~前回までのあらすじ~
国宝をたずねて三千里。(←ちょっと盛りました。)
1000年近くもの長い間、秘仏であった 《絹本著色不動明王二童子像》 を見るために、
京都へとやってきた国宝ハンターは、いつになくのんびりと京都の国宝を見て回ることに。
その結果、平等院鳳凰堂の中に入れないという悲劇に見舞われる。
失意のまま東京に戻った国宝ハンター。
しかし、彼に、落ち込んでいるヒマなど無かった―
5度目の京都への国宝遠征は、しょっぱい結果に終わってしまいました。
そんな自分に憤りを感じずにはいられません。
その矢先、こんなニュースが飛び込んできました。
『文化審議会は10月17日、6月に国連教育・科学・文化機関 (ユネスコ) の世界文化遺産に登録された、
《旧富岡製糸場》 (群馬県富岡市) を国宝に指定するよう文部科学相に答申した』
・・・・・いやいやいや、もうこれ以上、国宝を増やさなくていいですから (嘆)
さらに、嘆きたいトピックが、もう一つ。
これまでの国宝ハンターの記事を遡って読んでくださっている方から、
昨年の “国宝 大神社展” に 《彩絵桧扇》 として展示されていた扇は、
《厳島神社古神宝類》 のうちの一つであったとのご指摘を受けました。
よって、ハンティングした国宝は669件→668件に。
なんでしょう。
この1年越しのガッカリ感は。。。
無理にでも気を取り直して、
東京で目にできる国宝を、ハンティングするより他はありません。
まずは、 《絹本著色無準師範像》(ジャンル:絵画) の公開に合わせて、
いま、ふたたびの “日本国宝展” へ。
この日に、1回目の来訪ではハンティング出来なかった・・・
・《丙子椒林剣》(ジャンル:工芸品)
・《崇福寺塔心礎納置品》(ジャンル:考古資料)
・《栄花物語》(ジャンル:書跡・典籍)
・《日本霊異記〈中下/〉》(ジャンル:書跡・典籍)
・《三宝絵詞》(ジャンル:書跡・典籍)
・《今昔物語集》(ジャンル:書跡・典籍)
もゲットしました。
続いて、 《絹本著色訶梨帝母像》(ジャンル:絵画) の公開に合わせ、
いま、ふたたびの “御法(みのり)に守られし 醍醐寺” へ。
訶梨帝母=鬼子母神。
子どもを食べる代わりに、ザクロを食べるようになったのだとか。
《絹本著色訶梨帝母像》 にも、ザクロが描かれていました。
さらに、続いて、 《絹本著色桃鳩図〈徽宗筆/大観元年の年記がある〉》(ジャンル:絵画) の公開に合わせ、
いま、ふたたびの “東山御物の美” へ。
こちらは、展覧会期間の最終週、つまり、たった7日しか公開されないという超レアな国宝です。
しかも、前回公開されたのは、10年前。
それも、たった5日間だけ公開されたのだそうです。
そんな超レア国宝を、無事にハンティング。
ついでに、同美術展で 《絹本著色秋景冬景山水図》(ジャンル:絵画) もハンティング。
そして、先日、12日間だけ公開された 《金印〈印文「漢委奴國王」/〉》(ジャンル:考古資料) の公開に合わせ、
いま、みたびの “日本国宝展” へ。
入場するまでに約1時間、会場内で 《金印〈印文「漢委奴國王」/〉》 を間近で見るまでに約20分。
それだけ並んで、初めて実物の金印を目にした率直な感想は・・・
「思ったより、小っちゃ!」
でした。
大きさは、森永ミルクキャラメルほど。
よくぞ、これだけ小さな金印が、今日までに紛失することがなかったものです。
我が家のハンコは、よく紛失するというのに。
ちなみに、この日、
・《舎利容器》(ジャンル:工芸品)
・《紙本著色地獄草紙》(ジャンル:絵画)
・《紙本著色辟邪絵》(ジャンル:絵画)
・《絹本著色虚空蔵菩薩像》(ジャンル:絵画)
・《絹本着色普賢延命像》(ジャンル:絵画)
・《絹本著色阿弥陀聖衆来迎図》(ジャンル:絵画)
・《白描絵料紙墨書金光明経〈巻第三/〉》(ジャンル:絵画)
・《土左日記》(ジャンル:書跡・典籍)
・《絹本著色孔雀明王像》(ジャンル:絵画)
もゲットしました。
これで、日本国宝展はコンプリート。
この秋、東京で観られる国宝はコンプリートです。
今現在の国宝ハンティング数 688/1093
今年の目標である700件まで、あと少し。
5位以内を目指して、ランキングに挑戦中!(現在10位です)
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第八十九話 国宝ハンター、嘆く!
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