中には、なんと約100年ぶりに光を浴びたものも少なくないのだとか。
「もしかしたら、江戸時代と全く変わっていないのでは?」 というくらいに保存状態が素晴らしかったです。
例えば、喜多川歌麿の 《錦織歌麿形新模様 うちかけ》 。
着物を輪郭線を用いずに表現するという珍しい作品です。
その表現の美しさもさることながら、現在まで残っている色そのものも美しかったです。
ここまで美しい浮世絵を観たのは、初めてかもしれません。
また、美術館で見慣れているはずの歌川広重の 《名所江戸百景》 も・・・
岩崎コレクション版で観ると、感動もひとしお。
そこら辺の 《名所江戸百景》 (?) がブラウン管テレビなら、
岩崎コレクション版 《名所江戸百景》 は、4Kテレビを観ているかのよう。
細かい線の1本1本まで確認することが可能でした。
さらに、浮世絵以外にも、岩崎コレクションの絵巻物も紹介されています。
これらの絵巻物でも4Kテレビ並の美しい画面を堪能することが出来ますので、お楽しみに♪
《浦島太郎物語》
・・・・・と、ここまでの記事を読んで、
東洋文庫ミュージアムに行ってみたくなった中高生の皆様。
大変申し訳ないのですが、実は、今回の浮世絵展示室。
18歳未満立ち入り禁止となっています。
というのも、約100年ぶりに光を浴びた浮世絵の中には、春画も含まれているからです。
岩崎コレクションが誇る (?) 春画だけに、一流品ぞろい。
美しさと生々しさと、2つの意味で目を見張る春画ばかりでした。
珍しいところでは、くるくる丸めて携帯するのに便利だったという鳥居清長作 《袖の巻》 や、
京都画壇が生んだオシャレな (?) 春画 《華月帖》 などが展示されていました。
春画もまた浮世絵文化の大切な側面。
恥ずかしがらずに観賞しようではないですか! (←自分に言い聞かせている)
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「岩崎コレクション」~孔子から浮世絵まで
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